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お笑いコンビ「カラテカ」のボケを担当している矢部太郎さんの『大家さんと僕』が売れていますね。8年前から大家さんの家の2階に間借りしている矢部さん、1階に住む88歳の大家さんとの交流の日々を、4コマ漫画として描いた作品です。大家さんは東京生まれの東京育ち、とても上品な物腰の方で、挨拶は「ごきげんよう」が口癖です。お二人とも一つ屋根の下の二人暮らしがとても楽しいらしく、ほのぼのとした触れ合いが滲み出ています。好きなものは伊勢丹とNHKと羽生結弦くんという大家さん、何となく浮世離れしていていいですね。その大家さん、残念なことにこの8月にお亡くなりになり、矢部さんは大家さんからいただいた手紙に号泣したそうです。
誰もが感じるような人生の哀しみや寂しさがコマの隅から見え隠れしているようで、いい本でした。20万部突破の大ヒットを記録しているといいますし、第22回手塚治虫短編賞を受賞したのも頷けるような一冊でした。
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