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2018年08月

『砂の家』 堂場瞬一

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堂場瞬一の『砂の家』を読んでみました。
この物語の主人公は、大手外食企業「AZフーズ」で働く30歳の浅野健人です。ある日、父が刑務所から出所するという電話が弁護士からかかってきます。彼が10歳の時に父は事業に失敗して一家心中を企て、結果として母と妹が殺害され彼と弟の正俊は助かります。残された兄弟は犯罪被害者として、また加害者の家族として、絶望的な日々を送ることになります。事件後叔母に引き取られた健人は、犯罪者の子とレッテルを貼られながらも、大学を出て真面目に働き、恋人もできます。しかし、施設に入れられた弟の正俊は、まともな仕事に就けず、正反対の人生を歩んでいます。
そんな弁護士からの通告と時を同じくするように、健人の勤める「AZフーズ」の社長の竹内のもとに誰も知るはずのない竹内の秘密を暴露した脅迫文がメールで届くのです。解決役を任された健人ですが、警察へ届けることを勧める危機管理会社の助言を断り秘密裏に解決しようとします。これには社長の竹内に対する大きな恩義があったからなのです。
父親に対する兄弟の恨み、そして幸せそうな普通の生活を送る兄に対する弟の嫉妬。そんな暗い心の闇を抱えた兄弟の過去と現在を行き来しつつ、竹内社長の複雑な家族環境と「AZフーズ」という会社の内情も絡めながら物語はサスペンスフルに進んでいきます。
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雨宿り

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いつものように函館新道・側道を走っています。
雨雲レーダーでは雨は降らない予報でしたので家を出たのですが、35kmほど通過した時点でパラパラと降りだしてきました。このコースの良いところは、上り線と下り線を繋ぐ高架トンネルが沢山あることです。google mapで数えてみましたら、桔梗インターから藤城インター(道の駅「なないろななえ」)までの12kmの間に高架トンネルは30もありました。今日のように雨が降ってきた時や、暑くて少し涼みたい時に、近くの高架トンネルに逃げこむことができます。今日もスポット的に強い雨でしたが、15分ほど待っていたら青空がのぞいてきました。
若いロードバイクのお兄ちゃんが、「やばいっすね~」と言って、トンネルをUターンしていきましたが、びしょ濡れになったかも知れません。上の高速道路はお盆休みで交通量が増えていますが、側道は普段と変わらずロードバイクの専用レーンのような感じです。
近くにはヒルクライム・コースの城岱牧場や木地挽高原がありますし、コース内には道の駅「なないろ・ななえ」もありますから、七飯町は自転車乗りにはパラダイスのようなところです。(^^♪
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『未来』 湊かなえ

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平成30年上半期の直木賞にノミネートされた湊かなえの『未来』を読み終えました。

物語の主人公は章子という10歳の少女です。ある日、彼女のもとに一通の手紙が届きます。「10歳の章子へ」で始まるその手紙の送り主は、20年後の自分だと書いてあります。その証拠として、未来の章子しか知らないようなことが書かれていましたし、10周年を迎えたばかりの「東京ドリームマウンテン」の30周年記念グッズも同封されていました。その手紙を信じた彼女はその日から未来の章子に返事を書き始めます。未来の章子に問いかけるように日々の出来事をしたためていきます。ただ、未来の章子からは後にも先にもこの一通の手紙だけだったのですが・・・。

10歳の章子が手紙に記したのは、一人の少女を襲ったあまりにも辛い出来事の数々でした。
父をガンで亡くし母は心の病を患っているため、幼い頃から家事を担っていること。学校ではPTAの役員の娘で人気者の実里に目を付けられ、陰湿で執拗なイジメに遭っていること。章子を救う立場にある林という担任教師が歪んだ動機で彼女に手を差し伸べたことが原因で教職を追われたこと。父方の祖母から母が犯したという謂れのない過去の出来事を暴露されたこと。母の新しい恋人の早坂という男からも暴力を受け、自由を奪われたこと。そして、そんな状態から学校にすら行けない状況に陥ってしまったことなど・・・。
そんな辛い現実を「未来の章子」へ向けて淡々と綴っていきます。

章子の両親の抱える不幸な過去と現在を起点に、章子を支える教師や章子と同じような悩みを抱える友人をも巻き込みながらストーリーは進んでいきます。性的虐待、精神崩壊、家庭内暴力、イジメ、殺人、放火、自殺など小説とはいえ目を背けたるような不幸の連鎖が続きます。
この物語に登場する子供たちが苦しんでいる原因は、自分の都合や欲望で子どもを振り回す身勝手な大人たちにあるのですが、一方で子供たちが未来を信じることができるように温かい救いの手を差し伸べる大人たちの存在も用意されています。

「未来の章子」からの手紙は本物なのか。手紙に書かれていた「悲しみの先には光さす未来が待っています。それをあなたに伝えたくて」という文面を信じていいものなのか。
それは読んでのお楽しみということで。
ちょっと悍(おぞ)ましい描写の連続ですが、ミステリーの要素はさすがに面白くて一気に読めちゃいますので、ぜひ読んでみてください。
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映画『写真甲子園』

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北海道新聞ぶんぶんクラブの招待で、七飯町文化センターで上映された映画『写真甲子園』を見てきました。昨年夏に私のブログで、この映画のことを紹介していたのですが、肝心の私はまだ見ていませんでした。
全国各ブロックの予選を勝ち進んだ18校の高校写真部のメンバーが、写真の町・東川町の本戦に集結して写真の腕を競うという内容の映画です。初出場ながら念願の本戦出場を叶えた東京の桜ヶ丘学園、そして常連校として名を連ねる関西学園を中心に、一枚の写真に青春のすべてを賭ける高校生たちの熱き戦いを描いています。
東川、美瑛、上富良野そして東神楽町の美しい田園風景と町並み、旭岳を中心にした大雪山系の雄大な山並み、そんな夏の北海道を舞台に繰り広げられる一途な高校生たちの真剣なまなざしが感動的です。

私も18日から東川町そして忠別湖、旭岳で開催される「大雪旭岳sea to summit」へ行く予定です。映画の中の風景は私の中の原風景にもなっています。
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『あやかし草紙』 宮部みゆき

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宮部みゆきの『あやかし草紙 三島屋変調百物語・伍之続』を読み終えました。
550頁を超える分厚い長編小説ですが、面白くてほぼ一気読みです。
これまでに4巻刊行されている人気シリーズですが、この巻で26話になりました。いつものように江戸は神田の筋違御門先にある袋物をあつかう三島屋で、風変わりな百物語を続けるのが、このお店の主人の姪のおちかです。実家は川崎宿にある旅籠の丸千で、訳あって三島屋へ身を寄せ、お手伝いをしながら、語り手の聞き手として務めをしています。今回も口入屋の灯庵という老人の周旋で語り手が三島屋へ訪れることから物語が始まります。
「開けずの間」、「だんまり姫」、「面の家」、「あやかし草紙」、「金目の猫」の5話。
・・・語って、語り捨て。聞いて、聞き捨て・・・
欲望、憤怒、怨念、嫉妬、妄執、後悔など、人間の愚かさ、残酷さ、哀しみ、業の深さを思い知らされます。そしてそれらを超えたところでの人間の心の温かさも伝わってきます。今まさに猛暑の夏真っ盛り、少し涼む意味でも『これぞ江戸怪談の最高峰』と銘打った物語の数々をお楽しみいただければと思います。体感温度は首筋から背中にかけて、ぞく~っと5℃ほど下がる感じですが、一つの物語を読み終えますと心はほっこりと温かくなりますから、ご安心のほどを。(笑)
そうそう、おちかさんは三島屋から三丁ほど離れた多町二丁目にある貸本屋の瓢箪古堂の若旦那・勘一さんのもとへめでたく嫁いでいくことになります。そんなことで、このシリーズはいったん完結して、次巻からは三島屋の小旦那である富次郎さんが百物語の聞き手を務めることになります。黒白の間で語られる27話からのシリーズも楽しみですね。 
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さざ波に揺られて

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フリーですし、朝から風がないときたら、もうこれに行くしかないです。そう、湖上のヒトになっていました。陸地は30℃でも、湖上は吹き渡る風が涼しくて、本州の皆さんへ一部を送ってあげたいくらいでした。
ベタ凪とはいきませんが、さざ波が立つ程度で、こんな日は漕いでいても快調です。いつものようにキャンプ場近くから出艇して、小沼へ抜け、大沼湖をほぼ一周して戻ってきました。ヘラブナ釣りの小舟が数隻程度で、あとは誰とも会うことがありませんでした。ただ、水鳥の鳴き声とパドルの水飛沫の音がするだけ・・・静かです。
家から20分ほどのところで、しかもこんな素敵なロケーションの中で戯れることのできる幸せを感じています。(^^♪
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朝日の当たる家

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今日も30℃くらいまで気温が上昇して暑い一日になりそうです。
でも、朝晩は涼しいのが北海道のいいところです。
青い夏空に朝日が昇り、ログにも夏の陽が差し込んできました。
日毎に蝉しぐれも勢いを増してきています。
もう少しでお盆ですね。
暑さに負けずに今日も元気で頑張りましょう。(^^♪
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今年は豊作かな

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ちょっと見ない間に栗のイガがこんなに大きくなっていました。
昨年の栗の出来はあまりパッとしなかったのですが、今年のイガの付き具合からすると豊作かなと思っています。こういう野性味の強い実のなるものは不作と豊作が交互に来るようですね。
下の白いボンボリのような花は山ウドの花です。秋の深まりとともにこの実が黒く色づくのですが、ちょうどその頃に栗拾いの季節を迎えます。
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