カテゴリ:
今もっとも勢いがあるピアニストの一人、反田恭平のピアノリサイタルを聴いてきました。
確か昨年10月頃だったと思いますが、毎日放送の『情熱大陸』に彼が出ていたのをたまたま見ていたのが始まりでした。番組によりますと、1994年札幌生まれ。父はサラリーマン、母は主婦という音楽とは無関係の家庭に育ち、本格的にレッスンを始めたのが12歳。そこから頭角を現し、高校在学中に第81回日本音楽コンクール優勝。2013年にロシアに渡り、チャイコフスキー記念音楽院で最高得点を叩き出して首席入学。2015年第25回チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクール優勝などの快進撃を続けているそうです。そんな彼ですが、父からはピアニストになることを猛反対されたエピソードも紹介されていました。しかし父の圧力に屈せずに自分の力で音楽を続ける道を模索し勝ち取ってきて今があるわけで、そんな野性味というか精神的な太さにも魅力を感じます。そして2016年1月のデビュー・リサイタルは、サントリーホール2000席が即日完売し、圧倒的な演奏で観客を惹きつけたといいますから凄いです。

そんな彼の演奏、息をのむようなというか言葉には表現できないような素晴らしさがありました。
ドビュッシー「月の光」。静かな湖面に映し込まれた月の光のように深い陰影を湛え心地よく揺れる伴奏と、どこまでも繊細で優しいタッチで奏でられる旋律とが立体的に絡まり、まるで印象派の絵画を見ているような演奏でした。
リストへ捧げられた全12曲からなるショパンの練習曲作品10も凄かったです。「別れの曲」や「黒鍵」、「革命」といった有名曲を含む難曲揃いの曲集ですが、剛柔自在のテクニックでピアノを操って易々と弾いてみせるところが若き天才ピアニストたる所以なのかも知れません。黒ぶちメガネに長い髪を後ろで一つに束ねたヘアースタイル。繊細で流麗な指の動きとともに演奏中にみせる彼の表情も雄弁で、ステージでの演奏に彩りというか楽しみを添えています。

そうそう、明日(8/6)の日曜日、テレビ朝日9時から放送の『題名のない音楽会』に彼が出演して、ベートーヴェンの『ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」より第3楽章』を演奏するそうです。ぜひご覧になってください。
sorita
にほんブログ村 地域生活(街) 北海道ブログ 函館情報へ