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昨年の第149回直木賞受賞作「ホテルローヤル」を読み終えました。物語の舞台は、釧路湿原を見下ろす高台に建つラブホテル「ホテルローヤル」。40年前のホテル開業前から閉館して廃虚と化した後まで、順にさかのぼる形で話は進みます。訪れる客、経営者の家族、そこに働く従業員の日常を7つの短編で切り取り構成します。
重苦しい閉塞感のある日々に男と女が求める一瞬、その瑞々しさを切なく描写する作者の筆はさすがです。ただ、それほど頁ボリュームはありませんが、ちょっと疲れるモチーフかなというのが個人的な読後感想です。

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