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2014年08月

「女のいない男たち」 村上春樹

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6編からなる短編集です。いずれの短編も観念的な話が多いということもあるのでしょうが、一度読んだだけでは消化不良気味というのが正直な読後の感想です。どの短編も途中まではとても面白いのですが、ラストの線の引き方が曖昧で、一読者としてはモヤモヤ感の残るものでした。そこが村上流といえばそうなのでしょうが・・・。『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を読んだときもそうでしたが、この方の世界観を理解するのは私には難しいです。

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処暑次候

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明日は立春から数えて210日、七十二候では処暑次候「天地始粛 てんちはじめてさむし」と云うようです。
ようやく暑さが身をひそめ、大陸からは秋の乾いた高気圧が流れ込んで、一層秋らしさが感じられる時期ということらしいです。旬の草は、エノコロ草(別名猫じゃらし)ということでシャッターを押してみました。

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中丸三千繪ソプラノ・リサイタル

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生のステージで聴いてあらためてその素晴らしさに感動するということがありますが、中丸三千繪さんのソプラノはまさにその言葉通りでした。パヴァロッティ、ドミンゴら超一流歌手と共演したり、ミラノ・スカラ座をはじめとする名門歌劇場へも出演し「世界のディーヴァ」と呼ばれる中丸さん。1990年に「マリア・カラス・コンクール」でイタリア人以外ではじめて優勝したという凄いソプラノ歌手です。会場の隅々まで響き渡る透明感のある歌声、圧倒的迫力で迫るフォルテ、切なく女心を謳いあげるピアニシモまで、まさに鳥肌の立つようなリサイタルでした。奇蹟のプリマドンナとしてこれからもオペラ界のトップを走り続けることでしょう。来年Kitaraへオペラ椿姫を持ってくるようなことを仰っていましたので、ぜったい行きたいと思っています。
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晩夏の一日

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朝の散歩も長袖でないと肌寒いようになりました。ワンコ達も長い舌を出してハアハア云ってたのですが、いつの間にか口を閉じてすまして綱を引いています。空を見上げればついこの間まで入道雲だったのが、いつの間にか鰯雲が泳いでいます。名残の夏をもう少し楽しみたいと思いつつも北国の夏は本当にあっという間に通り過ぎて行きます。
あともう少しで9月。スキーのシーズン券の予約案内が来ていました。季節は確実に進んでいるのですね。

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演劇 「見知らぬ女の手紙 2014」

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シュテンファン・ツヴァイク/作、行定勲/演出の「見知らぬ女の手紙 2014」を観てきました。渋谷のパルコ劇場で2008年に初演され、昨年の再演が好評だったということで、今年再々演になった舞台のようです。
リーフレットを見た感じではちょっと引いてしまいそうな内容なものですから、どうしようか迷ったのですが、あの「北の国から」で蛍役をされた中嶋朋子さんが出られるということで、行くことにしました。案の定、客席は予想通りのちょっと寂しい入りでしたが、薄照明に浮かび上がる舞台装置を見た瞬間にこれは面白い舞台になりそうと直感しました。

物語は、世界的ピアニストが演奏旅行から帰ると、見知らぬ女から分厚い手紙が届いていることから始まります。その手紙には、主人公の女性(28歳)が小学6年の頃からこのピアニストに一方的に恋焦がれて現在に至るまでの、彼に寄せる思いの丈、そして情念が綴られています。男は「見知らぬ女」として数日のみ彼女と関係を持っただけという感覚、一方の女は少女の時からずっと彼に対する一方的な愛を持ち続けている・・・そのギャップが凄いというか怖いです。

椅子とソファそしてピアノだけの簡素な舞台。男は一言もしゃべらず、女だけが感情豊かに長い長い手紙を読み続けます。中嶋朋子さんの朗読というか演技は素晴らしく、手紙の中の世界に惹き込まれてしまいました。中嶋さんはいい女優さんになりましたね。そして西島千博さんの代役だったのですが、高比良洋さんの前衛的な踊りも舞台に奥行きを持たせてくれて魅力的でした。

そうそう全編にベートーヴェンの「月光」が流れるのですが、これが何ともいえない情感をひき出していました。また簡素な舞台装置ですので、それだけに照明の効果が洗練されて見事でした。
余韻の残る素晴らしい舞台でした。

北海道公演は、七飯に続いて28日に富良野演劇工場で、30日に斜里町公民館ゆめホールで開催されますので、お近くの方はぜひご覧になってくださいね。ぜったいにお勧めします。中嶋さんが「北の国から」の舞台・富良野とともに七飯、斜里を公演の場所に選んでくださったことをとても嬉しく思っています。

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「糸車」 宇江佐真理

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松前と江戸・深川を舞台に市井の人々を描いた人情味あふれる宇江佐真理さんの時代小説、いいですね。
江戸・深川の宇右衛門店という裏店で小間物の行商で身を立てて独り暮らしをするお絹。松前藩の家老だった夫は藩内の不穏分子の手にかかり、息子の勇馬は行方不明に。お絹が頼りにするのは定廻り同心で娘二人をもつ男やもめの持田。やっとお絹の願いが通じて息子と出会え、持田との恋も成就するように思われるのですが・・・
思い通りにならない人生を一生懸命に生きる市井の人々。切なくもあり、ホッと心が暖められるお話です。

宇江佐さんの小説を読んでいると切絵図を見ている時のように江戸の下町の情景が目の前に映るような気がします。個人的には今の根津、谷中界隈が好きですが、深川の路地裏もじっくり歩いてみたくなりました。

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処暑初候

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今の時期は、 七十二候では「綿柎開 わたのはなしべひらく」と云うようです。綿の花はどこかで見たような気がしますが、綿を包む萼(がく)が開き始めて、あのふわふわの綿が飛び出してくる時期らしいです。

雨がちでちょっと見ないでいましたら庭の果樹もだいぶ色づいてきました。まだ木が細く幼木なのですが、春先に沢山の花が咲いた大実プルーンは、今年初めて実をつけて申し訳なさそうに5個なっています。長径で5、6cmと普通のプルーンに比べて相当大きい実ですが、お味のほうはいかがなものなのでしょう。

ブドウは春先に強剪定しましたので、今年は駄目かと思っていたのですが、思いのほかいい感じに生育しています。少し肌寒くなり寒暖の差が出て甘味が増してくる出来秋をちょっと期待してしまいます。

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採り忘れると、こんなことに・・・

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雨上がりの晴れ間ものぞいて蒸し暑い8月下旬の日曜日。のび放題になっていた原野ガーデンの草刈りをしました。刈払機の腰振り運動がスキーのトレーニングにいいかなと思うものの、暑いなか4時間もやや前かがみになって単調な作業をしていると結構疲労がたまってきます。トレーニングには程遠い腰痛だけが残りましたが、明日も頑張らないといけません。

菜園のほうも最盛期の勢いはなくなりましたが、まだまだ元気で毎日新鮮な野菜を収穫しています。
そんななか写真は採り忘れたゴーヤ。茂みの陰になって見つけることが出来ないでいると、こんな状態になっているのがたまにあります。青いゴーヤからは想像も出来ないような形ですが、さすが南方の野菜の雰囲気をもっています。コンポスト行きの運命が待っていますが、しばしその派手な姿に見惚れてしまいました。

****** 写真を撮り終えて ******
さて、捨てようと思っていたら、「その赤いところ甘いはずよ」との家内の声。すかさず赤くプヨプヨした物体を口に入れ味見をしています。半信半疑で恐る恐る私も口に含んでみました。「これ甘くて美味しい」と発したのは二人同時でした。
ゴーヤを栽培している方は、すでにご存知かも知れませんが、未経験の方はぜひお試しください。

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「ペテロの葬列」 宮部みゆき

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テレビで何度かにわたって同名のドラマを放映していたようですが、ドラマはパスして本を読み終えました。
本の中で主人公の杉村三郎と妻の菜穂子がレンブラントの『聖ペテロの否認』を美術館へ観に行くくだりがあります。その聖ペテロは十二使徒の一人でイエスの一番弟子。文中にもありますが、イエスは弟子の心の迷いを見透かして《あなたは鶏が啼く前に三度私を知らないと言うだろう》と予言する有名な場面が知られています。そして、その予言はペテロの裏切りによってその通りになるというお話です。

家に誰が読んだか分からない聖書がありましたので、この箇所をちょっと探してみました。それはイエスがエルサレムに入って11日目(最後の晩餐から5日後)の出来事で、それを目撃した同じ十二使徒のマタイ、ヨハネや福音記者のマルコ、ルカなどによって、イエスを裏切ったペテロの一度の過ちと後悔の過程が詳細に記載されています。(マタイ26章69~75節、マルコ14章66~72節、ルカ22章54~62節、ヨハネ18章15~18節, 25 ~27節)

「ペテロの葬列」文中の、《どんなペテロにも振り返って彼を見つめるイエスがいる。だから我々は嘘には耐えられない。だが、自分にはイエスなどいない、イエスなど必要ないと思う者には、怖いものはなにもないだろう》というくだり・・・う~ん。その通りだと思います。

バスジャックをおこした暮木老人から指名された<日商友の会>のプレミア会員の葛原旻の息子の名が私と同じmakoto。私の父もできるだけ嘘をつかずに正直に生きるようにとの願いを込めて私をmacotoと命名したものと思います。だが、残念ながら『嘘も方便よ』と小粋に生き抜いてきた母のDNAを強く受け継いだようで、過去もこれからも父の期待に添えそうにありません。

そうそうペテロという名前は、英語ではピーター、フランス語でピエール、以下イタリア語でピエトロ、ドイツ語でペーター、そしてロシア語ではピョートルなどと発音されるそうです。
40年ほど前に私が最初に飼った犬(スタンダード・ダックスフント)の名前は『ピーター』。たしか父が名付けたように記憶しています。今にして思えば大それた名前をつけたと思いますが、彼(ピーター)は父が期待したとおり生涯一度も嘘をついたことはありませんでした。(^^♪

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あと592日で

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弱い霧雨が降るはっきりしない天気でしたが、隣の北斗市に用事がありましたので愛用の自転車で往復してきました。七飯からは下り坂ばかりなので、10分ほどで建設中の新幹線の高架に辿り着きます。高架は函館湾に反弧を描くように新駅へと延びています。

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少し色づき始めた周囲の田圃を眺めながら5分も走ると新駅「新函館北斗」に到着。外観はほぼ出来上がっているようで、あと592日に迫った開業が現実味を帯びてきていることを実感させます。
それにしても新幹線の駅はどこも箱型で地域的な個性も新鮮味も無いのはどうしてなのでしょう。便利になればそれでいいのかも知れませんが、郊外型の家電量販店かホームセンターの建物のようで何とも味気ないです。

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新幹線に乗り降りするホームはこんな感じになるようです。東京まで約4時間とのこと。4時間というとあの青函連絡船の所要時間と一緒なので、ちょっとウトウトしているうちに東京ということなのでしょう。バック一つを担いで、「ちょっと東京まで」という感覚で新幹線に飛び乗れる日が待ち遠しいです。

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現在の渡島大野駅のホーム風景。こののどかな景色の見納めも近いです。つい「長い間お疲れ様でした」と声をかけたくなるような建物と景色です。

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「ケモノの城」 誉田哲也

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内容をあまり知らずに読み始めた本でしたが、壮絶な描写に何度も頁を閉じてしまいました。到底この世の出来事とは思われない内容ですが、平成14年3月に北九州市小倉北区で発覚した監禁、殺人事件を題材にしているとのこと。予想も出来ないような結末で終わるところがこの小説のもう一つの主題かなと思いますが、読後感想を書くのも怖い感じがします。「ちょっと面白かった本」のカテゴリーに入れてますが、興味のある方は相当の覚悟を持って読まれますように。

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スロヴァキアの民俗歌舞団 ワンダフル

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函館の元町公園を中心に催されている「はこだて国際民俗芸術祭」に行って来ました。世界の民俗芸術団体(アーティスト)がほぼ1週間にわたって歌や踊りのパフォーマンスを繰り広げています。
私のお目当てはdanaさんの故郷スロヴァキア共和国の「ポレノ」という伝統的な歌や踊りを舞うグループ。事務局の紹介によると、スロヴァキアの首都のブラチスラヴァ大学の若い学生からなるグループとのこと。彼らはスロヴァキア国内の民族的な伝承に基づいた踊りや歌を国内外で披露しているそうです。

まずは芸術祭のメインステージ。夕闇迫る美しい函館の夜景をバックに、ステージ上では賑やかに各国のパフォーマンスが繰り広げられます。

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お待ちかねの「ポレノ」のステージ。伝統的な衣装に身を包んだ4人の楽士の奏でる音楽に合わせて男女の舞踏が展開されます。踊りの一つ一つが物語のストーリーになっているようで、それぞれの仕草にも意味があるように思われます。ミュージカルのようでもあり、男女の交わす言葉が分からないのが残念です。民族衣装を纏った若い男女の躍動感に溢れるステージ。素晴らしいの一言。
音楽はスラブ系なのでしょうが、どこかロマを思わせる旋律もあり、切ない郷愁を感じさせて心地いいです。
スロヴァキアへは行ったことがないので、行ってみたいですね。古い街並みの残る広場で、この歌と踊りを見たら素敵なことでしょう。

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「祈りの幕が下りる時」 東野圭吾

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加賀恭一郎シリーズの10作目らしいが、面白くて一気に読んでしまいました。
一見何の関係もないと思われるアパートと河川敷のホームレス小屋で起こった二つの事件。明治座で「異聞・曽根崎心中」という芝居の演出を手がける浅居博美という女性をキーマンとして物語は進みます。
いつものように加賀の鋭い洞察力によって真相が明かされて、そして驚きの展開ですべてが結びついて行きます。

「祈りの幕が」・・・ 人間は善に対しても悪に対しても祈るのでしょうか。この小説の登場人物は極端としても、人間として多かれ少なかれ重荷を背負って生きる私たち庶民の人生って愛おしくもあり切ないものだと思ってしまいます。
それにしても人情味溢れる加賀恭一郎はいいなぁ。

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真っ赤に完熟

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ジメジメするものの気温が25℃ほどなので、蒸し暑いなどといったら内地の人たちに怒られそうな気がします。
少しずつ採っていたトマトが、ここにきて一気に色づいてきました。雨が降り、今まで我慢を強いられていた水分を存分に吸い込んだのか中にはパンパンになって割れ目が入っているのもあります。昔ながらの大玉の「米寿」、中玉のフルーツトマト、細長いミニトマトなど、いろいろ様々8種類16本も欲張って植えたので、眺めているだけで楽しくなります。

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家庭菜園でのトマト栽培の魅力は、真っ赤に完熟させてから収穫できることでしょう。次の日までおいたら枝からポトリと落ちるのではと思う寸前まで完熟させてから収穫すると最高です。
秋口までトマト三昧の日が続きそう。夏のうちに飽きるだけ食べておこうと思います。

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雨上がり

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夜半まで降り続いた雨が上がって、日中は少し日差しものぞいていました。暑い暑いと思っても、あと2週間もすれば当地の学校の夏休みも終わります。
数日前まではカラカラ天気だったので、雨が欲しいと思っていましたが、いざ降ってみると暑さに加えて湿度が高く、不快指数が一気に高まって、もう雨はいいと思ってしまいます。抑えられていた雑草が一気に勢いを取り戻しています。

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今年のアジサイはあまり綺麗ではないと思いつつも一枚くらいは撮っておきたいとシャッターを切りました。案の定、花は盛りを過ぎています。あまりアジサイを見ないうちに夏が通り過ぎていこうとしています。明日はもう立秋ですね。

夕方、家内が蛍を見たいと言い出し、夕食前に大沼へ車を走らせました。大沼のキャンプ場の近くと聞いていたので、おおよその見当をつけて駐車場に到着。駐車場の誘導のおじさんに場所を聞いたら、水門の近くで、午後7時半頃から見られるとのこと。「運がよければね」とニヤッと一言。
待つこと30分、数箇所で青白い光が点滅。そして頭上で飛び回る姿も。
家内は初めて。私は小学校に上がる頃に一度見たことがあるような、ないような。どこかの映像で見るほどの乱舞ではないものの、静かに飛び回る姿は幻想的でした。
カメラは家で準備をし、レリーズ、三脚まで持参したものの、帰ってきて見たら全て真っ黒。ISOの設定がまずかったものと思われます。ブログでご覧いただけないのが残念ですが、個人的には目に焼き付けてきたので満足することにします。

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「豆の上で眠る」 湊かなえ

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暑いので酒を呑んで、本ばかり読んでるのではと思われるかもしれませんね。言い訳になりますが、汗まみれになりながら庭の草取りもしっかりやっていますので、ご安心ください。(^^♪

ということで、今日は「豆の上で眠る」を一気に読んでしまいました。13年前に起こった小学3年の姉の失踪事件を巡り、現在と過去を行き来しながら物語は進んで行きます。行方不明になってから2年が経過し、突然姉が発見されるのですが、その子が失踪前に一緒に過ごした姉なのか主人公(妹)は疑問を抱き続けていきます。
家族それぞれの葛藤や精神状態が細やかな描写で描かれていて、最後まで一気に読めてしまいます。驚くような結末が待っているのですが、真実を知ることが本当に幸せなのか考えさせられる一冊でした。それにしましても失踪事件などが多発していますが、報道されるたびに気が重くなってきますね。

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暑さは酒でぶっ飛ばせ・・・(^^♪

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頼まれた買い物などを済ませ、帰ってきて数分したら音を立てるような雨が降ってきました。30分くらい自転車のペダルを踏んだだけで、Tシャツを着たままプールから上がってきたほどに汗をかいていました。こんな状態ですから、この土砂降りの雨に濡れてもどうてことは無かったのですが、間一髪でセーフだったことで、妙に得をしたような気持ちになっています。週間予報をみますと、カラカラ天気から一転して少し長雨になりそうで、なかなか思うように行かないものですね。

そんな蒸し暑さをぶっ飛ばそうということで、お酒をキンキンに冷やして呑んでいます。いただきものなのですが、山形の「杉勇」という銘柄です。「山卸生酛(きもと)仕込み」という昔ながらの酒造りの製法で作られたお酒らしく、芳醇でとても美味しいです。

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「首折り男のための協奏曲」 伊坂幸太郎

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ここ数日北海道も30℃を越えるような暑さになっています。アルバイト先の職場はクーラーが入っていて快適なのですが、家に帰ってくると全ての窓を開けても地獄のような暑さでぐったりです。おまけに雨不足で菜園の野菜も同じでぐったりしています。

そんな暑い日は、冷たい麦茶でも飲みながら本を読むのが一番ですね。
ということでタイトルがちょっと怖い「首折り男のための協奏曲」を読み終えました。雑誌に書いた7つの短編を一つに集めて、繋がるように書き直した作品のようです。著者の伊坂幸太郎さんが仰っているように「首折り男なる人物の話であったものが、いつの間にか黒澤という泥棒の話に変化していき、それがまた首折り男に繋がるという不思議な本になりました」というほどに一つ一つの短編が完結しているようで、他のお話と緩やかに繋がっているような不思議な読後感の残る本です。個人的には「僕の舟」が面白かったです。

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