Ensemble krähe トリオの午後
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アンサンブルのkräheとは、ドイツ語で「カラス」という意味らしく、ご自分の名前からもじったようです。今日のステージ衣装も全員黒で思わず微笑んでしまいました。
プログラムは下に掲載しました。ベートーヴェンそしてアレンスキーのピアノ三重奏とも聴いたことはありませんでしたが、とても美しい曲で良かったです。
まず、ベートーヴェンの変ロ長調 作品11 "街の歌"は、ベートーヴェンが27歳のときの作品だそうです。ボンからウィーンへ出てきて5年、波乱にみちたベートーヴェンの人生において短いながら平穏な時期であったようです。若い実力ある音楽家ベートーヴェンの自信に満ちた作品で、特に奥泉さんの素敵なチェロがゆったりと歌い始める第2楽章が印象的でした。素晴らしい演奏でした。
そしてアレンスキーの二短調 作品32です。アレンスキーは音楽教育者としてラフマニノフらの逸材を世に送り出しているそうです。この曲は33歳の時に作曲され、彼が薫陶したチャイコフスキーの影響を深く受けた作品のようです。烏野さんのノスタルジックなヴァイオリンがとても魅力的でした。
先日の道新「みなみ風」に掲載された記事です。今回の演奏会で「おぼろ月夜」など日本の歌を数曲演奏したのですが、そのときに使用したヴァイオリンが東日本大震災の被災地のがれきの木材から作られたものです。「千の音色でつなぐ絆」というプロジェクトから借り受けたもののようですが、とても美しい繊細な音色で、まさに祈りの響きに包まれるようでした。
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