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瀬戸内寂聴さんの短編集『わかれ』を読み終えました。90歳を過ぎてなお、書かずにはいられない衝動にかられたという9編の短編で構成されています。親しかった作家や親族、明治期の革命家、連合赤軍の活動家など、生者と死者の垣根を越えて対話をしつつ、いずれも素敵な物語に仕上げています。
なかでも、新聞配達の男性と山中に独居する女性との仄かな触れ合いを描いた「山姥(やまんば)」をご自身は気に入っておられるようですが、私もいいなと思って読んでいました。
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