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カテゴリ:日々のことなど

スズメバチ・トラップ

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時期的に少し遅くなりましたが、今年もスズメバチ・トラップを設置しました。「スズメバチ ホイホイ」とも呼ばれているものです。
作り方は簡単で、ぶどうジュース、お酒、酢の3つを適当な分量で調合するだけです。
拘る方は厳密に配合を調整するようですが、私は大雑把に1/3ずつ等量の感じで混ぜ合わせています。
ジュース、お酒、酢もスーパーの一番安いもので大丈夫です。
ペットボトルは、上部に15mmほどの切れ込みを3つ入れて、残した1辺を屋根のようにして外側に折り返します。この侵入口を左右2ヶ所作ります。
穴が大きすぎると蝶なども入りますので、スズメバチが入る程度にします。
面白いように捕れますが、スズメバチは農作物の害虫などを捕食してくれますので、あまり捕り過ぎてもいけません。3個だけ設置しました。
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ワクチン接種後の抗体価

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テレビや新聞などの報道をご覧になっていると思いますが、千葉大学病院のコロナワクチンセンターから新型コロナワクチン接種後の抗体価に関する研究発表がありましたね。

内容は、新型コロナワクチン(ファイザー社製)を接種した職員の抗体価を調べたところ、1,774名
のうち1,773名に抗体価の上昇がみられ、ワクチンが有効であることを確認したというものでした。

また、年齢、性別、飲酒頻度、1回目と2回目の接種間隔などの因子と抗体価との関連についても明らかにしています。具体的には、接種前の中央値が<0.4 U/mL(多くが全く抗体がない状態)に対し、接種後の中央値は2,060 U/mLと大幅に上昇したとあります。抗体価が上がりにくかったのは、免疫抑制薬や副腎皮質ステロイド薬を服用している人、年齢が高い人、飲酒の頻度が高い人だそうです。一方、抗体価が上がりやすかったのは、コロナ感染歴のある人、女性、抗アレルギー薬を服用している人という結果が出たそうです。
図は、コロナワクチンセンターのものを引用させていただきましたが、上述の内容を相対的重要度として図式化したものです。 

さて、私の勤務している施設でも10名程度ですが、同様に接種後の抗体価の動向を測定しています。どの程度まで抗体価が上昇すると有効なのか分かりませんが、ほぼ全員に明らかな抗体価上昇が認められています。千葉大学の 接種後の中央値は2,060 U/mLとなっていますが、ワクチン接種前の段階で、抗体が陽性だったのは、21名(1.1%)とのことですので、すでに感染していた人が含まれていたことにも注目すべきです。これらの人は、接種前にすでに抗体価が高く、接種後には想像以上の上昇が考えられますので、必然的に中央値を引き上げていることも否定できません。
そんなことで千葉大学の正確な中央値はもう少し低めなのかなと思っていますし、私たちの施設の中央値も同程度(1000台後半)かなと思います。

それにしましても、若い女性の抗体価が上がりやすいというのは想定内でしたが、年齢が高くて男である私としては、事実を突きつけられると結構ショックを受けますね。現在、我先にと予約をして接種をしているオジイサン達は、なかなか抗体価が上がりにくいのです。しかも大酒のみは駄目です。

でもご安心ください。70歳代のオジイサンで結構いい加減に生きている私でも中央値を楽勝でキープできていますので、個人的には千葉大学の「因子との関連性」がすべての人に当てはまるとは考えていません。一般論ですが、タバコを吸わない、出来るだけ身体を動かす、バランスよく三食を食べる、ストレスを溜めない、読書など知的活動をするなどに留意すると免疫力も高まるようですから、これから接種するオジイサン達は少し頑張ってみましょう。
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mRNAワクチン

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予約などで混乱が生じていますが、各地で高齢者へのワクチン接種が行われています。
私はすでに今月中旬(5/18)に医療従事者枠で2回目の接種が終わりました。ファイザーのmRNAワクチンでしたが、ちょうど2回目接種から2週間経ったところです。

さて、このmRNAワクチンですが、どのような機序で中和抗体が出来るのか、分かったような分からないような気持で過ごしていましたので、ちょっと調べてみました。50年も前に恩師のK教授から、当時最新のウィルス学の講義を受けているのですが、DNAやRNAという名前だけをかすかに憶えている程度で、お恥ずかしい限りです。

引用した図は、アメリカ・ワシントン州のSnohomish Countyというところが発行している「Covid-19 mRNAワクチンが働くしくみ」と題するものです。ワクチンが作られるところから、体内で作用するところまでを、図式で説明していますが、お分かりになりますでしょうか。私はチンプンカンプンで分かりませんでした。
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そんなことでネットを検索してみつけたのが、RNA学会のサイトに掲載されていた島根大学の飯笹久先生と新潟薬科大学の古市泰宏先生の論文でした。

私なりに理解したところを要約しますと・・・

mRNAワクチンを作るには、まず最初に正確なウィルス遺伝子の配列情報を知っていなければならないということです。今までの不活化ワクチンなどと違って、ウィルス本体がなくても、ウィルス遺伝子の配列情報さえあれば、mRNAワクチンは作ることが出来るのですね。
そのウィルス遺伝子の配列情報。これまでの研究からスパイク蛋白の遺伝子上の位置などは推定できていたようですが、正確な塩基配列はわかっていなかったそうです。スパイクはウィルスの周囲についている棘状のもので、私たちの細胞のACE2という受容体にくっついて侵入する切っ掛けになるものでしたね。
そして、昨年1月、中国で解読された塩基配列が研究誌に発表されたことが契機となり、mRNAワクチンの開発研究が始まったそうです。武漢で人から人へ感染する未知のウィルスが出現したことが報告されたわずか数週間後ですから、中国のウィルス学と分子生物学の力量は捨てたものではないようです。

人間の身体の話に戻りますが・・・

DNAは膨大な遺伝情報を蓄えておく図書館のようなものであり、その遺伝情報から必要な部分を写し取り、その情報をもとにタンパク質を合成(翻訳)するというシステムが私たちの細胞にはそもそも備わっています。その写し取って運ぶという役目を担っているのがmRNAです。mRNAの"m"は、messengerという意味なのですね。この「写し取る」というのは、イメージ的には拓本を取るという手法と似ているのかなと思っています。
mRNAが写し取った情報を運ぶ先は、細胞内に存在するリボソームと呼ばれるタンパク質合成工場です。ここでmRNAが持ち込んだ情報をもとに身体に必要なタンパク質が作られるという仕組みになっています。合成(翻訳)の役目を終えたmRNAは細胞に不要としてすぐに分解されます。とても寿命が短いのが特徴で、ワクチンでも役目を終えるとすぐに消滅するという利点を持っています。

今回の新型コロナのワクチンでは、ウィルスのスパイク・タンパク質だけを私たちの細胞の中で作らせるように人工的に設計したものです。このようなmRNAを作り上げたというのが画期的な業績の一つなのでしょうね。
ただ、前述のようにmRNAは不安定なものであり、体内に注入されて確実に細胞へ届くようにポリエチレングリコール (PEG)などの脂質と混ぜて、mRNAを保護する必要があるそうです。副反応としてのアレルギーが問題になっていますが、このポリエチレングリコール (PEG) が主因のようです。化粧品や歯磨き粉にも含まれていますし、多くの薬にも使われている試薬なのですね。

筋肉注射によって打ち込まれた人工的mRNAは、その後細胞内に入り込み、そしてタンパク合成工場のリボソームに達し、そこで設計図に則ってウィルスのスパイク・タンパク質を作ります。そのスパイクは細胞から漏出し、あたかも細胞がウィルスに感染したかのように見せかけるわけです。その後は、免疫の働きによってスパイクに対する抗体が産生されるという仕組みになっています。抗体を沢山保有すると、その抗体に対する抗原(ウィルス)を防御できるというのはご存知の通りです。

まだ分からない部分がたくさんあるmRNAワクチンですが、新型コロナウィルスどころか将来も間違いなく起きるであろうパンデミックに対しても、きわめて有効な技術であることは間違いないようです。まさにノーベル賞に値する研究・開発なのですね。
ちなみにファイザー社のmRNAはTriLink社で、モデルナ社のmRNAは、スイスのロンザ社だそうです。

第二回さっぽろ落語まつり

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明日5月28日(金)から5月30日(日)までの3日間開催される「第二回さっぽろ落語まつり」。
昨年は中止になりスライドしてそのまま同じ日程で開催されますので、キャンセルせずにチケットを持ち続けています。六代目三遊亭円楽師匠がプロデュースし、総勢30名の落語家で15公演をするという豪華さです。私たちは、明後日5月29日(土)の「シャッターの降りない笑店街」と「柳と桂の東西競演会」を聴く予定にしていました。

昨年から今公演をずっと楽しみにしていましたが、北海道のコロナ感染者数は一向に減る気配を見せず、緊急事態が発令された時点で、聴きに行くことを諦めてしまいました。困窮しているホテルにも泊まってあげたかったのですが、泣く泣くキャンセルです。
私は医療従事者としてすでに2回目のワクチン接種を完了していますから大丈夫と思いますが、妻は未接種ですから心配ということがありました。とても残念です。

そうそう、「シャッターの降りない笑店街」で公演を予定していた林家木久扇師匠が、24日ご自宅で転倒して大腿骨を骨折されたそうです。3週間の入院が必要とのことで、本公演は休演するというアナウンスがありました。来年の「第三回さっぽろ落語まつり」で、大好きな林家木久扇師匠のお顔を拝見しニコニコ顔で落語も楽しみたいと思っています。tt2021-0526

スーパームーン皆既月食

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スーパームーン皆既月食はご覧になりましたでしょうか。
私は8時過ぎまで仕事関係のオンラインの講演会がありましたので、それを終えてから急いで2階に上がって南東の空を眺めていました。高い樹木の間からご覧のような月が昇り始めたところでした。
急ごしらえで三脚を立て、カメラをセットしましたので、満足できるような写真は撮れませんでしたが、スーパームーン皆既月食を肉眼で見ることが出来たので大満足です。
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ちょっとルール違反をしちゃいました

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今朝のゴミ出し(燃やせるゴミ)でのことです。
七飯町はゴミステーション方式で、各自指定された曜日に分別してゴミ出しをすることになっています。いつものように燃やせるゴミを持って行き、ひょいとステーションを見ると赤紙の貼られた袋がありました。誰かルールを守らない人がいたものと苦々しく思っていたのですが、何とも見覚えのあるゴミ袋ではありませんか。あら~っ!何と私が先週出した粗大系燃やせるゴミの袋でした。
袋の中身は水道のビニールホースで、古くなったものですから、巻いて袋に入れて処理しました。ビニールホースは今まで捨てたことがありませんので、分別表をみて確認してから捨てたつもりでした。
赤紙に書かれていた指摘を見て、またビックリです。「ホースは1mmに切って下さい」と書かれてあります。寝ぼけているのではと何度眼を擦っても「1mm」です。わぁ~、ホースは10mほどあるので、1mmでチョキチョキ切ったら何ヶ月かかるやら・・・。
そのまま持ち帰ったのは当然で、帰って来てから当該の分別表をよくよく見ました。なんと箇条書きの何段目かに小さく「ロープ・ホース類は1m位に切って下さい」とありました。チャンチャ〜ン。(*^^*)
清掃担当の方には迷惑をかけてしまいましたが、朝から頭を掻いたり笑ったりで、何となく楽しい一日の始まりが期待できそうな朝の出来事でした。
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人類は今世紀末まで健やかに生きられるか

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NHKスペシャルで放映されたシリーズ『2030 未来への分岐点』をご覧になった方は沢山おられると思います。私も興味深く見ていましたが、特に3回目の「プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界」は戦慄さえおぼえる内容でした。

1枚目の写真は、我が家で2週間に一度リサイクルとして出す分別したプラスチックゴミです。今回は家電の緩衝材の発泡スチロールが大量に出たために2袋になっていますが、通常は45Lの袋ひとつです。それでも毎回45Lの袋にぎゅうぎゅう詰めするくらいに大量のプラスチックが出ますので、どうしたものかと思っています。
私たちは分別してリサイクルされるものと思い安直にゴミとして出していますが、プラスチックゴミの輸入国はマレーシアなど一部の国に限られています。そしてマレーシアなどでは業者が処理不能に陥って故意に燃やしたり、大量に放置するケースが目立つようになってきているそうです。
その放置されたゴミはいずれ海に流れていくのでしょうが、毎年800万トンものプラスチックゴミが世界中の海に流れ着いているといいます。800万トンというと東京ドーム約7個分にあたるといいますから凄い量ですね。P3120002
2枚目の写真は、散歩道の函館新道側道の道端に散乱していたゴミです。不法投棄されていたものが、除雪車のローターに絡まって飛ばされ飛散したものと思います。こんなのが風に飛ばされたり雨に流されて、いずれ河川を伝わって海へ流れていくのでしょう。
海では波に打たれたり、紫外線にさらされたりして砕け、いずれ5mm以下のマイクロプラスチックやもっと小さいナノプラスチックに変貌していき、これらが生態系に重大な影響を与えることが知られています。プラスチック自体が海中の有害化学物質を吸着するでしょうし、もともとプラスチック自体に含まれている添加物(紫外線防止剤や酸化防止剤、顔料、可塑剤)なども問題視されています。これらをプランクトンが捕食することを始まりとして海中生物全般の体内に蓄積し、最終的には食物連鎖の上位にいる私たちが被害を被るという図式になっています。
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一説には、私たちは1週間にクレジットカード1枚分(5g)、1ヶ月にしてハンガー1本分(21g)のプラスチックを食べているというショッキングな報告もあります。私たちが食べる食事にも、飲む水にも、吸い込む空気にも含まれているといいます。番組でも、冬山を彩るきれいな樹氷の一部を溶かして顕微鏡で観察してみると、肉眼では見えないようなプラスチック粒子が大量に検出されていました。考えてみると私たちが身につけている衣類なども殆どが化学繊維ですもね。細かく飛散して浮遊していることは言うまでもありません。そうそう化粧品などに含まれる厄介なマイクロビーズというものもありますね。

冒頭のように便利さが故に大量に使われるプラスチック。レジ袋やプラストローが使われなくなりつつと少しずつ問題意識が高まってきましたが、この便利なプラスチックが何か別の物に置き換わる画期的な技術開発など出来るのでしょうか。このシリーズでは、不可逆点として2030年が分岐年として提起されていますが、あと10年で私たちを取り巻く環境や問題意識が大きく変わるとは私には到底思えません。しかも世界中の人達が共通認識を持ち一致団結して取り組まなくてはならないのですからね。
そんなことで標記のように「人類は今世紀末まで健やかに生きられるか」と銘打ってみましたが、皆さんはどのようにお考えになりますでしょう。

スノーシューハイク 大沼森林公園

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今日の日曜日も良い天気でしたので、トンネルを越えて大沼の森林公園へスノーシューハイクへ行ってきました。暖気で緩んだ雪が固まって、スノーシューが無くても歩けるくらいに固く締まっていました。先週に続いてコース内で出会った人はゼロで、妻と二人だけの静かな散策です。コースから少し外れると函館本線の線路があり、ちょうど札幌から函館へ向かう特急「北斗」と出会うことが出来ました。
我が家のところでは、この1週間で雪解けが進んで、積雪が一気に少なくなりましたが、セミナーハウスのところでは屋根からの積雪が軒に届きそうなくらいありました。トンネルを一つ越えるくらいで、こんなにも雪の降り方や解けるスピードが違うのですね。
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マイナンバーカードが健康保険証に

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今日から首都圏の一部医療機関でマイナンバーカードが健康保険証として使えるようになりました。私と妻もすでに健康保険証としての登録を済ませていますので、全国的に拡大することによって順次使えるようになると思います。
下記画面は私のマイナポータルの登録画面です。
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納税情報など個人的ないろいろな情報が登録されていますので、予防接種の項目を開いてみました。そうしましたら、2018-11-22に接種した肺炎球菌ワクチンの接種証明が記載されていました。いずれ接種することになる新型コロナウィルスのワクチン接種もこの項目へ追加で記載されていくのでしょう。
また、特定健診の結果や診療内容、投薬情報なども提供・閲覧できるようになるようですから、いろいろと便利になりそうです。
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私は10年以上も前からe-taxによる確定申告を行っていますが、初年度には5000円の還元があり、また今年度はマイナポイントなる5000円のプレゼントまであって、ちょっぴりe-taxやマイナンバーカードの恩恵にあずかっています。「宝の持ち腐れ」とまで言っていましたが、少しは良いこともあるものです。

総務省によりますと、去年1年間のマイナンバーカードの交付枚数はおよそ1185万枚で、前の年の4倍近くに増え、5年前に交付が始まって以来、最も多くなったそうです。ちなみに10年ほど前にe-taxを利用していた時は、「住民基本台帳カード」というものを使っていました。
ただ、カードの普及率は24.6%にとどまっていて、市区町村別にみると、新潟県粟島浦村が73.2%、石川県加賀市が52.7%などで5割を超える一方、普及率が2割に満たない自治体も多くあるそうです。

二度目の新型コロナウィルス抗体検査

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昨年の6月29日に新型コロナウィルスの抗体検査を受けていますが、ほぼ半年後の2月24日に職員健診の一環として再度の抗体検査を受けさせていただきました。
正式にはSARS‐COV‐2抗体というらしいですが、基準値では1.000未満を陰性と判定するようです。
前回は0.081、そして今回は0.079という値でした。
重症リスクの高い高齢者ですから発症することは避けたいと思っていますが、出来ればワクチンと同等程度の抗体が出来ていないか期待するところもありました。年間を通してプールで泳いでいますし、ウインターシーズンは蜜の避けがたいスキー場のゴンドラに搭乗していますので、高性能マスクはつけているものの少しだけウィルスをいただいて不顕性感染しているのではと思っていたところもあります。
感染力の強まった変異ウィルスがじわじわと全国的に侵入してきているようですし、期待しているように上手い具合に抗体が出来るわけがありませんので、基本的な感染予防を徹底しようと考えています。
ワクチン接種後にどの程度抗体価が上昇するものなのか、またどの程度の期間抗体が持続するものなのか興味がありますので、継続して抗体検査を受けられるようでしたら追って報告したいと思います。
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スノーシュー・ハイク

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ピカピカに良い天気になった日曜日、函館の最高気温は7℃近くまで上昇しました。
この好天に誘われて妻と大沼セミナーハウスの裏手の森林公園へスノーシュー・ハイクへ行ってきました。踏み跡がついているものの雪が深いのでツボ足では無理ですが、スノーシューさえあればどこでも歩けます。コースを少し外れて、長沼と呼ばれる小さな沼まで足を伸ばしてみましたが、結氷していた湖面は少しずつ岸辺から解け出してきていました。氷の上を少し歩いてみたいと思っていましたが、怖くて歩く気にはなれませんでした。
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コース内を流れる小川も雪解け水が流れて、春の気配が感じられます。もう少しすると福寿草が咲き出し、水芭蕉も葉や蕾を伸ばしてくることでしょう。「♬春の小川はさらさら流る~」なんて口ずさみたくなりますね。
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森林公園だけあって色々な木々があります。コブシと思いますが、羽毛を纏った蕾は少し膨らんできているようです。90年ほど前の北海道駒ケ岳の大規模噴火で山麓一帯は壊滅的な被害を受けており、森林公園の木々もその噴火後に生育したものと思われます。大きな木々で埋め尽くされていますので、自然の再生力って凄いなと思います。
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胡蝶蘭、ほぼ満開に

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1月11日に1輪だけ花をつけたレモンイエローの胡蝶蘭。その後順調に蕾が開いてほぼ満開になりました。いただいた時のように支柱に沿って花が一方向を向いているような状態にはなりませんが、素人ぽくてこれはこれでいい感じと思っています。
できるだけ15℃以下に室温を下げないようにして、2週間に1度だけ温水をあげているだけですが、厳寒期の北海道で胡蝶蘭を楽しめて嬉しくなっています。このまま3ヶ月は咲き続けていると思います。この花が萎れる頃は、スプリングエフェメラルなど庭や野山の花々が咲き出す頃でしょう。
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厳寒期に咲いた胡蝶蘭

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昨年の夏に知人からいただいた黄色い胡蝶蘭。3本仕立てで花が沢山ついて見事でした。3ヶ月以上もいただいた時の美しい状態を保っていましたが、晩秋頃に花が枯れたこともあって花茎を根元から切りました。北海道の冬は寒いですから、春まで葉のままで過ごすものと思っていました。
雪がチラチラ降り始めた頃になってから再び根元から花茎が伸びてくるではありませんか。みるみる伸びて支柱が必要になってきて、大小の蕾が3本それぞれに十数個ほどつくまでになりました。そして一昨日に一輪だけ咲き始めました。
水遣りは10日おきごとに少し熱めの温水を上げる程度で、夜は暖房を止めた室内に置いています。15℃以下になると生育は悪くなるようですから、15℃以下には下がっていないのかも知れません。
外は真っ白ですし、花が少ない冬場ですから、殊更この黄色い胡蝶蘭が愛おしく感じられます。蕾の全員が咲き誇るようになりましたら、また写真を掲載したいと思います。
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正月三が日

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正月三が日は、曇りがちながら比較的穏やかな天気に恵まれました。でも、氷点下以下の真冬日が連日続いておりとても寒いです。三が日のスキー場は混雑しているでしょうから敬遠して、散歩したり録画していた映画を見て過ごしていました。

映画は、年末年始にかけてNHK BSプレミアムで放映になった「ゴッドファーザー」のパートⅠ(1972年)、パートⅡ(1974年)、パートⅢ(1990年)で、それぞれ3時間を超える大作ですから一日一本のペースでちょうどいい感じでした。
もう何度か見ているのですが、部分的に程よく忘れているものですから、いつものように画面にくぎ付けになって興奮しながら見ていました。個人的には今までに見た中で5本の指に数えて良いくらいに魅力的な映画と思っていますが、あらためて見ましてもさすがに凄い映画と思いました。コルレオーネ・ファミリーを通して描かれている人間の優しさと醜さの描写が素晴らしく、美しい映像と洗練された音楽も相まって9時間に及ぶ全3作のどの場面も見逃すことが出来ないほどでした。
監督はフランシス・フォード・コッポラ、俳優陣はマーロン・ブランド、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノなど錚々たる人たちですし、またニーノ・ロータによる音楽がこの映画の魅力を引き立てています。

昨年の3月にシチリアなどへの旅行を企てていましたが、コロナによってすべてキャンセルせざるを得なくなってしまい悔しい思いが残っています。コロナ禍が収まったら、真っ先にメッシーナ海峡を越えてシチリアへ行ってみたいと思っています。この映画のロケ地になったモッタ・カマストラという村も雰囲気があっていいところみたいですね。マフィアに誘拐されないように気をつけないといけないかな。(笑)
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White New Year 2021

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大晦日から元旦にかけて荒れる予想でしたが、意外にもサラッと降っただけで除雪車の出動もありませんでした。
前後しましたが、新年明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いいたします。

新型コロナに関しましては、昨日の大晦日に一気に全国で4520人の感染者が判明したようで、今年もコロナにびくびくしながらの幕開けになりました。
依然として閉塞感を感じながらの生活を余儀なくされそうです。
このパンデミックは、当り前と思っていた価値観を劇的に変化させるきっかけになりましたが、2021年もこの流れは加速していきそうな気がしています。
私たちはこの流れに乗るしかありませんが、今一度私たち個人の価値観をも見直したうえで「元のような生活」に戻ることが出来ればいいなと思っています。
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来る2021年が明るく良い年になりますように

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新型コロナに翻弄された2020年も残すところあと数時間になりました。
全国的に数年に一度という寒波が押し寄せて大雪になっているところがありますが、当地はほんの僅かチラチラ降っただけです。

2021年も少なからず新型コロナの影響は残るでしょうが、ワクチン接種が始まるようで遠くに少し光明が見えつつあるのかなと思っています。感染力を増した変異株が混在しているようですので、誰しも容易に感染しそうな気がしますが、出来るだけ感染しない、他者に感染させないということを念頭に予防に努めたいですね。
来る2021年が明るく良い年になりますようにお祈り申し上げます。
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せめて2週間早ければ・・・

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今朝は除雪車の音で目が覚めました。この冬2回目の出動になります。
窓を開けたら枝先にまでびっしりと雪がついて見事な銀世界が広がっていました。粉砂糖のような軽い雪です。こんな綺麗な景色を見ると北国に住んで良かったなと思います。
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さて、標題のことについて少しだけ・・・。
2週間前にブログで入国制限緩和のことを書きましたが、その後イギリスから入って来たと思われる新型コロナウィルス変異株による感染者が空港検疫だけではなく市中からも検出されたというショッキングなニュースが流れてきました。7月の制限緩和措置により11月末までにすでに63,000人もの外国人が、ほぼフリーパスのような状態で我が国に入国しています。スカスカの日本の防疫体制では、変異株が入り込むのは時間の問題と思っていましたが、案の定という感じです。
急遽、来年の1月末まで全世界からの新規入国は停止されるようになりましたが、今更と言った気がします。しかもビジネス往来に関しては、以前のままの防疫体制で行くようで、この国は本当に何を考えているのかと言いたくもなります。
自民党の外交部会でも、さすがに危ないと感じたのか、今日になって政府に対してビジネス往来をも含めた全面停止を求める声があがっているようです。個人的には全面停止賛成ですが、1月末以降も空港でのPCR検査は当たり前として、空港近くにホテルなどの隔離施設を確保して2週間の隔離を徹底すべきと思っています。

入国制限緩和に思う

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今日は全国的に寒い一日だったようですが、当地も一日中氷点下の真冬日でした。雪は1cm程度と薄っすらと白くなる程度でしたが、まだ身体が慣れていないせいかとにかく寒かったです。
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 さて、標記のタイトルのことについて書いてみたいと思います。
私たちには直接関係がないことから、あまり注目されていませんが、11月1日から日本の入国制限が緩和に向けて大きく動きだしています。政府は10月30日に開催した新型コロナウイルス感染症対策本部会議を経て様々な入国対策についての変更を発表しました。
特に「国際的な人の往来再開に向けた段階的措置について」と称して、日本人の帰国者は勿論のことシンガポール、韓国、ベトナム、中国などの国々からの入国者に対して行っていた入国後の管理を緩めるというのもその中の一つです。

ビジネストラックやレジデンストラックという難解な用語が登場しますが、ビジネストラックとは主に短期出張者のことを指しますし、レジデンストラックとは主に駐在員など長期滞在者のことを意味します。
このうち、ビジネストラックの人たちは、「本邦活動計画書」の提出等の条件を満たすことで、入国後は行動範囲を限定した形でビジネス活動が可能となるそうです。また、レジデンストラックの人たちは、今まで通り14日間の自宅等待機は維持されるようです。
下の表は外務省のホームページに載っていたものの引用です。表は一例として中国への出国、そして中国からの入国の際の具体的な手筈を提示しています。「日本⇒中国」、「中国⇒日本」とそれぞれを見て分かることは、日本への入国後はいろいろと記載がありますが、殆ど個人に任せっきりで、言うなればご自由にどうぞという感じです。14日間の公共交通機関不使用などを求めていますが、まったく効き目がないというのは既成の事実です。
対して中国の入国後の対応はどうでしょうか。ビジネストラック、レジデンストラックに関わらず、14日間の受入事業体ないし集中管理による隔離が義務付けられていますし、14日目に行われる再PCR検査で陰性になって初めて自由の身になれるというものです。
シンガポールも日本人に対しては同様の厳しい入国管理を行っています。

昨日の私の話題とも重なるのですが、このコロナウィルスは潜伏期間が長いのが特徴であり、日本の入国管理の現状では、偽陰性の感染者を見逃している可能性が大と言わざるを得ません。まして、これら4ヶ国に加えて11ヶ国・地域からの入国者に対する空港でのウイルス検査は行われていませんので、尚更怖いです。いずれも相手国からの出国時のウィルス検査を拠り所にしていますが、こんなことが許されていいのでしょうか。

そんなことを考えると、発生初期の武漢型、春頃からのヨーロッパ型、そして現在の日本型と一年間で変遷を経ている新型コロナウィルスですが、再び新しい変異型が入り込んでくる余地がありそうな気がしています。

支持率が急落した菅さん。「ガースー」などと言って若者受けを狙っているようですが、スカスカの日本の防疫体制を今一度見直してポイントを稼いだ方が良いように思います。
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民間のPCR検査を考える

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一昨日の朝は霜が降りて真っ白になっていました。朝食前に庭に出て落ち葉に眼をやるとご覧の景色が広がっていました。朝日が出る前のほんのひと時のマジックです。

それでは表題の件について考えてみたいと思います。
首都圏などで民間の会社が2000円前後でPCR検査を開始し、予約が殺到しているようです。出張や帰省などを予定している人たちの間で人気を集めているのでしょう。一般的な行政検査は、発熱などの症状がある人や感染者の濃厚接触者らが対象で、検査費は公費でまかなわれていますが、対象者以外は本人が希望しても公費でのPCR検査を受けることは出来ません。経済活動の再開によって、気軽に受けられる民間のPCR検査の希望者が増えてくるのは当然の成り行きと思われます。

ただ、格安の民間検査は医師の判断を伴わないものが殆どで、陽性の疑いがあっても保健所に届け出る義務はなく、感染の実態把握に支障が出るという懸念があります。また、PCR検査は行政検査、民間検査に関係なく一定の割合で偽陰性が出ることを知っておくことも大切です。潜伏期間が長いので、実際には感染しているのに陰性と判定されて安心してしまう危険性を孕んでいるのです。

実例として、旭川市の数か所の病院で起きている大規模感染集団(クラスター)を挙げることが出来ます。
入院初日のPCR検査で陰性であった患者が3日後に退院して、その患者(転院先で発症)がもとで院内感染が発生した例があります。あまり良い表現ではありませんが、「置き土産」といった感じでしょうか。また別の病院では今日の時点で300名近くの職員・入院患者の大規模クラスターが起きているのですが、ここまで広がったのはPCR偽陰性の職員の職務(移動)によることが判明しています。
ここで分かることは、一度だけの検査では潜伏期間の長いコロナウィルスに対処するには片手落ちであるということです。前述の大規模クラスターの起きている病院では再度PCR検査を実施して万全を期すようです。

そんなことで、民間のPCR検査を受け陰性の判定を得て、意気揚々と出張や帰省をしたのはいいものの、そこで発症あるいは無症状感染者としてクラスターのもとになるということも十分考えられます。年末年始に旅行や帰省をお考えの方は、このことを念頭に置かれて行動することが大切と思われます。

このウィルスのことを知れば知るほど、本当に厄介なウィルスであることが分かりますね。
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意外とオンラインもいいです

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朝にカーテンを開けて外を見たらご覧の景色が広がっていました。薄っすらと濡れ雪が降って、それが凍り付いたようです。道央の高速道路では、ブラックアイスバーンによる事故が20ヶ所以上で起きたようです。

先日の二日間、札幌で開催予定だった日本臨床分子形態学会の学術集会が新型コロナの影響でweb形式での開催になりました。私の所属学会ではありませんので、初めての参加でしたが、別の側面から新しい知識を得ることが出来ましたので、有意義な二日間でした。
私の所属する学会も春はweb形式だったのですが、視聴が集中する人気部門では動画が途切れたりして、少しストレスが溜まったことを残念に思っていました。しかし、今回の学会は、web会議システムとしてあのzoomを使用しており、まったくストレスを感じることなく勉強することが出来ました。プレゼンテーション画面と発表演者を同時にリアルタイムに見ることが出来ますし、チャット形式で質問をすることも可能です。初めてzoomなるアプリケーションを使いましたが、素晴らしいweb会議システムと思いました。

思い返せば、10月に文科省は「11月上旬に対面授業が半数以下の大学名を公表する」と発表し批判が集まりましたが、今のところ公表はされていないようです。実習や実技などを重視する理科系とか医療系の学部・学科はもともとオンラインは馴染まないのでしょうが、それ以外の学部・学科などでは感染を防止するためにはオンライン授業をしなければならない事情もあるのでしょう。
zoomを使うまではあまり実感としてオンライン授業の在り方を考えることはなかったのですが、個人的には結構使い勝手がいいというか、授業や講義に集中できる側面も持っているように思っています。まあ、大学はコミュニケーション能力を養う場としての役割も期待されており、サークル活動やキャンパスライフを送れないことを不満に思う学生もいますので、なかなか妥協点を見つけるのは難しいですね。
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Go To キャンペーン、本来は収束後だったのでは・・・

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今日の函館は、これまでの寒さから一転して最高気温が8.5℃と暖かい一日でした。久しぶりのポカポカの日曜日で、夕方まで木を伐採したり枝の片付けでクタクタになってしまいました。

新型コロナの感染者は、このところ全国で約2000人と高止まりが続いており、死者や重症者も増えて医療崩壊の危機が迫ってきていることを実感するようになってきました。それに伴って医療従事者の悲鳴のような叫びがニュースなどで報じられています。私が非常勤で勤務する医療サービスを提供する職場でも、感染対策として道南圏からの移動の制限、会食の制限といった勧告が提示されており、殆ど自粛のような生活を余儀なくされています。他の病院や介護施設の職員なども同様の厳しい制限付きの生活を送っているものと思います。重い病気を持った患者や高齢者が多い施設であることを考えると、医療や介護に携わる者として当たり前のことと思います。
私などは当初から感染の蔓延中のGo Toキャンペーンには懐疑的でしたから、旅行にも会食にも前向きにはなれないでいますが、個々人の考え方は千差万別であり、中には旅行や会食に行きたくてバタバタしている人がいるのも当然と思います。今日の京都市内の大勢の観光客の報道を見るにつけ、我慢を余儀なくされている医療職の人たちが哀れに思えてなりません。よく、Go Toキャンペーンの不公平を耳にしますが、多額の税金を使っている以上、もう少し公平な工夫が出来ないものなのかと思ってしまいます。まして、4月7日に経済財政諮問会議ならびに臨時閣議で決定した「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」での「Go Toキャンペーン」の実施は、新型コロナウイルス収束後にと謳っているのですからね。呆れてしまいます。
また、懲りずにキャンペーン期限を6月末まで延長するようですし、旅行需要の平準化を目的に平日に旅行を分散化するような施策も盛り込むようです。基本的に平日に旅行などが出来るのは、重症化リスクの高い定年退職後の高齢者が主ですから、こんな施策でいいのという気持ちになります。

何とも方向性の定まらない「Go Toキャンペーン」ですが、医療職や介護職の皆さんは今は我慢の時と決め、変な施策には踊らされないことが肝要かと思います。そして、ワクチンの接種が完了し、新型コロナウイルス感染がコントロールできるようになって、落ち着きをみせたら大いに羽根を伸ばしましょう。
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マスクの話題あれこれ

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新型コロナウィルスによる感染拡大が続いていますが、ついに近くの奥尻島でも新規感染者が8名も出てしまいました。小さな離島ですし、医療体制が脆弱ですから、島内は凄いことになっているものと想像されます。また、札幌に続いて旭川の医療機関や介護施設でクラスターが発生し、今日は新たに44名も判明しましたので、次は函館なのではと戦々恐々の気持ちになっています。

先日からマスクの話題を書いていますが、今日も新しい話題を呟いてみたいと思います。
テレビでご覧になったことがあるかもしれませんが、市川海老蔵さん親子三人と渡辺直美さんがマスク姿で登場するCM。ハイドロ銀チタン®不織布マスクという製品の宣伝なのですが、この製品を製造販売しているDR.C医薬株式会社の代表O氏は、元の職場でご一緒させていただいた方です。ハイドロ銀チタンに着目して製品化したもので、もともとは花粉症に効果があると謳って販売したものです。ウィルスに効果があるかどうかエビデンスは得られていないようですが、市川海老蔵さん親子と渡辺直美さんをCMに使うのはセンセーショナルですよね。不織布マスクとしては一定の機能は維持しているようですから、ご興味のある方はオンラインショップでご購入になってみてください。

いろいろな知見をみていますと、コロナやインフルエンザ対策には不織布マスクを双方がつけることがベストですが、夏場から多くの方が使われているポリウレタン・マスクは飛沫の透過が明らかで、感染防御のツールとしてはかなり劣るようです。息が吸いやすくて見かけが良いとのことで多用されているのでしょうが、見直されるべきものと思います。

また、政治家や飲食店などで見受けられる上下が素通しのマウスシールドに至っては、前に飛沫が飛ばない程度で、機能としては殆ど用をなしていないと言われています。特に飲食店において調理をされる方がマウスシールドを装着している場合は最悪で、飛沫の殆どは前に飛ばない分も含めてほぼ真下に落下します。ということは、調理されたお料理に直接降りかかることになり、このことは実証で明らかになっています。こんなのをいただくと思うと想像しただけで気持ちが悪くなりますね。
go to イートなどというものを利用する気にはなりませんが、これから飲食店を利用する際は、調理人だけではなくスタッフ全員が不織布マスクを適切に装着しているかどうか確かめてから入店しようと思っています。

今日の函館は最高気温が8.8℃と今の季節にしては暖かい一日でした。紅葉はすっかり終わってしまい、ナナカマドの赤い実が青空に一段と際立つようになりました。
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我儘な三連休

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休日ながら今日も北海道は200人を超える感染者が判明しています。
テレビのニュースなどで新千歳空港や札幌の二条市場の賑わいが報じられていましたが、沢山の観光客が来道していたようです。函館市内の様子は分かりませんが、札幌と似たような状況だったものと思います。日本医師会の中川会長が「我慢の三連休」とメッセージを発していましたが、何とも「我儘な三連休」だったようです。この分では、二週間後の感染状況が案じられます。
go toトラブル・・・ではなくて・・・go toトラベルも札幌や大阪は一時停止の方向で考えているようですが、システムの変更や国と地方の調整に手間取っているようです。いくらウィズコロナといっても、緩めたり引き締めたりの舵取りが必要なわけで、アクセルばかりでブレーキには消極的なことを残念に思っています。

雑木林の木々はほとんど葉を散らして、すっかり明るくなりました。
私たちは「go to」などには振り回されることなく、いつも通り庭や雑木林の手入れに勤しんでいます。毎日、ノコギリやツルハシ、スコップを振り回していても次から次とやることが出てきて、何となく強制労働をさせられているような気さえしてきます。(笑)
春から相当手入れをしましたから、来年はどんな春を迎えられるか今から楽しみです。
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新型コロナの再感染の不思議

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新型コロナウイルスに感染し、回復したのに短期間で再び感染してしまうケースが世界各地から報告されています。昨日、岐阜県でも7月に感染して回復した20代の女性が再感染していることが判明しました。
一般的なウィルス感染症では体内にできる抗体で再感染を防ぎますが、新型コロナウィルスではこうした再感染はなぜ起こるのか不思議に思っています。このことについて先日の朝日新聞デジタル版に米エール大教授の岩崎明子教授の解説があり、とても参考になりましたので要約して紹介したいと思います。

岩崎先生によりますと、患者から採取した1度目と2度目のサンプルで、それぞれの全遺伝情報(ゲノム)を調べて、塩基配列の違いから別々のウイルスに感染していることが分かっています。そもそも新型コロナを含むコロナウィルスに関しては、抗体ができても長くて半年から1年ほどで効き目がなくなってしまうと言われています。しかし、回復して間もない抗体保有期間にもかかわらずなぜ再感染してしまうのでしょう。
以前に京都大学の宮坂先生の記事を紹介した際にも述べましたが、ウイルスの感染に伴って体内でできる抗体にはいろいろな種類があります。感染予防の効果が期待できるのは、新型コロナがもつ「スパイクたんぱく質」を認識しこれに結合する抗体で、これを中和抗体と呼んでいます。とげのような形をしたスパイクは、感染する際に細胞の表面に最初にくっつくことがわかっています。テレビの映像などに頻回に映し出されていますウィルス表面のとげですが、これに中和抗体が結合することでウイルスが細胞にくっつくのを邪魔し感染を防ぐと考えられています。
これとは別のウィルス粒子内に存在する「ヌクレオカプシド」というたんぱく質に対する抗体もあるようです。これが検出されることは、過去にウイルスに感染した事実を示す意味はありますが、スパイクに対する抗体に比べて感染を防ぐ効果は高くないと考えられます。宮坂先生も仰っていましたが、単に抗体があるかだけではなく、抗体の中身が問題なのですね。つまり、産生される抗体の種類や量によって、再感染がおこる可能性があるってことなのでしょう。

こうして考えるとワクチンそのものの効果も疑問に思ってしまいますが、いま世界中で開発されているワクチンは、中和抗体が体内で十分にできるよう、いろいろな工夫がされているそうです。そう聞きますと少し安心感も湧いてきますね。ただ、開発中のワクチンの効果で最も重視しているのは、感染した人の重症化を防ぐことが主目的だそうです。ワクチンにより免疫機能が高まることで、結果的に感染を防ぐことにもつながるかもしれませんが、それを第一目標にしているわけではないようです。

紅葉したカリンの葉がほとんど落ちて、黄色い実がくっきりと青空に映えています。あと10日もすると12月ですね。IMG_3778

マスクはきちんとつけましょう

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今日の函館は14.7℃と季節外れの暖かい一日でした。仕事がお休みでしたので、庭の片付けや雑木林の手入れをしていましたが、少し汗ばむ程度で心地よい日和でした。明日はもっと気温が上昇するようです。

東京の新型コロナ陽性者は500人近くになりましたし、北海道も依然として200人以上の高い水準で推移しています。函館においてもgo toキャンペーンの観光客で賑わっていることもあり、じわりじわりと陽性者数が増えてきました。観光を楽しむのはいいとして、今一度「感染しない、人にうつさない」という基本的なことを徹底していただきたいと思います。

その大前提となるのがマスクですが、テレビなどを見ていると専門家の中でもきちんとマスクを装着していない人がおり気になっています。具体的には、鼻が出ていたり、顎まで下げていたり、ノーズワイヤーを鼻の形状に合わせていないなどです。一般の我々も気を付けなくてはなりませんが、テレビに登場する専門家や政治家の方々にはより模範となるようなマスクの装着をお願いしたいと思います。

検証では不織布のマスクが感染の予防には一番効果があるようですので、個人的には布マスクやウレタンのマスクを使用している人の傍にはあまり近寄りたくはありません。また、政治家や自治体の長の方々でプラスチックのマウスシールドを使用している人も多く見かけますが、見かけ同様にこれは感染予防の効果は低いと言われていますので、マウスシールドの人の傍にも絶対に行かないようにしようと思っています。(いずれも個人の感想です)
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ワクチンと同様の免疫を獲得 ?

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北海道の新型コロナの感染判明者が、ついに200人を超えました。数日前に100人の大台を突破した時からすぐに200人は超えるものと思っていましたので、個人的にはあまり驚いてはいません。ご存知のように今日の時点の判明者は過去10日ほどのタイムラグがありますので、正確な感染者はもっと増えているものと思います。

昨日の9時からNHK総合で放映になった『新型コロナ 全論文解読 〜AIで迫る いま知りたいこと〜』は、新型コロナのことを知るうえでとても参考になりました。具体的には、2020年11月初めまでに世界中で公表された新型コロナウイルスに関連する英語の論文およそ20万本をAIに学習させて、そこから浮かび上がる分析の結果を分かりやすく解説するといった内容でした。

いろいろなポイントがありましたが、私が特に興味を持ったのは、マスクの隙間から入り込んだ僅かなウィルスによって、免疫を獲得する可能性について論じたものでした。
現在、一般的に周知されている感染予防策は、①1m以上離れて会話をする、②互いに不織布マスクをつける、③15分以上会話をしない、という3点を守ることが大切と言われています。つまり①②③のいずれかを守れば発症することはほとんどないと言われています。濃厚接触者の定義も同様です。
このように普通の感染予防策をしていれば発症することは殆どないようですが、現在の北海道のように市中に蔓延している状況では、私たちの身近な空間にウィルスが浮遊していることは間違いないと思います。市販のマスクでは、これらのウィルス粒子の侵入を防ぎきれませんが、逆にごく微量のウィルスをとり入れた方が獲得免疫を得るにはいいというものです。ワクチンと同じような働きをするのでしょう。もちろん、文献上のトピックス的な話題ですし、感染予防を徹底した上でのお話ですから、勘違いなさいませんように。そして、ドアノブや物品を介しての感染もありますので、手を洗うことと手指の消毒の必要性はいうまでもありません。
go toイートが始まりましたし、これから年末年始にかけてお酒を飲んで会食をする機会が増えてきますが、前述の①②③を守って会食をするということはなかなか面倒ですね。

庭のバラが何とか頑張って咲いています。
他も沢山の蕾をつけていますが、明日にかけて雪模様ですから、咲けるかどうか・・・。
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インパール

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NHK朝ドラの「エール」。第18週の「戦場の歌」は裕一がビルマに入り、ラングーンで3ヶ月ほど待機した後、恩師の藤堂先生と前線後方の物資中継部隊で再会しましたね。「ビルマ派遣軍の歌」を披露しようと迎えた朝に、藤堂先生率いる部隊は襲撃を受け、負傷した藤堂先生は裕一の腕の中で息をひきとるというシーンでした。これは太平洋戦争でもっとも無謀、地獄とも言われたインパール作戦のなかの出来事と思われます。

そのインパール作戦を詳細に掘り下げたNHKスペシャルが、先日NHK-BSで放映になりました。この番組は3年前の2017年に放映になってその時も見ていますが、改めて見ても凄い衝撃がズシリと伝わってきました。今の時期の再放送は、朝ドラ「エール」に因んでのものと思われます。

以下番組からの要約ですが・・・

舞台はかつてビルマと呼ばれていたインドシナ半島西に位置するミャンマーです。1944年3月から12月にかけて決行されたインパールへの作戦は、川幅600mにもおよぶチンドウィンの大河と2000m級のアラカンの山々を越え、ビルマからインドにあるイギリス軍の拠点インパールを攻略する計画でした。しかし、当初の計画では雨期に入る前の3週間で攻略するというものでしたが、結果的に日本軍はインパールに誰1人として辿り着くことが出来ず、結果としておよそ26,000人が戦死し、30,000人以上が餓死やマラリアで命を落としたと言われています。
具体的な作戦は、3つの師団を中心に9万の将兵によって実行されたそうです。南から第33師団、中央から第15師団がインパールへ。北の第31師団はインパールを孤立させるため、北部の都市コヒマの攻略を目指しました。前述の大河と山を越える470キロを踏破する前例のない過酷な作戦でした。3週間という短期決戦の計画でしたから、最初から兵站は貧弱なうえに、荷物の運搬と食用のために集められた牛などは、チンドウィンの大河を渡渉する際にほぼ半数を失ったと言います。
そして、この3師団を束ね指揮を執っていたのが牟田口という司令官です。番組では彼に仕えていた齋藤博圀という23歳の少尉が死線を彷徨いながらも克明に戦慄の記録を書き続けていたのが印象的でした。
「牟田口軍司令官から作戦参謀に『どのくらいの損害が出るか』と質問があり、『ハイ、5,000人殺せばとれると思います』と返事。最初は敵を5,000人殺すのかと思った。それは、味方の師団で5,000人の損害が出るということだった。まるで虫けらでも殺すみたいに、隷下部隊の損害を表現する。参謀部の将校から『何千人殺せば、どこがとれる』という言葉をよく耳にした。」と彼は証言しています。
インパールまで15キロ。第33師団は、丘の上に陣取ったイギリス軍を突破しようと試みるもほぼ全滅。この丘は日本兵の多くの血が流れたことから、レッドヒルと呼ばれているそうです。大本営が作戦の中止を決定したのは開始から4ヶ月がたってからのことでした。しかし、インパール作戦の悲劇はここからでした。実に戦死者の6割が、作戦中止後に命を落としたそうです。ぬかるんだ撤退路で兵士は次々に倒れ、死体が積み重なって腐敗し、10日ほどで白骨化したそうです。

齋藤博圀さんは、マラリアで置き去りにされたものの奇跡的にイギリス軍の捕虜となり、無事日本へ帰還したそうです。「生き残りたる悲しみは、死んでいった者への哀悼以上に深く寂しい。国家の指導者層の理念に疑いを抱く。望みなき戦を戦う。世にこれ程の悲惨事があろうか」と語っていたのが心に残っています。
「エール」では裕一たちが戦争の影を引きずりながらも、新しい未来に向かって進む姿が生き生きと描かれて、終盤に向かって楽しくなっていきそうですね。

雑木林の紅葉は昨夜来の強い雨でだいぶ葉を落としてしまいました。これから冬にかけて薄暗かった林の中が少しずつ明るくなってきます。ミャンマーのような熱帯雨林の常緑林やヨーロッパのような黄色一色の森林もいいですが、個人的には赤や黄色に彩られる日本の落葉広葉樹の森や林が世界で一番美しい秋の景色のように思っています。IMG_3714

恵山への道中は凄い数の車

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お気軽ハイキングということで、妻と恵山へ行ってきました。
4連休なので想像はしていましたが、道中の車の数と登山口のある恵山岬町のホテル恵風の賑わいが凄かったです。それと我が町の道の駅「なないろななえ」の駐車場もほぼ満杯になっていて驚いてしまいました。「なないろななえ」はオープン以来の賑わいだったのではと思います。
下山後に入館したホテル恵風の食堂は待ちが出るほどでしたし、温泉にも若者を中心に沢山の入浴客がいてビックリでした。普段は爺さん婆さんが主体の静かなところですので、凄い4連休になったものと唖然とするばかりでした。しかも車のナンバーは全道各地、本州ナンバーも沢山あって、田舎は一気に活気づいた感じです。
道南では7/29から感染者が出ていませんが、この後も何事もないように過ぎるといいのですが・・・。
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江差・鴎島 & 乙部・シラフラ海岸

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昨日の日曜日、ここのスイカを食べたら他のを食べる気がしないほどに美味しい厚沢部町の佐々木農園のスイカを買いに中山峠を越えて買い出しに行ってきました。ラグビーボールのように長いのと、果肉がオレンジ色のスイカをゲットしてきました。新鮮で糖度が高く最高に美味しいスイカでした。秋も深まって少し肌寒くなるころまでスイカやメロンが販売されています。

少し足を伸ばして、乙部町のシラフラ海岸と江差町の鴎島へ寄ってきました。日曜日で大勢の海水浴客やダイバーが思い思いに夏の一日を楽しんでいました。息をのむほどに海が綺麗です。
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自宅学習に思いがけないご褒美

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仕事に関連した春の学会が6月にパシフィコ横浜で開催予定だったのですが、このコロナ禍でwebでの開催に変更になってしまいました。多い時で全国から3000~5000名の会員が集まる学会ですし、人気の会場は入りきれないほどに蜜になりますので、仕方がないのかなと思っていました。初めての試みというweb学会は、一般演題は勿論のこと特別講演やシンポジウムなどを、ほぼ1ヶ月間にわたって視聴することが出来るようになっていました。実際の学会会場の空気感に乏しく、時間帯によっては動画が切れたりすることがあったりして、戸惑いを感じながらの視聴でした。しかし、お菓子をつまみながらでも、半分居眠りをしながらでもリラックスして観れるという利点もありました。11月開催予定のパシフィコ横浜ノースでの大会も今の感じではwebになりそうな気がしますが、今回の学会をベースにより進化していくように期待しています。パシフィコ横浜ノースは、今年の4月にパシフィコの6番目の施設として誕生したようですが、新しい大型の会議施設などを体感したいとも思っていました。

そんな学会ですが、学会長の先生から長野県上田市の「信州おやき みそぽーくまん」の詰め合わせが送られてきました。まったく思いがけないことなのですが、同封されていた手紙には、「学会に熱心に参加されていましたので、ご褒美として出身地の上田市の特産品をお送りします」とありました。
7000名もの参加があったそうですが、学会本部のリモートで個々の会員の視聴実績を把握していたのでしょう。前述のように1ヶ月にわたる長丁場でしたので、ダラダラしながら視聴していたのが本当のところですが、それでもご褒美をいただけてとても嬉しいです。

上田市のタローファームという有名な養豚会社の製品で、信州のおやきの定番である野沢菜のなかにジューシーな「信州太郎ぽーく」の粗挽き肉と旨味豊富な「奏龍味噌」を混ぜ込んで作ったそうです。まだ、食べていませんが、見るからに美味しそうな感じです。
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4ヶ月しかもたなかったハードディスク

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NAS(Network Attached Storage)は、家庭内LANに接続できれば自宅や外のどこからでも利用可能なファイルサーバです。私も主にデータのバックアップ用としてsynologyの2ベイの製品を使っています。RAIDといって2ベイの1台のハードディスクが故障してももう1台でデータの消失を防ぐような構造になっています。そんなことで、3TBのハードディスクを2台組み込んでいるのですが、このハードデイスクの持ちが芳しくありません。1台は1月にクラッシュして交換したばかり、そして3月に新規購入したもう1台が昨日クラッシュしてしまいました。3年間の保証が付いていますので、保証期間内は交換をしてくれるのですが、頻回の不具合はどうしたものかと思っています。
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メーカーのホームページからRMAという返却承認を申請し受理されると下記のようなメールが送られてきます。そうしますと、送付先が指定されますので、所定の様式に従って送ることになります。Western Digitalというメーカーはアメリカに本社がありますが、製品を作っているところはタイらしく、ユーザーのところへの代替品はタイから直接送られてきます。デジタル製品に限らず信頼性の面から"Made in Japan"を使いたいと思っていますが、作っていないのでは仕方がありませんね。
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ハードディスクの送付には静電防止袋ESDシールドバックというものを使います。これは必須で、この袋に格納しないことには、送っても受け付けてもらうことは出来ません。電子部品を静電気放電から保護する袋らしいです。すでに不具合に陥っている電子機器を保護する意味があるのかどうか分かりませんが、一応ルールですのでこの袋に入れて送ることになります。
いずれにしましても信頼の"Made in Japan"の製品が増えてくれるといいですね。
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新型コロナウィルスに纏わる免疫のお話

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1週間ほど前の朝日新聞デジタル版に大阪大学免疫学フロンティア研究センター招聘教授の宮坂昌之さんによる新型コロナウィルスに纏わる免疫のお話が掲載されており興味深く読ませていただきました。

私も新型コロナウィルスの抗体検査を受けた旨を報告させていただきましたが、巷では抗体検査が脚光を浴びており、市中の一般診療所でも普通に抗体検査が行われるようになってきました。ただ、宮坂さんは抗体だけで免疫を語ると道を誤ると言います。どのようなことなのでしょうか。宮坂さんのお話の要旨を私なりに整理して書いてみたいと思います。

免疫といえば抗体というのは間違い
そもそも抗体検査をするというのは、異物に対する抵抗力つまり免疫イコール抗体という概念があるからなのですが、これは私たちが学生時代に習った古い免疫学の考え方だと宮坂さんは言います。新型コロナウィルスに関しては抗体は免疫機構の中でそんなに大きな役割を担っていない可能性が高いと言います。回復した人の3分の1はほとんど抗体を持っていないという研究結果のあることが証明しています。

自然免疫と獲得免疫
それでは異物に対する防御機構とはどのようなものなのでしょうか。それには自然免疫と獲得免疫の二つがあります。自然免疫は生まれた時から備わっているもので、皮膚や粘膜の物理的なバリアや、かりにバリアを突破して病原体が体内へ侵入しても白血球の一種である食細胞(好中球や単球など)が数分から数時間のうちに発動して病原体を食べて殺してくれる働きがあります。ここまでが自然免疫の役目です。
自然免疫で新型コロナウイルスを排除できなかったら、獲得免疫の出番です。獲得免疫は発動するまでに数日かかりますが、最初に刺激されるのはヘルパーTリンパ球で、獲得免疫の司令塔です。これがBリンパ球に指令を出すと、Bリンパ球は抗体を作ります。一方、ヘルパーTリンパ球が兄弟であるキラーTリンパ球に指令を出すと、キラーTリンパ球はウィルスに感染した細胞を殺します。

自然免疫だけでウィルスを排除できる人もいる
このように抗体を持たなくても、自然免疫が強ければ、自然免疫だけで新型コロナウィルスを撃退できる人がいるのです。宮坂さんは全体の10%くらいは自然免疫だけで新型コロナウィルスを排除したと推測しており、さらにキラーTリンパ球の関与も治癒に関して重要な要素となります。つまり抗体の保持率イコール既に感染して治った割合とはならないことがお分かりいただけると思います。

抗体には善玉、悪玉、役なしがある
Bリンパ球によって作られた抗体にも働きによっていろいろな種類があるようです。私たちが抗体というものに対して普通に抱いているイメージであるウィルスを攻撃し排除する働きのある抗体のことを分かりやすく「善玉抗体」と呼びます。逆にウィルスを活性化させる抗体である「悪玉抗体」というものや、またウィルスを攻撃もしないし活性化もしない「役なし抗体」もあるそうです。
一般的に多くのウィルスは獲得免疫が働くと善玉抗体がたくさんできるのですが、これにも個人差があるようです。善玉抗体を作りやすい人は治りやすく、悪玉抗体や役なし抗体を多く作る人は治りにくいといいます。武漢医科大学で新型コロナウィルス感染者の血液を調べたところ、感染者のうち無症状の人は抗体量が少なく、重症者は常に抗体が多い傾向が示されましたが、この事実から重症例では悪玉抗体を多く産生している可能性が高いようです。

集団免疫の獲得は難しい?
前述のように抗体の保持率だけを考えるのは意味がないことがお分かりいただけたと思います。そして国民の60~70%程度が感染して抗体を保有する集団免疫が終息のひとつのカギのようなことを感染症の専門家が仰っていましたが、こと新型コロナウィルスに関して集団免疫は難しいのではと宮坂さんは述べています。つまり一度獲得した抗体保有が長期間にわたって続くことが集団免疫の前提となるわけで、すぐに抗体が消えてしまったら集団免疫はいつまでたっても獲得できないことになります。宮坂さんは新型コロナウィルスの抗体保有は数ヶ月~半年程度ではないかと考えています。事実、集団免疫を目指したスウェーデンやブラジルでは、闇雲に重症感染者や死者を増やすばかりで、集団免疫獲得の戦略は失敗に終わっています。

ワクチンの有効期間は短い?
世界中でワクチンの開発競争が繰り広げられていますが、ワクチンは有効なのでしょうか。破傷風やポリオなど免疫が数十年も続く病気もあれば、インフルエンザウィルスのように3~5ヶ月程度しか続かないものもあります。宮坂さんは新型コロナウィルスはワクチンが出来ても、インフルエンザと同じように有効期間は極めて短いものになるのではないかと考えています。かりに3ヶ月とすると新型コロナウィルスは夏場も罹患しますから、年4回も接種しなければならないことになります。

自然免疫をフル稼働させるには
人間の体は、自然免疫が強いと獲得免疫も強いという性質があることが知られています。そこで自然免疫をフルに活躍できる状態に保持することが大切です。そのためには、なかなか難しいことですが、ストレスの少ない生活をすることが重要になります。適度の有酸素運動をしたり、毎晩お風呂に入って体温を上げたりして、血流をよくすることが大切のようです。もう一つは、免疫は体内時計がつかさどっているので、昼間は免疫が強くなり、夜は弱くなります。ですので、体内時計を毎朝きちんとリセットして、規則正しい生活をすること。朝日を浴び、軽い体操や散歩するなどして、体内時計が狂わないようにするのは大きな意味があるといいます。喫煙と過度の飲酒は論外でしょう。
そして免疫力の低下は加齢が非常に大きな要素であり、50代を過ぎると免疫力は半分になると言われます。新型コロナウィルスの重症者の95%は60代以上というのは肯ける数字です。
それから前述のように適度の運動の大切さを書きましたが、逆に過度の運動は免疫力を低下させることが知られています。アスリートが健康かというと、そうでもないことからもお分かりいただけると思います。高齢者で過酷な山登りやフルマラソン、トライアスロンなどで頑張っている人もおりますし、私のようにsea to summitに参加する者もいますが、自然免疫の観点から言うとあまり芳しくはないようです。免疫力のことだけを考えれば、高齢者は何事もほどほどにするのがベストなのでしょうね。

ウィズコロナ時代を生きる接触制限と行動変容
最後にウィズコロナ時代を生きる新しい日常生活についてですが、宮坂さんは人々の全体の接触率を8割減らすといったマスの対策は必要ないと仰っています。実験によれば、①1.5mの距離を取れば直接に飛沫を浴びる可能性は極めて小さい②マスクを着用すれば9割の飛沫の飛散は防げる③微少飛沫は残るが、換気すれば飛散することが確認できたそうです。従って、他人と1.5mの距離を保つ、他人に感染させないためにマスクを着用する、換気をする、しっかり手洗いする、といった緩やかな接触制限と行動変容で対応できると言います。

良いワクチンが出来るまでには2年以上はかかるでしょうし、重症化を止める薬の開発にも時間がかかるものと思います。しばらくは新型コロナウィルスとうまく共生していかなくてはならないことでしょう。その間にウィルスは変異を繰り返して弱毒化していってくれることを私は祈っています。
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コロナウィルス抗体検査

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今日判明した東京のコロナウィルス感染者数は107名と2ヶ月ぶりに高い水準になり再燃が心配されています。

そんな折、医療従事者として安全な医療サービスが提供できるようにとの目的でコロナウィルスの抗体検査を受けることになりました。抗体が陽性の場合にはPCR検査を受けることも条件です。

個人的には入念な手洗いは勿論のこと、買い物や公共施設などへの立ち寄りの際には必ずマスクはつけるようにしていますし、宅配のダンボールボックスや郵便物などは次亜塩素酸ナトリウム溶液で消毒するように心がけています。ただ、今年2月に判明した道南第1号の感染者の方の濃厚接触者と間接的に接触しており、ひょっとして不顕性感染をしていたのではと思っていました。

結果は、0.081と陰性でした。ホッとした半面、抗体がなくてちょっと残念な気持ちもしています。抗体があるとこれからの感染への防御になるのではという期待があったからです。
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このコロナウィルスの抗体。抗体自体が体内にとどまっている期間が不明で、実際に感染防御につながるかどうかは分からないようです。かりに感染防御に役立つとしても、先日行われた東京都の抗体検査の陽性率0.1%では、免疫状態が流行前と同程度で集団としてほとんど免疫がないという判断になります。99%以上の人が抗体を保有していないことは、第2波は第1波と同様かそれ以上に感染が拡大する可能性が否定できないと言えます。
早期にワクチンが開発されない場合には、集団免疫を獲得する方法が一般的なのでしょうが、感染爆発や重症患者増加による医療崩壊リスクを常に抱えることになりますし、収束までには早くても2年から3年を覚悟する必要があるそうです。

世の中は何となく終息ムードが漂って人の動きが活発になっていますが、いまいちど緊急事態宣言前後のことを思い出して気を引き締めて感染予防に努めていくことが大事かなと思っています。
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※上の表は厚労省のウェブサイトから引用

田舎はいいねぇ~ その2

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「田舎はいいねぇ~」シリーズの第2弾です。
「特別定額給付金」の申請手続きが5月1日に始まり、私のところにも9日に書類が届きました。早速、マイナンバーカードを使ってオンライン申請したところ、今朝ゆうちょ銀行へ二人分の20万円が振り込まれました。内心、もらっていいのという気持ちがあり、妻はどこかへ少しは寄付をしたいようなことを申しています。私は分かりません。(笑)

全国の自治体が「特別定額給付金」で大混乱に陥っていると報道されていましたので、七飯町の対応の早さには驚いています。こんなところにも田舎の良さが表れていると思います。

そもそも今回の混乱は、マイナンバーカードの取得申請やパスワードの再設定で自治体の窓口に人が押し寄せて大変なことになっているからです。マイナンバーカードは「宝の持ち腐れ」であり、そのこともあって普及率が15%程度と低調なことは以前にも述べましたが、今この時期に駆け込みで取得申請をする無謀な人の多さにも呆れてしまいます。
また、オンライン申請を受け付ける「情報提供等記録開示システム」(通称マイナポータル)でシステム障害が多発していることも原因らしいです。膨大な予算を投入してスタートしたマイナンバーカード・システムですが、個人的に毎年使っているe-taxでも使い勝手が悪く、こんなシステムで大丈夫なのと言いたくなります。
さらに、郵送やオンラインで申請された内容に大量の記載ミスや不備が見つかっているそうです。いちいちチェックし問い合わせをする自治体職員の労力は大変なものと思います。早く振り込まれることを願うのは皆さん一緒と思いますが、郵送前やオンライン送信前に今一度再確認することが大切と思います。

大都市になればなるほど作業量は膨大になりますから、都会で暮らす人は夏頃をめどに気長に待つしかないかもしれませんね。そんなことで、またまた「三密」とは縁遠い田舎の宣伝でした。
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何となく怖い風潮「コロナ自警団」

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自警団と言いましても子供の頃の「少年探偵団」や地区の消防団のようなものではありません。

5月2日の朝日新聞電子版で『コロナ自警団はファシズム』と題する甲南大学教授の田野大輔さんの手記が目に留まりました。
新型コロナウイルスの感染拡大で、政府による外出自粛の要請が長引き、自粛に従わない人を責めるような風潮が強まっていますが、田野さんはこうした動きはファシズムと無関係でないとみています。感染者の出た大学に脅迫電話をかけたり、県外ナンバーの車に傷をつけたりする「コロナ自警団」のような人たちが現れており、身近なところでも相互に監視するような風潮が広まってきているような気がしています。
自粛要請に従っていないように見える人たちを非難する行動は、「権威への服従」がもたらす暴力のはけ口という観点から説明することができ、政府という大きな権威に従うことで自らも小さな権力者となったような錯覚に魅力を感じることで生じると田野さんは言います。皆で力を合わせて危機を乗り切ろうとしている時に、従っていない人は和を乱して勝手な行動をとっているように見えますもね。

日本のように公的な対策が不十分な中では、多くの人が自己防衛の必要にかられ、他人に過度の同調を要求するようになると言います。こうした自警団的な行動は、今回のコロナ禍のような社会に大きな不安が生じたときに生じやすいのだそうです。政府が自粛要請という形で、個々人に辛抱を強いることで問題を解決しようとしたことが、結果的に人々の不安を増大させ、異端者への激しい非難を引き起こしたともいえそうです。このような権威への服従と異端者の排除を通じた共同体形成の仕組みのことを田野さんはファシズムと呼んでいます。

私などはファシズムと聞くと、ナチスドイツのヒットラーのような独裁的な権力のもとで生じるものと思っていましたが、田野さんの研究からは必ずしもそうではないようです。人々は上からの命令に無理やり従わされているわけではなく、自分の欲求を満たすため進んでそれに従うのだそうです。ファシズムは、権力者を支持する者にとっても気持ちがいいもの、魅力的なものなのでしょう。

このような日本の危うい風潮は、思い切った施策のみえない休業補償ともリンクしますが、自粛要請というあいまいな対応に起因するものと田野さんは考えています。今更この自粛要請というあいまいな施策は変えようがありませんが、そうであるならば自粛を解除ないし緩和する際の具体的な数値目標を提示し、同時に安心のできる明確な休業補償対策を打ち出すべきと言います。
コロナ感染も怖いですし、経済の崩壊も怖いですが、「コロナ自警団」のような心のあり様の変容が一番怖いような気がしています。
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新しい生活様式って・・・

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5月に入りカレンダーはいよいよ赤文字の続く本格的なゴールデンウィークですね。あらら・・・、今年はゴールデンではなく、自粛ウィークでした。

そんな自粛ウィークに入り、6日で期限を迎える緊急事態宣言後のことが話題になっています。
今日の夕方に政府の専門家会議副座長の尾身茂氏の会見がテレビで流れており、会見の内容を聴いていました。沢山の項目について話しておられましたが、全体的にいまいちピンときませんでした。

氏の説明では、新規の感染者数が減少傾向に転じるなど一定の成果が現れ、オーバーシュートを免れてピークから下降傾向にあるのだそうです。一方、緊急事態宣言の期限となる今月6日までの残り1週間は、接触機会の低減など徹底した行動変容が必要ということです。また7日以降も感染状況の厳しい地域では引き続き行動変容が必要であり、今後も長丁場に備え新しい生活様式の定着が求められるのだそうです。

ここでいう「新しい生活様式」って、具体的にどのような生活スタイルなのでしょうね。しかもこの生活スタイルが定着しなければならないとまで言ってるのです。今でもマスクやソーシャルディスタンスの保持、いろいろな自粛など行動変容を行っていますが、このような状況のまま過ごさなくてはいけないと言ってるのでしょうか。私たちの働き方や生活そのものにも関わりますし、芸能や芸術などの文化に携わる人たち、そして交通、観光、お店、教育などにも大きな影響が出てきますので、具体的に提示していただきたいと思っていました。新しい生活様式と言われても・・・困っちゃいますね。

それから、専門家会議の会見を聴いていてモヤモヤ感が解消されないのは、ベースとなる感染の現状が全く提示されていないことに起因するのだと思います。「新規の感染者数が減少傾向」云々と言ってますが、症状のある中の極めて限られた人たちのPCR検査の陽性結果をもとに感染者数の増減を述べるのは素人の私でもおかしいということが分かります。
専門家集団なら科学的根拠(エビデンス)に基づいて、感染の現況を説明すべきです。具体的には、感染者数(正確には感染確認者数)が多いとされる首都圏、関西圏、北海道などで無作為に一定数の人たちのPCR検査ないし抗体検査を実施すれば、市中でどの程度の感染があるのか分かると思います。やはり、市中における本当の感染現況を知らされていないということが、私たちの不安の一因であることは間違いないと思います。

「戦争を知らない世代」ですから、大戦中の大本営発表のことはよく分かりませんが、「上手く行ってるから、皆で我慢し頑張りましょう」と言ってるばかりでは、国民のモヤモヤ感は解消されないと思いますがいかがでしょうか。
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えぇ~、WBFがノックダウンとは・・・

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WBFといいましてもボクシングの連盟のことではありません。ホテルに纏わる話題です。

国内で約30ヵ所のホテルを展開しているWBFホテル&リゾーツ(本社・大阪市北区)が、大阪地裁に民事再生法の適用を申請したとのことです。負債総額は約160億円といいます。北海道では、札幌市内5施設、函館市内3施設、釧路、旭川の両市に各1施設を運営しており、写真は昨年10月にオープンした温泉付大型ホテル「ホテルWBF函館 海神の湯」です。

私たちもここのホテルチェーンの会員になっており、特に「WBF札幌中央」は札幌文化芸術劇場hitaruに近いということもあって定宿のようになっていました。駐車場はチェックイン前の午前中から入庫することが出来ましたし、ラウンジでは無料でビールやワインを楽しめましたので、とても良いホテルという印象を持っていました。来月末の「第二回 さっぽろ落語まつり」にも宿泊予定で予約をしていました。

近年は各地で大型のホテルを開業させていましたので、設備資金借り入れ負担が重かったようです。それに今回の新型コロナウイルスの感染拡大による宿泊者減が響いて、事業の見通しが立たなくなったのでしょう。複数の企業が民事再生のスポンサー企業として名乗りを上げているようですから、リングアウトする前にダウンから立ち直って欲しいと願っています。

函館市内をみましても雨後の筍のようにインバウンドをあてにした巨大なホテルが乱立していますが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて深刻な状況を呈しているようです。ポスト・コロナはどのようになっているのでしょうね。
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世界にはこんな凄い絶景がある

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皆さん、巣ごもり生活はいかがでしょうか。
北海道南部は今日も不安定な天気でしたが、私は菜園の草取りに妻と精を出していました。
桜の開花が予想よりも大幅に遅れるほどに肌寒いですから、種子や苗を植えるための準備です。

そんな巣ごもり生活ですが、気分を一新して世界の絶景の写真をご覧いただきたいと思います。
4月25日(土)朝のテレビ朝日「朝だ!生です旅サラダ」でウユニ塩湖からの絶景が放送されていましたが、ご覧になった方がおられると思います。
そのウユニ塩湖へ私も5年前の3月から4月にかけて行ってきました。ボリビアはちょうど雨季の終わり頃でした。
日本はどこへ行っても箱庭のような景色ですが、ここはさすがに凄いと思いました。
標高は富士山とほぼ同じ高さの約3700m、面積は岐阜県とほぼ同じ広さといいますから、とてつもないスケールです。その広いところの高低差がゼロで、どこまでも真っ平というのですから驚いてしまいます。
こんなところですから天候の良し悪しが激しく、雨季で晴天で無風の日でないとこのような絶景を眺めることは出来ません。私は3日間滞在しましたが、3日間とも絶好の日和で、これはとてもラッキーなことなのだそうです。

昼間だけではなく、早朝そして夜も出かけましたが、本当に地球上にこんなところがあるとは信じられませんでした。
夜空の星は、湖面にも映り込みますので、身体全体が星で囲まれたような状態で、正直怖いです。

ウユニ塩湖の絶景をご覧になり、少しでも巣ごもりのストレスを発散していただければ嬉しいです。(^^♪
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2週間入院していました

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2週間の入院と聞くと、あわや新型コロナウィルスの感染と思われた方もいらっしゃると思いますが、私も妻も今のところ感染することなくピンピンしています。
入院していたのはドローンのMavic Mini君です。腕をポキッと折ってしまいました。2週間ほど前に家の近くの空き地で飛ばしていて、目測を誤って立ち木に触れさせ、そのまま墜落してしまいました。草地でしたのでクッションになって大丈夫と思ったのですが、落ち方が悪かったようで、プロペラアームの1本が折れ、他に本体カバーの一部損傷、モーターに異物混入という重傷を負ってしまいました。
早速、DJIの修理サポートに送り、2週間の入院を終えて昨日無事帰ってきました。
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DJIでは修理箇所をすべて点検し、見積もりを計算して、こちらからの入金確認後に修理に入ります。送料を含めて7500円程でした。うん万円はいくものと覚悟していましたが、思ったよりも安く、連絡を含めサポートも丁寧でした。
一番大きな損傷はアームでした。ジンバルやカメラなどの本体が壊れると致命的でしたが、アームが損傷することで重要部分の損傷を防いでくれたのかも知れません。(写真はDJIから送られてきたもの)
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DJIでもテストフライトを繰り返し実施してから戻してくれたのですが、私も家で試運転してみました。いずれの動作も完璧で、もとのMavic Mini君に完全復帰です。以前はつけていなかったプロペラ・ガードをつけることにしました。数十グラム程度重くなりますが、安全なことに越したことはありません。

そうそう、私は購入と同時に機体保険に入っていましたので、早速請求手続きをしました。初心者は間違いなく水没や損傷をさせますので、保険は必須と思っています。他に購入後96時間以内か修理後72時間以内に加入できるDJI Care Refreshという保険のようなものがあり、こちらも選択肢としてはいいかも知れません。私は今回の墜落の教訓から、こちらも加入しました。
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ジョギングもサイクリングも気をつけなくては

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ゴールデンウィークに入り、爽やかな良い季節になりましたが、今年はモヤモヤ感が漂い気持ちは全然爽やかになりませんね。このモヤモヤな気持ちを解消すべく、比較的リスクが低いと言われているウォーキングやジョギング、サイクリングなどに出かける人も多いかと思いますが、またまたショッキングなニュースが飛び込んできました。
研究論文を発表したのは、オランダのアイントホーフェン工科大学のブロッケン(B. Blocken / Eindhoven University of Technology, the Netherlands)とベルギーのルーヴァン・カトリック大学のマリーツィア(F. Malizia (KU Leuven, Belgium)という研究者のチームです。

研究によりますと、屋外でランニングなどの運動をすると当然呼吸が荒くなりますが、吐いた息やクシャミの飛沫などが気流に乗って後ろの人にかかるらしく、それを避けるには前を走る人とは最低10m間隔をあける必要があると警鐘を鳴らしているのです。
外出時には、他人と1.5mから2mほどの距離をあける「ソーシャル・ディスタンス」が求められていますが、研究チームは「この距離はじっと立っているときには有効だ」として、もっとスピードが速いランニングでは最低10m、さらに早いサイクリングでは最低20m離れる必要があると述べています。

私などはサイクリングは安全と思っていましたが、考えを改めなくてはと思ってるところです。もともと人の少ないところで、数人の人としか行き交いませんが、後ろを注視して、後ろから来るような気配を感じたら、停止して遣り過ごすような手段も考えなくてはと思っています。絶対に距離を詰めて後ろについてはいけないということなのでしょう。

それと、サイクリングは基本的に車道を走りますが、歩道を走るジョギングは歩行者や散歩をしている人たちへの配慮も必要のようです。歩行者や散歩をしている人のすぐそばをハァハァ言いながら背後から駆け抜けるジョギング愛好家がいますが、これは絶対に避けるべきなことは言うまでもありません。
北海道はこれから桜が咲いて最高の季節を迎えようとしていますが、人を互いに遠ざけるような話題ばかりでモヤモヤ感は解消されそうにありませんね。

以下は、今回の"Towards aerodynamically equivalent COVID19 1.5m social distancing for walking and running"と題する論文の抜粋ですので、英語の得意な方は読んでみてください。
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花より桜餅

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今日も不安定な天気になっている北海道南部です。
そろそろ新しい若葉の草大福を食べたいと思い旧大野町にある創業から113年も経つ老舗のお菓子屋さんを訪ねてみました。
残念なことにヨモギの採取がまだできていないようで、来月中旬頃から作り出すとのことでした。
代わりに今年最後になるらしい桜餅(道明寺)を買ってきました。
農家の田植え作業前か合間に食べた名残なのか大福は大きくて食べごたえがありますが、桜餅も少し大ぶりです。
我が家の桜はまだ開花していませんので、「花より団子」ならぬ「花より桜餅」です。
街の有名和菓子屋やパティスリーのようなお洒落感はありませんが、桜の葉の薫りといい、素朴で美味しいです。
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変異は15日程度で起きているらしい

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昨日の日経電子版に、世界各地の研究機関が患者から採取したウイルス遺伝子配列のデータ集積をしている「ネクストストレイン」というプロジェクトの記事が載っていました。この記事によりますと、「ネクストストレイン」が集めた新型コロナウィルスのゲノム(全遺伝情報)は、2020年3月末の時点で2000例を超え、集積データから感染の拡大とともにウィルスが平均15日で変異していることが判明したそうです。
コロナウィルスは変異しやすいということをよく耳にしますが、意外と早いスピードで変異しているものです。ただ、変異によって病原性が増強するのではと素人は心配しますが、ここでいう変異とはゲノムの一部が単に変化しているだけで、病原性云々を意味するものではないそうです。それにしましても、世界の研究者が誰でも参画できるオープンソースながら、集積データの数や正確さなどからみて凄いプロジェクトだと思います。

その特性を利用して、時系列に地区ごとにデータを解析することで、このウィルスが地球上をどのように移動し、そして地域においてどのように感染の伝播が起きているのか分かるのだそうです。
一例として米国で集積された1347例の新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)ゲノムを分析した系統樹が掲載されています。

それによりますと、数々の興味深い事実が分かって来たそうです。
アメリカで最初に感染者が見つかったのは1月21日のシアトルで、中国の武漢を訪れた35歳の人だったそうです。その後、何週間もシアトル市民の間でひっそりと培養され続けていたのでしょう。他方、ニューヨーク州では世界各地からの伝播がありましたが、ウィルスの大部分は欧州からの伝播が中心ということが解析から分かるらしいです。そして、現在のニューヨーク市では5つの区すべてで変異種が混在しているとのことです。また、カリフォルニア州での感染拡大は、近くのワシントン州と遠くのニューヨーク州の両方に関連していますが、中西部の感染拡大は不均一で複数の感染連鎖がこの地域で蔓延しているようです。

アメリカという国は各州の自治権が強く、一部の州では規制の緩和を求めるような動きが出ていますが、この解析によって複数の州に跨って影響しあうことは間違いありませんので、いっそうの慎重さが求められるようです。これは欧州の国々や日本においても同様でしょうね。
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加川良さんの『教訓Ⅰ』 再掲

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杏さんが自宅でギターを弾きながら歌っている『教訓Ⅰ』、youtubeで話題になっていますね。
この唄を作ったのは加川良さんという1970年代に活躍した
フォークシンガーです。

2017年4月6日の私のブログで紹介しておりますが、この前日の4月5日に急性骨髄性白血病でお亡くなりになりました。享年69歳でした。私と同じ団塊世代で、学生運動が盛んな頃に岡林信康、西岡たかしなどの曲とともに彼の曲も仲間でよく歌っていました。時代背景的にフォークソングというよりもメッセージソングといった方が当たっているような気がしますが、彼らがステージに立つときは必ず聴きに行っていました。良さんはいつも控えめに「加川良です」と登場されて、訥々と歌うのが印象的でした。社会や政治を痛烈に風刺した自作曲を、美しい歌声でさりげなく歌う加川良さんが大好きでした。
『伝道』、『赤土の下で』などメッセージ性のある曲を数々発表しましたが、特に杏さんがカヴァーしている彼のデビュー曲の『教訓Ⅰ』は、私もギターを片手によく歌いましたので、今でもそらで最後まで歌うことが出来ます。もう50年も経っている曲ですが、色褪せないで聴かせてくれるのは不思議です。
教訓とは「教え諭す」ことらしいですが、過去の歴史から得た教訓を実践することはいつの時代でも私のような凡人には難しいことです。新型コロナ禍で先が見えない不安のなか、そして終息した後の危うい世界情勢に思いを馳せ、いま一度、加川良さんからのメッセージ『教訓』を反芻してみたいと思っています。

そうそう、誰かが呟いていました。「御国」というフレーズを「会社」や「学校」と置き換えてもいいかもと・・・ なるほどね。

※写真はオフィシャル・ホームページから
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『教訓Ⅰ』からほぼ半世紀・・・
時代は変わり・・・若者は理想を捨てて、何となく社会に溶け込んで・・・
日本は高度成長期からバブルへと突き進んでいきました。

もし加川良さんが生きていたら、今の状況をどう思い、そして私たちにどんな励ましの唄を歌ってくれるのでしょうね。

ウィルスが存在する意味

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50年以上も前のことです。
私が最初に受けた授業がウィルス学でした。ボロの教室の黒板の前に分厚い本を何冊も抱えて現れたのが、今は亡き恩師のK先生でした。米国でウィルス学を学び、戻った東北大学微生物学教室の講師から助教授(のちに教授)として招聘されたのが私の入学と一緒でした。新しい大学に迎えられて意気揚々としていましたし、仙台訛りの口調と度の強い眼鏡が最初の印象として残っています。そのウィルス学、DNAがどうしたとかRNAがどうしたとかの連続で、何のことやらさっぱり分からずに講義が終わったことを憶えています。当然のごとく最後までウィルス学はチンプンカンプンでした。
そうして50年経過した今もウィルスのことはまったく分からないのですが、仕事では毎日のようにウィルスに関係する症例にも出会ったりしています。
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私たちは知らず知らず一生の間に200種類くらいのウィルスに感染しているそうです。国際ウィルス分類委員会によれば、地球上には約30,000種類のウィルスがあって、そのうちの約650種類くらいが哺乳類と鳥類に感染するといいますから、驚いてしまいます。しかも各々の種には複数のサブタイプがありますので、タイプで分類すると天文学的な数字になります。
現在、パンデミックとして騒がれている新型コロナウィルスは、その天文学的なウィルスの仲間のたった一つなのですね。
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前置きはさておきまして、4月6日の朝日新聞電子版に青山学院大学教授・生物学者の福岡伸一さんによる『ウイルスは撲滅できない』という投稿があり目に留まりました。
以下本文の一部です。
(前文略)
 今、世界中を混乱に陥れている新型コロナウイルスは、目に見えないテロリストのように恐れられているが、一方的に襲撃してくるのではない。まず、ウイルス表面のたんぱく質が、細胞側にある血圧の調整に関わるたんぱく質と強力に結合する。これは偶然にも思えるが、ウイルスたんぱく質と宿主たんぱく質とにはもともと友だち関係があったとも解釈できる。それだけではない。さらに細胞膜に存在する宿主のたんぱく質分解酵素が、ウイルスたんぱく質に近づいてきて、これを特別な位置で切断する。するとその断端が指先のようにするすると伸びて、ウイルスの殻と宿主の細胞膜とを巧みにたぐりよせて融合させ、ウイルスの内部の遺伝物質を細胞内に注入する。かくしてウイルスは宿主の細胞内に感染するわけだが、それは宿主側が極めて積極的に、ウイルスを招き入れているとさえいえる挙動をした結果である。
 これはいったいどういうことだろうか。問いはウイルスの起源について思いをはせると自(おの)ずと解けてくる。ウイルスは構造の単純さゆえ、生命発生の初源から存在したかといえばそうではなく、進化の結果、高等生物が登場したあと、はじめてウイルスは現れた。高等生物の遺伝子の一部が、外部に飛び出したものとして。つまり、ウイルスはもともと私たちのものだった。それが家出し、また、どこかから流れてきた家出人を宿主は優しく迎え入れているのだ。なぜそんなことをするのか。それはおそらくウイルスこそが進化を加速してくれるからだ。親から子に遺伝する情報は垂直方向にしか伝わらない。しかしウイルスのような存在があれば、情報は水平方向に、場合によっては種を超えてさえ伝達しうる。
 それゆえにウイルスという存在が進化のプロセスで温存されたのだ。おそらく宿主に全く気づかれることなく、行き来を繰り返し、さまようウイルスは数多く存在していることだろう。
 その運動はときに宿主に病気をもたらし、死をもたらすこともありうる。しかし、それにもまして遺伝情報の水平移動は生命系全体の利他的なツールとして、情報の交換と包摂に役立っていった。
(一部略)
 かくしてウイルスは私たち生命の不可避的な一部であるがゆえに、それを根絶したり撲滅したりすることはできない。私たちはこれまでも、これからもウイルスを受け入れ、共に動的平衡を生きていくしかない。
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私たちとウィルスの関係は、iPS細胞を作成する際にレトロウィルスを用いることが一般的に知られていますので、掲載の福岡伸一さんのお話の概要をすでにご存じの方もおられることでしょう。
現在、多くの生物のゲノムDNAが解読されていますが、どんな生物のゲノムDNAにも、たくさんのウィルス配列が見つかっています。ウィルスのようなものまで合わせると、ゲノムDNAの半分以上を占めているということも珍しくはないのだそうです。つまり、すべての現存する生物はウィルスと一体化していると言っても過言ではないのでしょう。

振り返って福岡伸一さんは、ウィルスは「高等生物の遺伝子の一部が、外部に飛び出したもの」として定義していますが、そもそもウィルスはどこで生まれてきたのでしょうね。
専門家の人たちは遺伝情報の分析結果に基づき、大きく3つの仮説を立てています。
まず「細胞退化説」というものです。正常な細胞が退化してゲノムと外皮たんぱく質が残り、ウィルスになったという学説です。ただ、この仮説ではウィルス全体の起源を説明することが出来ないようです。そこで登場したのが、福岡伸一さんが言うところの「細胞脱出説」です。繰り返しになりますが、この仮説は細胞ゲノムの一部が細胞を脱し、自己複製と外部環境の変化に応じて自らを保護するために必要な外皮を作るたんぱく質を得て、ウィルスが誕生したと説明します。
そして3つめが、ウィルスと細胞の起源を区分する「独立起源説」です。この仮説は、ウィルスと細胞がそれぞれ独立的に出発し、お互いの進化に影響しながら現在に至ったものと推測しています。
皆さんはどのようにお考えになりますでしょう。

先の見えない混乱に世界を陥れている新型コロナウィルスですが、ミクロでみた場合の生物とウィルスの関係は興味深いものがあります。人間の場合は、進化の時間からすると短いスパンの中だけしか生きられませんし、グローバル化しネットワークのように張り巡らされた超近代世界に身を置き、しかも高齢化の進んだ社会では、より受ける影響(福岡さんは動的平衡といっています)が大きいのも当然なのかも知れません。ウィルスの起源や生物との関わり、性質などを知って、そんなことを考えています。

後悔先に立たず

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「後悔先に立たず」という諺(ことわざ)がありますが、まさにこの諺とおりのことが起きているようです。

南米ペルーの古都クスコとリマに日本人観光客250人ほどが足止めされているとのことです。新型コロナウィルスの国内の感染拡大を恐れたペルー政府が、何の前触れもなく突然非常事態を宣言したことによるものです。国際線の発着が全面的に停止されたほか、バスなどの陸路や船舶での出入国も禁じられて、まさに鎖国状態に入ったようです。日本人だけではなく他の国の観光客も大勢いるのでしょうが、外出禁止令が出てホテルなどに軟禁状態にあるようです。クスコは標高3399mにありますし、日本人観光客の中には80歳代の高齢の方もいて、大変心配な状況になっているようです。
買い占めによって商店からは多くの商品がなくなっているようですし、もともと衛生状態や医療環境が整っていませんので、状況は刻一刻と悪化の一途を辿っているようです。家族の待つ日本は地球の裏側の遥か彼方ですし、不安を抱えて狭い部屋に留まる観光客の気持ちが強く伝わってきます。

チャーター便の手配をしているようですが、空港が閉鎖されていますし、管制システムなどの空港設備が機能していない可能性もあり、なかなか上手くはいかないでしょう。振り返って考えると、どうしてこの時期にと思わずにはいられません。南米はまだ感染者が少ないので安心と考えたのでしょうか。本当に日本人の感覚では推し量れないようなことが、外国では普通に行われますから、旅行会社は勿論のことツアー客も先を読んで慎重であるべきだったのではと思っています。まさに「後悔先に立たず」といったところですが、何とか早く帰国できるようにと願わずにはいられません。

私も2015年3月にボリビアとペルーへ行ってきました。写真の上2枚がボリビアのラパス郊外の町中風景、下2枚がペルーの古都クスコの様子です。ボリビアのラパス空港のあるエルアルトは標高4150mですし、町中の衛生状態は最悪、政情は不安定ですから、ここで足止めをくらってコロナウィルスに感染し、肺炎になったら一発アウトと思います。
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WHO、何となくピントがずれているような気がする

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北海道に出されていた緊急事態宣言が一昨日解除されました。
緊急事態宣言が解除されたからと言って、緊張感が緩んでいいとは思いませんが、今のところ著明な感染拡大を起こしていない現状に少しホッとしています。
鈴木直道知事が全国に先駆けて緊急事態宣言を出した時には、社会的・経済的な影響が大きいだけに大丈夫なのと思いましたが、結果的には良い状態を保っていますので、振り返って大英断されたことに拍手を送りたいと思います。個人的には海外旅行の中止という大きな決断も緊急事態宣言に後押しされたところが大ですから、この点でも知事に感謝したいと思います。
東京都庁から夕張市へ派遣された時から注目していましたが、昨年の知事選の際に彼を押して良かったと思っています。大阪府の吉村知事は44歳、鈴木知事はもっと若い39歳ですから、こと新型コロナに関しては二人とも情勢の判断が的確ですし、しかも決断がキビキビと早くていいですね。

それに引き換え、WHOのテドロス事務局長から出される声明は、毎回何となくピントがずれているように感じています。"COVID-19"というネーミングにはじまり、露骨に中国を擁護するような発言をしたりと、その姿勢からも彼らの声明は偏った信憑性に乏しいものと勘ぐりたくなってしまいます。

そんな新型コロナ騒動に振り回されている日々を過ごしていますが、ちょっと話を変えまして・・・。

私の書棚に写真のような古い書籍があります。1973年に"Cytology of the Female Genital Tract"として発刊された本です。何となく難しそうな本ですが、下段のロゴマークは良くテレビに映し出されますので、お分かりと思います。地球とその周りのオリーブの枝、蛇の巻き付いた杖が描かれたロゴはWHOのものですね。杖はギリシャ神話に出てくる名医アスクレピオスの持っていたもので、ヘビは脱皮を繰り返すことから蘇生の象徴として崇められていたそうです。
この古い書籍は私たちの業界のバイブルのようなもので、47年経った今も新しい知見をもとに版を重ねて、最新版は2014年に発刊されています。世界中の私たちのような仕事に携わる者は、このWHOの分類をもとに一定の基準で仕事をしています。それだけ権威のある本ということになります。
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47年も前のことになりますが、この時期に私はこの書籍をまとめたGustave Riottonという偉い先生の施設で働いていました。正式には"Centre de Cytologie et de Dépistage du Cancer"という施設なのですが、ここのボスがRiotton教授でした。WHOのこの分野のHeadをするほどに著名な先生ですし忙しいですから、ラボには週に1度くらいしか顔を見せませんが、来所すると仕事の合間にスタッフと一緒にお茶を飲んだり雑談をしたりととても優しい印象の方でした。ジュネーブへ行く前に国際学会でいらしていたRiotton教授に東京で一度会っていたのですが、私は20代前半のヒヨッコ技術者ですから、その時はとても緊張して何を話したのかまったく憶えていません。
このRiotton教授。スタッフからは尊敬されていましたし、仕事ぶりなどからも「人間の健康を基本的人権の一つと捉え、その達成を目的とする」というWHOの理念そのもののような生き方をされていた素晴らしい方だったと思っています。

翻って、WHOをはじめ国際的な機関がジュネーブにあり、IOCも少し離れたレマン湖沿いのローザンヌにあるのは、スイスという永世中立国に存在していることと関係し、そのこと自体に意義があるのだと思っています。どこかの国に偏ったり製薬会社と癒着するようなWHOのあり方や、選手ファーストを謳いながらアメリカの放送権料に左右されるようなIOCでは、信憑性や中立性が保たれないのは誰の目にも明らかです。人類の健康と平和を切望してWHOに参画していたRiotton教授らの理念が、ほぼ半世紀という時代の流れとともに崩れつつあることに虚しさを感じています。

47年前の色褪せた本を眺めながら、カネや忖度で動く世界に何となく嫌な気持ちになっています。
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新型コロナ騒動がなければ、今頃はここに ⑧クルーズ船

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「今頃はここに」シリーズは第8弾ということで、これでお仕舞といたします。

スケジュールでは昨日の夕方にマルタ島のバレッタ港を出港したMSCグランディオーサは、一路北上しスペインのバルセロナを目指すことになっていました。今日は一日中クルーズ船の中で、地中海に浮かぶ島々を眺めたり、プールなど船内のいろいろなアクティビティを楽しんでいたのかも知れません。シルク・ドゥ・ソレイユのディナーショーもあったのですよ。

そんなことで最後になりましたが、これからクルーズの旅を検討されている方々のために、MSCグランディオーサのことを少し紹介しておきます。シップデータによりますと、この船は昨年10月に就航し、乗船人数:6,334名、総トン数:181,000トン、全長:331m、航海速力:40.37km/hの性能・規模を有しています。
船籍はパナマになっていますが、経営的な本社がスイスのジュネーブにあるMSCクルーズという会社が所有しています。大小のクルーズ船を他に何艘も所有し、世界70カ国の支社も合わせると約23,500人の社員が働いているといいますからマンモス企業ですね。
海のないスイスの企業が海運事業をしているのですから、不思議というか凄い業界なのだと思います。
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Deckという階が19あるのですが、私たちはバルコニー付の「13233」という部屋が割り当てられていました。上の船の写真の赤い矢印のついているあたりの部屋だと思います。私たちは初めてのクルーズでしたので、バルコニーがついた海が眺められる部屋にしましたが、何度もクルーズ船に乗って旅慣れている人は内側の窓のない部屋を選ぶ傾向にあるようなことを旅行会社の方は仰っていました。
船内では主としてレストランやパブリックスペースにいますし、寄港地では朝から夕方まで下船して観光をしていますから、内側の窓のない部屋もいいかなと思っています。ただ、ダイヤモンド・プリンセスのようなことになると、内側の部屋は悲劇的なことになりますね。
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youtubeにMSCグランディオーサのプロモーションビデオがありましたので、参考までにご覧いただければと思います。18万トンという巨大なクルーズ船の中は、テーマパークというかヨーロッパのどこかのリゾート地といった感じですね。

新型コロナ騒動がなければ、今頃はここに ⑦マルタ島

カテゴリ:
「今頃はここに」シリーズの第7弾です。

スケジュールではシチリア島のパレルモ港を出航したクルーズ船は、本日の朝にマルタ島に入港予定でした。マルタ島といいましても殆どの方に馴染みがないと思いますが、ここはれっきとした一つの国で、マルタ共和国となっています。首都はクルーズ船が入港するバレッタという街です。
入り組んだ美しい港と高台に密集する人家の織りなす風景はお伽話の世界のような景観を創り出しています。街全体が世界遺産というのも頷けますね。
そうそう、この島はマルチーズ犬の原産地でもあります。
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新型コロナ騒動がなければ、今頃はここに ⑥パレルモ

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「今頃はここに」シリーズの第6弾になります。

今日は大きな出来事がありました。
ローマ近郊のチビタベッキア港に停泊していたMSCグランディオーサですが、スケジュールでは昨夕に出港してシチリア島のパレルモに向かうはずでした。ところが昨日からまったく動く様子が見えず、何か異変があったのではとMSCのホームページを見ましたら、14日からクルーズは中止ということになっていました。
振り返ってみますと、ジェノヴァ港などイタリア国内で乗船客(ゲスト)を下ろすことは出来ませんから、その前のフランスのマルセイユ港で全員を下船させた可能性があります。スペインでの感染者数が昨日の時点で7753人、死者数288人となって非常事態が宣言されていますので、とてもクルーズ船を運航できるような状況ではなくなったようです。
キャンセルをせずに乗船した日本人は沢山いると思いますが、バルセロナからマルセイユまでだけのクルーズで満足できるわけがありませんので、MSCはここまで無理をしてクルーズ船の運航を強行すべきではなかったと思っています。フランスとスペインからの入国規制は今のところ日本は取っていませんが、マルセイユからどのようなルートで帰国するのでしょうね。

それにしましても、メッシーナ海峡を越えてシチリア島の土を踏んで見たかったです。コルレオーネ・ファミリーのゴッドファーザーの地ですからね。(^^♪
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真ん中の一番大きな船が、チビタベッキア港に停泊しているMSCグランディオーサの現在の位置です。約1400名の乗員(クルー)だけが乗っているものと思いますが、巨大な船だけに何となく寂しいですね。
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新型コロナ騒動がなければ、今頃はここに ⑤ローマ

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「今頃はここに」シリーズの第5弾です。

昨日の午後7時半にジェノヴァ港を出港予定のMSCグランディオーサは、予定を早めて午後3時半にジェノヴァ港を離岸しています。詳しいことは分かりませんが、イタリアは全土が規制の対象になっており、下船をすることが出来ないこともあって出航を早めたものと思われます。ローマ近郊のチビタベッキア港へ本日の朝7時(日本時間:午後3時)に入港したようです。
私たちにとっては3度目のローマで、いろいろと思い出のあるところを訪ねてみたいと思っていただけに願いが叶わず残念です。

MSCのガイドブックにチビタベッキアの案内がありました。
チビタベッキアは、船舶にとって理想の避泊地となる海岸沿いの入江であることから、約1000年も前から天然の良港であり続けています。ケントゥムケッラエと呼ばれて古代ローマ人にも知られていました。見逃すことのできない大切な記念碑にフォルテ・ミケランジェロがあります。あのミケランジェロが建築にかかわったといわれる要塞です。チビタベッキアの中央広場となるヴィットーリオ・エマヌエーレ2世広場には聖フランシスコに捧げられた壮大なバロック様式の大聖堂があります。急成長するコミュニティに対応しきれなくなった小さな教会に代わるものとして18世紀終わりに建てられました。歴史的中心地にあるレアンドラ広場は中央に噴水がある典型的なイタリアの広場です。サラセン海賊による侵略にもかかわらず、市民を地中海 沿岸に定住させた中世の年老いた船員レアンドラに捧げられたものです。

そうそう、今から約400年前の1613年に伊達政宗が慶長遣欧使節団を派遣しましたが、派遣された支倉常長らがイタリアに到着した最初の地が、ここチビタベッキアの港でした。慶長20年10月25日(1615年)のことでした。太平洋、大西洋を渡り、メキシコやスペインなどに滞在したこともありますが、仙台領内の石巻港を出港してからチビタベッキア港に着くまで2年間もかかっているのですね。
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