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カテゴリ:コンサート、演劇など

大地を讃え 平和を願う男声の響き

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団員のtaniさんから招待券2枚をいただきましたので、函館男声合唱団の定期演奏会を聴きに行ってきました。毎回満席になるほどの人気の合唱団ですが、今回も立錐の余地もないほどの盛況でした。この合唱団は個々の団員のレベルが相当に高いのでいつも楽しみにしていますが、さすがに素晴らしい演奏でした。
第一部の「柳河風俗詩」は北原白秋の詩にタダタケ(多田武彦さん)が曲を付けた最初の作品です。詩のなかに薊(あざみ)やノスカイヤ(遊女屋)、BANKO(縁台)、鳰(にお)などという言葉が出てきて、なんとも深々とした憧れというか懐かしさのある曲ですが、男声の美しいハーモニーが昔の柳川(福岡県)の情景をノスタルジックに演出してとても良かったです。
多田武彦さんは北原白秋の他にも草野心平などの詩に日本人の心情にぴったりとしたセンチメンタルなメロディー、リズム、そしてハーモニーを付けていますが、男声合唱でこれ程までに好まれて歌われる作曲家は他にはいないのではと思っています。タダタケさんの曲は私も大好きですが、これというのも男に感激屋が多いからなのでしょうね。(^^♪
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会場の函館市芸術ホールの近くには五稜郭公園があります。桜はちらほら咲き出した程度ですが、それでも大勢の観光客で賑わっていました。五稜郭タワーには青空をバックに鯉のぼりが元気に泳いでいました。
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『石川啄木物語 君に与ふウタ』

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春のお彼岸の昨日、函館の津軽海峡に面した大森浜にある啄木浪漫館で開かれた和太鼓朗読劇『石川啄木物語 君に与ふウタ』を楽しんできました。
主催は七飯男爵太鼓創作会で、太鼓と篠笛という和楽器、そして石川啄木が遺した言葉で構成される朗読の公演です。日本だけではなく世界中に啄木のファンは沢山おりますが、私もその中の一人です。子供の頃から啄木が身近にあったということもあるのですが、彼の歌が日々の歩みの中でそっと寄り添ってくれるように感じたこともあったからです。啄木には人それぞれに思いを寄せる魅力があるのだと思います。

金谷藍子さんの朗読と一人芝居は啄木の魂が乗り移ったのではと思わせるほどの好演でしたし、竹内ひとみさんの奏でるフルートとピッコロの音色も和太鼓に美しい色彩を添えているようでとても良かったです。そして圧巻は和太鼓でした。演奏は高橋リサさんが代表を務めるNeriという4人の和太鼓ユニットで、それぞれが異なる複雑なリズムをたたいているにもかかわらず、全体としてひとつの楽曲を構成するという、迫力満点の鳥肌が立つような素晴らしい演奏でした。
啄木の心象を見事に表現しており、彼の息遣いまでもが身近に感じられるような感動の舞台でした。再演も約束してくださいましたので、今から来年の公演を楽しみにしています。
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かつて大きな砂山があった大森浜の浜辺へ下りてみました。啄木はこの浜辺や砂山をこよなく愛していたようです。1907年5月から9月まで函館に住んでいたようですから、この浜辺から眺められる函館山の白い雪もすっかり解けていたことでしょう。3月のお彼岸の頃の津軽海峡がキラキラと輝く早春の海も見せてあげたかったと思います。1912年、若くして26歳で旅立つのですが、彼の生前の願いがかなって、大好きだった大森浜を見下ろす立待岬に埋葬され静かに眠っています。

砂山の砂に腹這ひ 初恋の いたみを遠くおもひ出づる日  石川啄木
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反田恭平リサイタルのチケットをゲット

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反田恭平のピアノ・リサイタルのチケットを先行発売で手に入れました。
昨年秋まで彼のことはまったく知らなかったのですが、たまたま見ていたテレビの演奏で度肝を抜かれてしまいました。クラシック・ピアノの世界に旋風を巻き起こした驚異の超新星なのですね。父はサラリーマン、母は主婦という普通の家庭に育ったこともあり、いわゆる英才教育というものは受けておらず、サッカーに明け暮れる少年時代を過ごしていたようです。小さい頃から耳がよかったことからピアノも習っていたようですが、本格的にピアノを弾くようになったのは中学生からで、そこからは一転してコンクールなどで頭角を現してきたようです。その後、ロシアのモスクワ音楽院に首席入学して今もロシアを拠点にして活躍しているそうです。テレビの放映だけですが、私生活、音楽に対する考え方、音楽性、技巧などすべてにおいて異次元の凄さを感じました。
先日読んだ直木賞小説『蜜蜂と雷鳴』のコンテスタントにも通じるものが感じられ、今から彼のリサイタルを楽しみにしているところです。 全国主要都市で7~9月に縦断ツアーがありますので、ぜひ聴きに行きましょう。

そうそう、曲目は変更になる可能性がありますが、下記の通りです。
・スクリャービン:幻想曲 op.28
・ドビュッシー:ベルガマス組曲より第3曲「月の光」
・ショパン:4つのマズルカ op.24
・ショパン:12の練習曲 op.10
・シューベルト:4つの即興曲 D.899/op.90
・ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
・リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調 S.178  他
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幸田浩子ソプラノ・リサイタル

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昨夜、幸田浩子さんのリサイタルがありましたので、聴いてきました。
NHK-FMの『気ままにクラシック』で笑福亭笑瓶さんと一緒にパーソナリティを務めておられ、私もこのキマクラのオンエアを逃さずに聴くほどファンでしたので、浩子ちゃんの歌声とトークを楽しみにしていました。
第一部はスパンコールの輝く深紅のドレスで登場。(わあ~、浩子ちゃん素敵・・・) 山田耕筰、成田為三、越谷達之助、中田喜直などの日本の歌曲を歌ってくださいました。近くの北斗市(旧上磯町)にある男子トラピスト修道院で文学講師をしていた三木露風が当地に滞在中に作った『赤とんぼ』や、同じく近くの函館・大森浜の砂浜で妻節子と出会った頃に思いを馳せて詠んだ石川啄木の『初恋』などもプログラムに含まれていて、美しい情景が目に浮かぶように情感を込めて歌われたことに感激しました。
後半の第二部は、大胆な絵柄ながらもモノトーンのシックなドレスに身を包んで登場です。歌声はシューベルトの歌曲から「ます」、「アヴェ・マリア」などを5曲。そして短い7曲から構成されるドヴォルザークの歌曲集「ジプシーの歌(全曲)」を歌ってくださいました。第4曲の「わが母の教えたまいし歌」はよく聴く曲ですが、前後の曲をすべて聴けたのも良かったです。
ピアノ伴奏をされた作曲家でピアニストの寺嶋陸也さんのピアノも素晴らしく、浩子さんの伸びやかで透明感のある歌声に彩りを添えていました。いつまでも聴いていたいような幸田浩子さんのリサイタルでした。
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成田達輝 &萩原麻未 デュオ・リサイタル

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ロン=ティボー国際コンクールなど数々のコンクールに入賞をし脚光を浴びる成田達輝君と、ジュネーヴ国際コンクール、ピアノ部門で日本人として初めて優勝を果たした萩原麻未さん、若手2人によるデュオ・リサイタルを聴きに行ってきました。ともにパリで学び、現在もパリを拠点に活躍されている若いお二人のエネルギッシュな演奏を楽しんできました。
演奏曲目は前半が、ベートーヴェン/ヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」他、そして後半は、ドヴォルザーク/ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ、ブラームス/ハンガリー舞曲集、サラサーテ/ツィゴイネルワイゼン他でした。
成田達輝君は「偉大な名手パガニーニのライバル」と評されるほどに注目されている若手ヴァイオリニストですし、萩原麻未さんも年によって1位を出さないほどに権威と伝統のあるジュネーヴ国際コンクールで優勝しているだけあって、素晴らしいものでした。お二人の息もぴったりと合って、枯葉の舞うパリの街中で聴いているような雰囲気でのリサイタルは最高でした。
成田君のヴァイオリンは、1738年製のガルネリ・デル・ジェスということですが、アンコール曲のポンセのエストレリータでは、ストラディヴァリウス(1711年製)に替えたりして、このへんの演出は憎いなと思っていました。(^^♪
お二人とも前々日に函館入りしていたようですが、美しい景色と美味しいものなどを満喫したようで、函館がとてもお気に入りのようでした。
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オペラコンサート in 大沼国際セミナーハウス

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森と湖につつまれた大沼湖畔の小さな国際会議場で開かれた「オペラコンサート in 大沼国際セミナーハウス」へ行ってきました。『イタリアから大沼の森へ 皆様にお届けするオペラの心』と題するオペラコンサートで、東京藝術大学声楽科を卒業され現在イタリアのパルマ在住のオペラ歌手・宮本史利さんのバリトンの歌声を楽しんできました。80名限定というサロンコンサートのようなアットホームな感じで、大沼鶴雅オーベルジュエプイの美味しいサンドイッチと珈琲を味わいながらの優雅なひと時でした。
前半はナポリ民謡など私たちの良く知ってる曲を、そして後半はロッシーニやプッチーニなどのオペラの名曲を本場イタリアの舞台さながらの張りのある伸びやかなバリトンの歌声で聴かせていただきました。照明に映える見事な紅葉を眺めながら、素晴らしい歌声を存分に楽しむことができた感動のコンサートでした。
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牛田智大 ピアノ・リサイタル

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小さい頃から天才ピアニストとしてテレビなどで拝見していた牛田君、まだあどけなさを残しながらも爽やかな青年に成長していました。現在はモスクワ音楽院ジュニア・カレッジに在籍する16歳で日々成長している年頃なのでしょうが、もうすでに超一流の域に達していると思える素晴らしい演奏を聴かせていただきました。「ピアノを弾くことが楽しくてたまらない」という牛田君、その楽しさがホール全体を包み込むようで、言葉では表現できないくらいに素敵なリサイタルでした。
これから20歳代、30歳代と年齢を重ねるにつれて、どのように表現に深みが加わっていくのか、とても楽しみな演奏家だと思っています。個人的にはJ.S.バッハ/F.ブゾーニ編「シャコンヌ ニ短調」と、M.ムソルグスキー/ホロヴィッツ編「展覧会の絵」が特に良かったです。
2016/9/24 函館芸術ホールにて
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ミュージカル『南太平洋』

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真夏日の夜は観劇でもということで、藤原紀香さんと別所哲也さん主演のミュージカル『南太平洋』を観てきました。ご存知のように1949年初演のブロードウェイミュージカルで、太平洋戦争中の南太平洋のある島が舞台になっています。フランス出身の農園主エミール・デ・ベック(別所哲也)と海軍の看護婦ネリー・フォーブッシュ(藤原紀香)、そして海兵隊のジョセフ・ケーブル中尉(渡辺大輔)と島の土産物屋プラディ・メリー(ちあきしん)の娘リアット(神谷玲花)との恋を描いた物語です。ミュージカルの楽しさや華やかさは勿論ですが、「戦争」「差別」といった社会問題を取り上げた意欲的な作品といわれています。
紀香さん演じるヒロイン・ネリーは底抜けに明るくて天真爛漫って言葉がピッタリで、紀香さんのはまり役のような感じでした。とにかく舞台上で歌い踊る紀香さんが華やかで、彼女の美しさに目を奪われてしまいました。音楽も「バリ・ハイ」や「魅惑の宵」などのお馴染みのメロディが全編で歌われて、ヤシの葉が揺れる南太平洋の美しい砂浜が目に浮かんでくるような素敵なステージでした。
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『ただの自転車屋』 劇団東京乾電池

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劇団東京乾電池創立40周年記念公演『ただの自転車屋』を観てきました。大好きな柄本明さん、2007年3月の『長屋紳士録』以来9年ぶりの七飯公演になります。前回の公演挨拶の時に、町内のコンビニへ出かけたら誰も気づいてくれなかったと話して大笑いしたことを思い出していました。
今回は創立メンバーのベンガルさんと綾田俊樹さんも一緒でしたが、幕が上がってから笑いっぱなしの舞台でした。柄本さん、正座していて足が痺れて歩けないようになり(演技ではなく・・・)、3人とも笑いをこらえるので大変そうでした。カーテンコールの挨拶で、「40年も経つとこんなになるのですね」と仰っていましたが、息の合った3人が自らの舞台を楽しんでいることが客席のほうまで伝わってきました。楽屋裏での遣り取りをそのまま舞台で見ているようで、円熟味を増したお三人の舞台、最高でした。ワンダフル~(^^♪
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オペラ 「ローエングリン」

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初台にある新国立劇場オペラパレスで、オペラ「ローエングリン」を観てきました。
数年前に「サロメ」を観て感動し、また観たいと思っていたのですが、なかなかチャンスがありませんでした。たまたま開演日が一致したことで観劇することが出来て、本当にラッキーでした。
上演時間の約5時間があっという間に経ってしまうほどに見入ってしまいました。5時間というと新幹線で北海道を発つ時に幕が開いて、東京へ着く時にはまだ上演しているといった感覚ですから、オペラって凄いと思います。
歌手、オーケストラ、舞台装置、照明、衣装などすべてが超一流で素晴らしい舞台でした。特に4年前のローエングリンで熱狂を博したクラウス・フロリアン・フォークト(テノール)の艶のある歌声は、明瞭で気高く心に残るものでしたし、エルザを演じたマヌエラ・ウール(ソプラノ)の美しい歌声と演技もシュテークマンの演出と相まって素晴らしいものでした。
序奏で飯森泰次郎のタクトが振り下ろされ、東京フィルハーモニー交響楽団が崇高な旋律を響かせ始めた途端、あまりの美しさに感動で鳥肌が立ってしまいました。
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函館男声合唱団 定期演奏会

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知人のtaniさんが函館男声合唱団の正式な団員になり、定期演奏会の招待券をいただきましたので、聴きに行ってきました。慣れ親しんだ世界の民謡、昭和の名曲そしてちょっと難解な合唱組曲と、密度の濃い盛りだくさんの内容でした。
毎週夜の定例練習、合宿、演奏会前の追い込み練習など、本番を迎えるまでの大変さを知っているだけにステージ上の団員の晴れやかな姿が一段と輝いて見えました。混声とは一味違う重厚で深みのある男声合唱の魅力を堪能したひとときでした。
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チェコ・フィル ストリング・カルテット

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一昨年も七飯町で素敵な音色を聴かせていただいたチェコ・フィル ストリング・カルテットが再び来町してコンサートを開催するというので午後聴きに行ってきました。前回とは少し曲目を変えていますが、前回と同様に誰もが知っているクラシックの名曲を20曲演奏しました。さすがに名門チェコ・フィルの名手で構成したカルテットだけあって弦の美しさは素晴らしいものがありました。
会場は殆ど年配者ばかりで若い人や小中学生は殆ど見受けられず、ちょっと残念な気がしていました。超一流の演奏者が奏でるクラシックの小品を聴く機会というのはそれほど多くないと思いますし、アットホームな雰囲気のコンサートだっただけに、多くの子供に聴いて欲しかったなと思っていました。明日は午後1時から札幌Kitara大ホールでカルテットのコンサートがありますので、札幌市内近郊の方はぜひ子供さんを連れて会場に足を運んでみてください。
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仲道郁代&横山幸雄 デュオリサイタル

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今年のリサイタル・シリーズの最後となる『仲道郁代&横山幸雄 デュオリサイタル』を聴いてきました。
お二人それぞれのソロ、1台ピアノの連弾、そして2台ピアノによる競演と、ピアノの魅力を様々な形で楽しむことが出来る構成になっていました。曲目はラフマニノフの情熱的な「ピアノ連弾のための6つの小品 作品11より」、ラヴェルのオーケストラの音の魅力をピアノに置き換えた「ラ・ヴァルス」、グリーグの手によって北欧風に編曲された誰もが知っているモーツァルトの「ピアノ・ソナタ ハ長調 K545」、そして横山さんが編曲した超絶技巧連弾曲「カルメンの誘惑と幻想」などでした。
仲道さんのベートーヴェンの「月光」、横山さんのショパンのノクターン「遺作」のソロ演奏も心の琴線に触れるようで、涙腺のゆるみを隣席に気づかれないように聴いていました。お二人の会話も楽しくて、素敵な一夜を過ごさせていただきました。

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古澤巌 & クリスティアン・アガピエ コンサート

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「古澤巌 & クリスティアン・アガピエ」 ロマンティック・コンサートを聴いてきました。古澤巌さんのヴァイオリンはCMなどでよく流れていますので、ぜひ聴いてみたいと思っていました。
冒頭のシモネッティのマドリガルの最初の音が出た瞬間に、その音色に惹きつけられてしまいました。がんがん弾くというイメージがあったのですが、一つ一つの音をとても大切にしており、時に情熱的に時に抒情的にと多彩な演奏を聴かせていただきました。今夜のコンサートからは色彩を感じさせるヴァイオリニストという印象を持ちましたが、特にジプシー音楽やラテン系の色合いを持った音楽の演奏が素晴らしいと思いました。後半のロベルト・ディ・マリーノの「愛のツィガーヌ」は、旋律が美しいうえに、古澤さんの情感溢れる演奏に会場はうっとりと魅了させられていました。

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第22回ねむの木コンサート

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わが町が誇る混声合唱団による「ねむの木コンサート」を聴いてきました。
今年で22回目ということで、団員の平均年齢が少し高くなっているようですが、年齢を感じさせない力強い歌声と美しいハーモニーがホールに広がって素敵なコンサートでした。女性コーラスが歌ったメドレー「TOKYO物語」は難しいリズムと連続する高音部をクリアしてよく歌いこんでいたと思います。前半の中田喜直の曲集を含めて、バリエーションに富んだ選曲で楽しませていただきました。一方の男性コーラスは10名と少ないメンバーですが、声量そしてバランスとも素晴らしく、重厚な男声コーラスの醍醐味を堪能させていただきました。特に後半の組曲『「おかあさんのばか」より 中田喜直・磯部俶作曲』は、難しい曲と思いますが、詩の内容や情感がよく伝わってきました。
来年の23回目も楽しみにしていますね。

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富良野group公演「ノクターン夜想曲」

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昨夜、富良野groupの演劇「ノクターン夜想曲」を観てきました。奇しくも今日は東日本大震災から4年目。重い命題を突きつけられた舞台でした。以下、パンフレットに書かれていた倉本聰さんの手記(抜粋)です。

風化とは、永い年月をかけて、岩が砕けて石となり、石が砕けて砂になり、砂が砕けて塵となり、塵が風にのって飛散して消え去る。そういう現象のことを云います。(中略) 本来風化とは、何千年、何万年、何億年かかって塵となり飛散することを云うのですが、今の日本では違うようです。僅か3年前のあの原発事故。当時世界をあれだけ震撼させたあの悲劇の記憶が、当事国である日本の中で、こんなにも速くこんなにも脆く、早くも風化の様相を呈し始めていることに、僕は激しい憤りと悲しみを感じます。(中略) 我々富良野groupは、微力ながら少しでも福島に寄り添い、風化に対抗する一石を投じようと3年かかって小さな舞台劇を作りました。

昨日も倉本聰さんがお見えになっていました。

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中村紘子ピアノ・リサイタル

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昨晩(12/3)、中村紘子さんのピアノ・リサイタルを聴いてきました。中村さんの名前を知らない方はおらないと思いますが、今年でデビュー55周年、演奏会は国内外で3,800回を超えるそうです。中村さんと云うとメリハリの利いた情感豊かな演奏をされる方という印象を抱いていましたが、期待通りの素晴らしい内容のリサイタルでした。
曲目は、前半がベートーヴェンのピアノ・ソナタ第17番ニ短調・作品31-2「テンペスト」など2曲、後半はショパンのポロネーズ第7番変イ長調・作品61など8曲の演奏でした。
早々とチケットが完売になるほどの人気で、会場は外の寒さがうそのような熱気で満たされていました。大きな拍手と歓声に包まれたアンコールは、ラフマニノフの「モスクワの鐘」など3曲を立て続けに演奏され、ファンは中村ワールドを満喫した一夜になりました。

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舘野泉 清和の丘コンサート

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厚沢部町の旧清和小学校で開催された「舘野泉 清和の丘コンサート」を聴いてきました。舘野泉さんは1998年からここ旧清和小学校でリサイタルを開いており、今回は喜寿記念として2年ぶり7度目になるそうです。

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学校のすぐ隣に「カレーとコーヒーのカンペシーノ」がありますので、ご主人にナン・サンドをお願いしていましたら出来上がっていました。ご主人も実行委員のようで、お店のほうは早々とクローズして会場準備にあたっていました。厚沢部町はなかなか文化的な町で、「清和の丘クラブ」も地域の皆さんで熱心に活動しているようです。
美味しいナン・サンドをほおばりながら、カンペシーノの前の夕日に映える紅葉の山々にうっとりです。手前に広がる畑は特産のメークインの畑のようですから、花が咲く頃は見事なことでしょう。

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会場の旧清和小学校です。15年前に廃校になったそうですが、今でも地域の方々に大事にされているようです。コンサートの前に実行委員会の会長さんから「清和小学校は皆さんが集ってくださることで、閉校前と同様にこのように元気にしております」との挨拶がありました。左側の建物が会場となった体育館です。

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体育館への渡り廊下には今までの舘野さんのリサイタルの様子や関連記事が掲載されています。

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プログラムは、バッハ-ブラームス「シャコンヌ」、スクリャービン「前奏と夜想曲」、出永浩一郎「サムライ」、吉松隆「平清盛より2曲」、三宅榛名「思い出せなかったこと」、coba「記憶樹」でした。
舘野さんがプログラムの中の「左手の世界」で書かれておりました。『どれもが新鮮で、はっとするような世界を持っており、自分の心の中に埋もれている「私」をいろんな角度から見つけてくれる作品だと思います』と・・・。
アンコールはカッチーニの「アヴェ・マリア」でした。静かな清和の丘が至福の時に包まれているようでした。舘野さんの左手から奏でられる音色は限りなく優しくて、心に響き渡ります。
会場を出ると満天の星空。ほかほかに温かくなった心持ちで帰路に着きました。

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「ジーザス・クライスト=スーパースター」 劇団四季

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劇団四季の「ジーザス・クライスト=スーパースター」『エルサレム・バージョン』を観てきました。
ここ七飯町での公演は4年前の「コーラスライン」以来になりますが、こんな地方の小さな町で超一流の舞台を観れる幸せを感じて帰ってきました。この『エルサレム・バージョン』はロック・ミュージックで構成されていますが、歌とダンス、そして照明、美術とも素晴らしく酔いしれてしまいました。
特にイスカリオテのユダ役の芝清道さんの歌唱力には圧倒されました。この舞台ではユダの裏切りがストーリー全編を主導しているようですので、素晴らしいキャスティングだと思いました。そしてジーザス・クライスト役の神永東吾さんのセクシーな声と演技力も良かったです。
個人的にはエンディングが感動的でしたね。ゴルゴタの丘でジーザスが十字架に架けられるシーン。赤茶けた土と黒い空に青い光が差し込み、濃くなった紺色の夜空に満点の星が輝きます。マグダラのマリアが嘆き悲しみ、そしてジーザスに注いでいた光がフェードアウトして暗黒の世界になります。余韻の残る舞台でした。
もう一度『エルサレム・バージョン』を観たいなという気になっています。

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第21回ねむの木コンサート

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わが七飯町が誇る混声合唱団による「ねむの木コンサート」を聴いてきました。
団員が少し減ったようですが、それを感じさせない豊かな声量は勿論のこと、各パートの精度が今まで以上に高くなって緻密さが増してきているように思われました。この合唱団の美しいハーモニーは折り紙つきですし、女声・男声・混声とそれぞれの合唱の魅力が存分に発揮された素晴らしい内容のコンサートでした。来年の第22回はどのような曲に挑戦されるのか今から楽しみです。

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スキー友でもありますtaniさんが会場の皆さんと歌うコーナーの指揮をされました。会場を惹きつける絶妙のトークと指揮に会場が一つになって盛り上がりました。こういう心温まるコーナーがあるのも「ねむの木」の魅力ですね。taniさんブラボーでした。(^^♪

先日、NHKの公開収録でお会いした時に「頑張ってるわよ~」と仰っていた"あらちゃん"も素敵な笑顔で歌われていましたね。活き活きとした"あらちゃん"を見ていると、ステージ上で歌うことを楽しんでいるようで、これぞ音を楽しむ『音楽』のあるべき姿なのかなと思いました。"あらちゃん"来年も期待していますね。

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「コネヴェツ・カルテット & ユリア・ホタイ」コンサート

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「コネヴェツ・カルテット & ユリア・ホタイ」のコンサートを聴いてきました。
サンクトペテルブルクの北方のラドガ湖に浮かぶコネヴェツ島にあるコネヴェツ修道院の聖歌隊で歌っていたペテルブルク音楽院出身の若い団員4人によって設立されカルテットだそうです。そしてソプラノのユリア・ホタイさん、サンクトペテルベルグ国立文化芸術大学出身で世界各地で活躍しているソリストのようです。
第1部は函館少年少女合唱団による可愛い歌声。第2部はカルテットとホタイさんによる「ロシアの修道院の伝統的な聖歌」と題する主としてロシア正教の礼拝で歌われている曲、第3部は「ポピュラーなロシアの歌」としてロシア民謡の数々を歌ってくださいました。
個人的には第2部の聖歌が特に素晴らしいと思いました。ビザンチンに起源を持つ東方系のキリスト教(ギリシャ正教、ロシア正教など)は聖歌をアカペラで歌うのですが、このカルテットも心に沁みいるような深く清らかな正教聖歌を聴かせてくれました。
また第3部の「ポピュラーなロシアの歌」。中学生の頃からロシア民謡が大好きだったものですから、「ポーリュシュカ・ポーレ」、「黒い瞳」など暫く振りに本場のロシア民謡を堪能させていただきました。カルテットの重厚で調和のとれたハーモニーも良かったのですが、ホタイさんのソプラノもさすがに世界トップクラスの歌声で素晴らしいものでした。客席の入りが芳しくなく、もう少し多くの方に聴いて欲しいと感じたコンサートでした。

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youtube "Julia Khotay & Konevets Quartet. Воскресни Боже."

余談です・・・。ロシア民謡好きが高じた訳ではありませんが、20歳代前半に生まれて初めて国外に出た先がその当時社会主義国だったソ連でした。ソ連が目的だったわけではなく、ウィーンまで行くのにアエロフロート(ソ連の国営航空会社)が一番安かったからです。新潟からハバロフスクに入り、バイカル湖近くのイルクーツク、オムスクと国内線を乗り継いでモスクワに入りました。東西冷戦のさなかですし、1ドル=360円(固定レート)の時代ですから、それは凄い経験をしたと思っています。時季は今と同じ9月、イリューシンと呼ばれる内装も粗雑な軍用機のような飛行機に揺られて、窓から見える行けども行けども森林と無数の大河ばかりの大地に、とてつもない異国に来たものと思ったものでした。その時、静かに機内にBGMで流れていたのがロシア民謡でした。ロシア民謡って、こんな想像を絶するような大地から生まれた歌なんだと思いましたね。
そして、インツーリストと呼ばれるソ連国営の旅行会社の指示で数日モスクワで過ごし、無事ウィーンに到着したときの『色のある世界へ戻った』という感覚も忘れることは出来ません。40年以上経ってもその時の情景が昨日のことのように鮮明に蘇ってきます。

NHK「ベスト・オブ・クラシック」公開収録

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NHK・FMの「ベスト・オブ・クラシック」の公開収録がありましたので、聴いてきました。演奏されたのはギターの鈴木大介さんとオーボエの古部賢一さんです。前半は鈴木さんのギター独奏、後半は古部さんのオーボエとのデュオで構成されていました。

さすがに鈴木さんのギターの音色は綺麗ですし、古部さんのオーボエも素晴らしいものでした。オーボエは茂木大輔さんや宮本文昭さんのリサイタルも聴いていますが、華やかな中にもメランコリーなオーボエの音色っていいですね。今回はバロックなど古い時代の音楽からアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」など新しい曲まで幅広く演奏してくださいましたが、個人的には「カフェ1930」などアストル・ピアソラの曲がギターとオーボエの醸しだす独特の雰囲気にマッチして特に印象に残りました。予備収録曲(アンコール)もたっぷりと聴かせていただき素晴らしい演奏会でした。

《放送予定》
・ベストオブクラシック 平成26年10月15日(水)PM7:30~9:10 (NHK-FM)
・クラシック倶楽部   平成26年11月20日(木)AM6:00~6:55 (NHK-BSプレミアム)


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中丸三千繪ソプラノ・リサイタル

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生のステージで聴いてあらためてその素晴らしさに感動するということがありますが、中丸三千繪さんのソプラノはまさにその言葉通りでした。パヴァロッティ、ドミンゴら超一流歌手と共演したり、ミラノ・スカラ座をはじめとする名門歌劇場へも出演し「世界のディーヴァ」と呼ばれる中丸さん。1990年に「マリア・カラス・コンクール」でイタリア人以外ではじめて優勝したという凄いソプラノ歌手です。会場の隅々まで響き渡る透明感のある歌声、圧倒的迫力で迫るフォルテ、切なく女心を謳いあげるピアニシモまで、まさに鳥肌の立つようなリサイタルでした。奇蹟のプリマドンナとしてこれからもオペラ界のトップを走り続けることでしょう。来年Kitaraへオペラ椿姫を持ってくるようなことを仰っていましたので、ぜったい行きたいと思っています。
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演劇 「見知らぬ女の手紙 2014」

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シュテンファン・ツヴァイク/作、行定勲/演出の「見知らぬ女の手紙 2014」を観てきました。渋谷のパルコ劇場で2008年に初演され、昨年の再演が好評だったということで、今年再々演になった舞台のようです。
リーフレットを見た感じではちょっと引いてしまいそうな内容なものですから、どうしようか迷ったのですが、あの「北の国から」で蛍役をされた中嶋朋子さんが出られるということで、行くことにしました。案の定、客席は予想通りのちょっと寂しい入りでしたが、薄照明に浮かび上がる舞台装置を見た瞬間にこれは面白い舞台になりそうと直感しました。

物語は、世界的ピアニストが演奏旅行から帰ると、見知らぬ女から分厚い手紙が届いていることから始まります。その手紙には、主人公の女性(28歳)が小学6年の頃からこのピアニストに一方的に恋焦がれて現在に至るまでの、彼に寄せる思いの丈、そして情念が綴られています。男は「見知らぬ女」として数日のみ彼女と関係を持っただけという感覚、一方の女は少女の時からずっと彼に対する一方的な愛を持ち続けている・・・そのギャップが凄いというか怖いです。

椅子とソファそしてピアノだけの簡素な舞台。男は一言もしゃべらず、女だけが感情豊かに長い長い手紙を読み続けます。中嶋朋子さんの朗読というか演技は素晴らしく、手紙の中の世界に惹き込まれてしまいました。中嶋さんはいい女優さんになりましたね。そして西島千博さんの代役だったのですが、高比良洋さんの前衛的な踊りも舞台に奥行きを持たせてくれて魅力的でした。

そうそう全編にベートーヴェンの「月光」が流れるのですが、これが何ともいえない情感をひき出していました。また簡素な舞台装置ですので、それだけに照明の効果が洗練されて見事でした。
余韻の残る素晴らしい舞台でした。

北海道公演は、七飯に続いて28日に富良野演劇工場で、30日に斜里町公民館ゆめホールで開催されますので、お近くの方はぜひご覧になってくださいね。ぜったいにお勧めします。中嶋さんが「北の国から」の舞台・富良野とともに七飯、斜里を公演の場所に選んでくださったことをとても嬉しく思っています。

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札幌交響楽団特別演奏会

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札幌交響楽団特別演奏会の七飯公演を聴いてきました。『新世界交響曲とヨーロッパをめぐる舞曲集』と題する演奏会で、第一部はおなじみの舞曲集、第2部はドヴォルジャーク「新世界」という構成でした。指揮の藤岡幸夫さんは大晦日の「東急ジルベスター・コンサート」でテレビで拝見したことがあります。オーケストラと一体になり躍動感溢れる指揮ぶりが記憶に残っていましたが、今日のコンサートも札響の素晴らしさをより一層引き立たせた名指揮だったと思います。特に「新世界より」は今までに何度か聴いていますが、鳥肌が立つ様な演奏を聴いたのは久し振りのような気がします。
我らが札響、ワンダフルです。

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曲目は、
・チャイコフスキー 歌劇「エフゲニー・オネーギン」より“ポロネーズ”
・レスピーギ 「リュートのための古風な舞曲とアリア」第3組曲より“シチリアーナ”
・グリーグ 「ペールギュント」より“朝”
・ドヴォルジャーク スラブ舞曲作品72-2
・オッフェンバック 喜歌劇「天国と地獄」序曲
・ドヴォルジャーク 交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」

千住真理子ヴァイオリン・リサイタル

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千住真理子さんのヴァイオリン・リサイタルを聴いてきました。函館が大好きと仰っていた千住さんが名器ストラディヴァリウス「デュランティ」で奏でる当地でのリサイタルをとても楽しみにしていました。
曲目の前半は昨年お亡くなりになったお母様を想い出すかのようにJ.S.バッハの"アリオーソ"、そしてヘンデルの"涙の流れるままに"で始まりました。教育評論家でエッセイストであったお母様の文子さんも函館が大好きだったようで、今日は会場のどこかで聴いているような気がすると話しておりました。そしてベートーヴェンのソナタ第9番「クロイツェル」。少し会場の湿度が高いような気がしていましたが、さすがに千住さんの手にかかったストラディヴァリウス「デュランティ」からくり出される音は素晴らしかったです。

コンサートで日本の歌曲を演奏することは無かったそうですが、東日本大震災を契機にして積極的に演奏するようにしているとのことで、後半はよく知っている日本の歌曲からスタートです。曲目は成田為三作/千住明編の"浜辺の歌"、越谷達之助作/渡辺俊幸編の"初恋"、岡野貞一作/朝川朋之編の"故郷"です。いずれも編曲が素敵ですので、続く"故郷の人々"や"グリーンスリーブスによる幻想曲"のように世界中で愛される名曲になればいいなと思って聴いていました。
そしてお兄さんの千住明さんがアフガニスタンの子供たちのために作曲した"海を越えた贈り物"、最後は函館の皆さんに是非聴いてほしいというクライスラーの"ウィーン狂詩的小幻想曲"でした。クライスラーは戦争などで国を追われ恵まれない生涯だったようですが、そんなクライスラーの思いが伝わってくるような名演でした。

お母様の文子さんは、『苦しんだり、悲しんだり、嘆いたり、そういう思いの人のために芸術はある』といつも仰っていたそうです。千住さんのヴァイオリンは芸術性が高いことは勿論ですが、なにか優しい響きがするなと感じたのはそのせいなのかもしれません。

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コクーン歌舞伎「三人吉三」

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渋谷のコクーン劇場で、コクーン歌舞伎「三人吉三」を観てきました。
コクーンは、「上海バンスキング」以来2度目ですが、コクーン歌舞伎を観るのは初めてです。一度は平場席を経験したほうが良いということで、プログラムを手に座布団席に陣取って開演を待っていました。そして賑やかに初日の幕が開きました。(正確には幕はなく、会場がざわつくなか、いつしかそれを取り込むように賑やかな長屋の情景から始まりです)

歌舞伎の様式は崩さずに、それでいて串田流というかコクーン風に変えていく凄さ。歌舞伎本来のリズムや様式美のなかに新しいものを注入していく絶妙のバランス、危うさがコクーンの魅力ですね。三味線や太鼓などの歌舞伎の下座音楽は一切使わず、生のパーカッション、ギターの音が効果的に全編に流れ、舞台を引き立たせていきます。三人の吉三という現代でいうアウトローした危ない若者たちの孤独を際立たせるため、庶民の長屋生活が対照的に描かれるのも見処です。

平場席は目の前を役者さんたちが縦横に走り回りますし、頭上に大量の雪も舞い降りて来ますので、一緒に演じているような錯覚にとらわれます。3時間という長丁場ですので、腰や脚が痛くなりますが、この席は嵌まりそうな感じがします。

初日ということで、いつもテレビで拝見するような有名人が沢山お越しになっていましたし、素晴らしいひと時を共有できたことを嬉しく思っています。この歌舞伎というか舞台は観ないと凄さや面白さは分からないと思いますので、皆様もいつかご覧になってください。

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Bunkamuraはお洒落ですね。ちょっと覗いたショーウィンドーもいい感じです。

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アリス=紗良・オット ピアノ・リサイタル

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アリス=紗良・オットのピアノ・リサイタルを聴いてきました。1988年にドイツ人と日本人の両親のもとミュンヘンで生まれ、4歳でピアノを始めて5歳で最初のコンクールに入賞。その後世界的な音楽祭への招聘や著名なフィルとの共演などで活躍し、ブレンデルや中村紘子などから絶賛されている逸材です。

プログラムは、ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第17番 ニ短調『テンペスト』Op.31-2、バッハ/幻想曲とフーガ イ短調BWV.944、バッハ=ブゾーニ/シャコンヌ、 リスト/愛の夢、リスト/パガニーニ大練習曲などでした。いずれも素晴らしい演奏でしたが、特にリスト/パガニーニ大練習曲の第3番「ラ・カンパネラ(鐘)」は、透明感のある音から紡ぎだされる繊細さと重厚さの対比が見事で絶賛に値する演奏でした。

そうそう彼女は素足でピアノを演奏するのですが、理由はペダルが冷たくて気持ちが良いというシンプルな理由らしいです。彼女の清楚で美しいプロポーションと相俟って素足での演奏は新鮮で魅力的でした。


youtube Deutsche Grammophon "Alice Sara Ott plays Liszt"

今日(6/4)の日本テレビ19時からの「笑ってコラえて!2時間スペシャル」で世界で活躍する『強くて美しい女性』としてアリス=紗良・オットさんとご両親、妹さんが出演していましたね。「日本人とドイツ人との間に生まれた天才ピアニスト。文化や感性の違う日本人とドイツ人、その壁に苦悩する彼女は、 一体どうやってそれを乗り越えたのか。4月にスペインで行われたコンサートの模様や、アリスの子供の頃の貴重な映像や資料を交えながら、 その感動秘話に迫る」というものでした。彼女の普段の生活や成長の様子が垣間見られて楽しい内容でした。

もうひとつ追加ですが、今月(6月)のANA機内オーディオの11ch(クラシカル・ウェーブ)で、アリス=紗良・オットさんのピアノが流れています。空の上で聴く彼女の演奏もいいですよ。ANAに搭乗する方でクラシック・ファンは必聴です。(^^♪

Kogeisha de Hinoki-ya

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"Kogeisha de Hinoki-ya" 「はこだて工芸舎でひのき屋ライブ」を聴きに行ってきました。函館の十字街にある旧梅津商店に移転したはこだて工芸舎の2階和室にて開催されました。
移転後の工芸舎に入るのは初めてですし、ひのき屋のライブも初めてでしたので、とても楽しみにしていました。5名のメンバーが操る横笛、太鼓、ギター、鍵盤ハーモニカ、ベースなどから懐かしくもあり、そして躍動的な音楽が奏でられて、楽しいライブコンサートになりました。
8月には函館の西部地区を舞台に開催する「はこだて国際民俗芸術祭」の準備もされているようで、こちらも楽しみです。

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演奏前に2階和室の様子も含めて写真を撮らせていただきました。天井が高く、見事な欄間があったりと、当時の佇まいが偲ばれる立派な建物です。

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youtube Takuma Fukudaさん提供
ひのき屋 Hinoki-ya, live "putovanje" (journey) 2008

コクーン歌舞伎のチケット

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先行予約で当選したコクーン歌舞伎のチケットをファミリーマートで受け取ってきました。昨日、一般発売になったのですが、先ほど販売状況を見ましたら、全てのチケットが完売していましたので、私に当たりが来たのは奇跡的なことだったようです。しかも初日(6/6)の1階平場席の前から5番目の席ですから、宝くじにでも当たった気持ちになっています。平場席というのは初めてなのですが、ステージの前に設けられた升席のようなものらしいです。座布団なので、座っているのが結構つらいようですが、その分迫力は満点なのかも知れません。
Bunkamura25周年記念、コクーン歌舞伎第十四弾ということで、あの河竹黙阿弥の「三人吉三」が中村勘九郎、中村七之助、尾上松也によって演ぜられます。そしてコクーンでは4年前の「上海バンスキング」で拝見して以来となる大好きな笹野高史、大森博史のお二人も共演なさるようですので、こちらも楽しみです。
『かつてないコクーン歌舞伎が幕を開ける』ようですので、今から舞台の幕開けをワクワクして待っています。

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上のポスターは歌舞伎とは思われませんが、3月下旬の深夜に取り壊し中の東急東横線のガード下で撮影したものだそうです。勘九郎、七之助、松也のお三方が、自ら「平成」の吉三に扮してポスターでも「ヤバイ」男を演じたようです。すでにコクーン歌舞伎は始まっている感じです。

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『Confetti』社のサイトから写真を借用しましたが、シアターコクーンの1階平場席はこんな感じになっているようです。役者さんが花道代わりに使ったり、水しぶきや雪が舞ったりして凄いようです。(^^♪
WEB版『Confetti』

「ザッハトルテ」ランチライブ

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函館国際ホテル9Fビュメールにて「ザッハトルテ」のランチライブが開催されましたので聴いてきました。大きな窓越しに一望できる函館湾を眺めながら、美味しいランチタイムからスタートです。そしてデザートも僅かになった頃に3人がステージに登場し賑やかにライブが始まりました。

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私は初めて聴く「ザッハトルテ」ですが、10年ほど前から京都を中心に活動しているアコースティック・インストゥルメンタル・バンドです。アコーディオン、ギター、チェロという独特の編成で、アイリッシュ音楽やジプシー・スウィング風の音楽を得意としているようです。今日も演奏しましたが、「風を喚ぶ乙女 第二楽章」が、テレビ東京系列『美の巨人たち』のエンディングテーマとして4月から流れているそうです。
パリの街角にさりげなく似合いそうな素敵な音を奏でるバンドです。


youtube zahatortevtr提供

上野星矢フルート・リサイタル

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札幌のキタラ・小ホールでの「上野星矢フルート・リサイタル」を聴いてきました。ミュンヘン在住で若手のホープと称されるフルーティストの北海道初公演をとても楽しみにしていました。2008年に弱冠18歳にして世界三大フルートコンクールの一つとされるジャン=ピエール・ランパル国際フルートコンクールで優勝している期待の新星です。今回はジョルジュ・ユーのファンタジー、吉松隆のデジタルバード組曲、ボルヌのカルメン幻想曲など難解で技巧的な6曲を演奏しました。イケメンですしテクニック的にも凄いですから、隣のお姉さま共々ステージに釘付けでした。"ブラボー"の掛け声とスタンティングオベーションに包まれた、素晴らしいコンサートでした。

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終演後、お姉さま方と一緒に並んで私もCDにサインをしていただきました。左利きで丁寧にサインを書いてくださり、握手までしていただきました。上野さんにあやかってフルートが上手くなるといいのですが・・・。

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アンコールで演奏した松任谷由実さんの「春よ来い」です。同じ東京藝大出身 (上野さんは東京藝大入学、パリ国立高等音楽院卒業) の内田卓也さんのピアノも素敵ですし、上野さんの透明感のあるフルートには涙が出るほどに感激しました。

youtube "morimusic production"提供

こちらは吉松隆のデジタルバード組曲です。作曲者の解説によれば、「機械じかけの鳥デジタルバードを主人公にした架空のバレエのための架空の音楽からの架空の組曲」というちょっと難解な設定の曲です。あらためて上野星矢さんの無限の可能性を感じさせる演奏です。

youtube "columbia Music"提供

函館男声合唱団 第9回定期演奏会

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函館男声合唱団の第9回定期演奏会を聴いてきました。「男声(おとこ)が歌う 四季の彩」と題するコンサートで、第一部は文部省唱歌などの「歌い継ぎたい日本の歌」、第二部は愛唱歌などを綴った「世界の男声合唱名曲」、第三部は吉野弘作詞・高田三郎作曲の男声合唱組曲「心の四季」で構成されています。
男声合唱の魅力は、小岩代表が仰られているように"力強さと繊細さ"、"重厚なハーモニー"なのでしょうが、男声合唱の醍醐味を堪能させていただいた素晴らしい内容のコンサートでした。
とりわけ第一部の冒頭で歌われた「からたちの花」の伊藤喜久雄さんの独唱には感動しました。お歳を重ねるほどに声に繊細さと艶が増してきているようですね。ブラボーでした。
また第三部の「心の四季」も良かったです。四季の移ろいのなかに人生を見つめる美しい詩、そしてどこか賛美歌を思わせる心に沁みる旋律・・・島昌之さんの指揮、団員の皆さんの演奏から存分に作詞者・作曲者の意図するところ、魅力が伝わってきました。名演でした。





帰りは団員皆さんによるロビーコンサートで見送っていただきました。見慣れた顔ぶれの方々ばかりで、やはり聴くよりも歌うほうが楽しいかなと、ちょっと複雑な心境で会場を後にしました。(^^♪





チェコ・フィル・ストリング・カルテット 2014

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チェコ・フィル・ストリング・カルテットを聴いてきました。名門オーケストラ「チェコ・フィル」の名手たちが、クラシックからビートルズ、タンゴ、ジャズの小品ばかり20曲を演奏するコンサートでした。さすがに弦の音色が綺麗で、フルメンバーのチェコ交響楽団も聴いてみたいなと思いました。本拠地のプラハのコンサートホールで、スメタナやドボルザークを聴いたら最高でしょうね。

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富良野group「マロース」七飯公演

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昨夜、富良野groupの「マロース」を観てきました。
物語は北海道南部の小さな町を舞台に展開します。白鳥が飛来する大沼があり、湖畔には小さな喫茶店もありますので、ここ七飯町が舞台のような錯覚に陥って観ていました。マロースの夫婦愛が感動的ですし、暗転による舞台転換の早さ、全篇に流れるロシア民謡も効果的で素晴らしかったです。これからの社会を担う若い方にぜひ観ていただきたい演劇です。
「マロース」の特設サイトに詳しい公演内容が掲載されています。

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国立文楽劇場  ・・・大阪

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日本橋にある国立文楽劇場で文楽を楽しんできました。今回の大阪での楽しみの目玉でしたので、文楽劇場に足を踏み入れることをとても楽しみにしていました。開演の1時間ほど前に到着し、まず資料展示室へ直行です。今回の演目「伊賀越道中双六」の上演にちなんだ資料や文楽の歴史、大夫・三味線・人形等について詳しく紹介しています。
そして文楽座が総力で送る「伊賀越道中双六」の開演です。1日がかりの通し狂言は21年ぶりとのこと、しかもその初日に観ることが出来て大感激です。午後の部だけでしたが、それでも4時間を超える大作で、日本が誇る総合芸術・文楽を堪能させていただきました。

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東京の国立劇場でも歌舞伎の通し狂言「伊賀越道中双六」が同じ期間に行われているそうで、文楽と歌舞伎で同じ作品をどのように描いているのか見比べてみたかったです。幕間はお弁当を食べたり、舞台の余韻に浸ったりとこの時間も楽しいひと時です。

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「日本三大仇討」とは、今回の演目の伊賀上野の敵討と曽我兄弟の仇討、赤穂浪士の討入りという有名な三つの仇討事件を指すようです。伊賀上野で本懐を遂げるまでの苦悩苦難を中心に、敵討に巻き込まれた夫婦、親子、兄妹などさまざまな人たちの別れや死が描かれて涙を誘います。とくに重要無形文化財(人間国宝)の吉田文雀さんの操る人形の振る舞いには声が出ないほどでした。

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7人の粉引のうつわ展と秋色佳コンサート

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冷たい風と雨の日曜日になった北海道です。函館元町にあるはこだて工芸舎で「7人の粉引のうつわ展と秋色佳コンサート」を楽しんできました。

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まずエムヤム・栢野紀文・工藤和彦・清水しおり・堂前守人・雪ノ浦裕一・脇山さとみさんらによる7人の粉引のうつわ展です。褐色の土の色を覆うように白い粘土を塗った器のことを粉引と呼びますが、その昔貴重だった磁器への憧れから作られた技法と言われています。昔ながらの粉引器から、絵付けをしたもの、色を付けたものなど、いずれも粉引独特の暖かみのある柔らかい風合いが素敵で、楽しい器展です。許可を得て写真を撮らせていただきました。

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そして地階のホールで秋色佳フルート・ピアノデュオコンサートです。函館で活躍されているフルートの竹内ひとみさんとピアノの久保悦子さんによる秋を感じさせるコンサートということで「赤トンボ」「竹田の子守唄」など数曲が演奏されました。20名ほどの小さなホールの窓には少し秋色に染まった葉が風に揺れ、素敵なフルートとピアノの演奏にうっとりです。

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音楽宅急便

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函館市民会館で開かれたクロネコ ファミリー コンサート「音楽宅急便」を聴いてきました。あのヤマトホールディングが全国各地において無料招待で開催しているもので今回は函館でも公演が行われました。飯森範親指揮の札幌交響楽団の演奏、函館少年少女合唱団の共演という豪華なコンサートでした。小さな子供も沢山来場してアットホームなファミリーコンサートの雰囲気でしたが、数々の名曲を素晴らしいオーケストラの演奏で楽しませていただきました。

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演劇「兄帰る」

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七飯町文化センターで二兎社公演「兄帰る」を観てきました。「ジェンダー」、「家族」など身近な生活のなかに潜む問題をすくい上げ劇作を続けている永井愛さんの作・演出による演劇です。どこにでも起こりうる身近な出来事を通じて、観客一人ひとりの心の中の本心、判断の尺度などが問いかけられているような気がしました。永井さんはインタビューで「震災後に感じたことが2年以上経ち、変な溶け方をしているのではないかと思ったんですね。本当はどうなってほしいのか、どうしたいのか、市民の自覚やアイデンティティーがごちゃごちゃになっている。だから今、再演しようと考えました」と仰っています。
難しい解釈は別にして、舞台は結構コミカルですし、最後にはどんでん返しがあったりして楽しかったです。そして、いつものことですが、やはり生の舞台はいいですね。

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旧相馬邸3周年記念コンサート

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旧相馬邸のオープン3周年を祝う記念のコンサートが開催されました。「筝とフルートの優雅な午後のひととき」ということで、函館で活躍されている筝の宮崎加奈古さん、フルートの池田桂子さんによる演奏でした。和楽器の筝と洋楽器のフルートはとても相性が良いようで、旧相馬邸の和洋折衷の建物にふさわしい素敵な演奏会でした。

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蔵の外壁の修復が完了して、とても綺麗な板壁に変身していました。板壁を外すと蔵本体の白い漆喰が現れるようで、また違う趣があるようです。夜には2種類のLED照明によるライトアップが行われているそうです。

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館長の東出さんから案内があったのですが、10月8日(火)のNHK総合「ひるブラ」(12:20~12:43)で旧相馬邸が生中継で全国に紹介されるそうです。相馬邸の外観、内部、相馬邸からの港の景色などを楽しむ内容のようです。ぜひ多くの方にご覧頂きたいとのことでした。

真知亜@nakama コンサート

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昨日の午後に七飯町文化センターで開かれた真知亜@nakamaコンサートを聴いてきました。いずれもNHK交響楽団所属のヴァイオリン奏者の齊藤真知亜さん、ヴィオラ奏者の村松龍さん、チェロ奏者の藤村俊介さん、そしてピアニストの百武恵子さんによる演奏でした。演奏の合間に真知亜さんの芸人顔負けの楽しいお話があり、素敵な名曲とそれぞれの楽器に秘められた魅力を堪能させていただきました。


真知亜さんのprogram noteによりますと、今年の日本列島のように暑い地域の作曲家は殆どいないのだそうです。その点から考えるとクラシックは「北の専門分野」なのかも知れないし、日本で最後までクラシックが楽しめるのは北海道なのかもとも仰っています。PMF(Pacific music festival)もあるし北海道がクラシックのメッカになれば嬉しいです。

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及川浩治ピアノ・リサイタル

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昨夜、函館市芸術ホールで開かれた及川浩治さんの"不滅のベートーヴェン5大ソナタ+「エリーゼのために」"というピアノ・リサイタルを聴いてきました。耳の病を自覚しはじめた28歳頃に作曲された「悲愴」、絶望の中で出会った少女に捧げた「月光」、死を考え遺書を書いた前後に生まれた「テンペスト」、苦難を受け入れて飛躍していく課程の「ワルトシュタイン」「熱情」そして「エリーゼのために」という豪華なプログラム構成のリサイタルでした。1999年のショパン没後150年の「ショパンの旅」コンサートツアーで大成功を収めたということは知っていましたが、今回のベートーヴェンも素晴らしい演奏でした。とくにプログラム最後の「熱情」はベートーヴェンの魂が及川さんに乗り移ったのではないかと思えるほどの熱演で、演奏が終わって拍手をしている間も鼓動の高まりを押さえることができませんでした。アンコールは、一転して静かに流れるようなショパンを弾いて下さいましたが、こんな素晴らしいショパンを聴けたのも久し振りでした。「幻想即興曲」「ノクターン第20番"遺作"」は泣けてくるほどに感動的な演奏でした。機会があれば及川さんのオール・ショパンも聴いてみたいと思っています。

9/15にはサントリーホール、9/22大阪シンフォニーホール、11/29札幌コンサートホールKitaraで同じプログラムでリサイタルがありますので、お近くで機会がございましたら是非お聴きになってください。

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宝くじ「おしゃべり音楽館」

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宝くじの「おしゃへり音楽館」が七飯町文化センターで開催されましたので聴いてきました。想い出のスクリーンミュージックと題して清水ミチコさんの司会、小原孝さんのピアノ、島田歌穂さんの歌声、そして藤野浩一さん指揮による東京ニューシティ管弦楽団によるステージでした。小原孝さんのNHK・FM「弾き語りフォーユー」のファンですが、さすがに小原さんの軽妙な語りと流麗なピアノはいいです。オーケストラをバックにした島田歌穂さんのミュージカルナンバーも綺麗な歌声で良かったです。そして清水ミチコさんのモノマネと上質の音楽パロディは可笑しくてお腹を抱えながらも、彼女の音楽的な才能の魅力に惹き込まれてしまいました。弾き語りのピアノのテクニックも相当な腕前ですね。そうそう七飯の「ねむの木コーラス」の皆さんもオーケストラと一緒に2曲歌ったのですが、トリを飾ってなかなかのステージでした。会場が笑顔いっぱいのとても楽しい演奏会でした。

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演奏会の中盤にオルゴールが当たる抽選会があり、家内が見事に1/10の難関(?)をクリアしてゲットしました。曲は「パッヘルベルのカノン」でした。この凄い出演者と内容で入場料が2,500円ですし、おまけにオルゴールまで頂いちゃっていいのでしょうか。年末ジャンボ宝くじは沢山買わなくてはね。(^^♪

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岡田 奏 ピアノ・リサイタル

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パリ在住の岡田奏さんのピアノ・リサイタルを聴いてきました。1991年3月函館市生まれ、市内の中学校を卒業後、単身フランスへ留学し、この6月にパリ国立高等音楽院ピアノ科修士課程を修了されたピアニストです。シューマンの「子供の情景/トロイメライ」以外は聴いたことのないプログラムでしたので、ちょっと難解かなと思っていたのですが、いずれも聴き応えのある素晴らしい構成内容でした。今年の2月にフランスのポントワーズ市で開催された「第12回Piano Campus国際コンクール」で優勝し、『世界が認める実力、函館の新星』と称される岡田奏さんのピアノに感動した一夜でした。

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今回のリサイタルのプログラムについて岡田さんご自身が解説していますので、抜粋して掲載いたします。(カワイ音楽振興会webサイトより)

今回のプログラムでは、前半と後半で一つずつのテーマがあります。まず前半は300年前のフランス人作曲家ラモーで始まり、現在97歳のフランス人作曲家デュティーユのソナタより「コラールと変奏曲」で締めくくります。ここでは少しではありますが、フランス音楽の昔のものと近代のものを両方皆様に聴いていただいて、少しでもフランスの空気を持って帰れたらと思っております。2曲の間にあるラフマニノフの「コレルリの主題による変奏曲」はラモーと同じ時代に生きた、イタリアの作曲家コレルリの「ラ・フォリア」がもとになっており、フランス・ラモーからイタリア・コレルリの主題、そしてそれがラフマニノフの手によってどう展開していくのかというところに注目して頂きたいと思います。後半は、想像・劇の世界です。シューマンの「子供の情景」は、大人の視点からの子供達・子供達を見て自分の幼かった頃を思い出したりします。皆様にもそれぞれの幼き頃を思い出しながら聴いて頂きたいです。リスト「ダンテを読んで」では、幸せな「子供の情景」とは打って変わって、悪魔・地獄がテーマです。対極にあるこの二つの曲をドラマや劇を見ているかのように、楽しんで頂けたら嬉しいです。


大谷康子ヴァイオリン・リサイタル

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函館市芸術ホールで大谷康子ヴァイオリン・リサイタルを聴いてきました。「題名のない音楽会」でお馴染ですが、人気・実力とも日本を代表するヴァイオリニストだけあって楽しい素晴らしいコンサートでした。お使いのヴァイオリンは1708年製のピエトロ・グァルネリで、今年で305歳になる名器は大谷さんの手により華やかな中にも繊細で深い音色を奏でていました。

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いずれの演奏も素晴らしいものでしたが、第2部の「ロンド」と「無伴奏ヴァイオリンのためのシャコンヌ」は特に深い感銘を受けた作品でした。「ロンド」は難病で長期入院をされている中野稔さん作曲で、編曲はピアノ伴奏をされた榎本潤さんによるものです。美しさのなかにもちょっと憂いを秘めた素敵な曲で、北海道初演とのことでした

ソプラニスタ岡本知高コンサート

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ソプラニスタの岡本知高さんのコンサートを函館市芸術ホールで聴いてきました。ビゼーの「アニュス・ディ」で登場した岡本さんは素晴らしい歌唱と豪華絢爛な衣装で一瞬のうちに会場を「知高ワールド」へ惹き込んでしまいました。宗教曲のほか抒情歌やポピュラーな曲をまじえて十数曲、また函館市立北美原小学校合唱部の子供達と一緒に歌ったりと素敵な楽しいステージでした。

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開演までに少し時間がありましたので、近くの五稜郭公園の桜を見てきました。5~7分咲き程度と思いますが、天候不順のせいか葉が目立つような気がします。天気が回復してきた日曜日ということもあって沢山の花見客で賑わっていました。

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ヴォーカル アンサンブル Neun ファーストコンサート

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函館市公民館で開催された第22回公民館マチネ「ヴォーカル アンサンブル Neun ファーストコンサート」を聴いてきました。函館のトップクラスの混声合唱団だけあって素晴らしいハーモニーを堪能させていただきました。プログラムは4つのステージから構成されており、第1ステージのマドリガル・宗教曲から、第2ステージの日本の合唱曲の名曲集、第3ステージの武満徹作曲の「うた」より、第4ステージのプーランク作曲の「クリスマスのための4つのモテット」、そしてアンコールの「大地讃頌」を聴かせていただきました。いずれも難しい曲ですが、実力のある20名の方々が奏でる若々しく美しいハーモニーに酔いしれたひと時でした。Neunの「追っかけ」になりそうな気がしています。(^^♪

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函館市青柳町にあります歴史的建造物の公民館です。今年から改築工事に入るそうですので、リニューアル後のマチネが一層楽しみです。次回のマチネは6月9日にオーボエの若木麻有さんを迎えてのコンサートになるようです。こちらも楽しみです。

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函館男声合唱団第8回定期演奏会

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函館市芸術ホールで開催された函館男声合唱団の第8回定期演奏会を聴いてきました。今回は客席から一聴衆として聴かせていただきましたが、ここ2ヶ月半で素晴らしい完成度に仕上げてきており、流石に力量のある男声合唱団と我ながら誇らしく思いました。個人的には、歌い込んでいる男声合唱組曲「子供の詩」が際立って良かったと思います。小学生によるナレーションも効果的で、天国の南先生も大喜びだったことと思います。
帰る際にロビー前で全員が並んで「いざ立て戦人よ」を歌って下さいましたが、誘われるままに一緒に歌いたかったのは言うまでもありません。素晴らしい演奏会でした。函館男声合唱団"bravo"です。

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写真は一緒に歌う予定だった「岬の墓」の楽譜です。

Ensemble krähe トリオの午後

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「Ensemble krähe トリオの午後」という三重奏のコンサートへ行ってきました。函館在住のヴァイオリニストの烏野(からすの)慶太さんの呼びかけで結成されたチェロ、ピアノのトリオによる演奏会です。烏野さんは京都市立芸術大学、フライブルグ音楽大学を卒業後、ドイツで活躍され、昨年帰国して函館で演奏会、後進の指導などにあたっています。
アンサンブルのkräheとは、ドイツ語で「カラス」という意味らしく、ご自分の名前からもじったようです。今日のステージ衣装も全員黒で思わず微笑んでしまいました。

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プログラムは下に掲載しました。ベートーヴェンそしてアレンスキーのピアノ三重奏とも聴いたことはありませんでしたが、とても美しい曲で良かったです。
まず、ベートーヴェンの変ロ長調 作品11 "街の歌"は、ベートーヴェンが27歳のときの作品だそうです。ボンからウィーンへ出てきて5年、波乱にみちたベートーヴェンの人生において短いながら平穏な時期であったようです。若い実力ある音楽家ベートーヴェンの自信に満ちた作品で、特に奥泉さんの素敵なチェロがゆったりと歌い始める第2楽章が印象的でした。素晴らしい演奏でした。
そしてアレンスキーの二短調 作品32です。アレンスキーは音楽教育者としてラフマニノフらの逸材を世に送り出しているそうです。この曲は33歳の時に作曲され、彼が薫陶したチャイコフスキーの影響を深く受けた作品のようです。烏野さんのノスタルジックなヴァイオリンがとても魅力的でした。

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先日の道新「みなみ風」に掲載された記事です。今回の演奏会で「おぼろ月夜」など日本の歌を数曲演奏したのですが、そのときに使用したヴァイオリンが東日本大震災の被災地のがれきの木材から作られたものです。「千の音色でつなぐ絆」というプロジェクトから借り受けたもののようですが、とても美しい繊細な音色で、まさに祈りの響きに包まれるようでした。

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Duo Prism アンサンブルの魅力

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函館市芸術ホールの2013スプリング・コンサート「Duo Prism アンサンブルの魅力」を聴いてきました。市立函館病院の内科のドクターでピアニストの畑中一映さんとお姉様で同じピアニストの佳子さんによるデュオと、ヴォーカルアンサンブル・ノインによる合唱のジョイントコンサートでした。畑中さんは医師という激務のなか昨年のショパン国際ピアノコンクール in Asiaで金賞を受賞したほどの実力をお持ちになるピアニストで、今回の佳子さんとのピアノ連弾を楽しみにしていました。またヴォーカルアンサンブルのノインは2008年の公民館マチネ「第九演奏会」を機会に結成された実力者揃いの合唱団で素晴らしいハーモニーが魅力です。

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プログラムは下記に掲載しましたが、ピアノ連弾では佐々木茂/組曲「ばらになった王子」、D.ミヨー/「スカムラーシュ作品165b」、合唱では武満徹/「小さな空」「〇と△の歌」「島へ」が個人的に素晴らしかったと思っています。そうそう冒頭の2台のピアノによるモーツァルトのソナタも、モーツァルトらしい快活な明るい雰囲気にうっとりでした。ショパン好きの私には、佳子さんのショパン/ノクターン「遺作」嬰ハ短調もたまりませんでした。また組曲の「ばらになった王子」は畑中さんのお母様がボランティア活動をされていた読み聞かせグループの10周年記念として2002年に初演されたものだそうです。8曲のみでしたが、綺麗な曲でした。
ヴォーカルアンサンブル・ノインの歌唱力そしてハーモニーも素晴らしいものでした。一つひとつの言葉がはっきりしていますし、お互いの音を聴き合って醸し出す調和は見事でした。

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