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早いもので、あと1週間ほどで8月が終わり、秋めいてくる9月ですね。
日本ピアノ調律師協会のカレンダーの7月は古いフォルテピアノでした。
写真のピアノは武蔵野音大楽器博物館に収蔵されているドイツのC.F.シュマール製作のものです。ご覧のように鍵盤の色が現在とは逆で、象牙が輸入される以前は黒檀が愛用されていたようです。外形はチェンバロの面影を残しており、ダンパーやソフトなどのための「ニーペダル」と呼ばれる膝ペダルを備えていました。モーツァルトはこのピアノの前で、一生懸命に膝を動かしながら演奏したのでしょうね。鍵盤のタッチが浅く軽やかなウィーン式アクションが組み込まれていたことも特徴で、モーツァルトやベートーベンのピアノソナタも、当時のピアノならではの作品と言われています。
2020-07