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5月に入りカレンダーはいよいよ赤文字の続く本格的なゴールデンウィークですね。あらら・・・、今年はゴールデンではなく、自粛ウィークでした。

そんな自粛ウィークに入り、6日で期限を迎える緊急事態宣言後のことが話題になっています。
今日の夕方に政府の専門家会議副座長の尾身茂氏の会見がテレビで流れており、会見の内容を聴いていました。沢山の項目について話しておられましたが、全体的にいまいちピンときませんでした。

氏の説明では、新規の感染者数が減少傾向に転じるなど一定の成果が現れ、オーバーシュートを免れてピークから下降傾向にあるのだそうです。一方、緊急事態宣言の期限となる今月6日までの残り1週間は、接触機会の低減など徹底した行動変容が必要ということです。また7日以降も感染状況の厳しい地域では引き続き行動変容が必要であり、今後も長丁場に備え新しい生活様式の定着が求められるのだそうです。

ここでいう「新しい生活様式」って、具体的にどのような生活スタイルなのでしょうね。しかもこの生活スタイルが定着しなければならないとまで言ってるのです。今でもマスクやソーシャルディスタンスの保持、いろいろな自粛など行動変容を行っていますが、このような状況のまま過ごさなくてはいけないと言ってるのでしょうか。私たちの働き方や生活そのものにも関わりますし、芸能や芸術などの文化に携わる人たち、そして交通、観光、お店、教育などにも大きな影響が出てきますので、具体的に提示していただきたいと思っていました。新しい生活様式と言われても・・・困っちゃいますね。

それから、専門家会議の会見を聴いていてモヤモヤ感が解消されないのは、ベースとなる感染の現状が全く提示されていないことに起因するのだと思います。「新規の感染者数が減少傾向」云々と言ってますが、症状のある中の極めて限られた人たちのPCR検査の陽性結果をもとに感染者数の増減を述べるのは素人の私でもおかしいということが分かります。
専門家集団なら科学的根拠(エビデンス)に基づいて、感染の現況を説明すべきです。具体的には、感染者数(正確には感染確認者数)が多いとされる首都圏、関西圏、北海道などで無作為に一定数の人たちのPCR検査ないし抗体検査を実施すれば、市中でどの程度の感染があるのか分かると思います。やはり、市中における本当の感染現況を知らされていないということが、私たちの不安の一因であることは間違いないと思います。

「戦争を知らない世代」ですから、大戦中の大本営発表のことはよく分かりませんが、「上手く行ってるから、皆で我慢し頑張りましょう」と言ってるばかりでは、国民のモヤモヤ感は解消されないと思いますがいかがでしょうか。
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