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桐野夏生の『ロンリネス』。
前作の『路上のX』が面白かったので期待して読んだのですが、個人的には期待外れでした。

物語の主人公は、都内のタワーマンションに住み、それほどの財力もないのに背伸びをしてセレブ風の生活を楽しむ妻たちです。マンション内にある保育所のママ友なので、それぞれを子供の名前にママをつけて呼び合い、暗黙のうちに何らかのヒエラルキーも存在します。一見幸せそうな妻たちなのですが、本の題名のように皆それぞれに家庭やコミュニティ内で、「孤独」や「孤立」といった気持ちを抱えて過ごしています。その寂しさを紛らわす意味合いもあるのでしょうが、既婚だろうがご近所だろうがお構いなしのママ友たちの不倫のオンパレードが展開されます。当然のように子供を含めてみな傷つくのですが、それでも突っ走っていくママ友の凄さには唖然とさせられます。
私たち中高齢の世代が共有していると思っていた価値観や社会常識が軽んじられているようで、あまり好きにはなれないストーリーでした。孤独で寂しいのなら他にやることがありそうに思うのですが、まあ人それぞれですから仕方がないのかも知れませんね。小説に文句を言ってもしょうがないのですが。(笑)

『ハピネス』のシリーズ続編らしいですからこの続きも出そうですが、まず読まないと思います。
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