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瀬尾まいこの『そして、バトンは渡された』を読み終えたところですが、こんな感じの本は大好きです。登場人物はみんないい人で、ほんわかと温かくて、そして最後はちょっぴりウルウルさせて、とてもいい本です。

主人公の優子には3人の父と2人の母がいます。こう書くと、ちょっと不思議な気がするのですが、内実はこんな感じです。実の母は彼女が幼い頃に事故で亡くなります。父は再婚するのですが、ブラジルへの赴任を契機に離婚をすることになり、小学生の優子は継母とともに日本に残ることを選びます。梨花というその継母は生来の天真爛漫な性格からその後も結婚・離婚を重ねます。その結果、高校生になった優子は血の繋がりのない30代の森宮という男と正式な親子として普通に生活しています・・・そんな設定です。

第1章は、そんないろいろな親の元を巡って、高校を卒業するまでを綴っています。
第2章は、短大を卒業して就職をし、そして最愛のフィアンセと巡り合って、結婚するまでです。

実母以外の4人の親は、それぞれとてもユニークなキャラクターなのですが、みなに共通しているのは優子の幸せだけを考えて子育てに一生懸命なことです。まさに優子というバトンは周りの愛に包まれてリレーされるのです。その「愛」も仰々しいものではなく、普通に転がっているようなさり気なさで描かれており、この物語が一層魅力的なものになっています。

あまり詳しいネタバレをすると読む面白さが半減しますので、このへんまでとしますが、ぜひ多くの方に読んでいただきたい一冊です。
本屋大賞にノミネートされるといいなと思っています。
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