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昨日に続いて木内克の猫の作品をお届けしたいと思います。昨日は絵画でしたが、今回はテラコッタです。

テラコッタというのはイタリア語で「焼いた土」という意味で、粘土を素焼きしたものです。木内は1921年(大正10年)、29歳の時に渡欧し、パリに10年余り滞在して彫刻を学ぶのですが、たまたま古代ギリシャのテラコッタの小型彫像「タナグラ人形」をみて、テラコッタの持つおおらかで暖かな魅力に取りつかれたようです。帰国後も上野にアトリエを構え、ブロンズ彫刻などとともにテラコッタ作品も多く生み出しました。

土の持つ独特の暖かさと日向で気持ちよさそうに微睡む猫の表情とが相まって何とも仄々とした作品と思います。
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