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葉室麟の『辛夷(こぶし)の花』、やっと読み終えました。
 「抜かずの半五郎」と揶揄される剣の達人・小暮半五郎と、隣に住む勘定奉行を務める澤井家の娘・志桜里(しおり)とのもどかしくも切ない愛を縦軸に、藩の中枢でうごめく家老たちとの主導権争いを横軸にして物語は進んでいきます。
「自らの心のままに生きたい」と願いながらも武士の本分を貫く半五郎と、「お家第一」という武家の娘としての責務を全うしようとする志桜里。葉室作品を貫くメッセージは、このような志の強さと美しさにあるのですね。
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