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「ピーベリー」という名前の喫茶店が五稜郭公園に接してありますが、喫茶店のお話ではありません。
今日、5種類の生豆の焙煎をしましたが、そのなかにグァテマラの「メディナ農園ピーベリー」がありましたので、このピーベリーという豆について書いてみたいと思います。

普通の珈琲豆は、フラットビーン(平豆)といってコーヒーチェリー(果実)の中に種子が2つあり、平らな部分が向かい合うように入っています。ピーベリー(丸豆)は、どういう訳か果実の中に種子が1つしかない珈琲豆で、豆同士がぶつかりあうことなく成長するので形が丸くなります。ピーベリーが含まれる割合は、収穫量の3~5%程度といわれていますので、比較的希少価値の高い珈琲豆です。ということは、ピーベリーって固有の銘柄の名前ではなく、ある銘柄の中から特別に選別された豆ということになります。実際に「ブルーマウンテン ピーベリー」というのがありますので、どの銘柄にもピーベリーが存在するのですね。小ぶりの可愛い形が特徴で、特にヨーロッパにはファンが多いようです。
焙煎は小ぶりですので時間が短くなりますし、ちょっぴり繊細な火加減も必要になります。

そうそう、このメディナ農園は周辺自然林の再生事業、土壌の保護、排水浄化設備の改良、労働者の子供達への教育などに熱心に取り組んでおり、それらとも通じる持続可能農業を目指しているそうです。コーヒー農園というとあまり良いイメージはありませんが、メディナ農園のようなコーヒー農園が増えてくるといいですね。

写真の上はピーベリーの生豆の状態。下は焙煎後です。
朝ドラの「スカーレット」でお馴染みの陶器は、粘土作品を焼成することで1~2割程度縮みますが、焙煎された珈琲豆は生豆の時に比べ逆に数割程度大きくなります。
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