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葛飾北斎展

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セザンヌは日本美術には関心がなかったと言われていますが、彼の作品「サント・ヴィクトワール山」などに葛飾北斎の「富嶽三十六景」の影響を受けた可能性を指摘する説もあるようです。ということで日本橋の三井記念美術館で開催されている「北斎展」に足を運んでみました。

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ホノルル美術館には、安藤広重や葛飾北斎などの浮世絵版画約10,000点が収蔵されているそうです。葛飾北斎生誕250周年ということでホノルル美術館の外では初めての開催で、「冨嶽三十六景」「諸国名橋奇覧」「諸国瀧廻り」などのシリーズ約190点が展示されています。

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「冨嶽三十六景 凱風快晴」です。何度見ても良い作品です。

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「冨嶽三十六景 甲州石班沢」です。波の意匠、釣り人の緊張感、釣り糸と富士の裾が織りなす稜線など憎いほどに魅了される作品です。

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三井記念美術館は初めてでしたが、建築物としても魅力のある建物です。隣には三越本店、日本銀行本店などがあり、じっくり散策したいなと思いました。

セザンヌ展

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同じく国立新美術館・企画展示室1Eで開催中のセザンヌ展です。「パリとプロヴァンス」と名付けられた企画展で、彼の画業をパリと生まれ故郷のプロヴァンスの2つの場所に注目して振り返る個展です。

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今回の個展はオルセー美術館やプティ・パレ美術館をはじめ世界の40館から集めた作品90点で構成されています。第1章の初期の頃の作品から始まり風景、身体、肖像、静物、晩年という括りで、それぞれの代表的な作品を展示しています。

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1899年頃に描かれた「りんごとオレンジ」です。制作した約1,000点の油彩画のうち約100点にりんごを描くほどのりんご好きだったようです。青年期に親友ゾラがセザンヌに籠一杯のりんごを送ったことに由来すると言われています。

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「レ・ローヴのアトリエ」が再現されています。彼の好きだったサント・ヴィクトワール山を一望できるレ・ローヴの丘にアトリエがあったようです。本展では彼ゆかりのオブジェやパレットが棚や机の上に並べられていて、どこからかセザンヌがひょっこりと現れてきそうな雰囲気でした。

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国立新美術館1階のカフェです。3階から見降ろすとこれだけで素敵なオブジェのように見えます。カフェ・コキーユ(coquille)というネーミングから巻貝をイメージしているのかもしれません。

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1Fカフェで「セザンヌ展」特別ドリンクとして「りんごジュースとさくらんぼのゼリー」を販売していましたので、飲んでみました。甘酸っぱくて美味しかったです。

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南仏の明るい陽光と穏やかな生活環境がセザンヌをはじめ数多くのアーチストたちを魅了してきたエクス・アン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)。私もピーター・メイルの著書「南仏プロヴァンスの12ヵ月」を読んで以来プロヴァンスは憧れの地になっています。

エルミタージュ美術館展

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すでに行かれた方もおられると思いますが、私も六本木の国立新美術館へ行ってきました。エルミタージュ美術館展とセザンヌ展の両方が鑑賞できるとあって、こちらもワクワク気分でホテルを出ました。

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まずは企画展示室2Eで開催されているエルミタージュ美術館展「世紀の顔 西洋絵画の400年」へ。エルミタージュは女帝エカテリーナ2世が蒐集したコレクションで所蔵作品が300万点といわれています。今回はヨーロッパ絵画をルネッサンス、バロック、ロマン派、印象派、近代絵画の時代に分類して、その代表作品89点を展示しています。出品作品の殆どが同美術館の壁面を飾っている常設展示作品と云うだけあって素晴らしい企画展示になっています。

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クロード・モネの「霧のウォータールー橋」です。 

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アンリ・マティスの「赤い部屋(赤のハーモニー)」です。卓上の静物的なモチーフは彼が傾倒していたセザンヌの影響が強いと言われています。この後に見るセザンヌ展が楽しみになります。日本での展示は30年ぶりだそうです。

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現在のエルミタージュは5つの建物(冬宮、小エルミタージュ、旧エルミタージュ、新エルミタージュ、劇場エルミタージュ)からなっているそうです。これらの建物は18世紀半ばから19世紀半ばにかけて約100年間かかって完成されといいますから凄いです。やはり本場サンクトペテルペルグの同美術館で鑑賞したいですね。


インカ帝国展 「マチュピチュ発見100年」

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すぐ隣の国立科学博物館ではインカ帝国展「マチュピチュ発見100年」が開催されていましたので、こちらへも行ってきました。個人的に一番行きたい世界遺産はペルーのマチュピチュ遺跡ですので、この特別展もとても楽しみにしていました。

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インカは15世紀半ば頃に芽生え、16世紀にスペインによって滅亡させられたアンデス最後の文明ですが、今回はその文化と歴史を多面的に紹介しています。特に最後のセクションで興味深かったのは東博で定評のある3Dシアターです。実際に現地で撮影したものとバーチャルリアリティを組み合わせた映像で、実際にマチュピチュ遺跡を歩いたり、鳥になって空から俯瞰しているような感覚が得られ迫力満点でした。

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上の2枚の写真は現代の工芸品です。インカの伝統が受け継がれている独特の意匠と色彩が素晴らしいです。

ボストン美術館展 「日本美術の至宝」

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東京国立博物館・平成館で開催されているボストン美術館展 「日本美術の至宝」特別展へ行ってきました

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ボストン美術館には10万点を超える日本美術のコレクションがあるようですが、今回はその中から厳選された染織、刀剣、仏像、仏画、絵巻、水墨画など約90点が展示されています。特にポスターにも使われている曽我蕭白の雲龍図や屏風画などが展示されているということで楽しみにしていました。いずれも国宝級の美術工芸品ですし、保存状態、修復も素晴らしく、日本美術の至宝を心おきなく堪能することが出来ました。

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迫力に圧倒されそうな曽我蕭白の「雲龍図」です。今回の修復により公開が可能になったそうで、世界初公開とのことです。 

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尾形光琳の「松島図屏風」です。18世紀前半にこのような斬新な色彩とデザインで大胆に表現していることに驚いてしまいます。 

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本館の前に植えられているユリノキです。明治14年(1881年)に現在地に植えられたといわれていますので、130年も経過しているようです。「ユリノキの博物館」と言われたこともあるほどに存在感を感じさせる巨木です。

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先月には満開の花が見られて壮観だったようですが、現在は数えるほど僅かな花しかありませんでした。それでもユリノキの花を楽しみにしていましたので、見られて満足です。

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ユリノキの花も見れたということで、東洋館別棟1階ホテルオークラレストラン「ゆりの木」で昼食。こちらも混雑していましたが、15分ほど待って140周年にちなんだ1400円ランチを食べることが出来ました。天気も良く周囲の木々を眺めながらテラスでの食事も格別でした。

国立西洋美術館 「ゴヤ」展へ

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学会を抜け出して上野へ行った主目的は国立西洋美術館で昨日から開催されている「ゴヤ」展を鑑賞するためでした。初日は240人も並んだというので、混雑しているものと思っていましたら、意外とすいていてちょっと拍子抜けしてしまいました。今回は「光と影」と題してプラド美術館所蔵の作品を中心に120点余り展示されていました。戦争や革命という辛い現実に直面し、そして40代で聴覚を失ったにもかかわらず、あくなき探究心を持って人間の愚かさや醜さをありのままに描いたゴヤの作品は心を揺さぶるものがありました。

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今回の展覧会で最も注目を集めているのが、40年ぶりに公開となった「着衣のマハ」です。妖艶な表情で視線を投げかけてくるマハは必見です。またプラド美術館でも公開されることがまれだといわれる素描を沢山見れるのも本展の特徴です。

函館美術館 「陶酔のパリ・モンマルトル」へ

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北海道立函館美術館開館25周年記念「陶酔のパリ・モンマルトル 1880~1910」へ行ってきました。ロートレック、ゴーギャン、ヴュイヤールといった新進芸術家たちの拠点だったキャバレー「シャ・ノワール」があったパリ・モンマルトルで、彼らが繰り広げた前衛や大衆芸術の関連資料約180点を見ることが出来ました。雨で濡れた街路樹も少し色づき始め、函館はエリック・サティやドビュッシーの音楽が似合いそうな季節を迎えています。枯れ葉舞うモンマルトルを思い浮かべながら素敵なひと時を過ごしました

平山郁夫展 「大唐西域画への道」

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道立函館美術館で佐川美術館所蔵 平山郁夫展 「大唐西域画への道」と題する絵画展が開かれていますので、行ってきました。今回は平山さんのフィールドワークでもあるシルクロードを旅した時の絵画であり、中国の西安からカシュガルまでを独特の画風で描写していました。上の絵はトルファンの近くの交河故城を描いたもので私の好きな一枚です。

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1985年9月に私もシルクロードのウルムチまで旅行しました。写真はその時に撮影した交河故城です。今は全くの廃墟になっていて、僅かばかり構築物の跡が残るだけでした。あの玄奘三蔵も天竺へ行く途中に滞在したそうです。遺跡の向こうに広がるのは、天山の山々です。

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交河故城の近くにあるベゼクリク千仏洞です。敦煌莫高窟と同様に凄い景観のところにおる遺跡で、イスラム文化との葛藤、関係の中で生まれた素晴らしい仏経芸術に出会うことが出来ます。


東京都庭園美術館

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港区白金台にある東京都庭園美術館へ行ってみました。この建物は、朝香宮(あさかのみや)邸として1933年(昭和8年)に建てられたものをそのまま美術館として公開しているそうです。宮内省の建築家が担当し、アール・デコ様式に日本独特の感性を付け加えたそうで、建物自体が美術品のようです。また周囲は広大な緑溢れる庭園に囲まれています。

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美術館正門脇のカフェレストラン「cafe 茶洒 kanetanaka」は老舗料亭「金田中」が手がける和風のカフェレストランです。今日は天気も良いので、外のテラスでランチをいただきました。流石に美味しいです。

国立博物館での「薬師寺展」

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国立博物館での「薬師寺展」を見てきました。昨日は混雑がひどくて入れず、今日は朝早くから並んで見ることが出来ました。今回の展示で最も注目されているのは、7世紀に天武天皇が発願して以来、おそらくは寺の外で初めて2体揃って公開されるという金堂の「日光・月光菩薩立像」(国宝)です。実際にこの2体の仏像の前に立った時、身震いがするような感慨におそわれました。修復のために背後についている「光背」が除かれており、薬師寺でも絶対に見ることが出来ない背後、そして側面も見ることが出来ました。特に背後の姿が素晴らしいように思いました。この展示が終わると、2度と「光背」を外した姿を拝見することは不可能ですので、「空前絶後」というキャッチフレーズも、あながち誇張されているわけではないようです。2日間並んだ甲斐があるほどに素晴らしい仏像でした。

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