決め手はメレンゲ

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ヘルシーで簡単なシフォン・ケーキを作りました。バターとベーキングパウダーを使わないのがいいですね。型に入れて180℃で焼くこと30分。オーブンからいい香りが漂ってきます。
型から外すといい感じに仕上がっていました。今日のコーヒータイムはふわっふわのシフォン・ケーキです。
P2190015しっかりとしたメレンゲを作ることがポイント。冷した卵白を角が立つまでブレンディングすることが大切です。これさえ出来ちゃえば大丈夫。おじいさんでも簡単にケーキが作れちゃいますよね。
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駒ケ岳もきれい

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今日の函館の最高気温は16℃と2月としては異常な高温でした。
スキー場の標高1000m付近でも水がしみ出るほどのベタ雪。途中でスキーにブレーキがかかるような現象も起きて、まったく楽しくありませんでした。これから明朝にかけて雨が降るようですから、明日はどのようなコンディションになっているのでしょうね。
慰めは真正面に見える駒ケ岳がくっきりと、とてもきれいに見えたことです。ちょっと目を右に転じると、室蘭や伊達の山々も遠望できました。
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羊蹄山がきれい

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土日はスキーに行かないことにしていますが、昨日今日と絶好のスキー日和。おまけに明日からは気温が上がって雨模様の予想ですから、昨日に続けて今日も出かけてきました。
昨日同様に大勢の家族連れなどが来場していて大盛況でした。いつもより30分も早く家を出ましたのでトップゴンドラに乗ることができ、まっさらにグルーミングされたバーンを爽快に滑ることができました。シーハイルです。(^^♪
噴火湾越しに羊蹄山をくっきりと見ることができました。羊蹄山が見えると天気が崩れるといいますが、明日からの天気が心配です。予想最高気温が15℃と言ってましたが、暦が2か月とんでる感じですね。
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恵みの雪が降りました

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夜中に除雪車が入るほどのまとまった雪が降りました。
スキー場もそれなりに降ったようで、表示積雪は75cmになっていました。
スキーヤーやボーダーの考えることは一緒で、朝イチから並ぶほどの盛況でした。ただ、思っていたほどに滑る雪ではなく、数本でゲレンデも荒れてきましたので、いつもより早めに切り上げてきました。明日からまた暖かくなるようですが、山だけもう少し降って欲しいです。
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まさに春スキー

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函館の最高気温が13.1℃と4月下旬並みの暖かさになりました。
例年の2月中旬のスキー場は、積雪2m超でシーズン真っ盛りといった感じなのですが、今冬は積雪が極端に少ないうえに暖気でベチャベチャの状態になっています。3月はどんな具合になっちゃうのでしょうね。
薄着をしてきたのに滑っていても暑くてゲレンデでひと休みです。雪の中に冷しておいたビールを楽しみたいなと思うような季節外れの陽気でした。
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雪原に一輪のタンポポ

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裏の雑木林を散歩していて、タンポポを一輪だけ見つけました。
まだ2月ですから、咲いているタンポポを見つけたのは初めてです。夏には駆除が大変なくらいに繁茂しますが、今の時期の黄色は貴重です。明日からは4月並みの12℃まで気温が上がるようです。一気に春が近づいてくるような気がします。
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『わたしたちに翼はいらない』 寺地はるな

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寺地はるなの『わたしたちに翼はいらない』。 

【作品紹介】
他人を殺す。自分を殺す。どちらにしても、その一歩を踏み出すのは、意外とたやすい。最旬の注目度No.1作家・寺地はるなの最新長篇

同じ地方都市に生まれ育ち現在もそこに暮らしている三人。4歳の娘を育てるシングルマザーの朱音。朱音と同じ保育園に娘を預ける専業主婦の莉子。マンション管理会社勤務の独身の園田。いじめ、モラハラ夫、母親の支配。心の傷は、恨みとなり、やがて・・。「生きる」ために必要な救済と再生をもたらすまでのサスペンス。

中学校時代のスクールカーストが大人になっても影響を与えるという怖いお話です。
私のようなベビーブーマーの団塊世代の中学生活にも確かに「いじめ」というものはありましたが、現代のような陰湿なものを見聞きしたり体験したことはありません。なんといっても深刻な「いじめ」に発展するまでの関心を他者に抱く余裕がなかったというのが実情だったのだと思います。食べる物にも事欠く時代でしたから、みな自分と家族を本能的に守ることで必死だったのだと思います。

さて、本作品ですが、前述の作品紹介のように、中学時代のいじめ、ママ友によるマウント、モラハラの夫、姑による精神的支配などが主題になっています。それぞれの心の傷は深い恨みとなり、深刻な事態へと発展していきます。各章にわたって登場人物個々の内省、心の動きが詳細に描かれています。他人からすれば他愛のないことが当事者にとっては大きな痛手となったり、些細と思えることで人生が変わる事ってあるのですね。救済と再生のサスペンスと銘打った一冊。ちょっと疲れますが、若い世代の方は思い当たることもあって共感できるかもしれません。
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オレンジピール・パン

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丸パンのバリエーションとしてオレンジピール・パンを作ってみました。
基本のパンのレシピ(強力粉400g)にオレンジピールを50g加えました。オレンジピールの糖分がありますので砂糖は半量にし、水の代わりに市販の「午後の紅茶」を使いました。
オーブンで焼いている最中からオレンジピールと紅茶のほのかな薫りがしていい感じです。焼きたてもフワッフワでとても美味しいパンに仕上がりました。
このパンもお気に入りレシピの仲間入り決定です。(^^♪
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スノーシュー & 湖上散歩

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スキーはお休みして、妻を誘ってスノーシューと湖上散歩をしてきました。
まず大沼の湖上散歩。真っ白な雪原がどこまでも広がっていて、夏のカヤックとはひと味違う景色を楽しむことができました。駒ケ岳もくっきりと見えてとても気持ちの良い散歩でした。
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そして、セミナーハウスの裏手の森林公園をスノーシューを履いて一周してきました。シマエナガなどの野鳥との出会いを期待したのですが、鳥類はほとんど見かけませんでした。春の雪解けまでにもう一度訪れようと思っています。
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今日も絶好のスキー日和

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連日、好天のスキー日和が続いています。今日も標高1000mの雪山を滑っていました。今シーズンは滑り始めが遅かったので、ちょうど1か月経過してやっと20回目です。
明日からの3連休はお休みなので、今日は欲張って10本も滑ってしまいました。最初の3本は高速系のお仲間さんと一緒に滑り、4本目以降は単独でターンを楽しんで滑るような感じにしました。妻からは「歳を考えるように」と言われていますが、身体は別にして思考だけは若い時のままですから、どうしようもありません。(笑)
今シーズンも正味1か月半の冬の楽しみ。怪我をしないように楽しみたいと思っています。
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「雪乞い」をせねば・・・

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昨年末で仕事を辞めて通勤先(?)がスキー場になったものの、期待とは裏腹に雪不足に陥っているスキー場。表示されている積雪量は55cmです。部分的には地肌が露出している部分があります。
今週末から来週前半にかけて最高気温が12℃まで上がるようですから一段と雪解けが進みそうです。このままでは4月のクローズまでゲレンデが持ちそうにありません。
「雪乞い」というか藁にもすがりたい思いです。(^^♪
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『ともぐい』 川﨑秋子

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第170回直木賞受賞作の『ともぐい』。久々に圧倒されるような迫力のある作品に出会えました。

【作品紹介】
明治後期の北海道の山で、猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物と対峙する男、熊爪。図らずも我が領分を侵した穴持たずの熊、蠱惑(こわく)的な盲目の少女、ロシアとの戦争に向かってきな臭さを漂わせる時代の変化……すべてが運命を狂わせてゆく。人間、そして獣たちの業と悲哀が心を揺さぶる。

北海道で生まれ育った私でも、このような雪山の透き通った静寂や緊迫感に満ちた野生動物の息吹を身近に感じたことはありません。人を避けるように山深くに小屋を構え、熊猟師としてどこまでも自然と同化することに「生」の意義を見出だそうとした熊爪という男の生涯が描かれています。人間や獣という存在に対する問い、食って食われる自然の摂理、他者との交わりを通して揺れ動く熊爪の心の内が読みどころです。

私が感銘を受けたのは、熊爪という男の「潔(いさぎよ)さ」でした。私を含めてですが、現代人に欠けているのはこの「潔さ」ではないかと思っています。社会が「潔く」させてくれないというか出来ないようにしていると言ったほうが正しいかもしれません。
おのれの人生や物事に過度に執着せず「あるがままに」生きる熊爪という男に魅力を感じるのは、こんなところなのかも知れません。
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昨日も今日もワンダフル (^^♪

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首都圏を中心に雪で混乱しているようですね。都心で7cmの積雪と言ってましたが、こちらに全部欲しいくらいです。相変わらず雪が降らず、スキー場は積雪50cmのままです。それでも気温が上がらないせいかゲレンデコンディションはベストの状態を保っています。

今日で17回目になりました。昨日今日と天気が良く、ゲレンデの凹凸も鮮明に見えていますので、楽しく滑ることができます。
スキー場での新しい出会いも楽しみの一つです。クアッドリフトでご一緒させていただいた方は、東京から一人でお越しになった80歳のスキーヤー。3泊4日の日程でスキーを楽しまれているとのこと。ここが、お気に召したようで1月に続いて2度目のご来場だそうです。
あと2か月間のスキーシーズン。新たな楽しい出会いがありますように。
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『君が手にするはずだった黄金について』 小川哲

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本屋大賞にノミネートされた小川哲の『君が手にするはずだった黄金について』。表題作を含む6編の短編で構成されています。

【作品紹介】
認められたくて、必死だったあいつを、お前は笑えるの? 青山の占い師、80億円を動かすトレーダー、ロレックス・デイトナを巻く漫画家……。著者自身を彷彿とさせる「僕」が、怪しげな人物たちと遭遇する連作短篇集。彼らはどこまで嘘をついているのか? いや、噓を物語にする「僕」は、彼らと一体何が違うというのか? いま注目を集める直木賞作家が、成功と承認を渇望する人々の虚実を描く話題作!

作者の分身を主人公とするエッセイ風の小説で、パロディや私小説ではありません。
作中の主人公が作者と同名であったり、直木賞受賞など作者と重なる経歴や特徴をもつ主人公が登場しますが、あくまでもフィクションなのだそうです。このような表現手法は「オートフィクション」と呼ばれるそうです。
フィクションとノンフィクションの境目が分からず読んでいて不思議な感じがしますが、いずれも読者の心にストンと落ちるような感じの物語ばかりでした。日常における人間観察力の鋭い方なのでしょうね。特に表題作が良かったように思います。
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恒例の味噌づくり

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昨日は節分。豆を撒いた家も多かったことでしょう。雪の多い地域は大豆ではなく、落花生が多いとのこと。北海道も落花生派が多いようです。
豆まきとは関係がないのですが、昨年の11月に続いて恒例の味噌づくりをしました。だいたい半年から1年程度で食べられるようなサイクルで作っています。
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いつものように麹を大豆の倍量入れる「倍麹味噌」です。大豆300g、麹600g、塩150gで構成される味噌です。作り方はいたって簡単で、大豆を一晩水につけ、それを高圧窯で30分蒸します。麹(乾燥)は事前に少量のぬるま湯で戻しておき、ふっくらとしたら塩を加えて別にしておきます。
大豆が蒸せたら熱いうちにビニール袋に入れ、麵棒などを転がして形がなくなるまで潰します。人肌まで冷めたら、用意した麹を加えて混ぜ、俗にいう味噌団子状に丸めます。硬いようでしたら煮汁を少量加えます。それをジプロックのLサイズに底から詰めていきます。麺棒などで空気を抜くようにして平らにしていきます。空気を抜くことが大事ですが、慣れるとジップ部を汚さずにきれいにできるようになります。
作製時は薄いベージュ色ですが、少しずつ色が濃くなり、半年そして1年経ちますと一般的な味噌の色になります。「倍麹味噌」はおいしさも倍ですよ。(^^♪
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『ちぎれた鎖と光の切れ端』 荒木あかね

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荒木あかねの『ちぎれた鎖と光の切れ端』を読み終えたところです。

【作品紹介】
2020年8月4日。島原湾に浮かぶ孤島、徒島(あだしま)にある海上コテージに集まった8人の男女。その一人、樋藤清嗣(ひとうきよつぐ)は自分以外の客を全員殺すつもりでいた。先輩の無念を晴らすため。しかし、計画を実行する間際になってその殺意は鈍り始める。「本当にこいつらは殺されるほどひどいやつらなのか?」樋藤が逡巡していると滞在初日の夜、参加者の一人が舌を切り取られた死体となって発見された。樋藤が衝撃を受けていると、たてつづけに第二第三の殺人が起きてしまう。しかも、殺されるのは決まって、「前の殺人の第一発見者」で「舌を切り取られ」ていた。
そして、この惨劇は「もう一つの事件」の序章に過ぎなかった。

Z世代のアガサ・クリスティーと称される著者だけあって、とても読み応えのある作品でした。ただ、ストーリー性の重視とミステリーの面白さの両方を追求した結果なのでしょうが、500頁近いボリュームはさすがに長過ぎの感を否めません。もう少しコンパクトにまとめても良かったと思います。まだ24歳ですから期待の新人作家の誕生ですね。次作もぜひ読みたいと思います。
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チーズ・セサミ・ブレッド

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丸パンのバリエーションとして、チーズ・セサミ・ブレッドを作ってみました。
黒ゴマ、白ごまの香ばしさとチーズのコクが絶妙のおいしさを引き出しています。
レシピ通りですが、お気に入りのパンの仲間に加えました。
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2024年本屋大賞ノミネート決定

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本好きにはたまらない2024年本屋大賞のノミネート作品が決定しました。
以下の10作品です。
『黄色い家』川上 未映子(中央公論新社)
『君が手にするはずだった黄金について』小川 哲(新潮社)
『水車小屋のネネ』津村 記久子(毎日新聞出版)
『スピノザの診察室』夏川 草介(水鈴社)
『存在のすべてを』塩田 武士(朝日新聞出版)
『成瀬は天下を取りにいく』宮島 未奈(新潮社)
『放課後ミステリクラブ 1金魚の泳ぐプール事件』知念 実希人(ライツ社)
『星を編む』凪良 ゆう(講談社)
『リカバリー・カバヒコ』青山 美智子(光文社)
『レーエンデ国物語』多崎 礼(講談社)

個人的に『水車小屋のネネ』、『スピノザの診察室』、『放課後ミステリクラブ』の3作品についてはまったく予想外でした。読み終えた作品は『黄色い家』、『星を編む』、『リカバリー・カバヒコ』の3冊だけですが、『君が手にするはずだった黄金について』は手元に本がありますので、これから読むところです。『存在のすべてを』、『成瀬は天下を取りにいく』も4月の大賞発表までには読みたいと思っています。
選外になりましたが、『ちぎれた鎖と光の切れ端』、『私たちに翼はいらない』、『なれのはて』なども面白いと思っていました。ノミネートされなかったのが残念です。
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雪原に一輪の花

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今日も良い天気でした。暖房がなくても室内はポカポカと春のような感じです。
1月に庭の雪解けというのも変なのですが、顔を出した芝桜の株に花を見つけました。秋に咲いてそのまま雪の下だったのか、顔を出してから咲いたのかは定かではありません。
真っ白なところに色のあるものを見つけると、なんとなく嬉しくなります。
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やっと50cmに

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今日もスキー日和ということで出かけてきました。今シーズン12回目です。
道路はほとんど乾いているような状態で、とてもスキー場に向かうような雰囲気ではありません。
それでもスキー場は、なんとか50cmの積雪をキープしているようで、少しずつコンディションがよくなってきています。2月の長期予報も暖冬気味とのことですので、今シーズンはこんな感じで推移するのでしょう。
近い将来、旭川以北でなければスキーができないという笑い話のような事態になるかもしれません。事実、スイスやオーストリアなどのヨーロッパ・アルプスのスキー場は閉鎖に追い込まれているようですもね。
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ラムレーズンもいい感じ

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先日の丸パンのレシピにラムレーズンを加えてみました。
ほのかなラムの香りとレーズンの甘酸っぱさが口に広がり美味しいです。次は何を混ぜ合わせるか思案中です。オレンジピールなんかもいいかもね。
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連日の良い天気

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昨日に続いてピカピカの良い天気の北海道南部。雪が降らず函館の積雪は9cmになりました。
私のところは函館市内よりも積雪は多いのですが、それでも例年に比べると極端に少ないです。車の運転や雪かきなど、日常生活をするぶんには楽ですが、年々暖かくなっているようで心配になります。
裏の雑木林も3月か4月のような感じで、木の周りの雪が解ける「根明け」も始まっています。
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根明けしているところでは、何かの春咲き球根の一部が元気よく芽吹いていました。本格的な寒さはこれからと思いますので、今の時期に芽吹いて大丈夫なのと思ってしまいます。
オホーツク海の流氷も薄くなっているといいますし、身近なところでも異変が感じられるようになってきました。
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『星を編む』 凪良ゆう

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凪良ゆうの『星を編む』。2023年本屋大賞受賞作『汝、星のごとく』で描き切れなかったスピンオフストーリーです。

【内容紹介】
「春に翔ぶ」瀬戸内の島で出会った櫂と暁海。二人を支える教師・北原の秘められた過去。北原が病院で出会った女子高生・明日見奈々が抱えていた問題とは……?
「星を編む」夜空に浮かぶ星を輝かせるために、自らをも燃やす編集者がいた。漫画原作者・作家となった櫂を担当した、編集者二人の物語。『汝、星のごとく』後日談。
「波を渡る」燃え尽きるような愛を経て、北原とともに過ごす暁海の心に去来する感情は……。愛の果て、そして、その先を描く、新しい愛の物語。

あくまで抑揚を抑えた一見平板な感じのするストーリーながら、登場人物の細かな描写と透明感に満ち溢れた文章が前作にもまして素敵です。北原先生をはじめ、登場する人たちすべてが自分に正直に生きていることに感動します。
声高に「多様性」などと叫ばれている現代ですが、自分が思う「普通」に生活することの難しさも感じられる昨今です。物語のように、困難にぶつかりながらも自分と周りの人たちを大切にして過ごしたいですね。
素敵な一冊、ぜひ読んでみてください。
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『喫茶おじさん』 原田ひ香

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原田ひ香の『喫茶おじさん』。

【内容紹介】
松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。再就職のあてはないし、これといった趣味もない。ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。東銀座、新橋、学芸大学、アメ横、渋谷、池袋、京都。「おいしいなあ」「この味、この味」コーヒーとその店の看板の味を楽しみながら各地を巡る純一郎だが、苦い過去を抱えていた。妻の反対を押し切り、退職金を使って始めた喫茶店を半年で潰していたのだ。仕事、老後、家族関係……。たくさんの問題を抱えながら、今日も純一郎は純喫茶を訪ねる。

喫茶店に通い詰めた12か月。月ごとに訪れた喫茶店と主人公・純一郎の周りで起きた出来事とを絡めて物語は進行します。それにしましても訪れた喫茶店のすべてが外れなしのお店ばかり。さすが東京ですね。
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少しまとまった雪に

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夜中に除雪車の音に気付いていましたが、朝起きたら15cmほどのあたらしい降雪がありました。気温が高いこともあって湿り雪です。
期待してスキーに出かけたのですが、スキー場は期待していたほどの積雪はなく、視界も芳しくなくて早々にひきあげてきました。函館市内在住のスキー仲間の話では、市内は30cmほどの積雪と言っていましたので、地形や風が微妙に関係しているのかもしれません。
お昼過ぎには雨になり、雪はみるみる解けて元の状態に近づいています。明日も気温が高く、風も強い荒れた天気になりそうです。
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『青瓜不動』 宮部みゆき

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宮部みゆきの『青瓜不動 三島屋変調百物語九之続』。シリーズの9作目です。
いつものように、江戸・神田で袋物を商う三島屋の名物の「変わり百物語」。この店を訪れた語り手は、黒白(こくびゃく)の間と呼ばれる座敷で聞き手の富次郎と向かい合い、長年胸にしまい込んできた怖い話や不思議な話を口にします。そんな形式で進められている百物語シリーズ。今作には4つのお話が収載されています。次の次の巻あたりで50話に到達できそうとのことです。

【内容紹介】
行く当てのない女達のため土から生まれた不動明王。悲劇に見舞われた少女の執念が生んだ家族を守る人形。描きたいものを自在に描ける不思議な筆。そして、人ならざる者たちの里で育った者が語る物語。恐ろしくも暖かい百物語に心を動かされ、富次郎は決意を固める。


いずれの短編にも怪談としてのドキドキ感、どんどん引き込まれるミステリーとしての要素、世にも不思議なファンタジーというかホラー的な夢幻描写などが、すきまなく密にびっしり詰まっています。生きる喜びや哀しみなど、江戸を舞台に人間の切実な心模様を人情味のある温かい語り口で綴っています。
いつの時代も生きることは大変ですが、それ以上に心豊かになることや楽しいこともたくさんあったのですね。
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修学旅行の生徒さんは楽しめたかな

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今シーズン初めて青空のもとで滑りました。天気はいいものの相変わらず雪不足。ゲレンデはカチカチのスケートリンクのような状態でした。
そんななか兵庫県の高校生が修学旅行(スキー学習)で来場していました。150名ほどということで、朝イチのゴンドラ乗り場は長蛇の列。乗り込むまでに10分ほど要しました。お揃いのウェアを身にまとって滑っていましたが、この最悪のコンディションは気の毒でしたね。何人かは滑らずに、そのまま下りゴンドラで降りたりして・・・。
明日は函館市内での自由行動が楽しみと話していました。良い旅になりますように。
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雪不足でも楽しい

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今シーズン6回目のスキー場です。
道路はツルツルの寒い一日でしたが、相変わらず雪不足が続いています。小樽や札幌は70~80cmに達していますし、海峡を挟んだ青森でも40cmを超えているようですが、函館にいたっては8cmですもね。
一部地面が露出しているようなゲレンデコンディションですが、それでもスキーは楽しいです。(^^)/
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『黄色い家』 川上未映子

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川上未映子の『黄色い家』。600頁超の長編。やっと読み終えました。

【内容紹介】
十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。


格差や貧困の広がる現代社会の中で、がむしゃらにピュアに生きる主人公の試練とそれに立ち向かう姿を描いた長編小説です。お金や家、そして犯罪に纏わる大きなちからに引きずり回され、社会からはじき出され肩を寄せ合うようにして生きる主人公と登場人物の描写がすごいです。
生きる社会が違うというか、裏社会のことは分かりませんが、圧倒的スピード感とリアリティで描かれた本作。久しぶりに著者渾身の力作を読んだような気がします。
本屋大賞へのノミネートは間違いないでしょうね。
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そろそろお餅も飽きて

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1月も中旬を迎え、お正月気分が薄れてきました。
そろそろお餅も飽きてきましたので、今年最初のパン作りです。レシピ通りの、いたってシンプルな丸パンですが、もっちりフカフカで美味しいです。
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お洒落な出で立ちのアカゲラ君

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カラ類がたくさん来ている餌台。先日からアカゲラ君がお越しになっています。
カラ類にくらべて身体の大きさが数倍もありますので、食べる量も半端ではありません。牛脂などはもちろんのことクルミやヒマワリが好きなようです。
真っ白な雪原に、後頭部や腹部の赤がひときわ目立ってきれいです。
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木々の霧氷がきれい

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積雪25cm。相変わらず雪が少なく非圧雪のゲレンデ状態が続いています。
ボコボコなことには変わりありませんが、3日間の中では今日が一番ましな状態でした。みんなで滑って平坦にした感じですね。
滑りは難行苦行の連続ですが、足を休めて眺める木々の霧氷がひととき疲れを癒してくれます。
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やれやれのシーズンイン

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私にとりましては、2023-2024シーズンの滑りはじめです。今までで一番遅いかも知れません。
雪不足(表示積雪20cm)でやっと動き出したゴンドラ。コースもゴンドラ頂上駅から1本だけです。しかも全面非圧雪ということで、私の小さい頃のスキー場を思い出してしまいました。
受付のお姉さんから「macotoさん、雪不足で圧雪車が入れませんので、気を付けて滑ってくださいね」と声をかけられましたが、これほどとは思いませんでした。ぼこぼこのゲレンデ状況ではおじいさんは滑れませんね。ノルマの5本を滑りましたが、膝ががくがくで完全にギブアップ状態です。
山だけ雪が降ってくれ~(^^)/
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少し白くなりました

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雪のほとんどない年末年始でしたが、朝から断続的に重い雪が降り、夕方までに5cmほどの積雪になりました。久しぶりに雪かきをしました。
家の周りや木々が真っ白になってきれいです。
連休明けからスキーに行けそうです。(^^)/
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今年最初の焙煎

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今年最初の焙煎をしました。
銘柄は、ケニア マサイ AA Topです。おすすめのフルシティローストにしてみました。
家の中は焙煎豆の薫りで喫茶店のようです。(^^♪
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『家康の誤算』 磯田道史

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NHK「英雄たちの選択」で司会を務める国際日本文化研究センター教授の磯田道史さんの最新著書を図書館からお借りし、年始にかけて読んでいました。
昨年の大河ドラマ「どうする家康」を堪能しましたので、本書も興味深く拝読しました。

【内容紹介】
二百六十五年の平和—その体制を徳川家康がつくり上げることができたのは、波瀾万丈の人生と、天下人織田信長・豊臣秀吉の「失敗」より得た学びがあったからだった……。しかし盤石と思われたその体制は、彼の後継者たちによって徐々に崩され、幕末、ついに崩壊する。なぜ、徳川政権は消えてしまったのか? 薩長による明治維新は最後のトドメにすぎない。家康の想定を超えて「誤算」が生じ、徳川政権が滅んでしまったウラ事情をわかりやすく解説! そして、家康が「日本のつくり」に与えた影響とは—。 ●第一章 家康はなぜ、幕藩体制を創ることができたのか ●第二章 江戸時代、誰が「神君の仕組み」を崩したのか ●第三章 幕末、「神君の仕組み」はかくして崩壊した ●第四章 「神君の仕組み」を破壊した人々が創った近代日本とは ●第五章 家康から考える「日本人というもの」

本書を読むと明治維新後はもとより現在の私たちのものの考え方の中に、家康や江戸時代の体制や概念の名残が色濃く染みこんでいることがよく分かります。日本人の「和」や「正直」を美徳とする風潮や忖度社会に迎合しやすいのも家康や江戸時代の社会に由来するものだったのですね。
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2024年の幕開け

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年明け早々に石川県能登地方で発生した大きな地震と津波で甚大な被害が出ているようです。刻々と流れる映像に胸が締め付けられる思いです。お正月の楽しいひと時を過ごしていた中での災難だったことでしょう。一日でも早く元の生活に戻ることができるよう祈っています。

困難な状況に置かれているときに、新年を祝っていいのかどうか分かりませんが、一応新年のご挨拶を申し上げます。今年も宜しくお願い申し上げます。

食べてばかりですので、一日午後のことですが函館新道側道へ散歩に出かけました。歩道はきれいに除雪がされており、雪が少ないこともあって歩きやすいです。果樹園越しに大野平野や函館湾が遠望出来て気持ちの良いコースです。昨年は猛暑の影響で、果樹園のリンゴの生育は芳しくなかったようですし、我が家ではほぼ全滅でした。今年はどうでしょうね。

お正月早々に大災害が起きて気がかりな年明けになりましたが、少しでも多くの笑顔を見ることのできる一年になるといいですね。
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2023年の大晦日

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2023年の大晦日ですね。季節ごとに交換している額の入れ替えをしました。ゆず湯や年越しそばなどの絵柄から新年を迎えるものにしました。
今年も拙ブログをご覧いただき有難うございました。明年もよいお年でありますようお祈り申し上げます。
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今年も餅つき

カテゴリ:
昨日、いつものように餅つきをしました。餅つきといいましても、あの「つき姫」によるものです。3種類、3合ずつ作りました。
草餅には春早くに裏の雑木林から摘んで冷凍保存しておいたヨモギを使いました。結構たくさん入れましたので、色も香りもいいです。豆餅は3合のもち米に対して50gの黒豆を加えましたので、豆たっぷりでこちらもいい感じです。なまこ型にするのが難しいので、巻きすにサランラップを敷いて、適当な太さになるようにぐるっとまいて形成しました。はじめて思いついた技ですが、なかなかいい感じに仕上がりました。
餅大好きですので、食べるのが楽しみです。(^^♪
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掘り返した犯人は・・・?

カテゴリ:
函館は最高気温が3.5℃と穏やかな年の瀬になっています。雪が少なく、スキー場は人工雪による下のほうの一部コースのみのオープンで進展がありません。下だけではあまり面白くないので、まだスキーはおあずけ状態です。

庭のワイン樽の上に捨てた栗を誰かが掘り返していました。食べ散らかし状態や足跡からエゾリスのようです。雪があるといろいろな動物の歩いた痕跡を発見できて楽しいです。
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おすすめの小型洗濯機

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昨日、好天に恵まれましたので、激汚れの作業着やレインウェアの洗濯をしました。
今までは水で予洗いをしてから家庭用洗濯機で洗っていましたが、家庭用洗濯機を新しいものに買い替えたこともあって、あまり汚れたものは洗いたくないと思っていました。
そんなことで数か月前に作業服用に小さな洗濯機を購入しました。重さは10kg程度ですので、使う時だけベランダに出して使っています。さすがに外に出しっぱなしはまずいので、使用後は物置に保管しています。
値段が安いのでチープ感がありますが、それなりにしっかりした作りになっています。2層式で、洗濯や脱水性能は十分満足できるレベルにあります。昨日は、3回も廻しましたが、とてもきれいに洗濯をすることができました。
ネット通販は結構失敗をすることが多いのですが、私の中では3本の指に入れてもいいほどに満足できる買い物になりました。作業着を洗うのもいいですし、スパッツやレインギアなどの登山用品、ペット用として使用するのもおすすめです。
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深紅のシクラメン

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今年いっぱいで仕事に区切りをつけることにしていましたが、先週の土曜日が最後の勤務日でした。誕生日が来て後期高齢者の仲間入りをしましたが、半世紀以上もよく仕事を続けてきたものと我ながら感心しています。周りの皆さまに支えられたことが大きかったと思っています。感謝、感謝です。
勤務していた課内の皆さまからお別れに心のこもったプレゼントをいただきました。そのうちの一つに素敵なシクラメンがありました。深紅で花弁のフリルがかわいいです。
きれいなラッピングが施されていましたが、蒸れちゃいますので外して窓辺に飾りました。圧倒されるほどの存在感です。花弁が反り返るほどに自己主張が強いのに、どことなく頼りなさが感じられ、そんなところが大好きです。
シクラメンは夏越しが難しいのですが、ほかにも育てて成功していますので、大丈夫と思います。やや気温の低い日当たりのよいところが好みなんですよね。
大事に育てますね。有難うございました。
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六花亭のポイントケーキ

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予約していた六花亭のポイントケーキをいただいてきました。
「いちごの山」と「プラリネ」です。市販はされておらず、貯めたポイントでの交換になります。ご覧のようにとても豪華でタダでいただいていいのという気持ちになります。ポイント福袋もなかなか魅力的ですから、来年はちょっと迷いそう。
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2週間くらい前に来たときは、雪はまったくありませんでしたが、ここ数日の寒波で五稜郭公園は真っ白になっていました。お堀も結氷しているようです。積雪は10cmほどでしょうか。
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音楽劇『ピーターとオオカミ』

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音楽劇『ピーターとオオカミ』を観てきました。

「ロメオとジュリエット」や「シンデレラ」などで有名なプロコフィエフ。幼いころから音楽的才能に溢れ、神童と呼ばれていたそうです。ロシアの騒乱時にシベリア経由でアメリカへの亡命を企て、その過程の1918年に日本に滞在しています。期間は数か月間だったようですが、日本の音楽界に少なからず影響を与えたようです。

そんなプロコフィエフの『ピーターとオオカミ』を西村まさ彦さんの語り、大島吾郎さんと副田整歩さんの演奏による舞台でした。子供のための交響的物語を、現代風にコミカルにリニューアルした台本・演出で楽しい内容でした。

クラシックの少し堅苦しい音楽劇をイメージしていましたが、オープニングからジャズのセッションを聴いているような感じで、西村まさ彦さんも踊ったりステージから降りて会場を走ったりとパワー全開でした。大島さんと副田さんの演奏もご機嫌でしたし、西村さんとハイタッチ出来たりと最高に楽しいひと時でした。(^^♪

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『777』 伊坂幸太郎

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伊坂幸太郎の『777』。何が何だかわからないままに読み終えていました。(笑)
 
【内容紹介】
やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという「簡単かつ安全な仕事」のはずだった。時を同じくして、そのホテルには驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる。そのホテルには、物騒な奴らが群れをなす。


伊坂幸太郎節が全開なのでしょうが、あまりにも非現実的でエンタメ色が強く、私はついていけませんでした。人がいとも簡単に次から次へと殺されるのではなくて、ホテルを舞台にした逃亡劇のほうが面白いように思いましたが・・・。それでは「殺し屋」ではないか。(^^♪
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大安 & 一粒万倍日

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大安と一粒万倍日という特別な日が重なった今日。年末ジャンボ宝くじを購入した方は大勢いらっしゃると思います。西銀座チャンスセンターには数100mの長蛇の列が出来、購入までには6~7時間も寒空に並ばなくてはいけなかったようです。しかも1番窓口に殺到しているのですが、この窓口で買ったら3億円が当たったという数々のエピソードに基づいているそうです。

たまたま読んだ『お金の賢い減らし方 大江英樹著』にまさしくこのことが書かれていて面白いと思いました。結論からいいますと、西銀座チャンスセンター・一番窓口に特別な霊力があるわけではなく、当たる確率も他と一緒というのがポイントです。ただ発売枚数が多いので、当たる絶対数も多いという至極当たり前のことが書かれています。こういうのを行動経済学では「利用可能性ヒューリスティック」と呼ぶそうです。自分の身近で起こったことや見聞きしたことは、現実に「それが起こりやすい」というバイアスに陥りやすいそうです。仮想通貨やFXで短期間で大儲けをしたというエピソードが載れば、「自分にもそのようなことが起こるかもしれない。自分にもできるかもしれない」と思う人が出てきてもおかしくはありません。長時間も並んで口々に「夢を買う」と言ってますが、それと一緒でしょうね。

ちょっと話題を変えて、お金は「きれいなもの」か「汚いもの」かと問われたら皆さんはどのようにお答えになるでしょう。著者によりますと、中高生の8割の生徒が「汚いもの」と答えるそうです。日本人特有の建前と本音に起因するらしいのですが、多くは親や大人の影響が大きいようです。「お金は大好きだが、なかなか手に入らない」、「お金の本質について間違った理解をしている」ことが理由のようですが、詳しいことは本書を読んでみてください。

そうそう、宝くじついでにギャンブルについても書かれています。JRAの2021年の売上額は3兆円を超えており、競輪や競艇などのほかの公営ギャンブルやパチンコなどを加えると日本は先進国の中で断トツの賭博大国といえるそうです。ビットコインやFXも世界有数の取引額を誇っているそうです。お金は欲しいし大好きなのに汚いものと思っている国民性。なんか変ですね。

ほかに「自分が損をしてでも相手に儲けさせたくない」という嫉妬の気持ちについても書かれています。2020年にコロナ禍に関連して低所得者に給付される予定だった30万円が、全世帯に一律10万円が給付されるようになった経緯について「スパイト(意地悪をすること)行動」に絡めて論じられています。

お金を通して見えてくる日本人特有の国民性。お金の役割などについて知ることができます。
「大安と一粒万倍日」で思い出した面白い一冊について紹介しました。
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『続 窓ぎわのトットちゃん』 黒柳徹子

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黒柳徹子さんの『続 窓ぎわのトットちゃん』。最初から最後までぜ~んぶ面白かったです。

そうそう、たまに見る『徹子の部屋』は今年で48年にもなるのですね。
この番組のこともたくさん書いておられます。特に、朝ドラ『ブギウギ』に登場する「茨田りつ子」こと淡谷のり子さんが出演した際のことを興味深く読ませていただきました。
それは、戦時中に淡谷さんが慰問で訪れた特攻隊の基地でのこと。彼女がブルースを歌いはじめると、みんな身を乗り出して聴いていたものの、一人の若者が席を立ち、敬礼して出ていったそうです。「にっこり笑ってねぇ、私に敬礼して出ていくのよ。涙が流れて歌えなくなった」とおっしゃっていた淡谷さんのことが忘れられないと書かれています。
そして、2022年の最後のゲストがタモリさんだったそうです。「来年はどんな年になりますかね」とトットちゃんが聞いたら、「なんていうかな、(日本は)新しい戦前になるんじゃないですかね」とタモリさんはおこたえになったとか。

朝ドラ『ブギウギ』を見ていて、私もそんな危うい感じを抱いています。福来スズ子が「ラッパと娘」を茨田りつ子が「別れのブルース」を自由に歌えて、六郎が戦死しなくてもいいような平和な世の中がずっと続いていくことを祈っています。
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ここからの眺めが大好き

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クリスマスのポイントケーキの予約のために六花亭・五稜郭店へ行ってきました。
12月とは思えないポカポカの天気で、歩いていてもウキウキ気分。店内の大きな窓から五稜郭公園を眺めていましたら、「カウンターの中からどうぞ」とのお声をかけていただきました。お言葉に甘えて、カウンターの中から写真を撮らせていただきましたが、満開の桜の時期とは趣が違っていい雰囲気。
クリスマスケーキを受け取るころには堀に氷が張って、真っ白くなっているでしょうか。
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『照子と瑠衣』 井上荒野

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井上荒野の『照子と瑠衣』。カバーは本の顔といいますが、こういうユニークで一目で惹きつけられる本はたいてい面白いですね。
疾走感あふれる装画に描かれている二人が主人公の照子と瑠衣です。ともに70歳。
照子は理不尽な態度を取り続ける夫を見限り、瑠衣は老人マンションの派閥争いに疲れ果てて、二人で新天地を求めて旅に出ます。照子のBMWで東京を離れ、向かったのは八ヶ岳山麓の無人の別荘。前もって下調べをしていたものの、他人の別荘に勝手に入り込んで共同生活を始めることになります。
体の衰えやお金の心配がありますが、しがらみや過去をかなぐり捨て、楽しく暮らす二人が眩しいくらいに爽快です。照子と瑠衣が得た結論は「冴えない平凡な一生なんてものはそもそも存在しないし、10代や20代の小娘たちよりも私たちは生きる気満々なのだ」というものでした。何歳になっても新しい発見がありますし年齢を理由に諦めなくてもいいということなのですね。
豪快!痛快!爽快!な一冊。ぜひ読んでみてください。元気がでますよ。
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『カモナマイハウス』 重松清

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重松清の『カモナマイハウス』。「空き家」というシリアスな問題をちょっとコミカルに描いた一冊です。

水原孝夫は60歳前に役職定年となり、出向した不動産会社では依頼を受けた空き家のメンテナンスをしています。妻の美沙は、実家の両親を看取ったあと介護ロス気味。それを癒す目的で謎の老婦人が豪邸で主宰する怪しげな「お茶会」にはまっています。二人が心配なのは31歳になる元戦隊ヒーローの息子・ケンゾーです。そんな登場人物と舞台設定で物語が始まります。

全国の空き家は849万戸といいます。ブルガリアやデンマークなら、一つの国がそっくり引っ越してきても受け容れられるほどの空き家が今の日本にはあるそうで、今後ますます増えていくそうです。7軒に一軒は空き家といいますからすごいです。
古くなって見向きもされない空き家にも住んでいた家族の歴史が刻まれており、柱の傷や黄ばんだ畳などに息遣いを感じることがあります。家はただの容れ物ではないのでしょうね。
そんな「空き家」問題をベースに、それに絡む生身の人間の悲喜こもごもを描いています。
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