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テレビで何度かにわたって同名のドラマを放映していたようですが、ドラマはパスして本を読み終えました。
本の中で主人公の杉村三郎と妻の菜穂子がレンブラントの『聖ペテロの否認』を美術館へ観に行くくだりがあります。その聖ペテロは十二使徒の一人でイエスの一番弟子。文中にもありますが、イエスは弟子の心の迷いを見透かして《あなたは鶏が啼く前に三度私を知らないと言うだろう》と予言する有名な場面が知られています。そして、その予言はペテロの裏切りによってその通りになるというお話です。

家に誰が読んだか分からない聖書がありましたので、この箇所をちょっと探してみました。それはイエスがエルサレムに入って11日目(最後の晩餐から5日後)の出来事で、それを目撃した同じ十二使徒のマタイ、ヨハネや福音記者のマルコ、ルカなどによって、イエスを裏切ったペテロの一度の過ちと後悔の過程が詳細に記載されています。(マタイ26章69~75節、マルコ14章66~72節、ルカ22章54~62節、ヨハネ18章15~18節, 25 ~27節)

「ペテロの葬列」文中の、《どんなペテロにも振り返って彼を見つめるイエスがいる。だから我々は嘘には耐えられない。だが、自分にはイエスなどいない、イエスなど必要ないと思う者には、怖いものはなにもないだろう》というくだり・・・う~ん。その通りだと思います。

バスジャックをおこした暮木老人から指名された<日商友の会>のプレミア会員の葛原旻の息子の名が私と同じmakoto。私の父もできるだけ嘘をつかずに正直に生きるようにとの願いを込めて私をmacotoと命名したものと思います。だが、残念ながら『嘘も方便よ』と小粋に生き抜いてきた母のDNAを強く受け継いだようで、過去もこれからも父の期待に添えそうにありません。

そうそうペテロという名前は、英語ではピーター、フランス語でピエール、以下イタリア語でピエトロ、ドイツ語でペーター、そしてロシア語ではピョートルなどと発音されるそうです。
40年ほど前に私が最初に飼った犬(スタンダード・ダックスフント)の名前は『ピーター』。たしか父が名付けたように記憶しています。今にして思えば大それた名前をつけたと思いますが、彼(ピーター)は父が期待したとおり生涯一度も嘘をついたことはありませんでした。(^^♪

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