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音楽劇『ピーターとオオカミ』

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音楽劇『ピーターとオオカミ』を観てきました。

「ロメオとジュリエット」や「シンデレラ」などで有名なプロコフィエフ。幼いころから音楽的才能に溢れ、神童と呼ばれていたそうです。ロシアの騒乱時にシベリア経由でアメリカへの亡命を企て、その過程の1918年に日本に滞在しています。期間は数か月間だったようですが、日本の音楽界に少なからず影響を与えたようです。

そんなプロコフィエフの『ピーターとオオカミ』を西村まさ彦さんの語り、大島吾郎さんと副田整歩さんの演奏による舞台でした。子供のための交響的物語を、現代風にコミカルにリニューアルした台本・演出で楽しい内容でした。

クラシックの少し堅苦しい音楽劇をイメージしていましたが、オープニングからジャズのセッションを聴いているような感じで、西村まさ彦さんも踊ったりステージから降りて会場を走ったりとパワー全開でした。大島さんと副田さんの演奏もご機嫌でしたし、西村さんとハイタッチ出来たりと最高に楽しいひと時でした。(^^♪

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『三浦文彰ヴァイオリン・リサイタル』

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三浦文彰さんのヴァイオリンと高木竜馬さんのピアノのリサイタルへ行ってきました。

あのNHK大河ドラマ『真田丸』のテーマ音楽を奏でていた三浦文彰さんですね。そして高木竜馬さんは私のブログで何度か取り上げた『ピアノの森』で、雨宮修平役のピアニストとして出演していました。一ノ瀬海くんの親友、そしてライバルでもありましたね。
1732年製のグァルネリ・デル・ジェス「カストン」から奏でられる魔法の音色に酔いしれたひと時でした。三浦文彰さん、高木竜馬さん、ブラボ~~。

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秋川雅史ミニライブ

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おなじみのテノール歌手・秋川雅史さんのライブに行ってきました。
新井満さんの「千の風になって」が縁となってお越しになりました。会場には新井満さんの奥さまもおいでになっていました。
「イヨマンテの夜」でリサイタルが始まり、「見上げてごらん夜の星を」など数曲を歌ってラストは「千の風になって」でした。そしてアンコールはなんと北島三郎の「まつり」を威勢よく、朗々と歌い上げて、会場は割れんばかりの拍手でした。
昨日からお越しになっていて、大沼の遊覧やきれいに色づいた紅葉を楽しまれたようです。そして満天の星にも感激されたようで、「七飯、最高~」と仰っていました。来年も七飯でリサイタルを開いてほしいと思っています。
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蝶花楼桃花 独演会 in 七飯

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蝶花楼桃花さんの落語を聴いてきました。
笑点などでお顔を拝見していましたが、生の桃花さん、とてもチャーミング。落語もとても面白かったです。

春風亭小朝さんの門をたたいたのが2006年。前座時代の春風亭ぽっぽ、二ツ目の春風亭ぴっかりを経て昨年の3月に真打になり、蝶花楼を襲名しました。「女真打」という枠が廃止され、男性と同じ扱いになってから20年。落語協会の女性の真打としては10人目になるそうです。現在、男性落語家は1000人ほどいると言われていますが、女性は40〜50人ほど。今も男性中心の落語界にあって、期待のプリンセス登場ですね。
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浅田真央アイスショー

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札幌・月寒体育館で開かれた浅田真央さんのアイスショー"BEYOND"を観てきました。
生のフィギュアスケートを見るのは初めてですし、初アイスショーが真央ちゃんというのも凄いです。
真央ちゃんの華麗なスケーティングと細部までこだわりぬいた演出に魅了されました。
真央ちゃんの可愛らしさと美しさは永遠ですね。(^^♪
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ハナミズキ室内楽コンサート

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大沼国際セミナーハウス・国際会議場で開催された「ハナミズキ室内楽コンサート」を聴いてきました。
ハナミズキ音楽アカデミーの最終日に行われる成果発表会を兼ねたコンサートです。前東京藝術大学学長でヴァイオリニストである澤和樹さんなど錚々たる講師陣を迎えて室内楽に特化したアカデミーです。受講生の方々は雄大な大沼の自然の中、朝から晩まで音楽三昧の濃密な時間を過ごされたようです。
演奏曲目は、シューベルトの弦楽三重奏曲、ボロディンの弦楽四重奏曲、ドビュッシーの弦楽四重奏曲、ベートーヴェンの弦楽四重奏・セリオーソなどでした。あまり聴きなれない曲ばかりでしたが、瑞々しい音色にうっとりでした。
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春風亭一之輔 独演会 in 七飯

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日本テレビの人気番組「笑点」の新メンバーに抜擢され、「今、最もチケットが取れない落語家」といわれている春風亭一之輔さんの独演会へいってきました。

弟子で前座の貫いちさんの一席から始まった寄席。休憩を挟んでほぼ2時間、腹の皮が捩れるほど笑い通しでした。2012年3月に21人抜きで真打に昇進したあと、NHK新人演芸大賞や国立演芸場花形演芸大賞など多くの受賞歴があります。惹き込まれるほどに巧みな話芸の持ち主の噺を聴くことが出来て最高のひとときでした。
円楽さんの席がポツンとあいて寂しかった「笑点」ですが、強力なメンバーが加わって一層面白くなりそうですね。
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白石加代子「百物語」アンコール公演

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昨夕、白石加代子の「百物語」アンコール公演第四弾へ行ってきました。

1992年6月に岩波ホールで始まった『百物語』シリーズは、2014年秋に泉鏡花「天守物語」をもって全99話を語り終えたそうです。そして今回は、第四弾となるアンコール公演です。明治から現代の日本の作家の小説を中心に「恐怖」というキーワードで選び、それを白石加代子が朗読するという形で人気を博しています。

第一部は宮部みゆきの「小袖の手」です。
娘が古い着物を格安で買い求めてくるのですが、母親はいきなりその古着をバラバラにします。いぶかしがる娘に母親は、着物に憑りつかれた男の話をするのです。怖いながらもちょっと和ませる人情怪談です。
緞帳が上がると舞台中央に小さな黒い舞台がしつらえてあり、前に台詞立てが一脚。そして藤色の座布団の上で白石さんが語るというスタイルです。

休憩を挟んでの第二部は、朱川湊人の「栞の恋」です。
「花まんま」で直木賞を受賞した朱川湊人の受賞第一作として、7つの短編からなる「かたみ歌」という作品が発表されましたが、「栞の恋」はその中のひとつです。
一冊の本に挟まれた栞がとりもつ不思議で切ない恋物語です。この怪談は、ひとつの栞が昭和40年と19年前を行ったり来たりします。
第一部とは打って変わり、白石さんはデニムのスカートに白いスニーカーと、可愛らしい20歳のお嬢さんスタイルで軽やかに登場します。昭和40年代のノスタルジックな世相を背景にした、儚く哀しい「世にも不思議」なお話です。

公演終了後、今日は声が本調子でなかったとお話していましたが、80歳とは思えない妖艶でエネルギッシュな舞台を存分に堪能させていただきました。
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琉球古典舞踊と琉球音楽

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午後からは沖縄県立芸術大学大学院に在学中の下地彩香さんの三線と歌声、札幌在住の宮越タマ子さんによる「琉球古典音楽と琉球舞踊」のステージです。

あまり聞きなれない琉球古典音楽ですが、琉球王朝時代に宮廷音楽として演奏されていた音楽なのだそうです。「琉楽」とも呼ばれ、古くから伝承されている叙情短詩形の歌謡である「琉歌」を三線にのせてうたうのが基本といわれています。士族の作法や教養として広く奨励され、また薩摩藩や江戸幕府に対する接遇として披露されていたようです。

沖縄の踊りというと、カチャーシーのような賑やかな歌と踊りと思っていましたが、琉球古典音楽や舞踊はしっとりと厳かな感じですね。
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演劇『私の恋人 beyond』

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一昨日の夜、演劇『私の恋人 beyond』を観てきました。第28回三島由紀夫賞を受賞した上田岳弘の原作をもとに、渡辺えりが作・演出を手がけた2019年初演の音楽劇です。今回は3年前の公演をバージョンアップしての再演になります。渡辺えり、のん (能年玲奈)、小日向文世のお三方が、時代や性別を超えて30もの役を演じ分けるという凄い舞台でした。

三人の歌声はもちろんのこと演じ分けの早変わりに目を瞠ったり、バックコーラスを務めた松井夢、坂梨磨弥、関根麻帆、山田美波の歌とダンスに魅了させられたりの連続でした。ただ、ストーリーが難解で、何が何だかさっぱりわからないまま終わった感じというのが本音です。前もって本を読んでおくべきでした。

小説のあらすじを出版元のサイトで見つけましたので、掲載させていただきます。
旧石器時代の洞窟で、ナチスの収容所で、東京のアパートで、私は想う。この旅の果てに待つ私の恋人のことを――。アフリカで誕生した人類はやがて世界を埋め尽くし「偉大なる旅(グレートジャーニー)」一周目を終える。大航海時代を経て侵略戦争に明け暮れた二周目の旅。Windows95の登場とともに始まった三周目の旅の途上で、私は彼女に出会った。
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渡辺えりさんが製作した舞台作品の概要は公演パンフレットに書かれてありました。
時は現代。フリーターの青年・井上ユウスケが主治医の高橋陽平のもとにやってくる。ユウスケは、自分と「私の恋人」の記憶を日記形式で書いてきたという。体調を崩していた高橋はベッドの中でそれを読み始める。その内容は、「私の恋人」は洞窟に閉じこもっていたクロマニョン人だったころに空想の産物として出会い、1940年代にドイツの強制収容所に拘束されたユダヤ人ハインリヒ・ケプラーに生まれ変わったころにはより確かな存在となり、さらに井上ユウスケとして今生での出会いを望んでいるという。高橋はユウスケの言葉を、思い込みだと一刀両断する。そして自分の人生の終わりを悟る高橋は、「行き止まりの人類の旅」へと出かけていく――。

渡辺さんの着想は、「人間の記憶は古来、無数の記憶の重なりであり、無数の苦しみも悲しみも一つに溶け合い、みんなが一つになる」という感覚から得たそうです。そこに「弱肉強食の世の中、弱いものが滅ぼされて強いものが生き残ることが戦争の元になる。それがなぜ止まらないのか」という疑問の鍵を見出したことも再演に繋がったといいます。そんな反戦と平和の願いがこめられた渾身の舞台でした。

ちょっと舞台は消化不良気味でしたが、大好きな渡辺えりさんの舞台を観られて大感激の夜でした。えりさんは、声量がありますし凄い歌唱力ですね。そして、お茶目で可愛い。
実は、10年ほど前に渋谷のコクーン劇場内のトイレの前の通路でえりさんにお会いしたことがあります。えりさんも観客としてコクーン歌舞伎にお越しになっていたのです。ほぼツーショット状態だったのですが、「えりさんの大ファンです」と声をかけられずじまいで通り過ぎてしまいました。
一昨日のカーテンコールで、えりさんとちょっと目が合ったように思うのですが、気のせいかもしれませんね。(^^♪

スメタナの「モルダウ」って・・・

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昨日の夜は久しぶりにコンサートへ行ってきました。3年ぶりの有観客による『クロネコ ファミリー コンサート』でした。
今年は全国4都市での開催で、まず第一弾として隣町の北斗市総合文化センターで行われました。北斗市開催は、飯森範親指揮による札幌交響楽団の演奏で、司会とナレーターはテレビ朝日のアナウンサーだった朝岡聡さんが務めました。子供も楽しめるというもので、音楽物語やトーク&演奏コーナー、リクエストコーナーなど肩ひじ張らない楽しい内容のコンサートでした。リクエストは、私も応募したドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」が選曲されましたし、最後には大好きなスメタナの「モルダウ」も演奏されて嬉しかったです。
飯森さんは3年ぶりのお客さんを入れての演奏は最高と言っていましたが、私も3年ぶりに生の演奏を聴けて、震えるほどに感激しました。やはり生のオーケストラはいいですね。
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朝岡さんが、「モルダウ」の詳しい解説をしてくださいました。私は、ただ旋律が好きで、どのような曲なのかまったく知りませんでしたので、小学生のように解説に聴き入っていました。

憶えている範囲内で要約させていただきます。間違っていましたらゴメンナサイ。

まずブルタバ (モルダウ) 川の源流の描写から曲が始まります。あの「タラララララ~」というフルートによる上行形のフレーズで小さな流れが始まり、二つの支流を表すクラリネットの反行形(下降)のフレーズが加わってきます。弦楽器に受け継がれることで、少しずつ大きな流れになり、ここから誰もが知っている有名なテーマがフェードするように現れてきます。
場面はブルタバ (モルダウ) から見える景色に視野が移されていきます。まずは「森の狩猟」の様子が表されます。勇壮なホルンの演奏が奏でられますが、ルーツは狩りで使われていた「角笛」なんですね。
次は川岸に見える農村の風景で、折しも開かれていた結婚式の踊りの様子が音でスケッチされます。「ポルカ」はチェコ発祥の踊りなのですが、着飾った農民たちの楽し気な様子が目に映るようです。
そして、曲は静かな雰囲気になり、夜になったことがわかります。モチーフは「月の光、水の精の踊り」とされていますが、静かに流れるブルタバ (モルダウ) の流れと妖精の舞がフルートとハープの演奏で美しく表現されます。
川も人生と同じように、急に雲行きが怪しくなり、「聖ヨハネの急流」と言われる部分に入ります。不安定な和音進行が続き、ティンパニが轟き、ピッコロの甲高い警告音がなります。
それを抜けると一気に視界が開けてきます。人生も悪いことばかりではなく、いつかは前が開けるのと一緒ですね。曲の雰囲気は一気に明るくなりますが、ここでは「コチカレゼディーロウ」というチェコの童謡がそのまま使われているようです。
いよいよ曲も終盤。「ビシェフラトの動機」と表現されていますが、プラハのブルタバ (モルダウ) 川のそばにあるお城「ビシェフラト」が登場します。見たことはありませんが、とても綺麗なお城のようですね。チェコを代表するお城を登場させることでクライマックスを形成して、この曲は終わりになります。

チェコ語では「ブルタバ」というらしいのですが、ドイツ語の「モルダウ」を使っているのには理由があるようです。スメタナが交響詩「我が祖国」の作曲を始めた1874年当時のチェコは、オーストリア帝国の支配下にあり、やむなくドイツ語名にしたそうです。そして、この曲にはスメタナのチェコへの愛国心が込められていると言われています。短調で始まり、やがて大きな流れになるあたりから、長調で華やかなメロディーになります。これは、チェコ民族の独立と勝利を表していると言われています。複雑な利害の絡んだ歴史に翻弄され続けている(今現在も・・・)ヨーロッパの難しい局面を垣間見るようですね。

さあ、そんなことを頭に描いてもう一度、スメタナの「モルダウ」を聴いてみましょう。(^^♪

舞台『千と千尋の神隠し』

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札幌の文化芸術劇場で舞台『千と千尋の神隠し』を観てきました。4階席までいっぱいの約2300席がびっしり埋まるほどで、久し振りに熱気を帯びた舞台を堪能してきました。

まず、興行元の東宝が提供しているイントロダクションです。
壮大かつ独創的な世界観が日本のみならず世界中で愛され続けてきた『千と千尋の神隠し』。宮﨑駿によるアニメーション映画の最高傑作が、世界で初めて舞台となって帝国劇場に歴史を刻みます。
この度、舞台化にあたり翻案と演出を手掛けるのは、ミュージカルの金字塔『レ・ミゼラブル』の世界初演の潤色・演出を担い、そのほか『ナイツ・テイル』や『ダディ・ロング・レッグズ』など演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアード。そして、主演の千尋は、その人気と実力で数々の映画やドラマに出演し、今回が待望の初舞台となる橋本環奈と、ドラマや舞台に加え声優や歌手としても活躍の場を広げる上白石萌音がWキャストで演じます。
少女・千尋が引っ越し先に向かう途中、トンネルから八百万の神々の世界へ迷い込むところから始まるこの物語。人間の世界に戻るために様々な出会いを経て、生きる力を呼び醒ましながら奮闘する千尋の姿が見どころです。油屋と化した帝国劇場が、観客を「不思議の町」に誘います。全世界に贈る一大プロジェクトに、どうぞご期待ください。
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私たちは、上白石萌音さんが千尋を演じる公演を選びました。彼女の可愛らしくてきびきびとした演技がとても素敵でした。全高5mもある大きな油屋のセットが舞台上に組まれ、それが回転して表や裏、側面などを使い分けて場面展開していきます。
休憩を挟んで3時間。スタジオジブリの作品世界に引き込まれたひと時でした。6月22日からは名古屋の御園座で公演があります。ぜひ舞台をご覧になって、あの名作映画を生身の人間がさまざまな身体表現で魅せることに感動していただきたいと思います。
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宿泊ホテルは劇場から歩いて行ける距離にある札幌グランドホテルをチョイスしました。札幌のホテルというとグランドホテルくらいしか思い浮かばないほどの老舗ホテルです。1934年(昭和9年)開業といいますから今年で88年になるそうです。昭和天皇・皇后さまおよび当時の皇太子明仁・同妃がそれぞれ2度ほどご宿泊されているそうです。また、ウィーン少年合唱団、ニューヨーク・ヤンキースの選手、ヘレン・ケラー女史、エディンバラ公フィリップ殿下など錚々たる方々もお泊りになったようです。

リニューアルした東館でしたが、お部屋はさすがグランドホテルといった感じで、特にバスタブの外で身体を洗えるタイプの広々とした浴室はワンダフルでした。レストランの食事も美味しいですし、札幌のホテル選択肢のひとつとしてお勧めしたいと思います。
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NHK『ふたりのディスタンス 千と千尋の神隠しスペシャル』

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一昨日の5日。午後10時からのNHK総合で特別番組「ふたりのディスタンス 千と千尋の神隠しスペシャル」がオンエアされましたので、ご覧になられた方が大勢おられると思います。
3月に帝国劇場で開幕した舞台「千と千尋の神隠し」で、ダブルキャストとして主人公の千尋役を務めている橋本環奈さんと上白石萌音さんに密着したドキュメンタリーでした。
お二人とも人気の若手女優ですし、ダブルキャストという関係の難しさがありましたが、二か月余りの稽古を通じて距離を詰め、そしてかけがえのない「戦友」と呼び合う間柄になるまでを捉えていました。コロナ禍にあって、お稽古は本当に大変だったようですね。

「ふたりのディスタンス」の放映画面を撮影し、関連記事の引用ということで掲載させていただきます。
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舞台は、3月の帝国劇場、4月の大阪・梅田劇場が終わり、現在は福岡・博多座で今月いっぱい開演中です。そして、いよいよ6月には北海道で開幕します。私たちもチケットの抽選が当たって、札幌・文化芸術劇場で観劇します。当日は、上白石萌音さんが主演予定です。
テレビ放映で、ちらっと帝劇の舞台を観ることが出来ましたが、舞台装置からして「凄~い」のひと言でした。とても楽しみにしています。
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演劇『鴎外の怪談』

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一昨日の土曜日。七飯文化センターで永井愛 作・演出の演劇『鴎外の怪談』を観てきました。コロナ禍のなか久々の舞台鑑賞でした。森鴎外の人となり、取り巻く難しい時代背景などを知ることが出来ましたし、舞台もとても素晴らしいものでした。生の舞台はやはりいいですね。

森鴎外の執筆作品は、高校の授業で『阿部一族』『山椒大夫』『高瀬舟』などのさわりを読んだような気がしていますが、内容はぼんやりとしか覚えていません。
知っている範囲の人物像は、「軍医と文人」、「ドイツでの細菌の研究」、「異常なまでの潔癖症」などですが、身の周りにあまりいないタイプのひとという印象を抱いていました。
論争を巻き起こすことが多かったというのも聞いたことがありますが、舞台を観る限りでは、文人に多いとされる内向きの性格ではなく、いろいろな分野の方たちと活発に交際していたようです。

以下、本公演に纏わる二兎社のリーフレットからの抜粋です。

高名な作家として尊敬を集める一方で、政権中枢に近い陸軍軍医総監でもあった森鷗外を家庭生活の場から描き、その内面の謎に迫った『鷗外の怪談』( 2014 )は、ハヤカワ「悲劇喜劇」賞および芸術選奨文部科学大臣賞( 永井愛 )を受賞するなど、高い評価を受けました。
永井愛近年の代表作の一つであるこの作品を、出演者を一新し、7年ぶりに再演致します。言論・表現の自由を求める文学者でありながら、国家に忠誠を誓う軍人でもあるという、相反する立場を生きた鷗外を、二兎社『ザ・空気 ver.2』( 2018 )の ”総理のメシ友ジャーナリスト” 役で好評を博した松尾貴史が演じます。テレビ・ラジオはもちろん、映画・舞台、イベントなど幅広い分野で活躍する松尾貴史が、鷗外の二面性にどうアプローチするかが見どころです。
また、当時としては破天荒な鷗外の妻・しげに瀬戸さおり、鷗外の前に何かと立ちはだかる母・峰に木野花、そして鷗外を権力の中枢に引き上げた親友・賀古鶴所に池田成志と、実力ある個性派俳優たちが集結しました。さらに、舞台・映像で活躍するフレッシュな若手俳優陣として、味方良介、渕野右登、木下愛華が二兎社に初登場します。
戯曲の魅力を再発見しつつ、作品世界を深めて上演する新しい『鷗外の怪談』にご期待ください。

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舞台となるのは千駄木・団子坂上の森鷗外の住居「観潮楼(かんちょうろう)」。この家は、歌会を催し、文学談義に花を咲かせるサロンである一方、帝国軍医としての鷗外に近しい軍人や官僚が出入りするなど、文学者にして官僚という、鷗外の「二つの頭脳」を象徴するような場でした。
家庭生活においても、鷗外は「二つの頭脳」の使い分けを余儀なくされていました。二度目の妻・しげと、鷗外の母・峰(みね)は、森家の主導権をめぐり、壮絶なバトルを繰り広げていたのです。鷗外は、しげに対しては「良い夫」、峰に対しては「良い息子」としてふるまうという、危ういバランスを生きていたのでした。

ところが、社会主義者の幸徳秋水らが明治天皇の暗殺を企てたとする「大逆事件」が報じられると、文学者と官僚の二つの立場を行き来する鴎外の危うさがピーク に達します。本作品は、1910年から1911年にかけての4か月間、鴎外と彼を囲む人々を描き、謎多きその内面に新たな光を当てようとするものです。
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上野星矢フルート・リサイタル

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久し振りに生の音楽を聴いてきました。収容人数を半分に減らしてのコンサートでした。
上野星矢さんのフルートは、2014年3月に札幌のキタラ・小ホールで聴いて以来です。この時も素晴らしい演奏に感動したのですが、今日も冒頭から惹き込まれてしまいました。ピアノは函館出身の岡田奏さんで、先日のNHK「クラシック倶楽部」でもお二人を拝見していました。
プログラムは、「フルート"三大"ソナタ」を主体にしたものでした。セザール・フランク作曲の「フルート・ソナタ イ長調」の第4楽章だけは、割とポピュラーで耳にしたことがありますが、他は聴いたことがありませんでした。

ショパンコンクールで反田さんと小林さんが入賞して、テレビやラジオでピアノを聴く機会が多かった今年の秋ですが、久し振りのフルートも心が洗われるようで良かったです。
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第二回さっぽろ落語まつり

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明日5月28日(金)から5月30日(日)までの3日間開催される「第二回さっぽろ落語まつり」。
昨年は中止になりスライドしてそのまま同じ日程で開催されますので、キャンセルせずにチケットを持ち続けています。六代目三遊亭円楽師匠がプロデュースし、総勢30名の落語家で15公演をするという豪華さです。私たちは、明後日5月29日(土)の「シャッターの降りない笑店街」と「柳と桂の東西競演会」を聴く予定にしていました。

昨年から今公演をずっと楽しみにしていましたが、北海道のコロナ感染者数は一向に減る気配を見せず、緊急事態が発令された時点で、聴きに行くことを諦めてしまいました。困窮しているホテルにも泊まってあげたかったのですが、泣く泣くキャンセルです。
私は医療従事者としてすでに2回目のワクチン接種を完了していますから大丈夫と思いますが、妻は未接種ですから心配ということがありました。とても残念です。

そうそう、「シャッターの降りない笑店街」で公演を予定していた林家木久扇師匠が、24日ご自宅で転倒して大腿骨を骨折されたそうです。3週間の入院が必要とのことで、本公演は休演するというアナウンスがありました。来年の「第三回さっぽろ落語まつり」で、大好きな林家木久扇師匠のお顔を拝見しニコニコ顔で落語も楽しみたいと思っています。tt2021-0526

オペラ『カルメン』

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26日(日)、札幌文化芸術劇場 hitaruでオペラ『カルメン』を楽しんできました。
すでに昨年の10月19、20日に神奈川県民ホール 大ホール、11月2、3日に愛知県芸術劇場 大ホールで開催されていますので、ご覧になられた方はおられると思います。

本作は誰もが知る名作ですが、物語の舞台は1830年頃のスペイン・セビリアです。スペイン南部のアンダルシアにある古都で、フラメンコの本場としても知られているところです。この町のタバコ工場で働く魅惑的な女カルメンが、真面目な士官ドン・ホセを翻弄し、花形闘牛士のエスカミーリョや、ホセの幼なじみで婚約者ミカエラを巻き込みながら衝撃的な結末を迎えるというストーリーです。ドラマチックな音楽で描いたフランスのジョルジュ・ビゼーの不朽の名作です。

今回はジャンルの枠を超えて多彩に活躍する田尾下哲が、21世紀のアメリカのショービジネスの世界にその舞台を移し、モダンでスタイリッシュな演出で名作を現代に蘇らせました。
カルメンは明日のスターを夢見る野心的な女優。ドン・ホセは都会に出てきた生真面目な警官。エスカミーリョはミュージカルから芝居、プロデュースまで手掛ける大スター。そしてミカエラは次世代のミュージカルスターという現代風の役柄になっています。

オーケストラは我が北海道が誇る札幌交響楽団。指揮はドイツ屈指の歌劇場として高く評価されているハイデルベルク歌劇場の音楽総監督を務めるエリアス・グランディがタクトを振ります。
キャストはボリショイ劇場をはじめ世界各地で絶賛されているメゾソプラノのアグンダ・クラエワがカルメン役。ドン・ホセ役は気鋭の若手テノール歌手の城宏憲。エスカミーリョ役は今夏の『ニュルンベルクのマイスタージンガー』に出演予定のバリトンの与那城敬。そしてミカエラ役は同じく今夏の『メリー・ウィドー』ハンナ役で出演予定のソプラノの嘉目真木子でした。

国内外で活躍する超一流のオペラ歌手を迎え、そして素晴らしい管弦楽、合唱、スタッフの総力を結集した総合芸術作品を鑑賞できたことをとても嬉しく思っています。自宅に帰って来てからも素晴らしいステージの余韻に浸っています。
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来春のオペラ『カルメン』が楽しみ~

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札幌市民交流プラザ メンバーズの抽選先行発売に当選していたオペラ『カルメン』のチケットをいただいてきました。札幌文化芸術劇場 hitaruでの開催は、明年1月25、26日の二日間で、私たちは26日(日)午後2時からの公演を観てきます。
すでに10月19、20日に神奈川県民ホール 大ホール、11月2、3日に愛知県芸術劇場 大ホールで開催されていますので、ご覧になられた方はおられると思います。素晴らしかったことでしょうね。

本作は誰もが知る名作ですが、舞台は1830年頃のスペイン・セビリア。タバコ工場で働く魔性の女カルメンが、真面目な士官ドン・ホセを翻弄し、花形闘牛士のエスカミーリョや、ホセの婚約者ミカエラを巻き込みながら、衝撃的な結末を迎えるというものです。

本公演の指揮は、ドイツ屈指の歌劇場として高く評価されているハイデルベルク歌劇場の音楽総監督を務めるエリアス・グランディ。キャストは、26日のカルメン役にボリショイ劇場をはじめ世界各地で絶賛されているアグンダ・クラエワ。ドン・ホセ役には、気鋭の若手テノール城宏憲が登場予定です。
演出は、オペラからミュージカル、演劇、映像、古典芸能まで多彩に手がける田尾下哲。21世紀版の極上オペラと銘打ってスタイリッシュに蘇らせるそうです。
今からワクワク、ドキドキしています。

チケットをお持ちの方は札幌  hitaruで一緒に楽しみましょうね。(^^♪
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小山実稚恵ピアノ・リサイタル

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芸術文化分野における優れた業績を挙げた方に授与される紫綬褒章を2017年度に受章している小山実稚恵さん。函館市芸術ホール・リサイタルシリーズのピアノ・リサイタルへ行ってきました。小山さんは何度か函館でリサイタルを開いており、私も都度聴いて感動していましたので、今回もとても楽しみにしていました。
今日のリサイタルは前半はモーツァルト「J.P.デュポールのメヌエット主題による変奏曲 ニ長調 K
573」、シューベルト「即興曲 作品142 D935」を、そして後半はショパンのみを連続しての演奏でした。ショパンの「ワルツ第7番 嬰ハ短調 作品64-2」から始まり「ノックターン第21番 ハ短調(遺作)」、「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 変ホ長調 作品22」など6曲でした。
時代を繋ぐように現れた天才作曲家モーツァルト(1756-1791)、シューベルト(1797-1828)、ショパン(1810-1849)。3人の時代を超えても愛される作品を選んだプログラムでした。選曲もよく、また小山さんの卓越したテクニックと音楽性が見事に相乗した演奏で、超素晴らしかったです。
2時間ほどのリサイタルでしたが、会場を埋めた多くの聴衆と感動を共有できたことをとても嬉しく思っています。
近いうちにまたぜひ函館へお越しになって、ベートーヴェンを弾いていただきたいと思っています。
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NAOTO アコースティック・コンサート

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ヴァイオリニスト高橋 直之(なおと)ことNAOTOさんのアコースティック・コンサートへ行ってきました。クラシックからポップスまで既存のジャンルに縛られない自由な音楽表現スタイルに拘るNAOTOさん。第一部のクラシックから後半第二部のジャズ・フュージョンまで多彩な楽曲を聴かせていただきました。
自らも作曲をして楽曲を提供しており、大泉洋が所属するTEAM NACSには2005年の「COMPOSER~響き続ける旋律の調べ」から2015年の「悪童」、そして昨年の「PARAM2018USHIR~信じ続けた士魂の旗を掲げて」まで舞台の公演曲を手掛けたそうです。また、今日も演奏しましたが、NHK総合『スタジオパークからこんにちは』テーマ曲「HIRUKAZE」(2014~2017)も彼の作曲によるものです。
音楽の表現が豊かというか音楽的センスが抜群で、最初の一曲を聴いてファンになってしまいました。次はあの清塚信也さんと一緒に七飯に来て欲しいと思っています。

エクセレントな演奏、そして合間の楽しいトーク。ワンダフルなウィークエンドのひと時でした。

そうそう、リハーサルや幕間には、ラッピのハンバーガーやハセストの焼き鳥弁当を頬張っていたそうです。こんな美味しいものがある函館・七飯には一週間でも滞在して演奏したいと仰っていました。(笑)

※追記※ お店の名前などローカルな記事で申し訳ありません。「ラッピ」はラッキーピエロという函館周辺に展開するハンバーガーショップチェーンです。イチオシはチャイニーズチキンバーガーです。また「ハセスト」はハセガワストアというこちらも函館周辺に店舗展開をするコンビニエンスストアチェーンです。焼き鳥弁当は1978年から販売している人気弁当で、隠し味に「はこだてワイン」を霧吹きでかけることも人気の秘密になっています。
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『うたといきる』コンサート

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「体育の日」の今日は穏やかな良い天気になりました。でも最低気温は6℃、最高気温17℃ですから、ひょっぴり肌寒い感じがしました。
午後2時から大沼セミナーハウスで、「うたにいきる」と題するコンサートがありましたので、聴いてきました。函館在住のソプラノ歌手・次藤正代さん、チェンバロ奏者の森洋子さん、そして函館出身で東京在住のテノール歌手・鳥海寮さんをお迎えしてのコンサートでした。
森さんによるJ.S.バッハの平均律曲集から始まったコンサートは、次藤さんと鳥海さんによるドニゼッティやモーツァルトのオペラのアリアへと繋がり、ホールは素敵な歌声に包まれました。
背景の大きな窓から見える紅葉は2分程度と遅れていますが、移り行く秋のひと時を楽しく過ごすことが出来ました。
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"The Danshaku Lounge"で開催されている"「寄り道は秋だって面白い」september 8days"。秋分の日は和の競演ということで、尺八と津軽三味線の演奏会がありました。
函館在住の尺八奏者・森岡恵四郎さんと八雲で活躍されている津軽三味線奏者の杉本雅人さんの素晴らしいコラボレーション演奏を聴かせていただきました。

森岡さんの演奏は初めてでしたが、民謡から演歌、ジャズとジャンルを問わず幅広く演奏されているそうです。特にジャズが魅力的でした。デイヴ・ブルーベックのテイク・ファイブを尺八で聴かせていただきましたが、尺八でのジャズって味があっていいですね。

津軽三味線奏者の杉本雅人さんの演奏も初めてです。本場の弘前市で長く修行し、今年の第13回津軽三味線日本一決定戦で第3位を獲得された実力をお持ちということで、素晴らしいバチさばきに見入っていました。「津軽あいや節」など数曲を演奏されましたが、日本酒を飲みながら聴いたら最高でしょうね。
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『渡邊達徳ヴァイオリンコンサート』

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2日前の19日の夜に大沼セミナーハウスで、『渡邊達徳ヴァイオリンコンサート』がありましたので、聴いてきました。
あのサラサーテのツィゴイネルワイゼンを弾きながら登場の渡邊達徳さん、初っ端から凄い超絶技巧で度肝を抜かれてしまいました。ヴァイオリンで迫力満点というのも変ですが、音響の良い80人くらいの小さなホールですから、「ヴァイオリンって、こんなに凄いの」というくらい感動しました。何気なくサラーっと演奏してるように見せるところが凄いです。間近で見る柔らかい指の運びは、マジックを見ているようでした。

「よこすかの音楽家を支援する会」の理事長でバリトン歌手の宮本史利さんが3年ほど前から開催しているコンサートなのですが、今回も超豪華なメンバーでお越しになりました。前述の渡邊達徳さん、お母さまでシンガーソングライター、フルーティスト、ピアニストの渡邊知子さん、そして毎年素敵な歌声を聴かせてくださっている宮本史利さんです。
宮本史利さんは大沼湖畔がとてもお気に入りのようで、いつも「大沼は最高」と仰っています。お越しの際はちょっと長めに湖畔に滞在されるようで、イタリアの永住権をお持ちの宮本さんの眼鏡に適う大沼の景色は本物かなとちょっと嬉しくなっています。

渡邊達徳さんは、クラシックでの活動は勿論のこと、2017年にはシンフォニックロックバンド“NormCore(ノームコア)”のヴァイオリニストとしてビーイング社からTatsuの名前でメジャーデビューしています。アニメ『名探偵コナン』のオープニングテーマや『デュエル・マスターズ!』のエンディングテーマ等を担当し、ステージなどで大活躍していますのでお聴きになった方も多いことでしょう。

素晴らしいヴァイオリンの音色とバリトンの歌声に酔いしれた一夜でした。
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最後の演奏中の写真は、スペシャルサービスで「写真撮影OK」の一曲でした。

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"The Danshaku Lounge"で、"「寄り道は秋だって面白い」september 8days"と題するイベントが開かれていますので行ってきました。
お目当ては、11:30から開催される烏野慶太さんと奥様の清水彩智さんによるヴァイオリンとチェロのコンサートです。数日前の私のブログで、何か斬新で面白い企画をと書いたのですが、偶然のことながら、このような素敵な企画が用意されていてとても嬉しいです。
「ROMANCE 男爵の恋」と書かれた小さなステージ。頭上には川田男爵がイギリス留学時代に結婚を約束した金髪のジェニーから送られたラブレターが揺れていい雰囲気です。アイルランド民謡の「庭の千草」など数曲を演奏してくださいましたが、素敵なメロディーが館内に静かに流れ最高でした。
9/21~23、9/28~29にもジャズやギターの弾き語りなどの演奏がありますので、ぜひお越しになってみてください。
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『加羽沢美濃 奥村愛 山田姉妹リサイタル』

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今日で8月も終わり、明日からは9月ですね。
今年の夏は、ブログにはなるべく書かないようにしている私的な事が沢山あって慌ただしく過ぎてしまった感じがしています。音楽で例えると、時に拍子が変わったり転調したりと本当に楽譜のような夏だったと思っています。まあ、振幅の度合いの違いだけで皆さん同じような日々をお過ごしなのですよね。
自らが演奏者ばかりでは疲れてしまいますので、同時に聴衆として俯瞰するような感じで平衡を保つことも大切かなと思っています。9月も仕事を含め忙しい日々になりそうですが、忙しさをモチベーションと思い、楽しい予定も加えつつ充実した秋にしたいなと思っています。

そんな8月も終わりの昨夜、芸術ホールで『加羽沢美濃 奥村愛 山田姉妹リサイタル』を聴いてきました。
NHK「ららら♪クラシック」などの司会でも活躍されている作曲家&ピアニストの加羽沢美濃さん、美人で人気のあるヴァイオリニストの奥村愛さん、美しいハーモニーで定評のある双子ソプラノデュオの山田姉妹という豪華競演のリサイタルです。
エルガーやモーツァルトなどクラシックの名曲、イージーリスニングから小学唱歌までの素敵な小品を沢山聴かせていただきました。
特に、聴衆からリクエストを受けた6曲を即興でアレンジして演奏する加羽沢美濃さんのリクエストコーナーは「わぁ~凄い」という溜息をつきつつ聴き入っていました。そして、ほぼ300年前の1738年にイタリアで製作されたヴァイオリン「カミリア・カミリー」で、青森県民謡の「津軽じょんから節」を演奏した奥村愛さんの渾身の一曲も鳥肌ものでした。津軽とイタリア、しかも時空を超えてのコラボですから、言葉では表せないほどに感動しました。
そしてそして、二卵性双生児の山田姉妹。初めて聴かせていただきましたが、お二人の透明感のある歌声と確かな音楽性、そして双生児であるがうえの声質の馴染み具合もとても魅力的でした。しかも、唱歌からオペラまでとジャンルが広いのも人気を得ている秘密なのかもしれません。
本当に音楽っていいなぁと思えるリサイタル、楽しいひと時でした。

明日は午後2時から中標津町総合文化会館で、リサイタルが予定されていますので、沢山の方にお聴きいただきたいと思います。
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『宝くじ おしゃべり音楽館』

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6年ぶりになる『宝くじ おしゃべり音楽館』を聴いてきました。
会場の七飯町文化センターパイオニアホールまではゆっくり歩いて20分ほど、天気もまあまあですので散歩を兼ねて歩いて行ってきました。コンサートホールまで歩いて行けるというのも小さな町のいいところです。

前回からメンバーが変わったのは春風亭小朝さんのみで、島田歌穂さん、小原孝さん、指揮の藤野浩一さんは今回も登場です。6年前のコンサートで、トークとナビケーションを務められたのは清水ミチコさんでした。管弦楽団は今回の為に特別に編成された「おしゃべり音楽館ポップスオーケストラ」です。

軽妙な語り口で定評のある春風亭小朝さんのトークと司会進行、今年でデビュー45周年を迎えるという素敵な歌声の島田歌穂さん、そしてあの大好きなNHK-FM「弾き語りフォー・ユー」でお馴染みのピアニスト小原孝のお洒落な演奏の数々と、楽しいひと時を過ごしてきました。

「想い出のスクリーンミュージック」と題して素敵なメロディーを全国のあちらこちらへ届けていますので、お近くで『おしゃべり音楽館』が開かれる際にはぜひお出かけになってください。
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オペラ『トゥーランドット』を観てきました

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2018年10月にオープンした札幌文化芸術劇場hitaruでオペラ『トゥーランドット』を観てきました。
オペラの祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World『トゥーランドット』と題する公演で、東京文化会館、新国立劇場、滋賀県立芸術劇場びわ湖ホール、そして札幌文化芸術劇場hitaruの提携によって実現しました。
パンフレットによりますと、世界的指揮者である大野和士氏の総合プロデュースのもと、バルセロナ・オリンピック開会式の演出を手掛けたアレックス・オリエ氏による斬新な演出プランと、国内外の第一線で活躍する選りすぐりの出演者による最高峰の舞台芸術が繰り広げられるとあります。
オーケストラ・ピットにはスペインの情熱とガウディ建築を彷彿させる堅固な構築性をあわせもつバルセロナ交響楽団が入ります。
重要な役割を担う合唱には、新国立劇場合唱団、藤原歌劇場合唱部、びわ湖ホール声楽アンサンブルと我が国最高峰の合唱団が総勢100名を超える迫力で豊饒なハーモニーを響かせます。
そして、タイトルロール (作品名と同じ名前の役) にはイレーネ・テオリンとジェニーファー・ウィルソンという世界的ソプラノ歌手が、リュー役には日本が誇るソプラノ歌手の中村恵理と砂川涼子のお二人が、そしてカラフ役にはパリ・オペラ座などで活躍するテノールのテオドール・イリンカイとデヴィット・ポメロイという超豪華な顔ぶれが揃いました。ダブルキャストですから、熱狂的なオペラファンのなかには二日通して観られた方もおられるようです。
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プッチーニのオペラ『トゥーランドット』のアリアは、フィギュア・スケートで使われることが多いですね。2006年のトリノ五輪で荒川静香がアリア「誰も寝てはならぬ」を使って見事金メダルを獲得したことは記憶に新しいところです。

この『トゥーランドット』。音楽の一部は知っているものの物語の内容と言うとよく知らない方が多いのではないかと思います。私もその一人で、オペラ鑑賞前に一通りおさらいをしました。

それによりますと、このオペラはプッチーニ最後の未完のオペラで、彼のオペラのなかでは規模が大きく、音楽も壮大で集大成ともいえる作品なのだそうです。第3幕第1場の「リューの死」まで作曲したところで旅先のブリュッセルで没したため、残りは友人であり弟子であったフランコ・アルファーノの手でまとめられたとあります。
初演は1926年にミラノ・スカラ座で名指揮者アルトゥーロ・トスカニーニの指揮によって行われ、そのさい、トスカニーニは「リューの死」まできたところで「マエストロはここで筆を断たれました」と告げて演奏を終えたそうです。

舞台は伝説時代の中国。場所は首都北京。幻のように美しく冷酷非情なトゥーランドット姫は、求愛する若者に3つの謎を与え、それが解けないときはその首を容赦なく刎(は)ねていました。その謎に挑戦したのが素性を隠したひとりの若者です。彼はタタール王子カラフといいます。
さまざまな人がカラフの無謀な求愛をやめさせようと試みますが、姫の美しさに魅せられた彼は聞き入れようとはしません。そして見事にカラフの謎を解いてみせるのです。
しかし、わがままな姫は結婚を拒むため、カラフは「夜明けまでに自分の名を言い当てたら喜んで死のう」と申し出ます。そして北京の街には若者の名がわかるまで誰も寝てはならないという布令が出されるのです。ここで有名な「誰も寝てはならぬ」がカラフによって朗々と歌われます。
後述のリューの無残な死を目(ま)の当たりにし、突然のカラフからのあつい抱擁を受けて姫は真実の愛に目覚めるのです。そして人々の前で「彼の名は"愛"」と告げて幕となります。

当オペラでは、この後にひとつの大きな見せ場があって幕が下ります。ヒントはハッピーエンドでは終わらないということですが、皆さんならどんな結末を予想するでしょうね。そしてプッチーニはどんな結末を用意していたのか思いを馳せてみてください。

忘れてはならないのが、第3幕でアリア「心に秘めた大きな愛」を歌う前述のダブルヒロインのリューの存在です。タタール王に使える女奴隷なのですが、密かにカラフに恋心を抱いています。当然、彼女と父であるタタール王はカラフの名前を知っていますから、拷問にかけられて名前を白状するように迫られるのですが、二人は口を割らずに自害します。この作品の中ではトゥーランドット以上に重要な人物ですし、かなり難しい役と思って観ていました。
第一幕の「お聞き下さい、王子様」、第3幕の「氷のような姫君の心も」などのアリアも心に沁みわたる美しいメロディーですし、悲しい運命を切々と歌い上げる砂川涼子さんの透き通った歌声にもうっとりでした。
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開演の1時間ほど前に会場入りしました。
場所は中央区北1条西1丁目のテレビ塔のすぐそばで、札幌市民交流プラザの建物の中にあります。4F~9Fまでが吹き抜けになっていて、客席数2300席を超える本格的なオペラ劇場になっています。
舞台はプロセニアム型で、間口は20m、奥行は36.8m、高さは29.6m。オーケストラピットは142.7㎡と立派な舞台構造を有しています。(いずれもパンフレット資料から)
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私は前から9列目の席を、妻は右袖の1RBという絶好の席のチケットを手に入れることが出来ました。いずれもS席なのですが、行けなくなったという方から格安で譲っていただきました。このような素晴らしい機会を与えていただき本当に感謝です。

公演は2回の休憩を挟んで約3時間上演されました。幕間にはホワイエでシャンパンやワインなどのアルコールが売っていますし、小腹を満たすためにケーキ類なども並んでいます。私たちは眠ってはいけないので、アイスコーヒーとオレンジジュースで我慢です。「誰も寝てはならぬ」のおふれが出ていますからね。(^^♪
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オペラ『トゥーランドット』。本当に超感動の舞台でした。道内でこのような素晴らしい舞台に出会えたことをとても嬉しく思っています。
明年の「オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World」はオペラ『ニュルンベルクのマイスタージンガー』とのことですから、これも見逃せないですね。

youtubeに新国立劇場提供によるプロモーション映像がありましたので、コピーして再掲載させていただきます。

また、9月9日にNHK-BSプレミアムで、当公演の舞台放映がありますので、ぜひご覧になってください。


こちらはリハーサルの様子とのことです。オペラは、このようにして舞台を作り上げていくのですね。こちらも新国立劇場提供のyoutube動画をコピーさせていただきました。

『PMFヨーロッパ・アンサンブル』コンサート

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明日(7/16)に函館市芸術ホールにて、"Pacific Music Festival 2019"の函館公演『PMFヨーロッパ・アンサンブル』コンサートが開催されます。

PMFは、あのレナード・バーンスタインが創設した国際教育音楽祭で、毎年夏に多くの若手音楽家が札幌に集まって、技術の研鑽は勿論のこと音楽を通じての国際交流、国際相互理解を深めています。同時に世界を代表する音楽家が教授陣として名を連ねていますので、夢のようなアンサンブルが構成されて演奏会が開かれています。

今回の函館公演では、PMFベルリンのメンバーでフルーティストのアンドレアス・ブラウが、PMFウィーンのメンバーと共演します。アンドレアス・ブラウは1969年から2015年までベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者を務めた方です。PMFウィーンのメンバーも、ダニエル・フロシャウアー(ヴァイオリン)、ハインツ・コル(ヴィオラ)、シュテファン・ガルトマイヤー(チェロ)、ミヒャエル・ブラーデラー(コントラバス)、ラディスラフ・パップ(ハープ)とウィーン・フィルハーモニー管弦楽団で活躍している錚々たる顔ぶれです。

演奏曲目は、・モーツァルト:フルート四重奏曲 第4番 イ長調 K. 298、・ロッシーニ:チェロとコントラバスのための二重奏曲 ニ長調、・ロッシーニ:弦楽のためのソナタ 第2番 イ長調、・スメタナ(トゥルネチェク編):モルダウ、・モーツァルト:フルート四重奏曲 第1番 ニ長調 K. 285 とあります。

まだ、当日券が残っているようですので、函館および近郊の皆様、ぜひこの機会に一緒に聴きましょう。

そうそう、8/1にはサントリーホールで「PMFオーケストラ東京公演」が、8/2にはミューザ川崎シンフォニーホールで「PMFオーケストラ川崎公演」がありますので、首都圏の方はぜひお聴きになってください。ゲルギエフの指揮でショスタコーヴィチの「交響曲 第4番」が演奏されるそうです。またドビュッシーの「牧神の午後への前奏曲」では、今年のチャイコフスキー国際コンクール木管楽器部門の優勝者マトヴェィ・デョーミン(フルート)がソリストとして出演するとのことです。近くに住んでいたら絶対に聴きたいです。(^^♪
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新国立劇場『オレステイア』

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夜は初台にある新国立劇場でアイスキュロス原作、上村聡史演出の『オレステイア』を観てきました。

約2500年前にアイスキュロスによって書かれたギリシャ悲劇をイギリスの若い劇作家ロバート・アイクが現代に蘇らせた作品です。

物語の主人公はオレステウスという若者です。彼の父はギリシャ軍総大将のアガメムノン、母はクリュタイメストラです。そしてイピゲネイアとエレクトラという二人の姉がいます。
アテナイやスパルタなどの都市国家で構成されていた古典期と呼ばれる紀元前5世紀頃のギリシャは、戦争に明け暮れていたといっても過言でないほどに戦さ続きでした。そんな折、ギリシャ軍の勝利のために娘のイピゲネイアを生贄にするようにとの神託がアガメムノンに下されるのです。アガメムノンは当然のように苦悶するのですが、結果として神託に逆らうことは出来ずに、イピゲネイアを毒殺してしまいます。
そして、10年におよんだトロイア戦争に勝利したアガメムノンは意気揚々と凱旋するのですが、その夜に妻のクリュタイメストラと彼女の愛人によって謀殺されてしまいます。娘イピゲネイアを生贄にしたことへの復讐でした。

赤子の時に他国へ疎開させられていたオレステウスですが、成長してもう一人の姉のエレクトラと父の墓前で再会します。オレステウスは神に導かれて父の仇を討つために帰って来たのでした。そして、母とその愛人を銀のナイフで刺し殺してしまいます。父の仇と言う正義の名のもとの行為でした。
しかし、復讐の女神たちが彼を襲い始めるとパニック状態になり、結果的にはデルポイ神殿のアポロンに庇護を求めるのです。

ここからは法廷の場面です。オレステウスは、女神アテネの臨席のもと殺人について法的な裁きを市民たちから受けることになります。そして、陪審員が下した票数は同数。母親なしで生まれた女神アテネは、最後の一票を無罪に投じたことでオレステウスは放免されます。
現在の私たちが陪審員になったらどのような判断をするのでしょうね。

この後、復讐の女神は慈しみの女神になり、憎しみと復讐の連鎖は断ち切られて、ギリシャ世界に調和と繁栄がもたらされたと言います。
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繰り返される争い、怨讐など、現代の私たちを取り巻く世界でも頻発する惨劇の数々がこの作品の中に詰まっていて、今でもまったく色褪せないリアリズムを持って私たちに迫ってきます。私たちが抱くあらゆる心理的葛藤を古代ギリシャの人々も抱いていたのですね。たかだか2、3000年くらいでは人間の心持ちは変わらないのかも知れません。
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主人公のオレステウスを生田斗真さんが演ずることもあって、9割以上が女性客で、2階席を含めて超満員でした。生田斗真さんをはじめエレクトラ役の音月桂さん、イピゲネイア役の趣里さん、アガメムノン役の横田栄司さん、他のキャスト・スタッフの方を含めて素晴らしかったです。
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公演時間はなんと約4時間半です。心理劇のようなものですから、4時間もしゃべり続ける舞台上の俳優の方々は大変と思いますが、座っている方も同様に大変です。椅子の上に特製のクッションが1枚用意されていました。
でも素晴らしい舞台は時間を忘れさせますね。本当に短く感じた4時間半でした。
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一回目の幕間(休憩)はサンドイッチと赤ワインにしました。オペラパレスのように広いホワイエではありませんが、それでも楽しく寛げるスペースが用意されています。
第1幕のエキサイティングな舞台の心の高まりを鎮めるためにも、ちょっとだけアルコールを入れるのはいいのかも知れません。
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二回目の幕間(休憩)は、特製のプチシュークリームにしてみました。
こちらはキンキンに冷やしてあって、第2・3幕の熱気で火照った体をさましてくれそうです。
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 ホテルに着いたら11時を過ぎていました。でも最高にワンダフルな夜でした。(^^♪

『シルク・ドゥ・ソレイユ』キュリオス仙台公演

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八戸駅から仙台駅へ、そして常磐線に乗って駅ひとつ、長町駅に到着です。
今回のプチ旅行の最大イベント、『シルク・ドゥ・ソレイユ』キュリオス仙台公演です。
創設された30年前から一度は観たいと思っていたのに実現しなかった『シルク・ドゥ・ソレイユ』、やっと念願がかないました。

フランス語で"Cirque du Soleil"と書きますので、直訳すると「太陽のサーカス」となります。1984年にカナダのケベックで創設された集団なのですね。
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長町駅を出ますと巨大な仮設のテントが目に飛び込んできます。
東京、大阪、名古屋、福岡そして仙台が日本での最後の「キュリオス」公演となります。
ドームは二つあり、奥の方はステージと客席、手前はグッズ販売やフードコートになっています。
ご覧のように溢れんばかりの観客で圧倒されそうな雰囲気です。
いやがうえにもテンションが上がってきます。
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幸運なことに前から4列目という願ってもない席をゲットしていましたので、迫力のある美しいステージを手が届くような距離で楽しむことが出来ました。
人間の持てる能力の限界まで追求したパフォーマンスの素晴らしさは勿論ですが、 生演奏、照明、舞台美術、衣装、振付に至るまでもが完璧に仕上げられていて、その凄さに言葉を失いました。

今回の「キュリオス」は今月末で終了しますが、次回の日本公演はぜひご覧になってください。私も何度でも観たいと思っています。超一流の技と芸術性を融合させた『シルク・ドゥ・ソレイユ』、どの演目も凄すぎます。

最後はスマホのみ写真のOKタイムがあります。私の行った日が「キュリオス」の133万人目達成ということで、タレントのキンタローさんがみえてセレモニーがありました。
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オペラ・ライブ

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大沼国際セミナーハウスで、先週のタンゴ・ライブに続いてオペラ・ライブがありましたので、聴いてきました。今年で3度目になるオペラ・ライブで、前回と同様にソプラノの坂口裕子さん、バリトンの宮本史利さん、そしてピアノの増田美穂さんのお三人による演奏です。前半は日本の歌曲を、後半は世界のオペラ、オペレッタ、ミュージカルの数々という構成でした。
透明感のある美しい歌声の坂口さん、張りのある伸びやかな歌声の宮本さん、お二人ともイタリアそして日本で大活躍されているオペラ歌手ですので、鳥肌が立つほどに感動したライブでした。60人ほどの聴衆でしたので、こんな身近で一流のオペラ歌手の歌声を聴けたことに感激しています。
なお、坂口さんは2019年3月に新宿文化センターで開催される日本オペラ協会公演のオペラ『静と義経』に静役で出演なさるそうです。
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※上の写真は昼の部の様子です。大沼セミナーハウスさんのfacebookからお借りしました。しっとりと闇夜に浮かぶ紅葉も良かったですが、美しいグラデーションに染まるなかのライブもいいですね。
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そうそう、『天川 満美子エレガンス切り絵の世界展』が同セミナーハウスで開催されていましたので、見てきました。切り絵の着物など気が遠くなるほどの細かい細工に目を奪われてしまいました。
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Argentina Tango & Music Live

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大沼国際セミナーハウスでアルゼンチンタンゴの音楽とダンスを楽しむ夕べがありましたので行ってきました。ピアソラは好きでよく聴きますが、ダンスとなると見た記憶がありませんので、とても楽しみにしていました。
ダンスは七飯在住のMoritoさんと奥様でイタリア人のMonicaさんです。ピアノはAngela Mika Sekiguchiさん、ソプラノは佐藤朋子さん、ヴァイオリンはアメリカ人のソーントン・トーマスさんです。こちらのお三人は函館在住です。
哀愁を帯びたタンゴのメロディにのせて独特の切れのある足さばきで踊るMorito & Monicaさんのパフォーマンス、素晴らしかったです。ノスタルジックというか大人の音楽って感じで、タンゴもいいですね。
そうそう、ソプラノの佐藤朋子さんもワンダフルでした。プロフィールを見ましたら、東京藝術大学音楽学部声楽科そして武蔵野音大大学院を修了なさっているんですね。函館にこんな素晴らしいソプラノ歌手がいるとは知りませんでした。こまめにリサイタルをチェックして彼女の歌声を聴きに行こうと思っています。

来週はオペラのライブ(バリトン・宮本史利、ソプラノ・坂口裕子、ピアノ・増田美穂)が同セミナーハウスで昼夜の2回あります。まだ席に余裕がありそうですので、お出でになってはいかがでしょう。フリードリンクとサンドウィッチがついて3,000円、ペアチケットは5,000円です。同セミナーハウス(0138-67-3950)へお問い合わせください。
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ぶんぶん寄席『春風亭昇太独演会』七飯

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昨夜、七飯町文化センターで北海道新聞ぶんぶんクラブ主催の『ぶんぶん寄席 春風亭昇太独演会』がありましたので、昇太さんの落語を楽しんできました。3000人を超える応募があったなか、めでたく2枚も入場券をゲットすることが出来ましたので、くじ運の悪い私にしては驚くようなハッピーな出来事でした。首都圏や関西圏などでは多くの寄席がありますから、身近に落語を楽しむことが出来ますが、田舎ではなかなか生の落語に接することは出来ませんので、この日を楽しみにしていました。しかも出演は「笑点」の6代目の司会者に就任した昇太さんですからワクワクしちゃいます。文化庁芸術祭大賞を受賞するなど、新作、古典問わず高い評価を得ている実力派落語家なんですよね。
1部はお弟子さんで前座の春風亭昇りんさんのフレッシュな落語、そしてお待ちかねの昇太さんの新作落語と続きます。後半の2部は鏡味正二郎さんの太神楽(だいかぐら)からスタートです。この太神楽は、神社で祭る式楽や舞楽というものから派生し、時代を経て大衆芸能として親しまれるようになったそうです。そうそう、「おめでとうございま〜す」でお馴染みの海老一染之助・染太郎さんがなさっていた伝統芸です。そして再び昇太さんの古典落語と続き、大笑いの楽しい2時間でした。
もうすっかり春風亭昇太さんの大ファンになってしまいました。(^^♪

※パンフがありませんでしたので、写真は10月に札幌で開催される道新寄席のものをコピーさせていただきました。
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PMFアンサンブル 函館公演

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7月の一ヶ月間、札幌を舞台に繰り広げられるPMF(Pacific Music Festival)。その中の弦楽を主体にしたアンサンブルの演奏会がありましたので、聴いてきました。
この国際教育音楽祭を創設したのが、あのレナード・バーンスタインで、今年は生誕100年に当たるのだそうです。バーンスタインといえば、懐かしい「ウェスト・サイド物語」ですよね。

PMFは、オーディションで選ばれた世界各地から集まる若手音楽家の教育プログラム「PMFアカデミー」と、音楽を通じて彼らを指導する教授陣によって構成されています。とくにアカデミー生により構成される「PMFオーケストラ」は世界トップレベルと言われています。
今回の演奏会は、弦楽器のアカデミー生と、教授陣の中から前ウイーン・フィルハーモニー管弦楽団コンサートマスターだったライナー・キュッヒルがアンサンブルの一員として参加する豪華なコンサートでした。
演奏曲目は下記の通りです。
・モーツァルト:弦楽五重奏曲第4番 K.516
・サン=サーンス(イザイ編):ワリツ形式の練習曲によるカプリース 作品52-6
・プリホダ:「ばらの騎士」によるカプリース
・シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44

ライナー・キュッヒルさんは、2017年4月よりNHK交響楽団のゲスト・コンサートマスターを務めておりますし、奥様のキュッヒル真知子さんは日本の方ですよね。奥様は『青い目のヴァイオリニストとの結婚(新潮文庫)』という本も書いています。
ウィーンの薫りいっぱいのキュッヒルさんの超絶技巧と、弾けるような若手アカデミー生のアンサンブル、最高でした。(^^♪
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藤原真理チェロ・リサイタル

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昨日の夜ですが、藤原真理さんのチェロを聴いてきました。
「ベートーヴェンを弾く」ということで、「ヘンデルの12の変奏曲」、「ピアノとチェロのためのソナタ第5番ニ長調」、「モーツァルトの7つの変奏曲」などを、そして後半は民謡を主題にしたファリャ、シューマンの小品などを演奏してくださいました。
藤原さんの奏でる音色は、ご自身の人間性に裏打ちされたものなのでしょうが、そっと包み込まれるような優しさがあって、聴いていてウルウルしちゃいました。素晴らしかったです。
チェロの音域は人間の声に近いといわれていますが、女性的な美しいフォルムとともにいわゆる癒し系楽器の一番手かも知れませんね。
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清塚信也ピアノリサイタル

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今年最初のコンサートは、清塚信也ピアノリサイタルです。
前回の七飯公演は2011年1月でしたので、ちょうど6年振りの七飯公演になります。35歳になったと仰っていましたが、テクニックそして音楽性にも一段と磨きがかかって素晴らしい演奏を聴かせていただきました。
クラシックコンサートは勿論のこと、映画やテレビドラマなどの分野でマルチな活動を展開していますので、今回も1000席が早々に完売するほどの人気でした。
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プログラムは以下の通りです。一部はクラシックを主体に、二部は彼の作曲したものや編曲した曲目で構成されていました。清塚さんのベートーヴェンやショパンもいいですが、私はやはりガーシュウィンなど、少しジャズっぽいほうが雰囲気的にぴったりかなと思っています。ドラマのテーマソングなどストーリー性のある曲目も、彼のエンターテイナー的な要素が絡まってなかなかいい感じでした。
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アンコールだけは写真を撮ってもOKという異例のファンサービスで、満員の聴衆の殆どの方々がスマホを用意して写真や動画を撮っていました。こんなところにも人気の秘密があるのかも知れません。それと、天才的なピアノ演奏に負けず劣らず、演奏の合間のトークもウィットに富んで楽しいですね。

そうそう、七飯のホールにはYAMAHAのピアノしかないのですが、開館以来ピアノが更新されていないことにご不満だったようです。「今回のリサイタルで僕がこのピアノをぶっ壊します」と冗談を飛ばしていましたが、「文化」を謳い文句にした町にしては、ちょっと恥ずかしいというか残念に思っていたところでした。
次回の清塚さんのリサイタルの時には、STEINWAYのコンサートグランド D-274がステージ上に君臨していて欲しいなと思っています。D-274は2,100万円ほどするらしいですが、3月に開業する道の駅「なないろ・ななえ」に12億円も投じるのですから、ピアノにこの程度の予算を回してもバチは当たらないように思っています。くしくも今年4月には町長選挙がありますので、ピアノの更新を公約に掲げてくれないかなと期待しているところです。
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『クリスマスの夕べ』コンサート

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クリスマスイヴの宵、ハナミズキ室内合奏団メンバーによる『クリスマスの夕べ』を聴いてきました。
仙台フィルハーモニー交響楽団第2ヴァイオリン副首席奏者の小川有紀子さん、同じ交響楽団の首席オーボエ奏者の西沢澄博さん、そしてピアニストの高橋麻子さんによる演奏です。
ヴァイオリンとオーボエの組み合わせというのはあまり聴いたことがなかったのですが、オーボエのメランコリックな音色が大好きですので、今回のリサイタルをとても楽しみにしていました。お三人の卓越したテクニックと音楽性、そして同じオケで活躍されているメンバーならではの息の合った素晴らしい演奏を聴かせていただきました。

曲目は、
1.キュイ:五つの小品op.56
2.バッハ:オーボエとヴァイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1060
3.ファリャ:スペイン舞曲
4.モリコーネ:ガブリエルのオーボエ
5.サン・サーンス:オーボエソナタニ長調op.166
6.フォーレ:子守歌
7.プニャーク=クライスラー:序奏とアレグロ
8.シューマン:夕べの歌
9.クリスマスメドレー
そしてアンコールは、「星に願いを」「アメージンググレイス」でした。

イヴに相応しい本当に感動的な演奏会でした。来年の10月13日に同じホールで再演するようですから、ぜひ多くの方々に聴いていただきたいと思います。
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酔いしれた『昭和のうたコンサート』北海道歌旅座

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北海道歌旅座の『昭和のうたコンサート』を聴いてきました。
2009年に札幌市で旗揚げした北海道歌旅座。私たちは初めてでしたが、七飯町では3度目の公演なのだそうです。日本が輝いていた昭和の懐かしい曲をたっぷり聴かせていただきました。
歌とピアノはJUNCOさん、そしてヴァイオリンは高杉奈梨子さんです。張りがあってキラキラするような歌声のJUNCOさん、昭和のノスタルジックな旋律を艶やかに謳いあげる奈梨子さんのヴァイオリン、お二人とも凄い歌唱力と音楽性、テクニックをお持ちですね。いつかオリジナル曲をひっさげてNHKホールで歌って欲しいなと思っています。北海道歌旅座、最高でした。ワンダフルゥ~。
日本全国の街から街へと歌の旅を続けています。お近くの公演の際にはぜひ足を運んでみてください。その歌声にきっと心を揺さぶられることと思います。
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小菅優 ピアノ・リサイタル

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函館での演奏が3度目になる小菅優さんのピアノ・リサイタルを聴いてきました。
活動の拠点のヨーロッパだけではなく、世界中から注目を浴びている小菅さん、抜群のテクニックからもたらされる安定感とヨーロッパで培われたしなやかで表情豊かな感性に満ちた演奏が素晴らしかったです。幼いころから天才少女として頭角をあらわし、9歳からドイツで暮らしていますので、ドイツ音楽のロマン的な精神や叙情性も自ずから身についているのかも知れませんね。

プログラムは前半がドイツ音楽の魅力を感じさせる曲で、
・ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第13番変ホ長調 作品27-1
・ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2「月光」

後半は光や風や水といった自然の美の中から「水」をテーマにした作品で、
・武満徹/雨の樹 素描
・ラヴェル/水の戯れ
・リスト/「巡礼の地 第3年」から“エステ荘の噴水
・リスト/バラード 第2番 ロ短調
・ワーグナー(リスト編)/イゾルデの愛の死

2016年の洋楽の発展に最も顕著な業績をあげたピアニストに送られるサントリー音楽賞を受賞している小菅さんの演奏を今年最後のリサイタル・シリーズで聴けたことをとても嬉しく思っています。年末から来春にかけて日本全国でリサイタルを予定していますので、ぜひお聴きになっていただきたいと思います。
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千の風音楽祭 in ななえ

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今日は11月3日、文化の日。この日に相応しい『千の風音楽祭 in ななえ』が開かれましたので行ってきました。パンフレットにありますように、西洋式農法150年、町制施行60年、コンコード町姉妹都市提携20年という3つの節目を祝う記念音楽祭です。
人と人、東と西の文化の「出会い」をテーマに、大沼湖畔の山小屋へお住まいの新井満さんが作られた「イランカラプテ~君に逢えてよかった~」をメインソングに進められました。
スペシャルライブには、新井満さんの他に、あの懐かしいトワ・エ・モワのお二人、中国語バージョンを歌われている李広宏さん、そして重要無形民族文化財に指定されているアイヌ民族舞踊団のピリカブの出演がありました。ほぼ3時間にわたる音楽祭でしたが、会場は超満員の町民で埋め尽くされて、素晴らしい歌声と舞踊の数々に酔いしれていました。「イランカラプテ~君に逢えてよかった~」は新井満さん(ご自身の歌で)および民族共生象徴空間でお聴きいただけます。誰でも口ずさむことが出来るとても優しいメロディですので、この歌を憶えていただきたいと思います。通信カラオケでも配信されたようですよ。
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素晴らしかった『オペラコンサート』 ~秋夜のオペラ~

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大沼国際セミナーハウスで"~秋夜のオペラ~"と題するコンサートが開かれましたので、聴きに行ってきました。昨年に続いて、バリトン歌手の宮本史利さんとピアノの増田美穂さんがお見えになり、さらに今年はソプラノの坂口裕子さんが加わるという超豪華メンバーのオペラコンサートでした。
宮本さんはイタリアのパルマ在住でヨーロッパで大活躍されているオペラ歌手ですし、坂口さんは今年12月の渋谷オーチャードホールでの藤原歌劇団公演「ルチア」でルチア役で出演なさるこちらも注目を浴びているソプラノ歌手です。
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こちらがプログラムですが、オープニングからフィナーレまで、オペラシアターの舞台で演じているようなお二人の素敵な歌声に魅了されたひと時でした。張りがあって力強く、それでいて艶のある宮本さんのバリトン、そしてどこまでも輝くような透明感のある坂口さんのソプラノ、もう言葉では表せないほどに感動しました。また、プログラムの構成が素晴らしく、オペラの状景が浮かぶほどに惹きこまれてしまいました。
本場イタリアで宮本さんのオペラの舞台を観たいと思いましたし、昨年の「ドン・パスクワーレ」で大好評を博した坂口さんの「ルチア」も観てみたいと思います。12/9~10に渋谷Bunkamuraオーチャードホールで開催されますので、機会がございましたらぜひご覧になってください。
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今年はターブル・ドゥ・リバージュのサンドイッチがつきました。大沼湖畔のここも雰囲気が良くてお気に入りのレストランです。さすがに美味しかったです。素敵なロケーションの大沼湖畔にありますので、観光などでお出でになった際にはお立ち寄りになってみてください。
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増田さんは大沼が3度目、宮本さんは昨年に続いて2度目、坂口さんは今年が初めてのようですが、お三人とも移住したいくらいに大沼が大好きと仰っていました。毎日のように大沼に来ている私ですが、自分が褒められたようで嬉しく思っています。

自宅に帰って来てからも興奮が醒めず、今夜は寝付けそうにありません。
「秋夜のオペラ」 もう最高、ブラボーでした。(^^♪
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演劇『コーヒーが冷めないうちに』

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コーヒーが冷めないうちに』『この嘘がばれないうちに』がベストセラーになっている川口俊和さんの脚本・演出による演劇がベイエリアにある金森ホールで開催されましたので観てきました。『コーヒーが』はすでに56万部も売れていますし、本屋大賞にもノミネートされましたので、お読みになった方が沢山おられると思いますが、演劇は小説とまた違った感じでとても良かったです。もともとは演劇が最初で、たまたま演劇を観に来ていた編集者が大変感動して、ぜひ小説にということで出版が実現したのだそうです。

金森ホールには40席ほどしか椅子は用意されていませんでしたが、それだけに役者さんとの距離が近い都内の小劇場のような空気感が感じられて、いい雰囲気でした。3日間4公演の千秋楽ということで、川口俊和さんがお見えになって、15分ほどですがアフタートークもありました。小説の内容から、静かな生真面目そうな方かなと思っていたのですが、マシンガントークありの吉本の芸人さんのような感じで、とても楽しい方といった感じでした。

地方公演は仙台と函館だけらしいのですが、いずれ他地域でも開催があるかも知れませんので、開催の際にはぜひ足をお運びになってください。本当に4回泣ける素晴らしい舞台でした。
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アフタートークも楽しかったのですが、前説にみずから登場された川口さんのアナウンスもお人柄が感じられて良かったです。「開演中におトイレなどで立たれる際には、暗転中ではなく舞台最中の明るいときに遠慮せずに行ってください」「もし、消し忘れた携帯電話が鳴った際には、周りの方は冷たい視線を投げかけずに、そっと見過ごしてあげてくださいね」・・・川口さんって、とても優しい方ですね。大好きになっちゃいました。
『この嘘が』に続く、3作目を執筆中と言いますから、発刊されましたら皆さんもぜひお読みになってください。また、4回ウルウルすること間違いなしです。1作目からですと12回ですから、もう涙が枯れちゃいそう・・・。(^^♪
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宮田大 チェロ・リサイタル

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昨日の夜に開催された宮田大さんのチェロ・リサイタルへ行ってきました。
宮田さんは、2009年に第9回ロストロポーヴィチ国際チェロコンクールで優勝しており、「らららクラシック」「題名のない音楽会」など何度かテレビで演奏を聴いていましたので、今回のリサイタルをとても楽しみにしていました。
前半はフォーレの「シシリエンヌ作品78」から始まりましたが、良く知られている最初のフレーズを弾き始めた瞬間に鳥肌が立つというか、その音色に惹きつけられてしまいました。1698年製のストラディヴァリウス"Cholmondeley"から紡ぎ出される音は、繊細なうえにも力強く、まるで宮田さんの身体の一部になって、そこから音が湧き溢れるような感じでした。
フォーレが大好きと仰ったのを聴いたことがありますが、次の「夢のあとに」も微妙な光と影が感じられて素晴らしかったです。フォーレはいいですね。
後半のピアソラの2曲(「cafe 1930」「ル・グラン・タンゴ」)、そしてアンコールの「リベルタンゴ」は、2011年からお付き合いしているというピアノのジュリアン・ジョルネさんとの息の合った演奏で、これぞピアソラといった感じの名演でした。

函館の芸術ホールのこともトークのおりに触れられて、「響きが素晴らしく、日本のコンサートホールの中で5本の指に入る」とぞっこん惚れこんだ様子でした。地元のホールを褒めていただくと嬉しいですし、アンコールは3曲と大サービスで、ワンダフルな中秋の一夜でした。
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10月10日に発売予定の3枚目のCD「木漏れ日」の先行販売がありましたので、1枚ゲットです。リサイタルで演奏された曲が網羅されていますし、アンコールで演奏くださったカッチーニの「アヴェ・マリア」も収録されています。アンドレア・ボチェッリの歌声を聴いて魅せられ、この曲をチェロでうたうように奏でたいと仰っていますが、涙が出るほどに素晴らしいです。
ピアノはジュリアン・ジョルネさんです。ジョルネさんのピアノも素晴らしいのひと言です。
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アンサンブル・ユニット『パンセ コンサート』

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土曜日お昼下がり、大沼にほど近い森町赤井川にありますハル小屋で、アンサンブル・ユニット『パンセ』のコンサートがありましたので行ってきました。
ハル小屋のことはまったく知らず、行くのも初めてでしたが、週に何度か足を運ぶグリーンピア大沼の近くで、本当に灯台下暗しでした。駒ケ岳の麓の自然いっぱいの環境の中に建つ木のぬくもりいっぱいの素敵な建物です。

アンサンブル・ユニット『パンセ』は、武蔵野音楽大学のほぼ同年代の同窓生で、ソプラノの三木みえさん、フルートの珠玖加奈子さん、ピアノの内田直美さんのトリオで構成されています。数年前に函館・元町の旧相馬邸の蔵で行われた三木さんのコンサートを聴きに行って以来になりますので、今日のコンサートをとても楽しみにしていました。前半はクラシックの名曲を、そして後半は日本の良く知られた童謡、唱歌、抒情歌などを演奏してくださいました。いずれもアンサンブルとそれぞれの独奏という構成になっていました。
まず、三木みえさんの優しくそっと包み込むようなソプラノの歌声に魅了させられました。特に後半の久石譲の「もののけ姫」「stand alone」、美智子妃殿下のお作りになった「ねむの木の子もり歌」などはしっとりと聴かせていただきました。大沼の自然と調和するような三木さんの歌声がなんとも心地よくうっとりしていました。
フルートの珠玖加奈子さんは永く外国で活躍されていたそうで、さすがに技巧、音楽性とも素晴らしく、素敵な演奏を聴かせていただきました。ビゼー/ボルヌの「カルメン幻想曲」は大好きな曲ですので、特に楽しみにしていました。ボルヌという作曲家はフルーティストとしても相当の名手であったそうで、歌劇「カルメン」の名旋律をより技巧的に華麗にちりばめてメドレーにした曲のようです。珠玖さんの今回の演奏は、オペラのオーケストレーションを彷彿させるような名演で素晴らしかったです。抜粋でしたが、いつか全曲を聴いてみたいと思っています。
ピアノの内田直美さんは今回はピアノ伴奏だけでしたが、いつかピアノ独奏も聴いてみたいと思っています。日本キリスト教団国分寺教会のオルガニストということですので、パイプオルガンの演奏も素晴らしいのでしょうね。
そうそう、アンコールのカッチーニの「アヴェ・マリア」のことを忘れていました。この曲も大好きで、数年前に厚沢部町の小さな廃校で聴いた舘野泉さんの演奏以来の感動でした。『パンセ』の演奏も素晴らしいのひと言です。

ハル小屋の前は広い芝生の広場になっており、大きく背伸びをしたくなるほどの開放感のあるところです。こんな素敵な音楽小屋で素晴らしい音楽を聴けたことに感謝しております。
お声をかけていただきお招きくださった三木さま、有難うございました。
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反田恭平ピアノリサイタル2017

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今もっとも勢いがあるピアニストの一人、反田恭平のピアノリサイタルを聴いてきました。
確か昨年10月頃だったと思いますが、毎日放送の『情熱大陸』に彼が出ていたのをたまたま見ていたのが始まりでした。番組によりますと、1994年札幌生まれ。父はサラリーマン、母は主婦という音楽とは無関係の家庭に育ち、本格的にレッスンを始めたのが12歳。そこから頭角を現し、高校在学中に第81回日本音楽コンクール優勝。2013年にロシアに渡り、チャイコフスキー記念音楽院で最高得点を叩き出して首席入学。2015年第25回チッタ・ディ・カントゥ国際ピアノ協奏曲コンクール優勝などの快進撃を続けているそうです。そんな彼ですが、父からはピアニストになることを猛反対されたエピソードも紹介されていました。しかし父の圧力に屈せずに自分の力で音楽を続ける道を模索し勝ち取ってきて今があるわけで、そんな野性味というか精神的な太さにも魅力を感じます。そして2016年1月のデビュー・リサイタルは、サントリーホール2000席が即日完売し、圧倒的な演奏で観客を惹きつけたといいますから凄いです。

そんな彼の演奏、息をのむようなというか言葉には表現できないような素晴らしさがありました。
ドビュッシー「月の光」。静かな湖面に映し込まれた月の光のように深い陰影を湛え心地よく揺れる伴奏と、どこまでも繊細で優しいタッチで奏でられる旋律とが立体的に絡まり、まるで印象派の絵画を見ているような演奏でした。
リストへ捧げられた全12曲からなるショパンの練習曲作品10も凄かったです。「別れの曲」や「黒鍵」、「革命」といった有名曲を含む難曲揃いの曲集ですが、剛柔自在のテクニックでピアノを操って易々と弾いてみせるところが若き天才ピアニストたる所以なのかも知れません。黒ぶちメガネに長い髪を後ろで一つに束ねたヘアースタイル。繊細で流麗な指の動きとともに演奏中にみせる彼の表情も雄弁で、ステージでの演奏に彩りというか楽しみを添えています。

そうそう、明日(8/6)の日曜日、テレビ朝日9時から放送の『題名のない音楽会』に彼が出演して、ベートーヴェンの『ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」より第3楽章』を演奏するそうです。ぜひご覧になってください。
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PMFアメリカ 函館公演

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国際教育音楽祭・PMF(Pan-Pacific Music Festival)は、20世紀を代表する巨匠レナード・バーンスタインの提唱により、音楽教育と人材育成、そしてクラシック音楽の普及と発展を目的として1990(平成2)年に創設されました。そのPMFアカデミーの指導にあたる教授陣のなかでもフィラデルフィア管弦楽団、シカゴ交響楽団、メトロポリタン歌劇場管弦楽団などアメリカのメジャー・オーケストラでコンサートマスターや首席奏者として活躍する錚々たるメンバーによる演奏会がありましたので聴いてきました。オールスター軍団ですから、所属するオーケストラとは違う即席のアンサンブルですが、さすがに超一流プレーヤーばかりですので、卓越した技量は勿論のこと息の合った素晴らしい演奏に酔いしれてしまいました。

演奏曲目は、①オーボエ、ヴァイオリン、ビオラ、チェロによる『モーツァルト:オーボエ四重奏曲 ヘ長調 K.370』、②ヴァイオリン、ビオラ、チェロによる『レーガー:弦楽三重奏曲イ短調 Op.77b』、③フルート、ホルン、ピアノによる『エワイゼン:バラード、パストラーレとダンス』、④ヴァイオリン、コントラバス、クラリネット、ファゴット、トランペット、トロンボーン、パーカッションという編成による『ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」』の4曲でした。
最初のモーツァルトを除いていずれも初めて聴く曲ばかりでしたが、現代音楽ならではのちょっと不思議な楽器の組み合わせといい、とても新鮮で刺激的な内容でクラシックの新しい楽しみを知ったような気がしました。演奏会というと弦楽器かピアノが多いのですが、久し振りに透き通るような管楽器の魅力をたっぷりと聴かせていただいたひと時でした。PMFアメリカ、ワンダフルでした。
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札幌交響楽団七飯公演

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昨夜の札幌交響楽団七飯公演は、連日の猛暑や函館のお盆にも拘わらずほぼ満員の聴衆で埋め尽くされたなかで開催され、3年ぶりの感動のシンフォニーを楽しんできました。ソロリサイタルや小編成の室内楽もいいですが、やはり生で聴くオーケストラはいいですね。「響」きが「交」わるとは上手く言ったもので、まったく個性の違う様々な楽器が奏でる音が調和して、ひとつの素晴らしい音楽になるのですから凄いと思います。前半のロシア、フランス、イタリア、ドイツの作曲家のわりとポピュラーな曲の数々、そして後半のメンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」とも素晴らしい演奏を堪能させていただきました。特のビゼーの「アルルの女 メヌエット」でハープと一緒にフルートを吹かれた野津雄太さんの独奏は素晴らしかったです。野津さんは松江のご出身らしく、N響アカデミーを経て札響へ入られ、今は副首席奏者を務められています。野津さんがどこのフルートを吹いているのか興味津々だったのですが、あとで調べてみましたらムラマツのシルバーSRらしいです。ふくよかないい音色がでていました。
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札幌交響楽団七飯公演 Promotion Video再掲

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明日(7/13)の19:00から七飯町文化センターにて札幌交響楽団の七飯公演が開催されます。前回の七飯公演は3年前の2014年で、大きな感動をいただいた素晴らしい演奏会だったことが忘れられません。今年の夏も沢山の素敵な名曲を携えて七飯にやって来ます。ぜひ多くの方々にお越しいただき、一緒に感動のステージに酔いしれたいと思っています。札幌交響楽団で指揮を執っておられる佐藤俊太郎さんのPVがyoutubeにありましたので、コピーして再掲させていただきます。
明日の夜、パイオニアホールでお会いしましょう。(^^♪

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近衞剛大『ビオラの響き ランチコンサート』

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函館のベイアリアにあるウイニングホテルの最上階レストランで『ビオラの響き ランチコンサート』と題する近衞剛大さんのビオラのリサイタルがありましたので聴いてきました。アムステルダム生まれで現在もアムステルダムにお住いの期待の若手ビオラ奏者ということでとても楽しみにしていました。日本での実績は殆どありませんのでお名前を知らない方が多いと思いますが、オランダ国内外のコンクールで優秀な成績を収められコンサートでも大活躍されているそうです。祖父の近衞秀健さんは宮内庁式部職楽部で指揮者をなさっておられた方で、1993年6月の皇太子さまと雅子さまのご結婚に際しては、パレード出発時の演奏を指揮したことでも知られています。また作曲家でもありましたので、今日演奏された「ヴィオラ独奏とピアノのためのロマンス」もお二人のご結婚を祝して贈呈された曲だそうです。皇太子さまもビオラがお上手でしたもね。

さて、剛大さんの演奏ですが、19歳ということもあって若々しい伸びやかな音色が印象的で、ビオラ独特の深みのある優しい響きと相まって素晴らしい演奏に魅了されました。ビオラの独奏はあまり聴く機会がありませんが、いいですね。北海道は初めてらしく、函館の印象を訊かれて「イタリアみたいです」と応えていましたが、眼下には碧い函館湾が広がり、素敵な音楽とランチを味わえて最高のひと時でした。
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大地を讃え 平和を願う男声の響き

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団員のtaniさんから招待券2枚をいただきましたので、函館男声合唱団の定期演奏会を聴きに行ってきました。毎回満席になるほどの人気の合唱団ですが、今回も立錐の余地もないほどの盛況でした。この合唱団は個々の団員のレベルが相当に高いのでいつも楽しみにしていますが、さすがに素晴らしい演奏でした。
第一部の「柳河風俗詩」は北原白秋の詩にタダタケ(多田武彦さん)が曲を付けた最初の作品です。詩のなかに薊(あざみ)やノスカイヤ(遊女屋)、BANKO(縁台)、鳰(にお)などという言葉が出てきて、なんとも深々とした憧れというか懐かしさのある曲ですが、男声の美しいハーモニーが昔の柳川(福岡県)の情景をノスタルジックに演出してとても良かったです。
多田武彦さんは北原白秋の他にも草野心平などの詩に日本人の心情にぴったりとしたセンチメンタルなメロディー、リズム、そしてハーモニーを付けていますが、男声合唱でこれ程までに好まれて歌われる作曲家は他にはいないのではと思っています。タダタケさんの曲は私も大好きですが、これというのも男に感激屋が多いからなのでしょうね。(^^♪
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会場の函館市芸術ホールの近くには五稜郭公園があります。桜はちらほら咲き出した程度ですが、それでも大勢の観光客で賑わっていました。五稜郭タワーには青空をバックに鯉のぼりが元気に泳いでいました。
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