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柚木裕子の『盤上の向日葵』。600頁に近い長編ですが、面白くて一気に読み終えました。
舞台は平成6年、将棋のタイトル戦が行われている山形県天童市の会場に刑事が訪れるところから物語は始まります。刑事は山中で発見された600万円もの価値がある将棋の駒と一緒に埋められていた白骨死体の謎を追い、その捜査の進捗と同時並行的に昭和40年代に遡る将棋好きの少年の物語とが交互に語られる形で進んでいきます。読者は終盤にこの天才少年の宿命を知ることになるのですが、これは読んでのお楽しみということで・・・。どこか松本清張の『砂の器』を思い起こさせる感じです。
それにしましても柚木さんの盤上の真剣勝負の一手一手の描写がリアルで凄いです。藤井聡太四段の快進撃で盛り上がっている将棋界ですし、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
私の予想では、この本も「本屋大賞」の候補10冊のなかにノミネートされると思っていますが、どうでしょうね。
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