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谷村志穂さんの『大沼ワルツ』で三男の満男と三女のハナ江が結婚式を挙げた旅館が『山水』ということで、今はどうなっているのだろうと思い訪ねてみました。だいぶ前に営業を辞めたということは知っていましたが、木々が生い茂って湖畔道路からも見えなくなったりして、小説を読む以前から気になっていました。

写真は、現在の『山水』の正面入り口です。看板は残っていますが、ここから中へは入っていくことが出来ません。現在は売りに出ているようなことを聞いていましたが、中の道路や庭園などは比較的手が入っているような印象を受けます。木立の間からはかつての温泉旅館の建物が見えています。
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google earthでの上からの様子です。湖畔から少し奥まったところにあり、とてもいい環境の中にあることが分かります。もう少し広いエリアで見ていただけると分かるのですが、駅や大沼公園の中心部からは少し離れており、マイカーがなかったころは交通が不便だったように思われます。ただ、お金持ちが泊まる旅館という印象がありましたから、お抱えの馬車や車などで訪れる方が殆どだったのかもしれませんね。
2016-09-20
2009年12月に発行された七飯歴史館の機関紙「Pichari ピチャリ」第24号に、昔の『山水』のことが記載されていました。それによりますと明治時代に「百花園」という旅館があったらしく、昭和16年6月に日下部久太郎という人がその跡地に温泉旅館を開業したようです。昭和29年8月には昭和天皇・皇后両陛下が宿泊されています。
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往時の『山水』の建物と庭園の様子ですが、ぜひ温泉旅館を復活させて、もう一度このような姿を見せて欲しいと思っています。復活したら泊まってみたい旅館ですね。
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