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函館出身ですので、読んでみたいと思っていた宇江佐真理。彼女の「日本橋本石町やさぐれ長屋」はとても面白かったです。
表通りに面した表店(おもてだな)に対し、狭い路地の奥に建てられた棟割長屋の裏店(うらだな)。江戸東京博物館や深川資料館へ行かれた方は当時の住まいの様子はお分かりと思いますが、裏店の一軒の広さは間口九尺(約2・7m)奥行き二間(約3・6m)が一般的で、六畳間の座敷に三尺(約90cm)の土間と流し、煮炊きをする竈(かまど)が備えられていたようです。
そんな裏店“やさぐれ長屋”にどういうわけか集まっている住民。様々な事情を抱えつつ、お節介をやきながらも助け合う長屋の人々の心温まる美しい情景が描かれています。宇江佐さんの人情話に嵌まりそうな気がします。(^^♪

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