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NHK-BSP おわら風の盆2023 スペシャルライブ

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NHK-BSPの「おわら風の盆2023 スペシャルライブ」をご覧になりましたでしょうか。ぼんぼりに灯が燈る頃からの3時間半、八尾・風の盆のライブ映像にみいっていました。風の盆や越中おわらに関する詳しい解説もあって、いろいろと新知識を得ることが出来ました。

まだ明るい時間ですが、町の中で一番高台にある東新町の町流しが出発しました。男踊り、女踊り、子供、そして音曲を担当する地方(じかた)が続きます。
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この東新町には輪踊りもあって、大人たちにまじって少女たちが可愛い早乙女衣装をまとって踊ります。この早乙女衣装はこの町だけのもので、他町の少女たちは憧れなのだそうです。こういう世代間の伝承が大切なのでしょうね。
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かつては花街として賑わった鏡町の女踊りには芸妓踊りの名残もあって、艶っぽさと華やかさがあります。舞台踊りや輪踊りを「おたや階段」に座って鑑賞するのが人気です。この「おたや階段」ですが、暦を配付するために伊勢から来る人たちの宿があったことからこの辺りを「御旅籠屋」(おたや)と呼ぶようになったそうです。
男踊りと女踊りが恋心をくすぐるほどに色っぽくて素敵でした。二人が月を見上げるシーンです。
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往時を偲ばせる佇まいの家々が立ち並び、日本の道百選にもなっている「諏訪町本通り」をすすむ諏訪町の町流しです。緩やかな坂道にはボンボリが並び、家並みにおわらの音曲が反響していい雰囲気です。道の両脇には雪を解かすための「エンナカ」と呼ばれる用水であり、観光客がひけた夜更けには水音と遠くから聴こえる音曲が相まって懐かしい風情が感じられるそうです。
町家二階から眺める町流しはこんな感じなのですね。
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道路幅はとても狭いですから、すぐ前で踊る感じです。
女性が着ている浴衣は11の地区で色も模様も違いますが、帯だけは黒で統一されています。その昔、貧しくて娘のために帯を揃えることが出来なくても、喪服の帯だけはどこの家にもあるだろうという発想で定着したと言われています。
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おわらに欠かせない役割を担っているのが唄と楽器を奏でる地方(じかた)とよばれる人たちです。地方は唄い手、囃子、三味線、太鼓、そして胡弓で構成されています。概ね25歳になると踊り手としては卒業し、そのあとは地方になる人が多いそうです。三味線は複数人いますが、胡弓は一人のみで、あまり目立ってはいけないのだそうです。胡弓は哀調の音色を奏でますので、おわらにはなくてはならない楽器ですね。
地方には「名人」と呼ばれる人がいますが、これを生業(プロ)としてやっている人はいないそうです。
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これも解説を聞いて驚きましたが、男踊りを踊っている男性が着ている法被は羽二重なのだそうです。女性は木綿の浴衣ですから、値段的には10倍くらい高いものだそうです。しゃきっとした男踊りには絹の素材が適しているのでしょうね。裏地も見せていただきましたが、トランプかカードのようなものが描かれています。養蚕が盛んで富裕層が多かったと言いますから、旦那衆はこんなのを着て粋だったのでしょう。
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ちょっとだけ知識がついて見方が変わりましたので、再度おわらを見る機会があった際には参考にしたいと思います。八尾ではおわら風の盆が終わると、どことなく秋の気配を感じるそうです。

※NHK-BSP「おわら風の盆2023 スペシャルライブ」の放映画面を撮影させていただきました。

9月1日というと・・・

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もう少しで9月。そして9月1日というと、富山市八尾町の「風の盆」ですね。
ずっと昔から行きたいと思っていましたが、ちょうどコロナ禍で休止になる前年秋に念願かなって行くことが出来ました。再開後の今年は行くことが出来ませんが、ぜひまた行ってみたいと思っています。

一昨日のNHK-BSPの「新日本風土記 選」で2014年に放映された「越中八尾 風の盆」の再放送がありました。風情のある街並みと哀愁を帯びた越中おわら節の旋律に合わせて踊る町流しの映像に4年前の感動が蘇ってきました。
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「風の盆」は収穫期前のお盆に風の悪霊を祓い鎮めるために始められたといわれています。陰暦7月の盂蘭盆会に踊ったのが始まりで、明治以降は9月1日からの3日間踊るようになったそうです。
踊りは「豊年踊り」「男踊り」「女踊り」の3つに分けられますが、「男踊り」は農作業の姿をあらわし、「女踊り」は蛍とりをしている姿をイメージした踊りなのだそうです。踊り子さんには年齢制限があって、基本的には25歳で引退することになっているそうです。昔は子供が多かったので浴衣などを揃えるのが大変だったことで制限を設けたようですが、今は逆に踊り子さんを確保するのに苦労しているようです。
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NHKの宣伝になっちゃいますが、9月2日(土)にBSP/BS4Kで「おわら風の盆2023 スペシャルライブ」にて八尾から生中継があります。時間は午後6:00〜9:29と3時間半も中継されるのですから凄いです。町内にある11の地区によって浴衣や踊りが違うのですが、それぞれの舞の一番大事な見せ場を12台のカメラを駆使して見せてくれるそうです。総合では午後6:05〜6:43だそうです。

※映像はテレビ画面を撮影させていただきました。

地球上にはこんな凄いところがあるんですね

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ちょうど50年前の秋にネパールのポカラという町に行ったことがあります。首都カトマンズから200kmほど西に行ったところにあります。今でこそ交通も便利になっているようですが、当時はガタガタの山道をボロの乗り合いバスで行った記憶があります。ここから見えるアンナプルナ山群そして秀峰マチャプチャレなど7~8000m級の山々のモルゲンロート(朝焼け)は、今でも忘れることなく深く印象に残っています。

7月30日のNHKスペシャル『ヒマラヤ “悪魔の谷”~人跡未踏の秘境に挑む~』は、そのアンナプルナ山群に囲まれた深い谷を探検するというものでした。幅十数m、深さ200m以上、谷底を見た者は、いまだ誰もいないというとてつもないスケールの「セティ・ゴルジュ」と呼ばれる大峡谷が舞台です。
この大冒険に挑んだのが世界的な渓谷探検家、田中彰と大西良治の二人です。命がけで踏破したキャニオニングの距離は3.5km、発見した滝は75といいます。
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私はニューデリーからカトマンズに入りましたが、カトマンズに近づくと飛行機の窓からはまさにこの光景が広がっていました。本当に息をのむ大パノラマでした。
番組でもヒマラヤの成り立ちが詳しく紹介されていましたが、インド亜大陸の衝突によって海底だったところが隆起してヒマラヤ山脈が出来たというのですから凄いです。二人が下降した大峡谷の岩肌にも綺麗な地層の縞模様が映し出されていましたが、これは海底だったころの堆積物の名残りなのだそうです。それが断層や山体崩壊、氷河や雪解け水などの浸食によって、現在の神々しい姿になったといいます。
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 お二人のキャニオニングは、登攀の技術は勿論のこと、氷点下に近い激流を泳いだりして、人間技とは思えませんでした。映像を見ているだけで、足がすくんだリ鳥肌が立ったりと、ハラハラドキドキの連続でした。「セティ・ゴルジュ」・・・地球上には私たちの想像を超える場所はまだあるんですね。
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※NHKスペシャル『ヒマラヤ “悪魔の谷”~人跡未踏の秘境に挑む~』の放映画面を撮影させていただきました。

アナハイムで翔平さんを見たい

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日本のプロ野球はあまり見ませんが、BSで放送されるエンゼルスの試合は録画してたのを含めてほぼ毎日見ています。
お目当ては大谷翔平選手。今日のデトロイトでのダブルヘッダー第1試合で、メジャーでは自身初となる完封勝利を見せました。9回を1安打無失点、8奪三振とほぼパーフェクトの投球でした。その直後の第2試合では、DHとして37、38号の2打席連続ホームランと凄かったです。ホームラン王、そしてMVPに一歩近づいたような気がします。翔平さん、ワンダフルです。

テレビを見てもあまり楽しいニュースはありませんが、救いは翔平さんだけですね。来シーズンもエンゼルスに残ってくれたら、アナハイムへ行って試合を観戦したいなぁと思っています。
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 ※NHK-BS1の試合の模様を撮影させていただきました。

ヒトはなぜ戦争をするのか -オキシトシン-

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6月18日にNHKで放映された「ヒューマンエイジ 人間の時代 第2集 戦争 なぜ殺し合うのか」をご覧になった方は大勢いらっしゃると思います。オキシトシンという体内で分泌されるホルモンと紛争・戦争との関係を解き明かしていく興味深い内容でした。
歴史上記録に残る戦争や紛争を調べると、過去3500年間で少なくとも1万回、総死者数は1億5千万人にものぼるといいます。なぜ人間はこれほど殺戮に憑りつかれたような生き物になってしまったのでしょう。

番組の内容を私見をまじえて要約してみます。
大英博物館には1万3000年以上も前に人間が大規模集団で戦った世界最古の証拠があります。発掘された人骨には無数の傷がついており、一人に矢や槍が何本も投げつけられていた例もあるそうです。遥か昔から人間は飛び道具を使って殺戮をしていたのですね。
そもそも人間の遠い祖先であるアウストラロピテクス・アファレンシスは、数十人程度の集団で虫や植物を食べて生活するか弱い生き物でした。か弱さゆえに集団として生活せざるを得なかったのですが、この集団を形成するには他者への共感を高める作用のあるオキシトシンが重要な働きを担っていたことが知られています。人類はこのオキシトシンによって生き延びてきたといっても過言ではないでしょう。次第に集団の規模を拡大したこともあり、集団の知恵によって投げ槍のような飛び道具が誕生します。この道具の発明より大型動物との立場が一変することになります。

その後、狩猟採取による生活から農耕や定住への移行が起こり、徐々に人口が増えていきます。それにつれ、別の集団との間で敵対意識が高まったと思われます。狩猟を目的に編み出した飛び道具を敵対勢力との争いのためにより遠くに飛ぶ弓矢や投石器のようなものに進化させていきます。人間心理として、投げ槍のように投てき距離が近いと相手への共感から攻撃するのにためらいを感じますが、飛距離が伸びると相手への共感は弱まり、攻撃への抵抗感が失われていくと考えられています。現代の戦争をみても然りです。

さて、ネズミの実験で、赤ちゃんを産んでオキシトシンが分泌されている母ネズミに初対面のネズミを近づけると攻撃を仕掛ける映像がありました。この現象は、子連れのヒグマでも同様で、きわめて凶暴であることが知られています。オキシトシンには守るべき相手とそうではない相手を線引し、攻撃を促す作用もあることを証明するものです。ライデン大学のデ・ドリュー教授は、「オキシトシンは、協力的に作用するだけでなく、非常に攻撃的にする働きもある」と話し、人間においても同様であると指摘します。

さらに、ジョージ・ブラウン大学ダニエル・ホイヤー博士らは、戦争を拡大させる人間の特性に歴史学の視点から迫り、最も死亡率が高かったのは第二次世界大戦、次いで死亡率が高かったのはカトリック勢力とプロテスタント勢力が対立した三十年戦争であったといいます。敵への恐怖心を煽り仲間の結束心をかきたてるプロパガンダが戦争を深刻化させた要因だと指摘しています。現代では、インターネットやSNSなどがその例に当てはまるのでしょうか。オキシトシンとプロパガンダの相乗作用は怖いですね。

セロトニン、ドーパミンとともに「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシン。集団生活の中で人間関係を築いていく社会的行動に関与しているようですし、子どもを産み、育てるうえで非常に重要なホルモンであることが知られています。しかし、その反面において、怖い側面も持っているということを知ることが重要なのでしょう。

写真は、見頃を迎えているクレマチスのプリンセスダイアナです。
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アタックするヒマラヤの未踏峰はどこかな

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昨日のNHKローカル番組・北海道道「白銀の大縦走を語る 北海道の稜線670キロの旅」をご覧になった方は多くいらっしゃると思います。
あの野村良太さんがスタジオに登場して大縦走の時の装備一式を前に静かに語っておられました。惚れ惚れするほどに素晴らしい若者そして山屋ですね。

この春には仲間4人と共にヒマラヤの未踏峰に挑戦するとのことです。登頂に成功して、無事帰還することを祈っています。ヒマラヤの未踏峰は宗教的な理由などで登ることが許されていないものも含めまだ沢山残されているようです。野村さん達はどこの山を目指すのでしょうね。
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※NHK北海道道「白銀の大縦走を語る 北海道の稜線670キロの旅」の放映画面から

野村良太さんの一万分の一も歩いていないけど・・・

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2022年2月から4月にかけて、宗谷岬から襟裳岬まで北海道の南北に連なる分水嶺をたった一人で縦断した野村良太さんのドキュメンタリー番組が、昨日(12月30日)朝のNHK総合で放送されました。
ルートは宗谷丘陵を経て北見山地、大雪山系、日高山脈の名峰を数珠つなぎにして襟裳岬へと至る670キロもの山岳ルートです。行程の8割には登山道がありませんので、藪や灌木が雪で覆われる冬でなくては到底達成できないそうです。
同じ北海道に住んでいながら、私はルートの一万分の一も歩いていませんし、夏山しか経験がありませんが、厳冬期の北海道の山々に挑戦する野村さんの逞しい姿と息をのむような素晴らしい景色に魅了されてしまいました。

まずは、私が撮影した今回のルート上にある白雲岳避難小屋(改装される前)とトムラウシ遠景です。そしてヒサゴ沼のテン場(野営地)です。
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ここからが本題で、NHKで放送された『白銀の大縦走』です。引用という形で、番組画面を撮影させていただきました。引用とするのは不適切かも知れませんが、野村さんの快挙に免じて大目に見てください。(^^♪
まず私の写真にありましたヒサゴ沼テン場近くにある避難小屋です。半分ほどが雪に埋もれていますが、こちらも改装されて新しくなっています。北見山地でポールが折れるというアクシデントがあり、疲労困憊の状態で石北峠に辿り着きましたが、次のセクションの大雪山系は天候に恵まれたこともあり、気持ちよさそうに歩いていました。沼の原からヒサゴ沼避難小屋までは特に天気が安定していて、「今までの苦労が吹っ飛ぶほど最高」と仰っていましたが、本当にきれいでした。
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日高山脈へ入ってからは、一転して滑落したら命がないナイフリッジの連続で、見ている方もハラハラドキドキの連続でした。でも、低温、強風、雪崩や滑落の恐怖、孤独など数々の困難を克服した先に待っていたのは、言葉を失うほどの絶景でした。40kgもの装備を背負い、厳寒の670kmの山岳ルートを独りで縦断するのですから想像を絶するほどに凄いです。
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明年1月4日午前4時からNHK総合で再放送されますので、63日間にわたる野村さんの熱き挑戦、そして素晴らしい絶景を映像にてお楽しみください。BSPでは1月21日午後7時30分からです。

NHK『ふたりのディスタンス 千と千尋の神隠しスペシャル』

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一昨日の5日。午後10時からのNHK総合で特別番組「ふたりのディスタンス 千と千尋の神隠しスペシャル」がオンエアされましたので、ご覧になられた方が大勢おられると思います。
3月に帝国劇場で開幕した舞台「千と千尋の神隠し」で、ダブルキャストとして主人公の千尋役を務めている橋本環奈さんと上白石萌音さんに密着したドキュメンタリーでした。
お二人とも人気の若手女優ですし、ダブルキャストという関係の難しさがありましたが、二か月余りの稽古を通じて距離を詰め、そしてかけがえのない「戦友」と呼び合う間柄になるまでを捉えていました。コロナ禍にあって、お稽古は本当に大変だったようですね。

「ふたりのディスタンス」の放映画面を撮影し、関連記事の引用ということで掲載させていただきます。
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舞台は、3月の帝国劇場、4月の大阪・梅田劇場が終わり、現在は福岡・博多座で今月いっぱい開演中です。そして、いよいよ6月には北海道で開幕します。私たちもチケットの抽選が当たって、札幌・文化芸術劇場で観劇します。当日は、上白石萌音さんが主演予定です。
テレビ放映で、ちらっと帝劇の舞台を観ることが出来ましたが、舞台装置からして「凄~い」のひと言でした。とても楽しみにしています。
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ワクチンと同様の免疫を獲得 ?

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北海道の新型コロナの感染判明者が、ついに200人を超えました。数日前に100人の大台を突破した時からすぐに200人は超えるものと思っていましたので、個人的にはあまり驚いてはいません。ご存知のように今日の時点の判明者は過去10日ほどのタイムラグがありますので、正確な感染者はもっと増えているものと思います。

昨日の9時からNHK総合で放映になった『新型コロナ 全論文解読 〜AIで迫る いま知りたいこと〜』は、新型コロナのことを知るうえでとても参考になりました。具体的には、2020年11月初めまでに世界中で公表された新型コロナウイルスに関連する英語の論文およそ20万本をAIに学習させて、そこから浮かび上がる分析の結果を分かりやすく解説するといった内容でした。

いろいろなポイントがありましたが、私が特に興味を持ったのは、マスクの隙間から入り込んだ僅かなウィルスによって、免疫を獲得する可能性について論じたものでした。
現在、一般的に周知されている感染予防策は、①1m以上離れて会話をする、②互いに不織布マスクをつける、③15分以上会話をしない、という3点を守ることが大切と言われています。つまり①②③のいずれかを守れば発症することはほとんどないと言われています。濃厚接触者の定義も同様です。
このように普通の感染予防策をしていれば発症することは殆どないようですが、現在の北海道のように市中に蔓延している状況では、私たちの身近な空間にウィルスが浮遊していることは間違いないと思います。市販のマスクでは、これらのウィルス粒子の侵入を防ぎきれませんが、逆にごく微量のウィルスをとり入れた方が獲得免疫を得るにはいいというものです。ワクチンと同じような働きをするのでしょう。もちろん、文献上のトピックス的な話題ですし、感染予防を徹底した上でのお話ですから、勘違いなさいませんように。そして、ドアノブや物品を介しての感染もありますので、手を洗うことと手指の消毒の必要性はいうまでもありません。
go toイートが始まりましたし、これから年末年始にかけてお酒を飲んで会食をする機会が増えてきますが、前述の①②③を守って会食をするということはなかなか面倒ですね。

庭のバラが何とか頑張って咲いています。
他も沢山の蕾をつけていますが、明日にかけて雪模様ですから、咲けるかどうか・・・。
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インパール

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NHK朝ドラの「エール」。第18週の「戦場の歌」は裕一がビルマに入り、ラングーンで3ヶ月ほど待機した後、恩師の藤堂先生と前線後方の物資中継部隊で再会しましたね。「ビルマ派遣軍の歌」を披露しようと迎えた朝に、藤堂先生率いる部隊は襲撃を受け、負傷した藤堂先生は裕一の腕の中で息をひきとるというシーンでした。これは太平洋戦争でもっとも無謀、地獄とも言われたインパール作戦のなかの出来事と思われます。

そのインパール作戦を詳細に掘り下げたNHKスペシャルが、先日NHK-BSで放映になりました。この番組は3年前の2017年に放映になってその時も見ていますが、改めて見ても凄い衝撃がズシリと伝わってきました。今の時期の再放送は、朝ドラ「エール」に因んでのものと思われます。

以下番組からの要約ですが・・・

舞台はかつてビルマと呼ばれていたインドシナ半島西に位置するミャンマーです。1944年3月から12月にかけて決行されたインパールへの作戦は、川幅600mにもおよぶチンドウィンの大河と2000m級のアラカンの山々を越え、ビルマからインドにあるイギリス軍の拠点インパールを攻略する計画でした。しかし、当初の計画では雨期に入る前の3週間で攻略するというものでしたが、結果的に日本軍はインパールに誰1人として辿り着くことが出来ず、結果としておよそ26,000人が戦死し、30,000人以上が餓死やマラリアで命を落としたと言われています。
具体的な作戦は、3つの師団を中心に9万の将兵によって実行されたそうです。南から第33師団、中央から第15師団がインパールへ。北の第31師団はインパールを孤立させるため、北部の都市コヒマの攻略を目指しました。前述の大河と山を越える470キロを踏破する前例のない過酷な作戦でした。3週間という短期決戦の計画でしたから、最初から兵站は貧弱なうえに、荷物の運搬と食用のために集められた牛などは、チンドウィンの大河を渡渉する際にほぼ半数を失ったと言います。
そして、この3師団を束ね指揮を執っていたのが牟田口という司令官です。番組では彼に仕えていた齋藤博圀という23歳の少尉が死線を彷徨いながらも克明に戦慄の記録を書き続けていたのが印象的でした。
「牟田口軍司令官から作戦参謀に『どのくらいの損害が出るか』と質問があり、『ハイ、5,000人殺せばとれると思います』と返事。最初は敵を5,000人殺すのかと思った。それは、味方の師団で5,000人の損害が出るということだった。まるで虫けらでも殺すみたいに、隷下部隊の損害を表現する。参謀部の将校から『何千人殺せば、どこがとれる』という言葉をよく耳にした。」と彼は証言しています。
インパールまで15キロ。第33師団は、丘の上に陣取ったイギリス軍を突破しようと試みるもほぼ全滅。この丘は日本兵の多くの血が流れたことから、レッドヒルと呼ばれているそうです。大本営が作戦の中止を決定したのは開始から4ヶ月がたってからのことでした。しかし、インパール作戦の悲劇はここからでした。実に戦死者の6割が、作戦中止後に命を落としたそうです。ぬかるんだ撤退路で兵士は次々に倒れ、死体が積み重なって腐敗し、10日ほどで白骨化したそうです。

齋藤博圀さんは、マラリアで置き去りにされたものの奇跡的にイギリス軍の捕虜となり、無事日本へ帰還したそうです。「生き残りたる悲しみは、死んでいった者への哀悼以上に深く寂しい。国家の指導者層の理念に疑いを抱く。望みなき戦を戦う。世にこれ程の悲惨事があろうか」と語っていたのが心に残っています。
「エール」では裕一たちが戦争の影を引きずりながらも、新しい未来に向かって進む姿が生き生きと描かれて、終盤に向かって楽しくなっていきそうですね。

雑木林の紅葉は昨夜来の強い雨でだいぶ葉を落としてしまいました。これから冬にかけて薄暗かった林の中が少しずつ明るくなってきます。ミャンマーのような熱帯雨林の常緑林やヨーロッパのような黄色一色の森林もいいですが、個人的には赤や黄色に彩られる日本の落葉広葉樹の森や林が世界で一番美しい秋の景色のように思っています。IMG_3714

「日本縦断 こころ旅」 函館・鎌歌

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俳優・火野正平さんが相棒・チャリオ(自転車)に乗って日本全国を巡るNHK「日本縦断 こころ旅」。935日目の10月2日の放送は函館市戸井町からでした。横浜在住の版画家・佐々木孝さんの手紙を元に「こころの風景」と題して旅する回でした。

佐々木さんの思い出は函館市の「鎌歌」。故郷を思う佐々木さんは、その地名が忘れ去られてしまう前に、廃校になった母校の小学校跡や鎌のように曲がった入江がある海の風景を訪ねてほしいと正平さんへ依頼をします。撮影の日はあいにくの悪天候で、正平さんは悪戦苦闘しますが、たどり着いた元小学校の門には今も「鎌歌」の文字がありました。版画と変わらぬ「鎌歌」の風景に、番組をご覧になった佐々木さんはさぞ感激されているものと想像していました。
 
個人的なことですが、佐々木さんとは7年ほど前に函館で個展を開いた際にお会いしています。心がほっこりと温かくなるような色合いのとても素敵な版画で、ご自身が詠まれた詩歌とともに展示されていたのを印象深く思い出しています。
また、私のブログも本日はアクセス数が急増しておりますが、個展の記事が大勢の方に読まれているものと思います。佐々木さんは絵画の指導をされたり、絵本を出版されたりもしていますので、さすがに人気の版画家さんと感心しています。

せっかくの機会ですので、数年前の6月に武井ノ島を眺める戸井漁港で山肌を赤く彩るヤマツツジを撮影した際の写真を掲載したいと思います。佐々木さんもこの景色を眺めながら子供時代をお過ごしになられたことでしょう。
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 ブログ内の他の記事もご覧いただければ嬉しいです。左上のタイトル『北の小さな町から』をクリックしますと、トップページへ移動します。お時間がございましたら、ぜひお立ち寄りください。

カミーノ・デ・サンティアゴ

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NHK BSの「聖なる巡礼路を行く~カミーノ・デ・サンティアゴ 1500km~」は大好きなシリーズで欠かさず見るようにしています。9月半ばから3回に分けての番組は、10分程度と短いながら相変わらずの美しい景色に溜息をついていました。

今回のシリーズでは、美しい家並みが広がるバスク文化圏を抜け、巡礼路の中で最も過酷と言われるピレネー山脈越えに挑みます。そして、牛追い祭りが有名なパンプローナを抜け、美食の町としても知られるログローニョの収穫祭に出会います。さらに、スペイン中央部の“メセタ”と呼ばれる砂漠のような高原地帯を進み、レオンの町では世界最大規模の寺院の荘厳なステンドグラスが出迎えてくれます。最後はガリシアの独特の文化を体験しながら、最終目的地の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指します。

残念ながら見ることは出来ませんが、BS-8Kでは10月9日から(1)宗教の道、(2)肉体の道、(3)魂の道としてシリーズが続くようです。通常のBSでも放映することでしょう。

写真は巡礼の道の景色の足元にも及びませんが、昨日行った汐首岬の高原の道路です。眼下は津軽海峡で、海を越えて真正面に函館山が見えています。草原化しているのは野生馬が食べちゃうからなのでしょうか。
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朝ドラ「エール」で『船頭可愛や』を作詞した高梨一太郎

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お盆のお墓参りに行ってきました。
この記事は一週間ほど前に掲載しましたが、歌碑のある目の前が千秋庵總本家ですので、近くを通ったついでに趣のある建物を入れて写真を撮り直してきました。北海道には札幌千秋庵など各地に同名のお店がありますが、いずれも函館の千秋庵總本家から暖簾分けされたお店です。特に帯広千秋庵は、札幌千秋庵からさらに暖簾分けしたお店ですが、昭和52年に暖簾を返上して今の六花亭になりました。函館千秋庵總本家からみますと、六花亭は孫のような存在なのですね。

***********ここからは8月8日掲載の記事***********

お墓のある弁天(函館山山麓・ドック方面)へ行く前に、宝来町電停前の高橋掬太郎の歌碑へちょっと立ち寄ってみました。高橋掬太郎のことを知らない函館市民は多く、歌碑の存在もあまり知られていません。写真のように高田屋嘉平の銅像の前にひっそりと建っています。

この高橋掬太郎こそ、朝ドラ「エール」で高梨一太郎として登場し、古関裕而(古山裕一)が作曲して大ヒットした『船頭可愛や』を作詞した人です。「エール」では、第10週「響き合う夢」においてノゾエ征爾さんが高橋掬太郎役で出演していましたね。
※第10週の「響き合う夢」は、8月20日~25日に再放送されます。

高橋掬太郎は明治34年(1901年)に根室市の漁師の家に生まれました。同市の高校を中退後は私塾に通って国文学を学び、大正11年(1922年)に函館日日新聞社に入社しています。10代から作詞を始めていたようで、新聞社に勤めながら作詞活動も同時にしていたようです。
昭和5年(1930年)に「酒は涙か溜息か」を発表し、当時新人の古賀政男(木枯正人)が同詩に曲をつけ、藤山一郎(山藤太郎)が歌って空前の大ヒットになりました。その後、新聞社を退職し本格的に作詞家として活動するべく上京したものの数年はヒットがありませんでした。同時期に低迷して悩んでいたのが、古賀政男の紹介で知り合った古関裕而でした。二人は茨城県潮来市を取材旅行し、この旅行が切っ掛けで二人が作詞作曲した「利根の舟唄」という歌がそこそこヒットします。これが日本コロムビア(コロンブス)との契約解除の危機から古関裕而を救ったと言われています。
そして昭和10年(1935年)にあの名曲『船頭可愛や』をこのコンビが作詞作曲し、日本の歌謡史に残る名曲となったことはご存知の通りです。
IMG_3440youtubeにオペラ歌手の三浦環さんが歌う『船頭可愛や』がありましたので、拝借して掲載させていただきます。「エール」の中では、柴咲コウさんが演ずる双浦環として登場していましたね。この歌は私の生まれるずっと前に流行った曲ですが、母が好んで口ずさんでいましたので、私も小さい頃からよく知っていました。何となく粋でいい曲ですね。

※三浦環さんの動画はyoutubeから削除されましたので、音丸さん(ドラマでは藤丸)の歌に変えました。音丸さんもいいですね。音丸さんはドラマの通り下駄屋の女将さんだったようです。昔、テレビでお婆ちゃん(?)になった音丸さんの「船頭可愛や」を聴いたことがあります。

『駅・空港・街角ピアノ スペシャル』

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6月に放映されたNHK-BS1の『駅・空港・街角ピアノ スペシャル』。録画していたものの、観る時間がなくてそのままになっていましたが、やっと観ることが出来ました。過去に何度かブログで取り上げるほどにお気に入りの番組で、番組の殆どは観ていましたが、今回は総集編のスペシャル企画になっていましたので、新鮮な感覚で観ることが出来ました。番組では今までに放映されたショットの視聴者ランキングがされていましたが、皆さんもう一度観たいというのはだいたい一緒なんだと思いました。

個人的にはロンドンのセント・パンクラス駅で収録された黒人男性と障害を持つ女の子のツーショットが良かったと思っています。男性はプロのミュージシャンということですが、近くの女の子を呼び寄せて「好きに弾いていいよ」と声掛け。演奏した曲は、ヴェートーベンの「歓喜の歌」。無邪気に鍵盤を押す女の子に合わせて、黒人男性が優しくメロディーを奏でる光景が素晴らしくウルウルするほどでした。
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もう一つは神戸市の西神中央駅に置かれたピアノを弾く42歳の目の不自由な女性の演奏も感動的でした。軽やかなタッチのAKB48の「365日の紙飛行機」の演奏は素晴らしかったです。
『朝の空を見上げて 今日という一日が 笑顔でいられるように そっとお願いした 時には雨も降って 涙も溢(あふ)れるけど 思い通りにならない日は 明日頑張ろう』・・・人それぞれの紙飛行機が空高く飛び回っているようで元気をいただけました。
そっと椅子を元の位置に戻すお母さんと、演奏を終えて晴れやかな彼女の笑顔が忘れられません。
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人生の絶頂期にあって喜びいっぱいのカップルや、思い通りにならなかった人生を振り返る人など・・・ピアノの前で繰り広げられる人生模様は本当に人それぞれだと思ってしまいます。ただ、皆さん、ピアノを演奏している時はとてもいい表情をしていますね。そして音楽は心を通わせあえる共通言語なんだとあらためて思いました。
『駅・空港・街角ピアノ』。これからも続いて欲しいと思っています。
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※NHK-BS1『駅・空港・街角ピアノ スペシャル』の放映画面を撮影させていただきました。

NHK BS1 『スポーツ×ヒューマン』に重本沙絵さんが出演 (予告)

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NHK BS1で放映になっている『スポーツ×ヒューマン』にパラ陸上選手の重本沙絵さんが取り上げられます。
番組の内容をお母さんに訊いてみましたが、お母さんにも秘密らしいです。!(^^)!
2019年4月29日(月) 午後8時00分から「右腕はママのおなかに忘れてきた パラ陸上 重本沙絵」として45分間放映予定です。総合でも再放送がありますので、多くの方にご覧いただきたいと思います。

以下、番組紹介および写真をNHKのwebサイトからコピーさせていただきました。
幼少期から健常者に混ざってハンドボールに打ち込んできたが、世界の舞台に憧れて4年前にパラ陸上に転向。わずか1年でリオデジャネイロ大会の女子400mで銅メダルを獲得した。東京大会で金メダルを目指す重本選手は、肉体を鍛え上げる最後のチャンスとなるこの冬“21週間の特訓”に挑んだ。他人と違う腕に対し複雑な思いを抱いてきた重本選手が金メダルに込めた願いとは?限界を超え、自分と向き合う軌跡を追った。
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一ノ瀬海くんのピアニストは誰・・・?

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NHK-Eテレで毎週金曜日の午後9時30分から放映になっている「ららら♪クラシック」。
3月8日(金)の放送は、TVアニメ「ピアノの森」との特別コラボレーションでしたが、ご覧になりましたでしょうか。反田恭平さん、髙木竜馬さん、牛牛(ニュウニュウ)さんが出演して、収録の裏話やピアニストのリアルな生活を語っていました。
天才ピアニストでありながら不慮の事故で左腕が使えなくなってしまった阿字野壮介のピアノ演奏を担当した反田さんは、ご自分も右腕や指の骨折を経験されているそうです。不自由でもどかしい思いをした当時を振り返り、レコーディングに臨んだといいます。完璧主義で英才教育を受けた雨宮修平を担当した髙木さんは、最初は自分と異なるタイプの人間だと感じたと仰っていました。コンサート前は毎日14~15時間もストイックに練習に励むタイプという高木さんは、製作過程でキャラクターのなかにシンクロする部分を見つけ演奏に生かしたそうです。パン・ウェイを担当した牛牛さんは、同じ中国人ということもあり演奏を通してキャラクターと自分の個性が自然に融合し命を吹き込むことができたといいます。

そうそう、アニメ「ピアノの森」はどのように製作されるのか興味があったのですが、番組によりますと先に収録するのはピアニストの演奏なのだそうです。それに合わせてアニメ映像を作るのですね。阿字野壮介と反田さんは年齢的に見て乖離すると思いますが、雨宮修平と髙木さん、パン・ウェイと牛牛さんは雰囲気が似ているような感じがします。
そして本選のシーンは、ショパン国際ピアノコンクールが行われるワルシャワ・フィルハーモニーホールで、しかもワルシャワ・フィルハーモニー管弦楽団の演奏とともに収録が行われたといいますから凄いです。ファイナリストによる本選は、コンチェルトになりますから管弦楽団との競演が楽しみです。

それにしましても、一ノ瀬海くんのピアニストは誰なのでしょうね。反田恭平さんの二役、辻井伸行さん、牛田智大さん、務川慧悟さんなどの若手ピアニストが思い浮かびますが、ひょっとして女性ですが2015年のショパン国際ピアノコンクールのファイナリスト・小林愛実さんというのはどうでしょう。
第2シリーズが完結する際に発表があると思いますが、こちらも楽しみですね。(^^♪

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4/18の番組最終回の時に書いた続きの記事はこちらです。
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※写真はいずれもNHK-Eテレ「ららら♪クラシック」の放映画像を撮影させていただきました。

クラシック倶楽部『反田恭平 オール・ショパン・プログラム』

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一昨日のクラシック倶楽部『反田恭平 オール・ショパン・プログラム』も楽しまれた方は大勢いらっしゃることでしょう。私も彼のファンクラブに入っているひとりです。そう、『ピアノの森』で一ノ瀬海くんの先生である阿字野壮介役のピアニストとしてブレークしていますよね。

今回はポーランドが生んだ天才ショパンの傑作を演奏するという内容でした。曲目は「アンダンテ・スピアナートと華麗な大ポロネーズ 作品22」「マズルカ ハ短調 作品56 第3」「ピアノ・ソナタ第3番 ロ短調 作品58」。もう、演奏は言葉が出ないほどに感激しました。

今年の1月30日に収録したようですが、使用したホールがまた素晴らしいものでした。2015年12月にオープンした立川市幸町のCHABOHIBA HALLというところです。調べてみましたら、100席ほどの小さなホールらしいです。かつて養蚕を営んでいた大きな家屋と付随する広い庭がこの地にあり、この邸宅の庭にあった樹齢130年を越えるチャボヒバの木がそのままの姿でホールを見守っているそうです。そしてこの樹がホールの名前の由来になっているようです。映像だけですが、本当にいいホールって感じがします。

そして、今回のリサイタルで反田恭平さんが使用したピアノがイタリアのFAZIOLI (ファツィオリ)。反田さんのテクニックとショパン作品の解釈が卓越していることは言うまでもありませんが、聴こえてくるピアノの響きが異次元というか鳥肌が立つくらいに素晴らしいものでした。
ピアノを専門にされている方には馴染みがあると思いますが、私は先月NHK-BS1で放送された『もうひとつのショパンコンクール』を見て初めてこのピアノのことを知りました。1981年創業とありますから、まだ40年にも満たないピアノメーカーなのですね。
番組の受け流しですが、前回2015年のショパンコンクール本戦前の5日間の練習期間、ステージには4台のピアノが置かれていました。出場するコンテスタント(78名)は自由にピアノを試し弾きして自分が使うピアノを選ぶことができるのです。4台のピアノは、STEINWAY & SONS、YAMAHA、KAWAI(Shigeru Kawai)、FAZIOLI でした。日本のメーカーが2社も入っているというのも凄いですね。

特に番組の中で丁寧に描かれていたのが、FAZIOLI社のただ一人の調律師である越智晃(おちあきら)という日本人でした。創業者のFazioli氏からも「100万人に一人の耳を持つ天才」と認められ男です。社運をかけ、そしてショパンコンクールを陰から支える調律師たちの奮闘は想像を絶するほどに凄まじいものがありました。ただ、ファイナルでFAZIOLIを選択したコンテスタントはおらず、予選でただ一人使用した中国人の女性ピアニストのティアン・ルーも1次予選で敗退します。
ちなみにファイナリスト10名が使用したピアノは、STEINWAY 5名、YAMAHA 5名という互角の戦いでした。そして20日にもおよぶ壮絶な戦いを勝ち抜いてfirst prize, gold medalistとなったのは韓国のチョ・ソンジン(Seong-Jin Cho)でした。彼が選択したピアノはSTEINWAY、残念ながらYAMAHAはメーカーとしての悲願をまたしても達成することは叶いませんでした。

次回のショパンコンクールは来年2020年に開催されますが、どのような新たなドラマが生まれるのでしょうね。そしてFAZIOLIからも目が離せません。
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※写真はすべてBSプレミアム『クラシック倶楽部』の放映画面を撮影したものです。

クラシック倶楽部『古民家に響くギターの調べ』

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BSプレミアムで月~金の毎朝5時から放映になっている「クラシック倶楽部」を楽しまれている方は沢山おられることでしょう。私も録画して毎日かかさず見て聴いています。
2月22日は『パク・キュヒ ラテンの風~古民家に響くギターの調べ』が放映になりました。国際的に活躍するギタリストのパク・キュヒさんの演奏で、アルベニスなどスペインや中南米の作曲家の傑作を集めたスペシャル・コンサートの模様でした。

パク・キュヒさんの卓越した演奏にうっとりしていましたが、同時に収録に使われた古民家にも目を奪われてしまいました。横浜に在住されている方にはお馴染みなのかも知れませんが、「みその公園」にある横溝屋敷という古い建造物です。江戸後期から明治にかけての豪農屋敷なのだそうです。表門である長屋門は1847(弘化4)年、今回演奏が行われた主屋(おもや)は1896(明治29)年に建てられたとあります。1階部分が居住用、そして2階は養蚕を行う蚕室だったそうです。
一般的な豪農の屋敷とは一味違う洗練された細部の数々に驚いてしまいましたが、特に板戸の障子部分の繊細な細工や優美な水面の模様が彫られた欄間の意匠は目を瞠るものがあります。

横浜へ行った際にはぜひ見学してきたいと思っています。
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※BSプレミアム『クラシック倶楽部』の放映画面を撮影させていただきました。

NHK BS1「ラトビア100年物語」

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小川糸さんの素敵な小説『ミ・ト・ン』を以前に紹介しましたが、舞台となるルップマイゼ共和国のモデルはラトビアという小さな国です。この小説の装画を担当したイラストレーターの平澤まりこさんと小川糸さんは3回もラトビアを訪れているそうです。
そのバルト三国のひとつラトビアで5年に1度開かれる「歌と踊りの祭典」の様子が、NHK BS1で「ラトビア100年物語~歌と踊りでつないだ誇り~」として放映されました。この祭典はユネスコの世界無形文化遺産として登録されているのだそうです。バルト海に面する人口約200万人の小国は、ナチスドイツや旧ソ連などによる幾多の戦争や支配を経験したものの民族の誇りを忘れずに1991年に独立を成し遂げました。
番組は2018年7月、建国100周年を記念して盛大に催された「歌と踊りの祭典」を中心に、ラトビアの波乱の歴史を詳しく紹介していました。

事の発端は1987年、独立への想いを歌で表現する「歌の祭典」が革命の引き金となりました。そして1989年8月に有名な「人間の鎖」がバルト三国の首都を結びました。リトアニアの首都ビリニュスからラトビアの首都リーガを経て、エストニアの首都タリンまでの600Kmを3国の約200万人もの人々が手を結び歌い続けたといいますから凄いです。歌の力は強大な武力にも勝るのですね。

その「歌と踊りの祭典」。色とりどりの民族衣装と美しい歌声が最高でした。バルト3国へも行ってみたいです。
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※いずれもNHK BS1「ラトビア100年物語~歌と踊りでつないだ誇り~」の放映画像を撮影させていただきました。

NHK BS1 『空港ピアノ 駅ピアノ』

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NHK BS1 の『空港ピアノ 駅ピアノ』がシリーズで放映されていますが、ご覧になっている方は大勢いらっしゃることでしょうね。私も大好きで毎回見ています。

ロサンゼルス、プラハ、マルタ、シチリア、アムステルダムなどの駅や空港に置かれたピアノに定点カメラを設置して撮影したものです。ピアノを奏でる人の表情、そしてピアノを取り巻く周囲の様子が温かい空気感をもって捉えられていて、いい番組だなと思っています。駅構内や空港の優しい雰囲気がそのまま伝わってくるような感じがします。音楽のある風景っていいですね。

まず、チェコの首都プラハのマサリク駅に置かれた1台のピアノです。当駅はプラハにできた最初の鉄道駅で、現在は主に国内路線の発着に使われているそうです。プロ並みの腕前の演奏者が次々にピアノの前に座り、さすがドヴォルザークとスメタナの生まれた国と思っていました。そうそう、ロマ(ジプシー)の男性が独特の旋律のジプシー音楽を奏でていたのが印象的でした。

プラハとワルシャワへは以前から行きたいと夢見ているのですが、いまだ叶わないでいます。
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次はアムステルダムの中央駅に置かれた一台です。1889年に竣工した古い駅で、東京駅のモデルとも言われています。多民族国家らしく、オランダ人だけではなくいろいろな国の方々が演奏していました。写真のカルテットはポルトガルから演奏のためにアムステルダムを訪れていた一団らしく、素晴らしい音色を響かせていました。うふふ・・・ホームレスの男性もいい味を出していましたね。

そうそう、50年も前に私の友人がゴッホ美術館から絵画集を買ってきてプレゼントしてくれたことがありました。ぜひ行って実物を見てきてと言われたのですが、こちらもいまだに約束が果たせないでいます。アムステルダムも行きたいなと思っています。
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最後は、イタリア・シチリア島の空港(パレルモ国際空港)に置かれた1台です。こちらは地中海の島ですから、開放感があってプラハやアムステルダムとは雰囲気が少し違います。観光に訪れた人やパレルモからローマ、ベネチアなどイタリア本土へ向かう人たちが、陽気にピアノを奏でるのが印象的でした。

ほぼ50年前にソレントまでは一人旅で行ったことがあるのですが、長靴の爪先から海を越えてシチリアへは行ったことがありません。家内にシチリアへ行ってみたいと懇願しているのですが、マフィアが危ないからと断固拒否されています。メッシーナ海峡を渡って、シチリアへも行ってみたいです。
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※いずれもNHK BS1『空港ピアノ 駅ピアノ』の放映画像を撮影させていただきました。

NHK総合「北アルプス ドローン大縦走」

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昨夜のNHK総合「北アルプス ドローン大縦走」は多くの方が楽しんだことでしょうね。
このシリーズは一昨年に始まり、今回で3度目になります。初回は槍ヶ岳と穂高岳。昨年の2回目は立山と剱岳でした。前二回は夏の撮影でしたが、今回は雪が降り始めた11月。前回までとはまったく違う山の厳しさと美しさをドローンを駆使した映像で楽しませてくれました。
まず、中房温泉を出発して燕岳から大天井岳まで。いったん上高地まで降りて、再び涸沢小屋から涸沢岳、奥穂高岳、ジャンダルム、西穂高岳を経て西穂山荘までというコースでした。
ドローンという普段の山登りとは一味違う視点からの臨場感あふれる映像に思わず溜息をついてしまいました。特に複雑な陰影が織りなすモルゲンロート(朝焼け)は素晴らしいのひと言でしたね。
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※写真はNHK総合「北アルプス ドローン大縦走」の放映画像を撮影させていただきました。

NHK Eテレ「こいつぁ春から 初芝居生中継」

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皆さま、明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い申し上げます。

19:00から21:30までNHK Eテレで放映された「こいつぁ春から 初芝居生中継」をご覧になった方はたくさんいらっしゃるでしょうね。初日を迎えた歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」、大阪松竹座「壽初春大歌舞伎」、浅草公会堂「新春浅草歌舞伎」の模様が生中継で放映されていました。いつもながら新春の華やかな歌舞伎舞台をワクワクしながら観ていました。

歌舞伎座からは「松竹梅湯島掛額」でした。1809年に江戸森田座で初演された福森久助の「其往昔恋江戸染(そのむかしこいのえどぞめ)」の中の「吉祥院の場」と、1856年に江戸市村座で初演された河竹黙阿弥の「松竹梅雪曙」の中の「火の見櫓の場」の二つが繋ぎ合わさって出来上がった作品なのだそうです。
「一幕目の吉祥院お土砂の場」は、歌舞伎では珍しいドタバタ喜劇でアドリブもテンコ盛り。いまどきブレイクしているDA PUMPの「USA」の振りが入ったり、「チコちゃんに叱られる」の「ボーっと生きてんじゃねーよ!」のフレーズが飛び出したりと、凄い舞台に大笑いしてしまいました。これは今に始まったことではなく、江戸の昔からその時代時代の流行り言葉などを盛り込むのがこの演目の楽しいところなのだそうです。
「二幕目の火の見櫓の場」では一転して、中村七之助演じる八百屋お七の「人形振り(俳優が人形の動きをまねて演じること)」が見どころで圧巻でした。黒子と一体になり浄瑠璃人形以上に人形らしい七之助さんの舞が、吉三郎に会いたい一心のお七の心情を見事に表現していましたね。

昨年は一度も歌舞伎を観る機会がありませんでしたが、今年はぜひ観たいなと思っています。
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※写真はNHK Eテレの放映画面を撮影させていただきました。

「健康寿命」には、運動よりも食事よりも読書が大事

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10月13日に放映になったNHKスペシャル『AⅠに聞いてみた どうすんのよ ニッポン』は衝撃的な内容でしたね。

番組で使われた人工知能はNHKが独自に開発したもので、65歳以上の41万人を対象に600問以上の項目を10年以上にわたって追跡調査したものを基にしています。とても人間では処理不可能な膨大なデータですが、AⅠには質問項目を赤・青・白の玉で表現し、相互に関連性が高いと判断したものに線を引くように学習させているのだそうです。

今回のテーマは「健康寿命」。日常生活に制限なく、自立して、健康で何歳まで生きられるかを示す値です。最新データでは、男性では72.14歳、女性は74.79歳で、平均寿命との差は男性が約9歳、女性は約12歳もあるそうです。要は寝たきりや介護状態などに陥らずに、死ぬ間際まで元気な「ピンピンコロリ」状態で人生を送られるのが最高ということです。

番組内容の結論から申しますと、健康寿命と平均寿命の差を短くするキーワードは、「運動」や「食事」よりも「本や雑誌を読む」ことなのだそうです。本や雑誌をよく読む人は「ヨガや散歩のグループに参加」「外出はほぼ毎日」「友人とよく笑う」など非常に多くの健康要素と繋がっており、不健康要素との繋がりが見当たらないというものでした。このAⅠがはじき出した結論には、スタジオの専門家の方々も一様に驚いていました。

番組では、山梨県の健康寿命を取り上げていましたが、男性は全国1位、女性は3位といいますから凄いです。運動やスポーツの実施率は全国最下位にもかかわらず、健康寿命が長いのは人口に対する図書館の数がダントツの全国1位に起因するらしいのです。また、山梨県では図書館が多いだけではなく、公立小学校での学校司書の配置率が98.3%と高い普及率を誇っているのも相乗して効果があるようです。

アメリカ・イェール大学によると、「本を読む人」グループは「まったく読まない人」グループにくらべ2年近く寿命が長かったという報告がありますし、JAGES(日本老年学的評価研究機構)の研究では、「図書館が近くにある人は要介護リスクが低い」というデータもあると言います。

番組の最後に、東京大学の坂田一郎さんが、「病院を建てたり、医療を充実させることに比べ、学校司書を増やしたり図書館を充実させる方が、コストがかからない」という趣旨のことを仰っていましたが、まさにその通りと思って頷いていました。

《以下の画像はすべて、10月13日に放映されたNHKスペシャル『AⅠに聞いてみた どうすんのよ ニッポン』のテレビ画面を撮影したものです。》
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そうそう、タイムリーな話題ですので、ついでに私が住む七飯町の現状にも少し触れておきたいと思います。
以前から七飯町の生涯学習施設の現状にはいささか疑問を抱いており、町議会議員を通じて町に改善をお願いしているところでした。具体的には28,000人の住民を抱える七飯町には図書館と言えるものはなく、老朽化した小さな図書室というものがあるだけで、毎月購入する図書は児童書も合わせて20~30冊程度と、まったくお粗末としか言えない現状にあります。せめて、毎月10万円程度にでも購入予算を増額して欲しいとお願いしたのですが、議員からかえってきた返事は、「予算が逼迫しているので増額は無理」「函館市か北斗市の図書館を利用して欲しい」「読みたい本があるなら自分で買うべき」というものでした。町の担当者が述べたのか議員本人の考えなのか定かではありませんが、いずれにしましても時代錯誤も甚だしいというか、文化レベルの低いのには驚いてしまいました。
あまり引き合いに出したくはありませんし賛否のほどは分かりませんが、今春オープンした道の駅に12億円もの巨費を投じた同じ町の関係者の発言とは到底思えないでおります。町民はあまり利用しないと思いつつも、お洒落な道の駅があってもいいでしょう。でも「健康寿命」が得られる図書の購入にその1/1000にも満たない年間120万円程度のお金を出し渋るのが不思議でなりません。う~ん、バランス感覚の鈍さというか知的好奇心を求める町民との感覚のずれを感じざるを得ません。
ちなみに北海道には人口2万人以上の自治体が44市町(平成30年10月現在・札幌市の区を含む)あるのですが、図書館を有していないのは七飯町だけで、極めて人口の少ないところは別にして他の2万人以下の自治体でも概ね立派な図書館を有しているところが殆どなのです。
この番組の録画DVDをみせてやりたい気持ちがありますが、その労力さえ無駄なような気がしています。少なくとも、この七飯町で生涯学習を通じた心豊かな「健康寿命」を得ることは到底不可能なことは確かなようです。

『ピアノの森 PIANO BEST COLLECTION Ⅰ』

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NHK総合で放映されていた『ピアノの森』は、先週の日曜日で前半の12回が終了しましたが、皆さんご覧になっていましたでしょうか。ショパンコンクールでの一ノ瀬 海くんのピアノは凄かったですよね。後半の12回は来年の1月からスタートするようです。
そんなことで、コロンビアから『ピアノの森 PIANO BEST COLLECTION Ⅰ』というCDが発売になりました。番組では、短い抜粋しか聴けませんでしたので、ファンはこのCDを待ち焦がれていたと思います。本選で演奏する曲などで構成される『COLLECTION Ⅱ』は、後半が終了した時点で発売になるのではと思います。なお、当CDに収録されている曲目と演奏者は下記の通りです。

それにしましても、一ノ瀬 海くんのピアニストは誰なのでしょうね。(^^♪

そうそう、CD発売と同時にiTunesからもダウンロードできます。CDは3240円ですが、iTunesは2200円です。私はダウンロードしました。
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01. 海ヘ (TVアニメ「ピアノの森」オープニングテーマ) / 一ノ瀬 海
02. ベートーヴェン:エリーゼのために / 阿字野壮介(ピアノ:反田恭平)
03. ショパン:ワルツ第6番 変ニ長調 作品64-1 「小犬のワルツ」/ 阿字野壮介(ピアノ:反田恭平)
04. モーツァルト:ピアノ・ソナタ第2番 ヘ長調 K.280 〜第1楽章 / 一ノ瀬 海
05. リスト:「ラ・カンパネラ」 〜パガニーニ大練習曲集 第3曲 / 一ノ瀬 海
06. ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調 作品27-2 「月光」 〜第1楽章 / 一ノ瀬 海
07. ショパン:エチュード ハ長調 作品10-1 / 一ノ瀬 海
08. ショパン:エチュード イ短調 作品10-2 / 一ノ瀬 海
09. ショパン:プレリュード 変ニ長調 作品28-15 「雨だれ」 / 一ノ瀬 海
10. ショパン:バラード第1番 ト短調 作品23 / 雨宮修平(ピアノ:高木竜馬)
11. ショパン:エチュード ハ短調 作品10-12 「革命」 / パン・ウェイ(ピアノ:牛牛)
12. ショパン:エチュード 嬰ト短調 作品25-6 / パン・ウェイ(ピアノ:牛牛)
13. ショパン:スケルツォ第3番 嬰ハ短調 作品39 / パン・ウェイ(ピアノ:牛牛)
14. ショパン:エチュード ハ長調 作品10-7 / ソフィ・オルメッソン(ピアノ:ジュリエット・ジュルノー)
15. ショパン:エチュード ヘ長調 作品10-8 / レフ・シマノフスキ(ピアノ:シモン・ネーリング)
16. ショパン:バラード 第4番 ヘ短調 作品52 / 一ノ瀬 海
17. ショパン:プレリュード ニ短調 作品28-24 / 一ノ瀬 海

今日の深夜から始まるテレビ・アニメ『ピアノの森』

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ファンクラブの会員になっているピアニストの反田恭平さんからオフィシャルのメッセージが届きました。

それによりますと、4月8日(日)24:10よりNHK総合テレビにて反田さんが応援隊長を務めているテレビアニメの『ピアノの森』が放映開始になるそうです。
反田さんは、物語のキーマンであり、そして主人公の一ノ瀬海(カイ)の先生でもある阿字野壮介のピアノ演奏を担当するようです。このアニメは、演奏だけではなく人間ドラマとしてもとても魅力的な内容になっていますので是非ご覧下さいということです。
ピアニストとしては決して恵まれた環境で育ってきたとは言えない反田さんが『のだめカンタービレ』や『ピアノの森』を読んで音楽の世界を自分の中で広げてきたと仰っているように、このアニメをみて昔ピアノを習っていた人がもう一度ピアノにトライしたり、新たにピアノをはじめてみようと思い立つ人が出てきたら嬉しいと思っているようです。

個人的には、あの『蜜蜂と遠雷』ともリンクするような気がして、放映をとても楽しみにしています。

『ピアノの森』オフィシャルHPからプロモーションビデオをコピーさせていただきました。アニメも楽しみですが、反田さんをはじめ世界的な若手ピアニストの方々の素晴らしい演奏にワクワクしています。

NHK Eテレ 日曜美術館「ピカソ×北野武」

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今日の朝9時からNHK Eテレで放送された日曜美術館「ピカソ×北野武」をご覧になった方は沢山おられることでしょう。20世紀最大の画家パブロ・ピカソについて世界のキタノが熱く語る内容でした。私も原田マハの『暗幕のゲルニカ』を読んだばかりですので、興味深く拝見していました。
番組後半で「ゲルニカ」の原寸大のコピー絵画を前に北野流の解説をしていましたが、さすがにタケシさんの視点は鋭くてとても面白かったです。この「ゲルニカ」、パリ万国博覧会のスペイン館に展示されたものですが、当初は下のデッサンのような絵が描かれる予定だったそうです。それが内戦の勃発とバスクの小都市ゲルニカの空爆という悲劇的な出来事を契機に、絵の題材および内容をこの「ゲルニカ」に変えたということです。愛人のドラ・マールの写真によりますと「ゲルニカ」自体も作業の過程ともに画面の構成が変化していったようです。タケシさんが仰っていましたが、ピカソという方は螺旋階段を昇るように変貌というか進化を遂げた凄い画家だったのですね。

私も1973年にマドリードのプラド美術館へ行ってますが、この時にはピカソの依頼によりニューヨーク近代美術館(MoMA)に長いこと保管されていましたので、「ゲルニカ」を見ることは出来ませんでした。1975年にフランコが死去し、その後の民主化とともに1981年にスペインへ返還されています。現在は国立ソフィア王妃芸術センターに展示されているそうです。
※写真は4/9 NHK Eテレ「日曜美術館」の放映画面を撮影させていただきました。
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『ヨーロッパ鉄道の旅』 BSプレミアム

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パリ在住のKyokoさんのブログを拝見していましたら、マデイラ諸島(ポルトガル領)の旅行記がとても楽しそうで、私の中でのポルトガルへの憧れが高まっています。そんななか昨晩NHK-BSプレミアムで、関口知宏さんの『ヨーロッパ鉄道の旅-ポルトガル-』が放映されることを番組表で知り、楽しみにしていました。
憧れが高まっていると言いましても、私も40数年前に1週間ほどだけですが、一人で車を運転してポルトガルを一周したことがあります。リスボンから中心部を北上しコインブラを経由してポルトへ。帰りは大西洋に沿って南下するルートをとりました。従いまして、鉄道を利用した関口さんが辿ったコースとは一部しかかぶりませんが、それでもリスボンやコインブラ、大西洋岸のナザレ海岸など懐かしい景色を画面から見ることが出来ました。

関口さんも旅で感じておられたようですが、この国を一言でいうと「成熟した大人」という感じなのでしょうか、ちょっとゆとりのある大人の感覚のする国のような気がしています。ポルトガル独特の言葉に「サウダージ」というのがあるのですが、「郷愁、憧憬、思慕、切なさ」なんて意味らしく、この辺も日本人の感覚と通じるものがありそうです。関口さんは一番住みたい国は、「もしかするとポルトガルなのかも」と仰っていますが、私も訊かれたら「ポルトガル」と答えるかも知れません。

そうそう、番組でも出ていましたが、ポルトガルといえば「ファド」ですよね。哀愁を帯びた旋律で、日本の演歌に曲調が似ていることから大好きです。今は亡きアマリア・ロドリゲスの歌声に懐かしさを憶える方も多いのではと思います。
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私がポルトガルで印象に残っていると言えば、番組で紹介されたナザレ海岸。今はとても整備されてきれいになっていましたが、私が訪れた頃は、昔ながらの素朴な小さな漁村といった感じで、小高い丘から眺める海と街並みのコントラストが綺麗なところでした。
それともう一つは、番組では出てきませんでしたが、下の写真のオービドスという周りを城壁に囲まれた小さな小さな村です。道路沿いの小高い丘の上に集落があり、たまたま寄ってみたらオービドスという村だったという偶然の出会いでした。城壁の開口部は1か所しかなく、とても神秘的な村だったような印象が残っています。一番高台にあるのが13世紀に出来たお城で、内部が殆どそのままのプチ・ホテルになっていて、ここに泊まれたことも忘れられない思い出になっています。
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※上の4枚の写真は2017.1.2放映BSプレミアム『ヨーロッパ鉄道の旅』の画面を撮影

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『こいつぁ春から~初芝居生中継~』 NHK-Eテレ

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正月開幕の歌舞伎公演の模様を伝える恒例のNHK-Eテレ『こいつぁ春から』をご覧になりましたでしょうか。東京・歌舞伎座と大阪・大阪松竹座の新年の華やかな賑わいを生中継で伝えていましたね。
歌舞伎座からは玉三郎の「傾城」と染五郎、愛之助、左團次らが出演する「秀山十種の内 松浦の太鼓」を、大阪松竹座からは中村鴈治郎の「雁のたより」の舞台の一部が放映になっていました。
他に三代目市川右團次の襲名披露公演をしている新橋演舞場や松也が出演している浅草公会堂の舞台稽古の様子なども流れていました。いずれのお正月公演も舞台だけではなく、客席も着物姿の女性や綺麗どころが沢山来場されていて、とても華やいだ雰囲気でいいですね。

そうそう、幸四郎、染五郎親子も2018年1月にそれぞれ襲名を控えているそうで、今の役者名での公演は今年限りということですから、この親子にも目が離せませんね。
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※2017.1.2 NHK-Eテレ『こいつぁ春から』の放映画面を撮影させていただきました。

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沙絵ちゃん、NHK紅白のゲスト審査員に

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我らが辻沙絵ちゃんが、大晦日のNHK紅白歌合戦のゲスト審査員として決定したというビッグニュースが飛び込んできました。あの紅白の審査員ですから凄いです。
ちなみに沙絵ちゃんと一緒に審査に当たるゲストは、秋本治さん(漫画家)、新垣結衣さん(俳優)、伊調馨さん(レスリング選手)、大谷翔平さん(プロ野球選手)、草刈正雄さん(俳優)、春風亭昇太さん(落語家)、高畑充希さん(俳優)、萩野公介さん(競泳選手)、村田沙耶香さん(作家)など今年活躍された各界の話題の方々です。大好きなマツコとタモリもスペシャルゲストで出るようですから今年の紅白は私の中では注目度アップです。
お仕事ですから審査も大事ですが、沙絵ちゃん、紅白をたっぷりと楽しんできてくださいね。
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※写真はNHK紅白のウェッブサイトをコピーさせていただきました。

『天空の謎 マチュピチュ』 BSプレミアム

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昨日21時からBSプレミアムで放映のあった『天空の謎 マチュピチュ』をご覧になった方は大勢いらっしゃると思います。私も昨年の3月、インカ・トレイルの最後に当地を訪れていますので、とても興味を持って見ていました。
番組ではマチュピチュに関する21の謎について科学や文化人類学、考古学的な根拠に基づいて2時間たっぷりと解説していました。謎の21項目は以下の通りです。番組を見た方は答えがお分かりと思いますが、見逃された方は再放送を楽しみにお待ちいただければと思います。

①なぜ森の中に作ったのか
②なぜ断崖の地を選んだのか
③段々畑はなぜ意図的に作られたのか
④どうやって水を確保したのか
⑤農地(アンデネス)の水の確保はどうしたのか
⑥なぜ人々は険しい山に向かって祈るのか
⑦ミイラ造りが盛んだったのはなぜ
⑧どんな人が住んでいたのか
⑨マチュピチュではどのようなことが行われていたのか
⑩新しく発見された近くの遺跡(インカラカイ)は何のためか
⑪石材はどこから調達したのか
⑫どのようにして石材を運んだのか
⑬石の加工はどのようにしたのか
⑭なぜマチュピチュは400年もの間壊れなかったのか
⑮インカ道を使った国家運営の基盤とは
⑯文字がないのにどのようにして情報を伝えたのか
⑰変形頭蓋骨の秘密とは
⑱多様な民族をどのようにして纏めたのか
⑲なぜインカは滅亡したのか
⑳マチュピチュはなぜスペインからの破壊を免れたのか
㉑マチュピチュの新たな発見(パチャママの壁画)とは

下の写真は私が撮影したものですが、遥かいにしえの世界に思いを馳せていただければと思います。
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ハルさんは優しい・・・

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一昨日17日(木)のNHK Eテレ『ハートネットTV』にギリヤーク尼ヶ崎さんが登場していましたので、ご覧になった方が沢山おられると思います。表題のハルさんはギリヤークさんの末弟さんで現在都営住宅で一緒にお暮しになっているようです。ギリヤークさんがペースメーカーを入れていることや半月板損傷ということは知っていましたが、ハルさんの介助なしでは一般生活が困難なことは知りませんでした。パーキンソン病ということで手の震えも強く、箸を使うのも覚束ないようでしたね。

思えば遥か30年前に函館のユニオン・スクエア(現・明治館)でギリヤーク尼ケ崎という風変わりな名前の人の大道芸があるというので、見に行ったのが最初です。当時、赤褌の変なおじさんが街頭で踊って警察に捕まったというようなことを新聞か何かで聞いており、その変なおじさんが私の高校の先輩(ギリヤークさんは旧制中学)ということを知って興味津々だったことを思い出しています。実際にお会いしてみると、謙虚で子供のようにキラキラと瞳を輝かせている方でしたね。そんなご縁で、毎年素敵な年賀状をいただいたりして、これまでの函館公演もほぼ見続けてきました。
そうそう、30年前は56歳でしたので迫力は凄かったですね。ユニオン・スクエアから飛び出してグリーンベルトの真ん中で何杯もバケツの水をかぶったりして、私たちも後を追っかけて固唾をのんで見ていました。

写真は10月10日の新宿三井ビル前広場での街頭公演の様子です。Eテレの放映を撮影させていただきました。
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そして一緒にお暮しになって介助をされているハルさん。タクシーの運転手をされていたそうで、病院の付き添い、食事のお世話などもされているようです。ギリヤークさんは「ハルさんがいなかったら、僕はこれまで踊ってこられなかった」と感謝の言葉を口にしていました。陰からそっと支えるハルさんの優しさにホロリとさせられました。
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今年の道新文化賞特別賞の受賞のために札幌へお越しになり、翌日函館へもお寄りになったようです。私は行けませんでしたが、映画鑑賞会とトークショーがあり、多くの方がギリヤークさんとお会いできたようです。まだまだ頑張りたいと仰ってたようですので、来年は函館でもギリヤークさんの大道芸を見れるかもしれませんね。

11月17日付 北海道新聞・みなみ風をコピーさせていただきました。
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4年後の東京では大輪の華を

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本日(9/17)のNHK「パラリンピックタイム」に辻沙絵さんが生出演していましたね。
競技場で見る姿もいいですが、スタジオでの沙絵ちゃんは美人で可愛くて、オジサンなどはトロトロに融けそうなまなざしで見ていました。競技後のインタビューの受け答えにはいつも素晴らしすぎて感動というか畏れをなして聞いていたのですが、スタジオでも応援してくださっている方々への感謝の気持ちや現在の心境、そして将来への展望を明確に語っており、さすがに一流は違うんだと思って見ていました。
「自分の選択が間違っていなかったことを証明するためにも、4年後の東京では大輪の華を咲かします」と仰っていましたが、私たちも今まで以上に熱烈に応援をしていきたいと思っています。

なお、北海道新聞(9/18)にも掲載されていましたが、辻沙絵後援会が会員を募集しています。ぜひ多くの方々に入会をしていただければと存じます。そして4年後の東京大会では大挙して応援に駆け付け、スタンドで一緒に感動を味わいたいと思います。
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※写真はNHKの「パラリンピックタイム」放送映像を撮影させていただきました

沙絵ちゃん100m決勝進出

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日本時間の朝に行われたリオパラリンピックの陸上T47クラスの100mで、我らが辻沙絵さんが見事に予選を突破しました。私はテレビを見ることが出来なかったのですが、家内が教えてくれました。帰って来てから録画を見たのですが、スタートは良かったものの、途中で少し失速してしまったようで、本人としては不本意な走りだったようです。インタビューで答えていましたが、並走の選手の走りを見て硬くなってしまったということです。この辺は走りというよりも経験の差かなと思っていました。でも、1年足らずで100mの世界の8強に入ったのですから、本当に見事としか言いようがありません。素晴らしいです。
沙絵ちゃん、決勝は力まずに頑張ってね。地球の裏側から熱烈に応援しています。
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萩野、瀬戸 ワンスリー・フィニッシュ

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私たち夫婦はパチャパチャ程度ですが、週2スイマーですので、リオ・オリンピックでの第一の注目は競泳です。特に今日の日本時間朝に行われた男子400m個人メドレーは凄く楽しみにしていました。同学年で子供の頃から競い合ってきた天才肌の萩野公介、対して萩野の背中を追いつつ凄まじい努力をしてきた瀬戸大也、そして彗星のごとく現れたチェース・ケイリシュ(米国)による三つ巴の戦いはテレビにくぎ付けで、思わず「公介、大也がんばれ~」と叫んでしまうほどに興奮しました。そして萩野、瀬戸のワンスリー・フィニッシュ。
1956年メルボルン五輪以来となる、日本人のダブル表彰が実現し、仲の良い二人がなんともいい笑顔でプールを一周している姿が感動的でしたね。日本人初のking of swimmerの誕生、自分の事のように嬉しいです。
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萩野公介のクロールですが、他の選手に比べて水面に出ている身体の体積が大きいのだそうです。私も泳いでいて感じることですが、水の中は抵抗が大きいですから、体を浮かせて水面を滑るように泳ぐと速く泳ぐことが出来るというのは理に適っていると思います。萩野は水をキャッチするときに一度水を下に抑えるような動作を入れているそうで、それで浮力を得ているようです。一瞬の動作なのでしょうから、このへんは天才でなければ出来ないのかも知れませんね。
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《写真はいずれもNHK-BSの放送を撮影しました》

『さわやか自然百景 厳冬トムラウシ』

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日曜日の朝7:45からNHKで放映された『さわやか自然百景 厳冬トムラウシ』、多くの方がご覧になったことでしょう。私も楽しみにしていましたが、感動するほどに美しい映像でしたね。
取材日誌によりますと、撮影は相当に過酷だったようで、冬のヒマラヤに登ったことのあるスタッフ3名を含む最強の布陣で挑んだものの、-20℃の強風が吹き荒れ山頂アタックのチャンスはなかなか訪れなかったそうです。放映されたような美しいトムラウシの姿を撮影できたのはベースキャンプに寝泊まりした中の僅か一日だけだったそうで、北海道の冬山の中でも最も難関と言われる所以が分かるような気がしました。
夏のいい時期になったら、今年もトムラウシへ行きたいなと思っています。
昨年8月に私がトムラウシで撮影した満天の星空もご覧ください。天の川も見えていますよ。
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『舘野泉 ピアノ・リサイタル ~左手の音楽祭~』

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1月18日(月)~22日(金)のNHK BSプレミアム「クラシック倶楽部」は"世界のピアニストたち"と題するシリーズで、その二日目の19日は『舘野泉ピアノ・リサイタル~左手の音楽祭~』でした。
2014年10月の厚沢部町・旧清和小学校での「清和の丘コンサート」を聴きに行って深い感銘を受けたピアニストですので、放映を楽しみにしていました。吉松 隆の「タピオラ幻景 作品92」、「アイノラ抒情曲~左手のための作品95 モーツアルティーノ」など4曲を演奏していましたが、「清和の丘コンサート」での素敵な情景を思い出して聴き入ってしまいました。
ご自身のエッセイによりますと、お父さんの弘さんはチェリスト、お母さんの光さんはピアニストだったようです。ご両親の北海道での演奏旅行に連れられての初旅が1歳の時で、函館の埠頭で撮った写真があるそうです。「清和の丘コンサート」に7度もお越しになって演奏しているのも、ひとつにはこんな深い縁があってのことなのかも知れません。
今年も「清和の丘コンサート」で舘野さんのピアノを聴くことが出来ればと思い今から楽しみにしています。

写真はいずれもNHK BSプレミアム「クラシック倶楽部」の放映画面を撮影したものです。
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『小さな賢者たち 天空のお花畑 大雪山』

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本日(1月8日)、NHK総合で道内だけで放映された北海道スペシャル『小さな賢者たち 天空のお花畑 大雪山』(20:00~)、登山愛好者だけではなく、多くの方々がご覧になったことと思います。視聴することが出来なかった道外の方は残念でしたが、4Kカメラを駆使しての映像は息をのむほどに綺麗でした。
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上の3枚の画像はNHK総合で放映された北海道スペシャルの映像を撮影したものです。

番組の映像が撮影された時期より少し後(7月上旬)に、私も大雪山系を縦走していました。下の写真は、早朝に白雲岳避難小屋からトムラウシ山を撮影したものですが、同スペシャルの最初のタイトル画面もほぼ同じアングルからの映像でした。大雪山系では私もこの景色が雄大でいいなと思っています。今年もテントを担いで行きたいと思っています。
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『世界遺産で神話を舞う』

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1月3日、BS-TBSで放映された『世界遺産で神話を舞う』(21:00~)をご覧になられた方はおられるでしょうか。人間国宝で能楽師の梅若玄祥が、古代ギリシャの叙事詩「オデュッセイア」を題材に創作した新作能「冥府行~NEKYIA(ネキア)」をギリシャ・エピダウロスの古代劇場で上演した時の映像でした。

私と家内は、20年ほど前にアテネから車で2時間ほどのところにあるエピダウロスへ行ったことがあります。二人だけの貧乏ギリシャ旅行でしたので、途中ジプシーの子供たちによる強奪事件にあったりして、やっとたどり着いた思い出の地です。エピダウロスの円形劇場は、2400年前に完成したもので、そのスケールの大きさには圧倒されます。今でこそ小さな町のはずれにありますが、その当時は相当な賑わいがあったことが偲ばれます。PICT0006
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取り上げるのは叙事詩「オデュッセイア」はホメーロスの作品と言われていますが、今回はその第11章の「ネキア」を題材にしたもので、オデュッセウスが、魔女キルケーの助言に従い、冥府にいるという予言者ティレシアスに会いに行くという物語です。
ギリシャ人演出家のミハイル・マルマリノスと新作能「冥府行」を編纂する能脚本家・笠井賢一の息詰まるようなやり取りが凄かったですが、幽玄な能の世界とギリシャの古代演劇を見事に融合させた梅若玄祥の舞も息をのむほどに素晴らしいものでした。なお、入場者は約10,000人だったそうです。
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ギリシャにおける叙事詩というのは、紀元前8世紀頃から各地を定期的に廻る吟遊詩人によってもたらされたようです。吟遊詩人は他の地域の身近な出来事なども織り交ぜて吟唱していたようですから、情報伝達者のような役割もしていたのでしょう。それがホメーロスなどに伝承されたものと思われます。ホメーロスが実在していたかどうかは定かでないようですが。
古代ギリシャにおいて、『オデュッセイア』や『イーリアス』は、市民階級は必ず知っているべき知識のひとつとされていたようですから、教養が高かったのですね。

※上の2枚はcotoの撮影、下の2枚はBS-TBSの『世界遺産で神話を舞う』の放映画面を撮影したものです。

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ドラマ『富士ファミリー』

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1月2日にNHK総合(21:00~)で放映された『富士ファミリー』、大好きな木皿泉の脚本ですから、ドラマ開始の時を楽しみに待っていました。

富士山が大きくそびえる山麓のコンビニ『富士ファミリー』、コンビニとは名ばかりで、入るのを躊躇うほどのおんぼろのお店です。惚けているのではと思うような笑子バアさん(片桐はいり)が店番をしているシーンからスタートです。このお店には評判の美人三姉妹がいて、長女の鷹子(薬師丸ひろ子)は一家を切り盛りする大黒柱、次女のナスミ(小泉今日子)は夫の日出男(吉岡秀隆)を残して病気で亡くなってしまい、三女の月美(ミムラ)は面倒なことに関わりたくないとさっさと嫁いでいました。
そんなある日、笑子バアさんの前に亡霊となったナスミが現れ、服にしまい込んだメモを見つけて欲しいと言います。このメモには、ケーキ、懐中電灯、四葉のクローバー、光太郎、ストローなど脈絡のない言葉が書かれているのですが、それが物語を思わぬ方向へ導くきっかけになります。
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トラックの荷台から振り落とされトンネルの中で一人たたずむ介護ロボットのマツコロイド。「私は介護されるためだけに作られ、ここにいます。作った目的は製作者に聞いて下さい」と。自分の居場所を失っていた笑子バアさんは、「皆の足手まといになるこんな私でも生きてていいの」と訊きます。「生きる価値とかそんなものより、ここにいることが重要なのではないかしら」と応えるマツコロイド。いい場面です。
マツコロイドは今回がドラマ初出演だそうで、メーキャップや台詞の打ち合わせなど本番前から緊張していたそうです。てなことないですね。(笑)
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富士山は私たちが生まれるずっと前から悠然と聳えていて、生きてるときはいつも見守ってくれ、そして死んでからも何事もなかったように変わらずに聳えている・・・そんな富士山から元気を貰い、励まされる『富士ファミリー』です。店の名前は勿論のこと、牛乳瓶、お菓子のシールなどいろいろなところに富士山が登場します。
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そして最後は、皆で初詣。背後には亡霊のナスミがピースサインを送っています。
世の中の人や物、そして諸々の出来事にはすべて何らかの役割や目的があり、必要でないものは何一つないという優しくおおらかな木皿泉さんのメッセージが込められているようなドラマでした。楽しいけどどこか哀しく、哀しいけどどこか笑わせる・・・お正月に相応しく、三段重箱から溢れるような素敵なドラマでした。
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あぁ、そうそう。笑子バアさんの当たった「ストロー」。人型の紙縒り(こより)にストローで水をかける遊び、私も子供の頃によくやりました。笑子バアさんが男と女の人型紙縒りが妖しく絡まる上から水をかけると、妙に艶めかしい動きをするシーン。大笑いしてしまいました。やけくそになってストローから水滴を落とす笑子バアさんの横顔、最高でした。

※写真はすべてNHK総合で放映された『富士ファミリー』の画面を撮影したものです。

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『こいつぁ春から 』初芝居生中継

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昨日、NHK-Eテレ(19:00~21:30)で放映された『こいつぁ春から 初芝居生中継』をご覧になった方は沢山おられることでしょう。大阪松竹座、歌舞伎座での新春歌舞伎、良かったですね。客席も華やいだ雰囲気で、これを観るとお正月だなって思っちゃいます。

舞台稽古の僅かな場面しか観れませんでしたが、いずれも今日(1/3)が初日の国立劇場の『小春穏沖津白波(こはるなぎ おきつ しらなみ)』と新橋演舞場の『新春花形歌舞伎』での歌舞伎十八番の内『七つ面』を個人的には観たいと思っていました。近かったら観に行きたいのですが、残念です。

まず国立劇場の『小春穏沖津白波』、尾上菊之助が演ずる小狐礼三です。狐に因んだ稲荷神社の鳥居の上で、妖術を使って大暴れする場面です。簡素化された黒を背景に流れるように配された鮮やかな朱の鳥居、歌舞伎の様式美の極みのような舞台ですね。IMG_3348
そしてこちらは新橋演舞場で歌舞伎十八番の内『七つ面』を演ずる市川海老蔵です。七つの面を踊り分けるものですが、今年は劇中劇にしようと考えているとのことですから、どのような舞台になるのでしょう。海老蔵、ますます意欲的に、そして円熟味を増してきましたね。
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今年は河竹黙阿弥が生まれてちょうど200年になるそうで、新橋演舞場で一緒に上演される『弁天娘女男白浪』、国立劇場の『小春穏沖津白波』も黙阿弥の作品です。黙阿弥好きには楽しみな一年になりそうです。
そうそう、この『こいつぁ春から 縁起がいいわえ』というのも、黙阿弥の『三人吉三』のなかで小判百両を奪ったお嬢吉三が朗々とうたいあげる名科白ですもね。

※写真はいずれもNHK-Eテレ『こいつぁ春から 初芝居生中継』のテレビ画面を撮影したものです。

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チョリータさんのスカートの謎

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昨日、NHK-BSアーカイブス「地球一番」で南米ボリビアのラパスの隣市エル・アルトの映像が流れていました。地球上で一番高地にある都市で暮らす人々の生活を紹介する番組でしたが、そのなかでボリビアの多くの女性が身に着けている民族衣装が詳しく取り上げられていました。彼女たちは自分たちのことを『チョリータ』と呼び、日本の着物のようにこの衣装を着ることに誇りを持っています。フワフワのスカートは「ポリエラ」といい、これにフェルトで出来た山高帽を被ることが正装で、寒い時はショールを羽織ることもあるようです。

ボリビア、ペルーを旅しているときに、このフワフワのスカートの下はどうなっているのだろうということが話題になり、「スカートの下にペチコートやパニエのようなものを履いている」とか「単に太っているだけ」などと彼女たちを横目にバスの中で盛り上がったことがありました。でもスカートの中の真実は謎のままでした。

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ポリエラは主として家内工業の内職として作られており、資格を持った女性がミシンや手縫いで作っているようです。素材の生地は6mほどもある大きなもので、まず縦に数段折り込んでミシンで縫っていきます。折り畳んで見えない部分は無駄なような気がしますが、すべてそのような贅沢な作りになっています。そして横に細かいギャザーを寄せるように手で縫っていきます。相当に手の込んだ時間のかかる仕事のようですが、こうしてあのフワフワのスカートができ上がっています。

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ボリビアやペルーでは、私たちモンゴロイドの血をひくインディオの特徴を強く持っている人たちのことを一般にチョロ(cholo)と呼ぶそうですが、この単語の女性形チョラ(chola)に愛称を示す語尾"-ita"をつけたのがチョリータの語源のようです。
民族衣装といってもそれ程古い時代からあるものではなく、スペイン統治やその後の民族意識の高まりとともに着るようになったらしいです。
チョリータさんだけではなく、男性も何か素敵な民族衣装を着ればもっといい雰囲気の街並みになるような気がするのですが…。
※写真はいずれもNHK-BSの画面を撮影したものです。

100年インタビュー「田部井淳子」

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午後1時半からのNHK-BSプレミアム「100年インタビュー」で登山家の田部井淳子さんが出演していました。たまたま明日の午後に田部井さんの講演会が市内であり、家内のボランティアグループが主催団体に名を連ねている関係で講演を聴きに行く予定になっています。
番組のなかで、山登りとの出会い、親友の滑落死、エベレストでの雪崩事故、子育ての苦労、がんの治療、これからの夢など1時間半にわたってお話をしてくださいました。ご自身が経営する、福島県猪苗代町沼尻の「沼尻高原ロッジ」の中で収録されたのですが、素敵な笑顔で「私はいつもポジティブ思考なんです」と仰っていたのが印象的でした。

64歳の時からシャンソンを習っているそうで、ステージ上で歌うこともあるようです。この日は「いい日旅立ち」でしたが、明日も歌ってくれるでしょうか。(^^♪

※NHK-BSプレミアム「100年インタビュー」の放映画面を撮影させていただきました。

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Eテレ「七世竹本住大夫引退公演」

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国立文楽劇場開場30周年記念として行われた通し狂言「菅原伝授手習鑑」が6月29日(日)NHK-Eテレ「古典芸能への招待」で放映されました。あの重要無形文化財保持者(人間国宝)の七世竹本住大夫の最後の舞台となった引退公演でした。語るは名場面の「桜丸切腹の段」で、不憫な息子を思う父の情愛、義理のなかで切腹を選んだ男の色気、夫を失う妻の悲しみが住大夫さんの義太夫節とともに心に沁み込んで来ました。
また、「桜丸」を操ってこの段にだけ登場した人形遣いの吉田簑助さん、妻「八重」を操った吉田文雀さんの両人間国宝が共演し、お三方による二度と再現できない珠玉の舞台を観ることが出来ました。

そして、その1週間前の6月21日(土)にETV特集「鬼の散りぎわ~文楽・竹本住大夫 最後の舞台~」も放映されました。人形浄瑠璃文楽の太夫として68年の芸道をしめくくる引退公演にのぞむ住大夫さんの心意気が伝わってくる内容でした。
それにしましても、60歳代の一番脂の乗っていた頃の住大夫さんの義太夫節を聴いてみたかったです。6人の登場人物の語りを使い分けていたといいますから凄かったのでしょうね。

ポスターは国立文楽劇場のサイトからお借りしましたが、竹本住大夫さん、吉田簑助さん、吉田文雀さんによる「桜丸切腹の段」を舞台で観たかったです。
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「桜丸」切腹の場面をテレビ画面から撮影させていただきました。「主遣い」と「左遣い」、「足遣い」の3人の息を合わせて人形を操るそうです。「左遣い」の人は、「主遣い」の操る人形の頭の微妙な動きに合わせて、左手を動かすようです。また「足遣い」の方は、「主遣い」の腰に密着して、その動きを読み取るのだそうです。「主遣い」の方だけが下駄を履いていますが、寄り添うお二人が下駄に踏まれないか心配になります。人形ひとつをとっても凄い芸術なのですね。

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6月29日(日)放映/NHK-Eテレ「古典芸能への招待」より

こいつぁ春から

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昨年末に書棚を整理していたら写真のようなお菓子が出てきました。十八代目 中村勘三郎 襲名記念公演の際に売店で購入した「俳風お好焼き」という煎餅です。いつもですとすぐ食べちゃうのですが、どういうわけか食べずに書棚に残っていました。賞味期限は2005年9月になっていますからちょっと食べられませんが、今となっては宝物のような存在になっています。

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今日(2日)のNHK-Eテレ 19時から歌舞伎中継「こいつぁ春から」がありますね。新歌舞伎座からは、井上ひさしの新作歌舞伎「東慶寺花だより」を染五郎で、大阪松竹座からは玉三郎、七之助で「初春特別舞踊」、新橋演舞場は「歌舞伎十八番」の「寿三升景清」を海老蔵で、浅草公会堂は猿之助の「石橋(しゃっきょう)」と豪華な顔ぶれで見逃せませんね。新歌舞伎座のお正月の華やいだ雰囲気と初芝居が楽しみ~(^^♪
そして・・・
さきほど「こいつぁ春から」を観終わりました。
「東慶寺花だより」は途中までの放映でしたが、さすが井上ひさしの原作ですね。楽しかった~。
大阪松竹座からの玉三郎、七之助の初春特別舞踊公演も綺麗な舞台でした。写真はテレビ画面から写した「二人藤娘」を舞うお二人です。

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NHK-Eテレ歌舞伎中継「こいつぁ春から」 大阪松竹座・初春特別舞踊公演より

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